1.梅雨の時期に気になる『犬のニオイ』の原因とは
2.梅雨の犬の臭い対策の基本はお手入れと掃除!
2-1.愛犬のお手入れについて
2-2.愛犬の周りの掃除について
【掲載:2017.06.16 更新:2024.05.08】
梅雨の時期に気になる『犬のニオイ』の原因とは
犬は全身が毛に覆われているので分かりづらいですが、皮脂を多く分泌します。
犬のニオイは、この皮脂が酸化することや犬の被毛につく汚れや唾液などに原因があると言われています。
特に湿度が高くなる梅雨の時期は、雑菌などが増えやすい環境である上に、犬の皮膚は被毛に覆われている分蒸れやすくなったり、被毛には汚れがつきやすくなったりします。
このことから、梅雨で湿気が多くなると、愛犬の体と部屋の両方から臭いをキツく感じるようです。
梅雨の犬の臭い対策の基本はお手入れと掃除!
梅雨の時期に気になる愛犬のニオイは、愛犬自身と部屋の両方に原因があると言えます。
室内で犬のニオイがつきやすいのは、ベッドなどの寝床や愛犬が長く過ごすお気に入りの場所、細菌が多くなるトイレ周りです。
ここでは、愛犬とその周りのニオイ対策についてご紹介します。
◆愛犬のお手入れについて
日々のお手入れとして、ブラッシングを行うことをおすすめします。
細菌はジメジメした環境を好みますので、通気性がよくなると繁殖しにくくなります。
そこで、ブラッシングで余分な毛を取り除きながら、毛の間に溜まった空気や湿気を外に出します。
また、ブラッシングをすることで毛の絡まりがなくなり通気性もアップしますし、肌にほどよい刺激が加わることで血行がよくなります。
愛犬の臭いがかなり気になる時には、シャンプータオルで体を拭いてあげたり、シャンプーをしてあげることが良いでしょう。
湿度が高い時に被毛が生乾きだとかえって臭いがするので、シャンプー後はしっかりタオルドライをして、完全に乾かしてあげましょう。
はじめに紹介したように、臭いの原因は犬の皮脂や犬の被毛に付いた汚れとなりますので、梅雨の時期には犬の体をより清潔に保つことを心掛けてみて下さい。
◆愛犬の周りの掃除について
愛犬の過ごすスペースや玄関先、家でトイレをする場合はトイレ周りをこまめに掃除しましょう。
おうちでトイレをする場合には、掃除だけでなく、用を足した際に出来るだけ早く取り替えることも大切です。
掃除には、お掃除スプレーや消臭剤、アルカリ電解水を用いることをおすすめします。
天然由来の成分で作られたお掃除スプレーや消臭剤であれば、飼い主さんも愛犬も安心して使えますね。
除菌・消臭・抗菌までしっかりと出来るスプレーを使うとよいでしょう。
また、アルカリ電解水については、犬の皮脂は酸性ですので、汚れを中和させて落とすということで効果的と言えます。
丸洗いできないソファや、こまめな洗濯が難しい犬のベッドなどには、タオルなどの洗いやすいカバーをかけておくとよいでしょう。
こまめな掃除と洗濯に加え、晴れた日には天日干しが出来ると安心です。
梅雨時期のお散歩はどうすればよい?
雨の日の犬のお散歩は、愛犬の体が濡れたり、泥水で汚れてしまうので出来れば避けたい飼い主さんが多いと思いますが、外でトイレをしたい犬や中・大型犬と暮らしているとどうしても避けられませんよね。
雨が続く梅雨の時期のお散歩には、愛犬の体を守る為にも雨対策をして外に出ることをおすすめします。
愛犬に簡単にできる雨対策としては、レインコートを着せることが挙げられます。
大きすぎるレインコートは隙間から雨が入って濡れてしまったり、おなかまわりがダボついて汚れてしまうので、愛犬のサイズにピッタリ合うレインコートを選ぶといいですね。
レインコートが着れない愛犬に対しては、お散歩後のケアを徹底し、カバーしていきましょう。
体をしっかりと拭き、足だけでもいいので部分シャンプーが出来ると理想的です。
難しい場合は、シャンプータオルなどで足裏やお腹周りを重点的に拭いてあげます。
湿ったまま放置すると、雑菌が繁殖してニオイの原因になるので、ドライヤーでしっかりと毛の内側まで乾かしあげましょう。
梅雨時期に犬がかかりやすい病気は?
梅雨の時期にかかりやすい代表的な病気には、下痢や皮膚病などがあります。
被毛に覆われている犬の体は、湿気を好む菌が繁殖して皮膚の病気を引き起こしやすい状態になっています。
また、下痢は病気が原因で起こることもありますが、梅雨時期のフードのカビによる食中毒が原因で下痢になる場合もあります。
梅雨の時期はお散歩に行くのも難しくてストレスになったり、湿気が原因でいろいろな症状も出やすくなるので、いつも以上に愛犬の体調チェックをこまめにすることを大切にしたいですね。
◆病気が原因の下痢
腸炎が原因だったり、膵炎や腫瘍などがある場合も下痢の症状が出ます。
梅雨の時期に多い下痢で病気が原因の場合は、好酸球性腸炎(こうさんきゅうせいちょうえん)と呼ばれる腸炎も多くなるそうです。
人間と同じように犬にとっても下痢の症状は辛いものです。軽い下痢の場合は水分補給をして様子を見ても大丈夫かもしれませんが、判断が難しかったり病気が原因の下痢かもしれないと思ったら、すぐに獣医師さんの診察を受けるようにしてくださいね。
◆食中毒が原因の下痢
梅雨の時期は湿気が多く、菌が発生しやすいので、食中毒も増えてきます。
犬が食べ残したドッグフードはすぐに片付けるようにして、お水も清潔なものをあげるようにこまめに取り替えて、食中毒にならない環境を飼い主さんが気をつけて整えましょう。
軽い食中毒の場合でしたら、下痢をして悪いものが出てしまえば自然に治る場合もありますが、発熱や嘔吐を伴う下痢だったり、ひどい下痢で水分も取れないという場合は、迷わず動物病院を受診しましょう。
◆皮膚病
犬の皮膚は高温多湿に弱いものです。
梅雨時期に多くみられる皮膚の病気もいろいろありますが、代表的な皮膚病をご紹介します。
– 膿皮症(のうひしょう) –
膿皮症とは、犬の皮膚上で菌が異常繁殖してしまい、化膿して膿が出てきた状態を言います。
犬の皮膚は表面に近い方から、表皮(ひょうひ)・真皮(しんぴ)・皮下組織(ひかそしき)というように分かれていますが、その全てに膿皮症が発症することもあります。
犬の膿皮症を引き起こす原因の菌は、ほとんどの場合がブドウ球菌です。ブドウ球菌は、常在菌と呼ばれて人間や犬の皮膚の上に普通に存在している菌なので、通常は害を及ぼすことがありません。
でも、犬の皮膚は角質層が薄かったり、防御力が弱かったりする特性を持っているので、皮膚上の細菌バランスがちょっと崩れただけで、膿皮症を発症する場合もあります。
発症してしまった場合、皮膚の消毒や抗菌クリームなどで改善できるようですので、見なれない膿に気づいたら、獣医師さんの診察を早めに受けるようにしましょう。
– 耳疥癬(みみかいせん) –
梅雨の時期、犬が耳をかゆがったり、足で耳を激しくかく仕草が見られたら、耳疥癬と呼ばれる病気かもしれません。
通称、耳ダニと呼ばれるとても小さなミミヒゼンダニが犬の耳に寄生して、表皮や耳あかなどを餌にして増えていく病気です。
ダニが寄生した場合、予想以上のかゆさで耳を足でかきすぎて、皮膚に傷をつけてそこからさらに感染が広がる場合もあります。
犬は耳がかゆい時、足で耳をかくものですが、いつもより激しくかゆがったり首をしきりにふる仕草が見られたら、すぐに動物病院に連れて行き診察を受けるようにしましょう。
– 外耳炎(がいじえん) –
梅雨の時期は犬の外耳炎も増えるそうです。外耳炎になると、炎症を起こしてベトベトした臭い耳あかが見られるようになります。また、かゆみや痛みをともなうため、足で耳を激しくかいたり、頭を振ったりします。炎症が慢性化すると、皮膚が腫れて外耳道をふさぐ場合もあるので注意が必要です。
外耳炎を引き起こす原因は様々ですが、梅雨の時期はジメジメして細菌や真菌が犬の耳あかに繁殖しやすくなりますので、耳の中のチェックも怠らないようにしましょう。
外耳炎の発症に気がついたら、ほおっておかずにすぐ獣医師さんの診察を受けましょう。
まとめ
ジメジメしている梅雨の時期を、快適に過ごすためのおすすめのグッズや、梅雨の時期に多くなる病気などについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
愛犬にとって快適な環境を整えるのは、飼い主さんの大切な役割です。また、犬は体がかゆくても痛くても言葉で伝えることが難しいので、いつもと違う仕草が見られた時は、病気を疑ってすぐに獣医師さんの診察を受けると安心ですね。
愛犬の体をこまめにチェックして、安心・安全に梅雨の時期を過ごせるように心がけましょう。
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