【掲載:2017.06.21 更新:2023.04.25】
柴犬はどんな犬?
柴犬の顔のタイプの前に、まずは柴犬がどのような犬なのか見ていきましょう。
◆柴犬の歴史
柴犬は「日本犬」と呼ばれる犬種で、ペットとして飼われている頭数も多く、よく見かける犬ですよね。
日本の縄文時代の遺跡から、柴犬のものであると思われる「遺骨」が発見されており、柴犬はかなり古い時代から日本人の近くで暮らしてきた犬種ということが判明しています。
そんな柴犬は、昔は狩猟犬や番犬として人間のサポートをしてきた動物です。
狩猟では人間の後をついて行くのではなく、先頭に立って危険や敵を瞬時に判断し、吠えて主に知らせることもできる頭の良い犬種です。
これらの背景から警戒心が強い柴犬は、日本犬特有の「飼い主に対して忠実」という性格をしています。
「この人が主人なんだ」とはっきり分かれば、ずっと忠誠心を見せてくれます。
留守番もしっかりしてくれますが、飼い主さんが帰って来る姿を見かけた途端、喜びのあまり、しっぽがブンブンしてしまうことも多いです。
「おかえり~」と大喜びの表情がまた可愛らしいですよね。飼い主さんとしては、自分だけに見せてくれるその姿が愛おしく感じられることでしょう。
このようなツンデレな性格が日本をはじめとして海外でも人気があります。
◆日本犬のなかでは小さい犬種
犬たちは、しばしば大きさで呼び方を分類されることがあります。一般的に10kg未満を「小型犬」、10kgから25kgを「中型犬」、25kg以上を「大型犬」と分けます。
日本犬6種「秋田犬」「甲斐犬」「紀州犬」「柴犬」「四国犬」「北海道犬」のうち、小型犬に分類されることがあるのは「柴犬」だけです。
柴犬はオスなら平均10kg前後、メスなら平均8kg前後までの成長となりますので、他の日本犬と比べると小さめです。
ただし、オスに関して10kg前後と紹介しましたが、個体によっては14kgから15kgほどまで成長することもありますので、中型犬サイズの柴犬も多くいます。
●「柴犬」の中でも様々な個性がある
一口に柴犬といっても、実は地域色が強いところがあり、生まれた地域によって名前が付けられた「地柴」が存在します。
同じ柴犬という括りですが、それぞれの見た目の特徴はかなり異なります。
他にも、柴犬のしっぽという括りでみてみると、柴犬のしっぽも実はかなりバリエーションが豊富です。
パッと見ただけではなかなか気づかないかもしれませんが、よく見るとしっぽの巻きの方向や巻き具合が異なっています。
それぞれの形に名前もついているので、気になった方は是非こちらの記事を読んでみて下さいね。
柴犬の「タヌキ顔」「キツネ顔」とは
こちらの写真の柴犬をみて、なんとなく2匹の系統が違うのが伝わりますでしょうか?
同じ柴犬なのに、二つのタイプの顔立ちに分かれているなんて不思議ですよね。
どちらも柴犬として可愛いことには変わりないのですが、「タヌキ顔」と「キツネ顔」では雰囲気や体格が少しずつ変わってきます。
一体どのような違いがあるのか、それぞれ詳しく見ていきましょう!
タヌキ顔の柴犬はまん丸癒し系!
こちらは信州柴犬や美濃柴犬に多く見られる顔立ちです。
タヌキと聞くとほわほわとした毛にまん丸で愛嬌のある顔のイメージを思い浮かべますが、タヌキ顔の柴犬もまさにそうです。
顔の輪郭や目、鼻先が丸く、マズルが短いです。
正面から見ると、まん丸な顔の中心に目などのパーツが集まっていて、愛嬌がある顔立ちに見えます。
体も全体的に丸っこいスタイルで、首や胴体、足に関しては、筋肉質でガッシリとした体型をしています。
タヌキ顔の柴犬は、平均的にオスが10キロ前後、メスが8キロ前後まで成長すると言われています。
キツネ顔の柴犬はイケメンで凛々しい!
キツネ顔の柴犬は、縄文柴や山陰柴に見られる顔立ちです。タヌキ顔と比べると、ワイルドで野性味のあるクールな印象を受けます。
キツネ顔の柴犬の特徴は、顔が面長で額が浅く、マズルがスッと長い形をしているところです。
目は少しツリ目のようになっていることから、キリっとした顔立ちに見えます。タヌキ顔の柴犬と比べると、歯が大きいのも一つのポイントです。
体については、スマートで足も長くスタイルがよいのが特徴的です。
スタイリッシュな見た目をしていますが、オスが10~13キロ程度、メスが9~11キロ程度とタヌキ顔よりも少し大きく育つ傾向があるようです。
このように柴犬にはタヌキ顔とキツネ顔でそれぞれ特徴が異なりますが、性格に関して基本的なところは変わりません。
個体によって、元々フレンドリーな子、より神経質な子など様々だと思いますが、基本的には「柴犬らしい」と言われるような狩猟犬としての気高い一面があります。
タヌキ顔とキツネ顔は子犬の時にわかる?
子犬の時はどの個体もマズルが短く、体や顔が丸いことから、大きくなってから「キツネ顔」になるのか「タヌキ顔」になるのかを判断することはなかなか難しいです。
最初は、まん丸とした顔立ちだとしても、「キツネ顔」に成長していく柴犬は、成長と共にマズルが伸び、体の成長と共に顔の印象も少しずつ変化していきます。
子犬の頃でも、それぞれどちらの要素を持っているかわかることもありますが、一番は親犬がどのような顔立ちなのかを確認するとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?柴犬とひとくちに言っても種類がいくつかあり、そのルーツも違いました。また、顔立ちに違いがあって「たぬき顔」と
「キツネ顔」に分けられているのも興味深いところですよね。街で柴犬を見かけたときには、「たぬき顔?それともキツネ顔?」と顔立ちをチェックしてみましょう。
タヌキ顔もキツネ顔もそれぞれの体格や表情の違いがあるので、どちらがいいとは言えないものですよね。「柴犬」としてはどちらも魅力があります。
柴犬の良さを研究しながら守っている団体がありますが、どちらの柴犬を推奨しているかが対照的なようです。
日本犬保存会では現代っぽい「たぬき顔」の柴犬を推奨していますし、一方、柴犬保存会では昔ながらの凛々しさがある「キツネ顔」の柴犬を推奨しているとのことです。
顔立ちも勿論大切な要素ですが、それ以上にその子の性格や柴犬らしい小難しい点が飼育していく上では重要です。
お迎えを検討する際には、見た目以外の点にもしっかりと注目して考えてみてくださいね。
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