1.家でシャンプーをするために準備するもの
1-1.犬用シャンプー
1-2.シャンプーブラシ・スポンジ
1-3.ブラッシング用スリッカー
1-4.速乾吸水タオル
2.犬の臭い・汚れをなくすシャンプー方法・手順・コツ
2-1.ブラッシング
2-2.シャワー
2-3.シャンプー
2-4.すすぎ
【掲載:2017.06.26 更新:2020.04.14】
家でシャンプーをするために準備するもの
備えあれば憂いなし、とは言いますが、良い道具を準備するのがお家シャンプーのコツです。ペットサロンのような技術がなくても上手に洗い上げることができます。
主に準備しておくとよいものは以下の道具です。
- 犬用シャンプー
- シャンプーブラシ(ラバーブラシ)、スポンジ
- ブラッシング用スリッカー(短毛種はラバーブラシでも可)
- 速乾給水タオル
◆犬用シャンプー
シャンプーは人間用を使う方がいまだにいる様ですが、絶対にやめて下さい。汗腺を持たない犬の肌は、人の肌より薄くデリケートです。皮膚を傷めて、フケ・カユミが出たり、皮膚アレルギーや皮脂の過剰分泌といった皮膚トラブルの原因になります。
犬用シャンプーも、低刺激、無添加、ノンシリコン、ハーバルなど種類が豊富です。
毎日洗えるタイプもありますが、獣医師の指示で清潔に保つ必要があるなどの場合をのぞき、本来は必要ありません。お散歩後のどろんこ洗いも通常なら水洗いだけで十分です。
ただし、ドッグランで砂まみれになるのが好きで頻繁に洗う必要がある犬にはこのタイプがよいかもしれません。
お家でできる手軽さや臭いを気にするなどしてシャンプーを過度に行うと、皮膚を傷めやすくなります。また、皮脂の分泌が多くなり、かえって臭いの原因になります。加えて、犬から完全に自分の臭いを消してしまうと不安やストレスの原因にもなりますので、臭いを消そうと躍起になる必要はありません。2週間に一度位を目安に、シャンプーするのが良いでしょう。
◆シャンプーブラシ・スポンジ
シャンプーブラシはシャンプー液を洗いながら出せるタイプが泡立ちやすく便利です。スポンジは顔回りのシャンプーや小型犬の体洗いにも使えます。
◆ブラッシング用スリッカー
とげとげしたスリッカーは長毛種犬の毛の絡まりを解くのに便利です。一方短毛種犬に使うと痛いので嫌がられることが多いです。痛がる犬には先の柔らかいラバーブラシがよいでしょう。
また、仕上げの艶出しブラシを個別に使いたい場合は、豚毛のやわらかいタイプを用意するとよいです。
◆速乾吸水タオル
お家で効率よく乾かすコツは、タオルドライでドライヤー時間を減らすことです。大判を複数枚用意して、できるだけ水分を減らすことをお勧めします。
ほかにも、犬用バスタブやシュロブラシがあると便利です。
犬の臭い・汚れをなくすシャンプー方法・手順・コツ
正しいシャンプーをすれば臭いや汚れはなくなります。愛犬の負担を少なくするために段取りよくきれいに洗うコツをお伝えします。
シャンプーと一口に言っても以下の手順があります。
- ブラッシング
- シャワー
- シャンプー(洗い)
- すすぎ
では、一つずつ説明していきましょう。
◆ブラッシング
まずは、シャンプー前のブラッシングを行います。家だからと言って手を抜かないのも大事なコツです。
長毛種犬の場合は、スリッカーを使ってしっかりブラッシングします。スリッカーは毛をかき分けたり毛の絡まりを取るものです。皮膚に垂直に当てず毛の流れに沿わせ、水平にするのがブラッシングのコツです。
短毛種犬の場合も、汚れを落とし、毛がダマにならず皮膚まで泡がとどきやすくなるので必ずブラッシングしましょう。
スリッカーを嫌がる犬には、ラバータイプやシュロブラシを使うことをお勧めします。ブラシの先が皮膚に当たっても痛くないのでブラッシングをさせてくれます。
◆シャワー
さて、いよいよシャワーに入りますが、シャワーの1つ目のコツは、横からわきに沿わせる様にかけることです。音や水圧を怖がる犬も多いので、上からはかけないようにしましょう。
シャワーの2つ目のコツは、温度です。シャワーの温度は夏場で35-37度、冬場は37-38度程度、体感でややぬるめと感じる程度です。犬が逃げ回る、落ちつかないという場合は、犬用バスタブを使うと良いでしょう。
シャワーの3つ目のコツは、かける順番です。犬の心臓に近い部分や敏感な部位はビックリしてしまうので、心臓から遠い後ろ→前へかけていきましょう。具体的には、腰・お尻→背中→四肢→お腹→首→胸の順にかけましょう。顔にシャワーを直接かけると耳や目に入るので、顎までにしてスポンジをお湯に浸して絞りながら顔を撫でる様にして、犬の目や耳に入らない様にしながら濡らします。
足裏が泥で汚れているのに足裏にお湯をかけられるのを嫌がる場合は、犬用のバスタブにお湯を張るか、洗面器にお湯を張って前足、後ろ足の順につけて優しく洗いましょう。
◆シャンプー
続いてシャンプーです。お家でシャンプーを試みたものの、以下のような悩みを持つ人が多いのではないでしょうか?
- うまく泡立てられない
- 泡切れが悪く、すすぎに手間取る
- 泡立ちにむらがある
- 毛が絡まる
- 爪で傷つけそう
お家シャンプーの最大のコツは「いかに手際よく泡立てるか」です。指を使ってこする場合は、絶対に爪を立てないでください。
小型犬の場合は、スポンジにシャンプー液をつけてスポンジをクシュクシュと何度か揉みます。もこもこ泡ができたらそれを毛をかき分けた皮膚に乗せるように数か所つけて行き、ラバーブラシで全体に行き渡るようにようにやさしくなじませていきます。
大型犬の場合、洗車用の大きなスポンジで同様にするのもいいですが、何度か泡立てる必要があります。
そこでおすすめなのが、シャンプー液を洗いながら出せるラバーブラシです。少しシャンプー液にお湯または水を混ぜておくとより泡立ちがスムーズになります。
シャンプーにも洗い順のコツがあります。デリケートでしっかり洗わないといけない個所から始めてしまうと犬が嫌がって他を洗わせてくれなくなります。
そこで犬が気持ちの良く感じる首まわりから順に泡をつけていきます。シャンプーはシャワーの時とは逆の順で前→後ろに向かってつけていきます。
首・胸→胴体→お腹→四肢→お尻→尻尾の順で洗うとよいでしょう。
お尻周りや四肢の足裏、特に肉球の間はデリケートでありながら、しっかり洗う必要があるので後半に洗います。お尻周りは直接手の指の腹側を使ってもみこむように洗いましょう。肉球の間はブラシで汚れを掻き出すようにしましょう。
声をかけながらすると、最初は嫌がる犬でも次第に我慢できるようになります。オーナーさんに声をかけてもらえると犬も安心するし、スキンシップができるのは、お家シャンプーのメリットといえます。
さて、最後は顔です。犬の目や耳の中に入れないよう、水気の少ないもこもこ泡をスポンジで作ります。スポンジの泡を手ですくって犬のおでこに直接つけます。目の周りを避けて、そのまま顔全体に伸ばします。毛の流れと逆に指の腹でなじませます。
お家シャンプー中にブルブルされて泡が飛び散った経験がありますか?
シャンプー中に犬のブルブルを止めるコツは、ブルブルしそうなそぶりをしたら、背中に手をあてる、これだけです。チャンスがあったら試してみてください。
◆すすぎ
すすぎのコツは顔回りの事前処理です。すすぎをしている間に顔の泡が垂れてくるので、事前に泡をぬぐっておきます。すすぎ終えたスポンジをよく絞ってさっとふき取るようにします。
すすぎも最初のシャワーと同じ順で行います。腰・お尻→背中→四肢→お腹→首→胸でしたね。それに加え上から下を意識しながらかけましょう。犬の毛を逆にかき分け、泡切れをしっかり確認しながらすすぎます。
最後に顔回りですが、シャワーの水量を少なめにして、鼻筋から目より下の部分に指の腹を使ってはねないようにお湯をかけます。あるいは、よくすすいだスポンジをあて、スポンジでなでながらお湯をかけていきます。
続いて耳の中に入らないように気をつけながら耳をマッサージするよう指の腹でこすりながらすすぎます。
おでこを洗うコツは犬の顎をあげて軽く上を向かせてすすぐことです。こうすると水や流れたシャンプーが目に入りにくくなります。
この時、犬をお座りさせると上を向きやすくなります。
すすぎの間、上を向いてくれない犬には、目の上にスポンジや指を添わせて根気よく目にかからないようぬぐってやりましょう。
効率よく犬の毛を乾かす方法
ドライヤーの音やドライヤーの風が嫌いな犬も多いですよね。
ブロー次第でふわふわに差がでるので、仕上げのコツをここでしっかり押さえておきましょう。
乾かすのに必要なのは以下の2項目です。
- タオルドライ
- ブロー
◆タオルドライ
ブローのコツは、「タオルドライをしっかりする」ことです。すすぎ終えたら犬自身にブルブルしてもらうのも早く乾くので効率としては良いと思います。
タオルドライは、中型犬で速乾吸水性の大判タオルを2枚以上使うくらいが目安です。タオルの上からゴシゴシこすりながら水気をとっていきます。この時、タオルの上からでも爪をたてないで指の腹を使ってください。
犬の毛は水切れが悪いので、おなか周りや脇などは特に念入りに行ってください。
◆ブロー
しっかりオフできたら続いてブローです。ここまで来たらお家シャンプーもあと少しです。シャンプーのコツでとりあげた順番を今回も使います。犬が嫌がる個所は最後に、のルールで首周りから始めていきます。犬の皮膚に近づけすぎて熱くなりすぎないよう気を付けてください。
犬は大きい音が怖いので、上ではなく、横から空気を毛と毛の間へ入れるように風をあてましょう。
表面の毛の水分が飛び始めたら指かスリッカー(またはラバーブラシ)を使って毛をかき分けながら、皮膚も乾かします。
生乾きは雑菌が繁殖し臭いの原因になるのでしっかり乾かしましょう。
乾かしにくい場合は犬用のドライヤーを使うとよいでしょう。
ドライヤーを固定し、両手を使いながらブローできます。
最後に全体をブラッシングして整えたら完成です。
愛犬とコミュニケーションを楽しみながら、お家シャンプーをするのが一番のコツです。
ふさふさ・つやつやの愛犬を想像しながらお家シャンプーを楽しんで下さい!
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