トイプードルの老化のサイン
トイプードルは一般的に1歳を迎えると、人間でいう15歳まで成長します。そこから年をとり6歳を迎えると、人間でいう40歳になり、老犬の仲間入りです。
6歳なんて早い!と思われるかもしれませんが、トイプードルは初めの1年で大人に、その後は人間の1年で4歳年をとる計算になりますので、あっという間に飼い主のあなたの歳を追い抜いてしまう事も。
では、トイプードルが老犬になった場合、どんな変化が起きるのでしょうか。今のうちから老犬になった時のことを考えておくと、いざという時にすぐ行動に移せますよ。
◆足腰が弱ってくる
若い成犬の時には楽々登れた段差などが、老犬になって足腰が弱ってくる結果、登れなくなってしまいます。普段は行きなれた散歩道でも、老犬になることで疲れやすくなり、抱っこをせがまれるかもしれません。
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◆耳が遠くなる
人間でも年をとれば段々と耳の聞こえが悪くなりますが、トイプードルも年をとると耳が遠くなります。
すやすやと寝ている最中に大きな物音がしても起きなくなりますし、飼い主さんが名前を呼んでも振り向かなくなったりします。大好きなご飯の音も気づかない可能性もあります。
ただ、トイプードルは人間よりも鋭い聴覚を持っているので、それほど困る事は無いようです。
◆目が見えにくくなる
トイプードルが老犬になった際になりやすい病気として、白内障があります。
こちらは、目の中にある水晶体と呼ばれる部分が濁ってきてしまい、だんだんと目が見えづらくなる病気です。白内障は進行性の病気なので、薬でも現状維持をするのが精いっぱいという場合もあります。
犬は目が見えづらくなっても感覚的にどこに何があるかを把握しますが、今までに無かった物が増えたり家具の配置を変えたりすると、頭をぶつけてしまう事もあります。
アントシアニン・クロロゲンを含有するブルーベリーエキス、抗酸化ビタミンなど眼の健康維持に配慮した11種類の栄養素を配合しました。
◆歯が抜ける・歯周病になる
歯磨きを怠っているトイプードルは、歯石が溜まって歯周病が進行し、治療をしないと歯が抜けてしまいます。歯石が溜まると歯周病の進行は早くなり、歯が抜けるスピードも早まります。
口の中の環境が人間と違って虫歯にはなりにくいですが、歯周病になりやすいのが現状です。
◆白髪が生える・毛が抜ける
トイプードルのチャームポイントとなるふわふわの毛にも、老犬になると白髪が混じってきます。
特にトイプードルの顔のマズル部分やあごひげ部分の色が薄くなってきたり、背中の色が薄くなってきたりしているのは、老犬になって白髪が生えてきている証拠です。全体的にふわふわだった毛も、徐々に毛が抜け初め、つやが無くなってパサついてきます。
◆寝ている時間が長くなる
トイプードルは老犬になると、寝ている時間が長くなります。
少しの運動でも疲れてしまうため、その疲れた体力を回復させるのですが、体力回復までの時間もかかります。
トイプードルの老犬の飼い方、介護方法は?
トイプードルが老犬になった場合、今までと同じ生活を送っていると、犬に負担がかかる可能性があります。
老犬になったら、以下の9つの点を意識して老犬に暮らしやすい環境に変化させていきましょう。
– 食事について –
◆食事は柔らかいものを、1回の量を減らして回数を多めに
トイプードルが老犬になると、歯が弱くなったり抜け落ちたりしてしまい、硬いドライフードなどを食べづらくなってきます。
ドライフードに少しお湯を加えて柔らかくすることで食べやすくしたり、合わせて柔らかい缶詰などを利用してもいいかもしれません。
◆老犬用の高栄養のフードを活用
トイプードルは老犬になると基礎代謝量が落ちてきますので、1回の食事量も減ってきます。ただ、食事の消化・吸収にはエネルギーを必要とするため、減り過ぎた食事ではエネルギー不足になってしまう事もあります。
老犬用として販売されている、カロリーが少し高めのものを、1日2~3回に分けてあげるのがオススメです。
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◆老犬が食べやすい体勢を整える
普段の食器では食べづらそうだったり、寝たきりの場合は、持ち手付きの食器を口元に持っていき、食べやすいよう工夫してあげることもできます。
また、自分で食事ができない介護状態のトイプードルには、口の中に直接柔らかくしたご飯や缶詰を入れてあげましょう。この時、飲み込みを助けるために、スポイトなどで随時お水を飲ませてあげて下さい。
トイプードルが仰向けになりながらの食事は気管にご飯が入ってしまって危険ですので、顔を起こしてからあげて下さいね。
寝たきりや姿勢維持がむずかしいときの食事補助に。
– 運動について –
◆狩猟本能を刺激する遊びを取り入れる
プードルは、もともと水猟犬として鴨狩りの際に使役されていた犬種で、猟師によって撃ち落された鴨を取りに行く役割を果たしていました。そのため、ぬいぐるみのようなかわいらしい見た目とは裏腹に、それなりの運動量を必要とする犬種でもあります。
また、日常生活の中に刺激を与えることで脳の老化や認知症の予防にもつながりますので、おもちゃなどを使って積極的に遊びを取り入れてあげましょう。
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◆気分転換に適度な運動・散歩は行ってあげたい
足腰が弱くなってあまり歩けないからと散歩の時間を削ってしまっては、老犬になったトイプードルもかわいそうです。
散歩はほんの少しの時間であっても、犬にとってリフレッシュできる最高の時間。老犬になったトイプードルがすこしでも歩けるようであれば、補助ハーネスなどを使って散歩してあげましょう。お家では寝てばかりの老犬でも、お散歩に連れて行くと元気に歩くなんて効果もあります。
足腰の筋力が低下したときの歩行補助に。
◆犬用のお出かけカートを活用
老犬になって歩くのも困難な介護をしているトイプードルなら、犬専用のカートも販売しています。犬専用のカートを使えば、寝たままでも外の景色を見るお散歩が可能です。
介護で散歩をあきらめていたトイプードルも、犬用カートを検討してみて下さいね。
散歩は気分をリフレッシュするだけでなく、少しの運動で老犬になって弱ってしまう筋肉を再び鍛える事ができます。老犬になってもお散歩は続けて行きましょう。
でこぼこ道の振動も吸収するエアタイヤ採用で安定した走行性。ゆったり広々とした搭乗スペース。
– 室内環境について –
◆段差を少なく、フローリングにはマットを
トイプードルは足腰が弱ってくるせいで、少しの段差でも上がれなくなってしまいます。
段差がある場合は、できるだけフラットの状態にするようにしましょう。
トイプードルが普段から滑りやすいフローリングにマットを敷いて、足腰に負担をかけないように先手を打つのも必要です。
ソファなど、飛び乗っている場所がある場合には、そこへ行くまでの階段やスロープを作ってあげたり、最初から飛び乗ってはダメというしつけを行いましょう。
膝を痛めやすい室内の小型犬のワンちゃんや、歳をとったワンちゃんに特におすすめです。
– 寝たきりの介護・病気について –
◆寝たきりの老犬は床ずれ防止の工夫が大切
トイプードルも老犬になると人間でいう「寝たきり」の状態になりえます。その際には、自分で動く事が出来ません。
トイプードルが寝たきりの時は、床ずれ防止のために2~3時間おきに寝返りの介助をします。タイマーなどをセットして忘れないようにしたいですね。
ペットショップなどでは、様々なサイズ・形の犬用の床ずれ防止マットやクッション、サポーターも販売されていますので、検討してみて下さいね。
寝たきりや横になっていることが多くなった時の快適な寝床に。
頭部、腰、肩などの床づれ予防に。
足の床ずれ予防や関節の保護に。
◆認知症の介護が必要になる場合も
寿命が長くなってきたトイプ―ドルは、認知症になる事も考えられます。
認知症には、昼夜逆転してしまったり、うろうろと徘徊してしまったり、意味もなく吠え続けるなどがあります。
トイプードルの昼夜逆転の改善法として、夜眠たくなる「セロトニン」という物質を動物病院で処方される事があります。これは、犬が日光に当たると、夜に体の中で自然と作られる物質です。
トイプードルの認知症の介護は先が見えず辛いものですが、飼い主さん1人で頑張らずに動物病院のお薬の力を借りて介護をしていきましょう。
イチョウ葉エキスにDHA、EPA、話題の「ビンカマイナー」やホスファチジルセリンを配合した集中サポート食品です。
トイプードルがかかりやすい病気と対処法は?
トイプードルがかかりやすい病気を知っていれば、直ぐに対処する事ができますし、何より介護をする時間が短く、元気に長生きさせる事が可能です。
トイプードルがかかりやすい病気5つをまとめてみました。
◆膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼は、膝のお皿の部分がずれたり外れたりしまう病気です。
小型犬のトイプードルにとても多い病気で、遺伝的に原因がある先天性と、打撲や落下、交通事故などをきっかけとして骨に異常が出来てしまう後天性があげられます。
膝を痛がって、足を上にあげながら歩く挙上(きょじょう)症状がみられたリ、スキップのような歩き方をしたりといった初期症状がみられます。
これらの症状を見逃さず、直ぐに動物病院で見てもらいましょう。早期発見をすれば、症状が重くなる前に対処する事が可能です。
また、フローリングにはカーペットを敷く、無理な階段の上り下りをさせない、飼い主にぴょんぴょん飛びつかせない、肥満に気を付けるなど、足腰に負担がかかる原因を取り除くと、重症化する前に予防することが可能です。
敷くだけでスベリにくくなります。はさみで簡単にカット出来る上、ほつれることもありません。
◆涙やけ
トイプードルは鼻涙管(涙を目頭から鼻の奥へと流す管)が狭かったり、閉じてしまっていたりするのが原因で、「涙やけ」になりやすい犬種だと言えます。
涙やけは、過剰分泌された涙が常に目から溢れた状態になり、目の周りの毛を変色させてしまったり、炎症を起こしてしまう病気です。
鼻涙管を拡張したり新しく形成したりする手術も行ってはいるのですが、涙やけそのものが命に関わるような危険性はないため、あまり頻繁には行わないのが現状です。
涙やけの対処法として、こまめに涙をふき取る、目の病気がないか調べる、涙やけ防止のフードやサプリを利用するなどがあげられます。
涙やけで濡れた毛をそのままにしておくと、雑菌が繁殖して皮膚病へと進行してしまう場合もありますので、早期対処が重要です。
涙やけのお手入れが苦手なペットに。フードにかけるだけで涙をあふれにくくして除去をサポート。
ペパーミントエキス配合の特殊シートを毛並みに沿って汚れた部分をやさしくふき取るように汚れを落とします。
◆気管虚脱
トイプードルが呼吸をする時の空気の通り道となる「気管」がつぶされて空気がうまく行き来できなくなり、呼吸困難に陥ってしまう病気を「気管虚脱」と言います。
気管は、掃除機のジャバラホースの部分をイメージして頂ければわかりやすいです。このジャバラ1つ1つは軟骨で丸い形を保っているのですが、老化が進行していくにしたがって周辺の筋肉が弱まって丸い形を維持できなくなります。
また、肥満に陥る事で気管を通る空気の行き来が激しくなるので劣化が早くなる状態になります。
うまく呼吸が出来ないと、うまく酸素が取り込む事が出来なくなるために、唇や舌が紫色になる「チアノーゼ」を起こします。
早急に酸素を取り入れないと倒れてしまったり、下手をすればそのまま亡くなったりしてしまう事も考えられますので、直ぐに動物病院に行って下さいね。
◆てんかん
てんかんとは、突発的に起こる発作の事を差します。
トイプードルによって原因は様々ですが、口から泡をふいて体をガタガタゆらしたり、痙攣が起こったりします。症状が治まるとケロッとしている場合が多いようです。
てんかんは、完治する病気として考えるのではなく、動物病院のお薬を継続的に飲むことによって症状をコントロールして病気とうまく付き合っていくようになります。
早めに発見できれば、早めの治療が可能でお薬も少なくてすみますよ。
◆クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
クッシング症候群は、トイプードルなどの小型犬に多く見られる病気です。
腎臓の上にある、副腎と呼ばれる臓器から分泌される副腎皮質ホルモンが異常に分泌されることが原因です。この副腎皮質ホルモンは炎症を抑制したり、たんぱく質を別の物質に作り替えたり、免疫反応を指揮したりと、生きていく上でとても重要なホルモンですが、過剰に分泌され過ぎると体に様々な弊害を生みだします。
主な症状は、多飲・多尿、左右対称の脱毛、お腹が膨れる、ご飯を異常に食べる、糖尿病を併発するなどです。
一般的にクッシング症候群を発症すると、一生投薬が必要になります。薬でコントロールすれば寿命を全うできる可能性も高まりますので、早めの発見と早期治療がとても重要な病気です。
まとめ
いかがでしたか?
トイプードルも老犬になれば、介護も必要になります。しかし、飼い主のあなたが事前に心構えや予防をすれば、老犬になってからの生活も楽しく過ごさせてあげることができます。かかりやすい病気も、全て早期発見が早期治療に繋がっていきますので、普段から飼い主さんが愛犬の様子を観察することが大切です。いつまでも元気で長生きしてくれるトイプードルであって欲しいですね。
長い記事を読んでくださってありがとうございました。
あなたとその隣にいるわんちゃんがもっともっと両想いで幸せになりますよう、願っています!
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