ペンシルベニア州にある動物救助施設「Wanna-Be Pet Rescue」に勤めるレベッカさんがその日連れてきたのは、2匹の小さな子猫たちでした。
この猫ちゃん達が市のシェルターから救助されたのは、生後2週目のこと。生まれてまだ間もない彼女たちは、誰か母親の代わりになる存在を必要としていました。
その頃、同じくペンシルベニア州にある別の動物救助施設「Mommy and Me Rescue」では、1匹の犬が悲しみの真っ只中に。このワンちゃん、ドロシーは、自分の赤ちゃんを亡くしてしまったのです。
「ドロシーがこの施設にやってきた時、彼女は妊娠していました。ところが、寄生虫とライム病に感染していた彼女は、それらが原因で早産に…。そして、生まれてきた7匹の赤ちゃんは、全て亡くなってしまったんです。」そう話すのはMommy and Me Rescueのキャロルさん。
キャロルさんは、ドロシーがその時どれだけ心に傷を負ったのかを目の当たりにしてきました。出産後入院をし、治療を受けなくてはならなかったドロシーは、その2日間自分の子犬達を探し回るかのようにウロウロと歩き回り泣き続けたのです。
「病院から施設へ戻った途端ドロシーは子犬達を産んだ場所へと走りました。子犬が居ないことに気づいた彼女は、今度は施設中を探し回り、何時間もすすり泣きしていたんです。可哀想で見ていられませんでした。」
ドロシーの悲しみを少しでも減らすため、キャロルさんはレベッカさんに連絡。そしてその救助された2匹の子猫の存在を知ることになります。
ことは進み、その数時間後には2匹の子猫たちがドロシーの元に連れてこられました。
その小さな子猫達を見て最初はとまどっていたドロシー。しかし感動することに、彼女の母性本能が開花するのに時間はかかりませんでした。
「ドロシーに話しかけている間に、子猫達をドロシーのお乳に近づけミルクを吸わせました。その数分後、ドロシーはその子猫達に愛情を示し出したのです。感動の瞬間でした。」
その後、ドロシーは子猫達を優しく扱い、世話をするように。
彼女が子猫達の側を離れるのはトイレに行く時だけだそうで、その後は一目散に子猫達の元に戻ってくるんだそうです。
ドロシーはその2匹にお乳を吸わせ体を舐め綺麗にし、そして子猫は優しいお母さんの腕の中でそのままぐっすりと眠ります。普通なら在り来たりのような光景ですが、彼女らの境遇を考えると感動せずには居られません。
救助されたこの親子が出会ったのは、運命と言えるのではないでしょうか?
子を想う母と母を想う子達が結ばれた、感動のストーリーでした。
<参考サイト>
lovemeow.com
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