愛犬との自転車での散歩は条例違反?自転車に乗せるのは危険?

2018.04.16

愛犬との自転車での散歩は条例違反?自転車に乗せるのは危険?

愛犬と散歩する際、自転車を使ったことはありますか?中~大型犬であれば自転車と共に並走する、小型犬であれば自転車のカゴに乗せるなど、様々な方法で自転車を活用している飼い主さんも中にはいるでしょう。 しかし、自転車での愛犬の散歩、これには沢山の危険が潜んでいるということを忘れてはいけません。場合によっては、条例違反となることも!? 今回は、自転車に乗せる危険性と についてご紹介します。愛犬との安全な散歩、快適なサイクリングを楽しみたい方、必見です!

focebookシャア
ツイート

自転車で犬を散歩させるのは条例違反?

犬 自転車 並走

飼い主さんの重要な務めの一つに「散歩をさせること」があります。犬種によっては毎日の散歩を必要としない種類もいますが、逆に毎日1時間以上もの運動を要する犬種も存在します。

健康やストレス解消、飼い主さんとのコミュニケーションのためにも、やはりほとんどの場合、犬の散歩は必要不可欠となるでしょう。

◆自転車で並走することのメリット

リードにつながれた状態で自転車と並走している犬や、自転車のカゴに犬を乗せている飼い主さんを見たことはありますか?
何度か見掛けたことがあるという方や、実際に自分がそのような方法をとっているという方も、少なくないと思います。

散歩に時間を要するとなると、飼い主さんの都合や体力面においても、自転車の利用が欠かせないという方も実際にいます。
特に大型犬であれば、散歩に長い距離や時間が必要となる場合が多く、自転車を活用できれば飼い主さんの負担は軽減されますし、愛犬自身も早い速度で走れるので良い運動とはなります。

◆自転車の走行マナーによっては罰金も…

便利な自転車ですが、実は自転車と犬を並走させることはとても危険なことです。
更に、条例違反により罰則が発生する可能性もある、ということをご存知でしょうか?

2008年以降に、自転車の走行マナーに関する見直しが始まり、各公安委員会において道路交通規則が改正されています。
道路交通法では、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と、安全運転が義務付けられています。

その中で「物を持つなど安定を失うおそれのある自転車の運転」は禁止されています。
つまりこれは、片手走行が禁止されていることを示し、傘・携帯電話やスマートフォンなどは勿論、リードを片手に持ちながら犬と並走することも違反の対象になるということです。

リードとハンドルを一緒に握っていいたとしても、「安定を失うおそれ」であることに変わりはありません。
また、愛犬がきちんとしつけられていたとしても、突然止まったり、急に違う方向へ引っ張ろうとする可能性はゼロではないのです。

◆違反するとどうなる?

この違反に対しての罰則は自治体によって違いはありますが、「3ヵ月以下の懲役」「5万円以下の罰金」などが定められています。

罰則の内容に関しては、居住地の自治体が定めた規則を確認してみてください。

◆愛犬に大きな危険が及ぶ可能性に注意

条例違反・罰則の対象であるということも勿論重要ではありますが、最も大切なのは愛犬に危険が及ぶという点です。

危険は愛犬に限らず、飼い主さん自身であったり、周囲にいた人間に降りかかる可能性も勿論あります。また、取り返しのつかない事態、命が危険に晒される、また加害者の立場となってしまう場合も考えられます。

自転車で並走させている方は、即座にこれを止めましょう。飼い主さんには、愛犬の安全を守る義務があるのです。


自転車に犬を乗せていいの?

犬 自転車 載せる

一般的に自転車を移動手段の一つとして利用される方がほとんどでしょう。
車は無いけどドッグランや動物病院が少し遠い場所にあるなど、愛犬と出掛ける際に自転車を利用している飼い主さんも沢山いますよね。

自転車で並走させることが条例違反に触れるのであれば、自転車のカゴに犬を乗せることは違反とならないのでしょうか?

◆違反にはならない!

結論からいうと、この場合は条例違反とはなりません。
ただし、小型犬のみができる移動手段でありますし、違反にならないとしてもあらゆる危険が付き纏うことに変わりはありません。自転車に犬を乗せる際には、十分注意が必要となります。

そして、その際に利用する自転車についても、安全性を考えた仕様としておくことが大切です。

◆危険性の少ない自転車選びも大切

現代では、自転車にも様々な種類がありますよね。犬を乗せる前提での自転車選びも、安全対策につながりますよ。

例えば、スピード重視のタイプや車輪が大きく安定性の低いタイプの自転車を選ぶよりも、車輪が小さく低重心となる仕様の自転車の方が犬を乗せて走行する際のふらつきが抑えられるので安全性は高いです。
少し高価な買い物となりますが、犬を乗せる前提で製造されている「ペット(乗せ)専用自転車」も多数の種類が販売されています。

他にも安全対策として、自転車用キャリーバッグや飛び出し防止用リードなどの、ペット用サイクリングアイテムを揃えておくことが大切です。自転車には、安全を守るための装備・アイテムなどの装着を忘れないようにしましょう。


自転車に犬を乗せる際の注意点

犬 自転車 乗せる 注意点

どんなに安全対策を図ったとしても、自転車に乗せる上での危険性を覚えておかなければ意味がありません。違反とならなくとも、常に危険は伴うのです。

最後にその危険性や注意点を紹介しますので、しっかりとチェックしましょう。

◆スピードを出さずにゆっくり走ろう!

一人で自転車に乗る際にも、スピードの出し過ぎは大変危険なことです。それを、犬がカゴに乗っている状態でしてしまうと、危険性は更に高まります。

飼い主さんとはいえ、愛犬の行動の全てを予測することはできませんよね。犬が突然予想外の動きをする、これは頻繁に起こり得ることです。急にカゴから飛び出す可能性だって、十分にあります。
この時スピードが出た状態であれば、転倒事故に繋がったり、大きな怪我をする危険性が高くなるのです。

更にスピードの出し過ぎは、ブレーキや停止する行動までをも遅らせてしまいます。注意しながら走行していても、横道から子供や通行人、様々な車両が飛び出してくる可能性もありますよね。その際にスピードを出し過ぎていては、避けることができずに衝突してしまうでしょう。

かごに乗せる際には、絶対にスピードを出し過ぎないこと、普段以上に注意を払うことを忘れないようにしてください。

◆路面の段差に注意する!

走行中の路面の状態、特に「段差」には注意が必要です。

よく自転車を利用する方であればイメージがしやすいと思いますが、走行中は少しの段差でも大きく弾んでしまいます。早い速度で段差を乗り越えれば、更に大きく弾むこととなります。
体の小さい個体であれば、その際にカゴから飛び出して落下する可能性も考えられますよね。

飛び出し防止用のリードを常用することは勿論、段差では更にスピードを落としましょう。段差のある所は一度自転車を降りて、押しながら通るのが一番の安全策です。

◆走行中は運転に集中する!

自転車での走行中は、変わる景色に目がいったり、爽快感から意識が注意力を妨げがちになることもあるでしょう。
愛犬を乗せることで普段とは重心がぶれやすく、重さも変わっています。

走行中は意識を他のものへ持っていかれないよう注意が必要です。常に、周囲の状況や愛犬の様子を気に掛けることを忘れないでください。

◆適切なカゴの大きさや形を選ぶ!

犬を乗せるカゴは、大きさや形が体型に合ったものを選ばなければなりません。
大きすぎるとカゴの中の揺れが安定せず、愛犬がストレスを感じたり、ジタバタと動いて不安定となる可能性もあります。

そして深さも重要です。浅いカゴだと、飛び出しやすい状況となるので落下の危険があります。体が全て収まる深さを選びましょう。

また、前足をカゴにかけて乗せる方もいるかもしれませんが、これは背骨や腰に負担がかかります。
更に、カゴの目の細かさにも注意です。目が粗いと、足や爪がはみ出て怪我をする可能性が考えられます。

カゴには、自転車用のキャリーバッグやクッション性の高いマットを敷くなどして利用しましょう。

◆乗せるのは必ず前カゴへ!

大体の方が乗せるのは前カゴだと思いますが、中には後ろのカゴを利用している方も時々見受けられます。これは、とても危険なのです。

注意してみていても、犬は予想外の動きをする場合があります。愛犬が後方にいては、この予想外の動きに即座に反応することができませんし、万が一飛び出しそうになった時に押さえることもできないでしょう。何より、走行中は常に愛犬の様子を注意深く見守る必要があります。

安全のためにも、必ず前カゴを利用してください。

◆自転車にリードを固定して乗せよう!

カゴに乗せる場合でも、万が一の飛び出しに備えてリードの装着は必須です。利用する際は必ずリードをハンドルなどに固定しましょう。

飛び出し防止用の短いリードを購入するのが安全ですが、普段使用している散歩用のリードやカラビナなどを利用することも可能です。
しかしこの場合は、リードの長さに注意が必要です。長すぎると車輪に絡まる可能性もありますし、飛び出しを防止することができません。また、カラーではなくハーネスにリードを装着するようにしてください。万が一カゴから飛び降りてしまった場合に、頸椎を損傷する恐れがあります。
走行中は必ずリードを固定すること、短いリードを使用して飛び出しを防止することが危険の回避に繋がります。

愛犬は勿論、飼い主さん自身の安全を守るためにも、自転車のカゴに乗せる場合には、以上の注意点を必ず守りましょう。


まとめ

愛犬との快適な散歩やサイクリングのため、目的地へ安全に移動するためには、これらの注意点を頭に入れ、安全対策をしっかりと行いましょう。

また、何度もいいますが、犬の動きを完全に予測することはできません。道が混雑している場合は、愛犬も周囲に気を取られて、飛び出しやすい傾向にあります。
犬を自転車に乗せて移動する場合は、可能な限り人や車通りの少ない道を選ぶのが賢明です。

自転車での移動はとても便利です。しかし、沢山の危険と隣り合わせであることを決して忘れないでくださいね。



– おすすめ記事 –

・ノーリードでの散歩は飼い主失格!危険な上、条例違反かも!?
・犬の認識力ってどの位?ニオイだけでなく足音や車の音でも飼い主を見分けるってホント?
・【コーギーアルんち:弱い奴ほどよく吠える】スーパーアルチ~ン登場!?マナー違反は危険を巻き起こす
・犬が鳥の骨を食べるのは胃に刺さって危険?鶏肉の与え方は?


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら