吠えにくい犬種にはどんなワンちゃんがいる?
犬種ごとに特徴が違っていて「比較的吠えにくい」という犬種がいます。
飼育環境によっても差は出てきますが、次に紹介するワンちゃん達はあまり吠えないことで知られています。
◆パグ
中国生まれ、体重6~9キロ前後の小型犬のパグは、つぶれた鼻が特徴的です。
顔の中心部は黒くてしわくちゃでブサイクにも見えますが、よく見ると愛嬌があって可愛いと感じる人も多いでしょう。
いわゆる「ブサカワ」な犬として人気があります。
「気性が荒いのかな?」とも見える風貌ですが、実はとても優しいワンちゃん。
素直でマイペース、あまり警戒心がないので吠えにくいと言われています。
◆フレンチブルドッグ
フレンチブルドッグも吠えにくい犬種と言われています。
「ブルドッグと何が違うの?」と素朴な疑問を持つ人もいるかもしれませんね。
闘犬の血筋がありガッシリ体型のブルドッグは、コミカルな表情を見せてくれるものの「頑固気質」でしつけは少々難しいワンちゃんです。
そんなブルドッグに陽気な性格のパグや体の小さなテリアを掛けあわせたのがフランス生まれのフレンチブルドッグと言われています。
頑固な性格のブルドッグと違って、フレンチブルドッグは社交性があります。
明るく活発ですが、やんちゃに動き回るというよりも、あまり吠えない落ち着いた生活を好みます。
◆ペキニーズ
北京生まれのペキニーズは、丸い瞳とぺちゃんこな鼻、フワフワした被毛が魅力的な犬種です。
一般的に犬と言うと飼い主さんへの愛情表現が強く、「遊んで」「抱っこして」など依存することもありますよね。
しかし、ペキニーズは飼い主さんに「かまってアピール」をすることも少なく、自由気ままでマイペース、まるで猫のような性格と言われたりもします。
自分の感情を露骨に出したりすることは少ないので、吠えにくい犬種と考えられているのでしょう。
飼い主とは適度な距離をキープし基本的には穏やかですが、幼少期のしつけが不十分だとちょっとしたことで怒ってしまうような女王気質な面も持ち合わせています。
◆シーズー
フワフワな被毛に包まれ、垂れた耳が可愛らしいシーズーは、日本でも多くの人から愛される人気犬種です。
「元気いっぱいに遊ぶ」「穏やかに過ごす」という感じで、シーズーはオンオフの切り替えがとても上手なワンちゃん。
基本的には大らかな性格で、小さいことはあまり気にしません。
頭が良いので周囲に対しての配慮も深く、愛玩犬として家族のなかに溶け込んでくれる魅力があります。
噛みついたり、吠えたり…というような攻撃性はあまりないので、初心者でも飼いやすい犬種と言われることが多いです。
飼い主さんのしつけが上手くできれば、吠えにくい犬に育つでしょう。
◆キャバリア
大きく丸い瞳で優しい表情のキャバリアは、触りたくなるようなフワフワ毛並が特徴的です。
かつてはイギリスの貴族たちに愛されていたことからも分かるように、愛玩犬としてはとても魅力のある可愛さがありますよね。
キャバリアは元気で活発、遊ぶことも大好き。
フレンドリーな性格なので、他の犬達や人間の子供との関係性も上手に築き上げます。
また、家族に対しての愛情も深く、落ち着いて優しい気持ちで過ごしてくれます。
基本的に大らかな性格なので、神経質に周囲に攻撃することはまずありません。
吠えにくい犬として初心者でも飼いやすい犬と言えるでしょう。
◆バセンジー
バセンジーは、狩猟犬という過去を持つので注意深い性格ですが、家族にはとても甘えん坊です。
頭が良いので信頼関係が築ければ、落ち着きのある性格に育ってくれることでしょう。
実はバセンジーは「吠えない犬」と言われることで有名な犬種。
「ワンワンッ!」という声を発することはなく、歌っているかのような独特の高い声で鳴くことが多いです。
◆ゴールデンレトリバー
体重30キロ前後にまで成長するゴールデンレトリバーは、大型犬のなかでも人気の犬種です。
大きな体型のゴールデンレトリバーは、活発で遊び好きですが、頭が良いので気配り上手な魅力があります。
人間の子供の遊び相手になるくらい、穏やかでフレンドリーな犬種です。
飼い主に対しての忠誠心もあって、大きな体ではありますがしつけがしやすい犬種と言えるでしょう。
無駄吠えをあまりせず、遊ぶとき以外は静かに過ごしてくれるのが魅力点です。
吠えにくい犬種の特徴は?選ぶときに知っておきたいポイント
さまざまな犬種の歴史をたどると、犬が持つ「性質」を知ることができます。
基本的に、犬の性格は生きていく環境や飼い主さんの育て方で変わりますが、そもそもの性質は本能として体にしみついています。
吠えにくい犬種を飼いたいなら、次のようなポイントを知っておくといいでしょう。
◆狩猟犬や作業犬は吠える
狩猟や作業をさせる目的で繁殖がスタートした犬種は、その名残で「吠える」という本能が備わっています。
そのため、周囲の音に敏感な特徴があります。
室内で暮らしていても外を通る自動車や人間のわずかな音にもすぐに「吠える」ことで反応してしまうのです。
吠えることを仕事にしていたことから、遠くまでよく聞こえるような声質をしています。
ちょっと吠えるだけでも周囲に響き渡ることでしょう。
◆愛玩犬は吠えにくい
大草原や森林のなかで獲物を追いかけるようなワイルドな歴史を持つ犬種と違い、貴族や一般家庭のペットとして飼われていた愛玩犬は基本的に吠えにくいと言われています。
◆鼻がつぶれた犬は吠えにくい?
いくつかの吠えにくい犬種のなかには「鼻ぺちゃ」が特徴的なワンちゃんが何頭かいます。
低い鼻という身体的特徴を持つ犬種は、吠えたとしても高い声が出ません。
そのことから、吠えにくいと言われているのですね。
犬の無駄吠えは育て方で減らすことが可能
吠えにくい犬種を紹介しましたが、あくまでも一般的な性質です。
犬たちは、生活していく環境や飼い主さんの育て方によって性格が変わります。
犬が「吠える」ことについて飼い主さんが正しい対応をすれば、減らすこともできるでしょう。
無駄吠えを減らすための育て方について次のポイントに注意してみてくださいね。
◆どうして吠えるのかを理解する
犬が吠えるのは意味があってのことです。
「お腹がすいた」「トイレにウンチをした」「ベッドが汚れている」「玄関のチャイムが鳴った」「変わった音が聞こえる」など、飼い主さんに何かを伝えようとして吠える事も多々あります。
どんな理由で吠えているのかをまずは理解することが大事です。
犬が吠えると周囲に気を使うあまり「吠えちゃダメ!」と感情的に叱る飼い主さんもいるかもしれません。
実は、飼い主さんが大きな声を出すと犬たちは「自分と一緒に飼い主さんが吠えているんだな」と勘違いすることも。
その結果、ますます吠える犬になってしまうこともあるでしょう。
大きな声を出して叱るよりも「どうして吠えている?」という原因の方に目を向けるようにしましょう。
飼い主さんが取り除ける原因があれば、対処してあげてくださいね。
◆ストレスが溜まっていない?運動量は大丈夫?
ワンちゃんたちはストレスからも吠えます。
体の大きさや性質に合わせて運動量は違いますが、少なければストレスが溜まることに。
必要な運動量を満たしてあげているか日々の散歩時間を見直してみてくださいね。
また、日中の留守番時間が長い、飼い主さんとのコミュニケーションが少ないなども無駄吠えに繋がります。
運動不足、コミュニケーション不足からの無駄吠えでないか、犬のストレスチェックも大事です。
◆要求が激しいときには「無視」が適切?!
犬の無駄吠えのなかには「こうして欲しい」「ああして欲しい」という要求吠えがあります。
例えば、「犬が喜ぶからと吠えられるたびにオヤツをあげてしまう」など、愛犬可愛さについついやっている飼い主さんも多いかもしれません。
犬たちは「吠えるとオヤツがもらえる」と学習し、オヤツが欲しいときには「吠える」ことで要求するようになります。
飼い主さんは吠えられると困るからオヤツをあげて泣き止ませているかもしれませんが、「無駄吠え」に繋がってしまっているのですね。
こんなときには、敢えて「無視」をすることで吠え癖が直ることもあります。
「吠える→無視される→オヤツがもらえない」と理解すると、自分にとってのメリットがない犬たちが吠えることはありません。
ほかにも「抱っこをして欲しい」「散歩に連れていって」「食べものが欲しい」など飼い主さんが吠えれば応えてくれることを知るとそれが癖になっていることもあります。
吠えたときには無視し、吠えなくなったら対応するなどトレーニングしていきましょう。
◆幼少期には社会化をしっかりと
「散歩中にバッタリ会う人間や犬に吠える」「家の玄関チャイムを押されると過剰に反応する」「自宅の窓を歩いている車に吠え続ける」など、さまざまなものに対して吠える愛犬に困っている飼い主さんもいるかと思います。
実は、これは子犬時代の社会化が不足していることが原因として考えられます。
子犬のころは「外に連れ出すのは危険かな?」と外出を控える飼い主さんもいるかもしれませんね。
しかし、できるだけ早いうちに社会に連れ出し、いろいろな人間や動物、車といった刺激に慣れさせましょう。
社会化で外に連れ出すことで周囲のものに慣れていきます。
たくさんのものを見て、音を聞かせることで、犬にとっての「珍しいもの」が減ってき、少しくらいのことで動じない性格になります。
知らない人間や動物を見ても警戒心を抱かず、吠えることも少なくなるのです。
警戒心を抱き、吠え続けることは犬にとってストレスにもなります。
愛犬が周囲のものに不安を感じさせないように、幼少期にはなるべく早く社会化をさせてあげましょう。
◆体の異変で吠えることもあるので注意しよう
吠えるのは犬の言葉なので、病気など体に異変があって吠えることもあります。
上記であげたような「警戒」「要求」「恐怖」などの原因が思い当たらないケースは、病気やケガの可能性もあるので注意しましょう。
まとめ
吠えにくい犬種をいくつか紹介しました。
吠えなければ育てやすそうですよね。
ただ、吠えにくい犬と言われていても「絶対に吠えない」ということはイコールではありません。
飼い主さんの育てかたによっては、吠えにくい犬種が「よく吠える犬」に成長することもあります。
逆に、吠える性質を持っている犬種を上手にしつけることができれば「あまり吠えない」という性格に育つこともあるのです。
飼い主さんが「どうして吠えている?」ということを理解し、根気よくしつけていくことが大事です。
また、「吠えると大変」と飼い主さんがナーバスになって叱り過ぎると犬のストレスになることも。
個性を大事にしつつ、愛犬の気持ちに寄り添って、愛情を持って育てていってくださいね。
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