犬はジュースを飲んでも大丈夫なの?
ジュースを飲んでいるとき、下からじーっとこちらを見ている愛犬の姿を見ると「ちょっとだけね」とついついあげたくなるかもしれませんよね。
少し、もしくは日常的にあげてしまっている飼い主さんも結構いるようです。
犬が人間用のジュースを飲んでしまっている動画を少し紹介していきます。
まずはこちらの動画を見てみましょう。
飼い主さんのオレンジジュースを飲んでしまったワンちゃんです。
抱っこされているときに、オレンジジュースの美味しそうな香りにずっと気になっていたのかもしれませんね。
テーブルの上にヒョイッとあがり、ジュースをペロペロと少しだけ飲んでしまったようです。
このように、少しくらい飲んでしまうことはあるかもしれません。
次はこちらを見てみましょう。
こちらのワンちゃんは、テーブルの上に乗っているジュースを飲みたがってアピールしています。
2本脚でテーブルにつかまり立ち、さらにはジャンプや鳴き声でアピール。
「どうしても飲みたい」という本気度が伝わってきますね。
もしかして、何度か飲んだことがあって「ジュースは美味しいもの」と分かっているでしょう。
このように、ワンちゃんは一度美味しいと分かると、ジュースのニオイを察知して「飲みたい」とアピールしてくることがあります。
次は人間の炭酸飲料のジュースを飲んでいるワンちゃん。
こちらのワンちゃんは、コーラにかなり興味を示しています。
少量ではありますが、コーラを少し舐めています。
興味を示しつつ、舐めた後にお好みではなかったようですね。
そして、最後にこちら。
飲んでいる動画ではありませんが、海外でのお話。
この飼い主さんは、犬に1年間もコーラを与え続けたそうです。
そもそも老犬だったこともありますが、糖分が多く含まれているコーラを飲んだことにより、ワンちゃんの歯がほとんど抜歯される結果に…。
日常的にジュースを与えた結果、ワンちゃんが不健康になってしまいました。
◆人間用のジュースは犬にとっては危険大
少量なら…と、ジュースを飲ませてしまうことはあるのかもしれません。
しかし、人間の飲むジュースには、糖分や添加物がかなり多く含まれています。
たくさんの種類のフルーツが入っているミックスジュースには、犬には危険な「ぶどう」が入っていることがあり危険です。
それに、人間用の野菜ジュースには、犬には危険なタマネギが含まれている可能性も。
体によくない物質が入っている可能性があるため、基本的には人間用のジュースを犬達に与えるのは止めるべきでしょう。
ジュースを飲ませるときには「犬用」のものを準備してあげてくださいね。
これは危険!?犬が飲んではいけない人間の飲み物
上記で紹介したジュース以外で、次にあげる飲み物は犬には飲ませないようにしましょう。
◆コーヒー
淹れたてのコーヒーの香りはリラックスする効果もあって、朝食時、仕事や家事の休憩タイムにコーヒーを飲む人も多いと思います。
ワンちゃん達も飼い主さんのマグカップに反応を示すかもしれません。
でも、コーヒーには「カフェイン」が含まれていることを忘れないようにしましょう。
医薬品にも含有されているカフェインは、多量に摂ると体に危険がある成分です。
適度な量であれば、「眠気覚まし」「集中力アップ」と良い意味での作用が期待できますが、量が多くなると血管が広がり過ぎたりします。
人間なら、1日4杯くらいまでならOKとされているコーヒーですが、犬にとっては少量でも中毒の恐れがある怖い飲み物なのです。
飲んだ量や体質によっても症状の表れ方に差がありますが、カフェインが犬の体に入ることによって犬の体には次のような中毒症状が見られます。
興奮、嘔吐や下痢、体の震え、めまいといった少し軽い症状から、場合によっては痙攣、失神、呼吸障害から亡くなってしまう可能性もあるので要注意です。
◆お茶(玉露・煎茶・紅茶・ほうじ茶・玄米茶・ウーロン茶)
コーヒーと同じようにカフェインが含まれているお茶類は、犬にとっては危険な飲み物。
カフェインと言うとコーヒーを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実はお茶もカフェインが結構多いものです。
玉露や煎茶などの日本茶は「健康になる」というイメージが強く、食事ごとに飲んでいる人も多いかと思います。
なかでも「玉露」は、同じ分量で比較するとコーヒーの2倍にも及ぶカフェインが含まれているのだとか。
お茶類は、苦い味と香りがするので犬が積極的に「ちょうだい」と欲しがることもないかと思います。
ただ、健康そうなイメージから犬に与える飼い主さんがいるかもしれません。
カフェインの中毒症状を引き起こす恐れがあるので、与えないように気をつけましょう。
また、紅茶やウーロン茶のなかにあるポリフェノールも貧血や肝臓障害などを引き起こすことがあります。
◆お酒
おそらくお酒を犬に与える愛犬家の人はほとんどいないでしょう。
「アルコール」の中毒症状のリスクを考えて、犬が飲んでしまわないように気をつけている飼い主さんは多いかと思います。
ただ、「ちょっとだけ」とペロリと犬に舐めさせたという話を耳にしたりもします。
体のサイズが人間と比べるとかなり小さな犬にとっては、少量でもアルコール中毒のリスクが高まります。
嘔吐や下痢、呼吸困難など症状が重くなると命の危険が大きくなることを忘れないようにしましょう。
◆牛乳
牛乳が大好きなワンちゃんも多いかもしれませんね。
牛乳には、栄養がたっぷり含まれているイメージがありますよね。
しかし、牛乳も犬にとってはNGな飲み物。
実は、牛乳内に入っている「乳糖」という成分が犬には分解できません。
そのため、下痢を引き起こしてしまうので、人間用のものは飲ませないようにしましょう。
「犬用」と記載されているものは、そういった犬の体質を考えて作られているので安心です。
◆スポーツドリンク
運動後の喉の渇きや熱中症で見られる脱水症状のときに大活躍するスポーツドリンク。
人間の体の脱水症状の改善のため、塩分および糖分が多量に入っている飲み物。
人間のスポーツドリンクを与える際には4~5倍に薄めるなどの注意が必ず必要です。
犬も熱中症になることがあるので、「犬用」のものを準備しておくと安心ですね。
◆ココア
犬にチョコレートを食べさせるのはNGというのを聞いたことがある飼い主さんも多いかと思います。
それと同様に「ココア」も飲ませてはいけません。
チョコレートやココアに含まれるカカオが犬にとっては危険な成分です。
カカオの中には、テオブロミンという犬の体に有害な物質が入っていて中毒が起こります。
体内に入った量によって変わりますが、嘔吐や下痢、発熱などが見られるでしょう。
症状が悪化するとそのまま意識がなくなるケースも…!
甘い香りに誘われて愛犬がココアをねだるかもしれないので、犬の手が届かない場所で飲んでくださいね。
◆ミネラルウォーター
人間用にミネラルウォーターを飲んでいる家庭も多いかと思います。
「ミネラル」と表示されているだけあって、健康にプラスの効果がありそうな気がしますよね。
ミネラルウォーターは、含まれているマグネシウムやカルシウムの含有量で「硬度」が変わります。
ミネラル含有が多い硬度の高い水は「硬水」、ミネラルが少なく硬度が低い水は「軟水」に分類されてて、硬水は犬には与えるべきではありません。
犬の体は、これらのミネラル分を上手に分解できません。
そして、尿管や膀胱に石ができる「尿結石」を引き起こす可能性があります。
尿結石になると、尿が詰まることでオシッコが体から排出されにくくなったり、腎臓への負担がかなり大きくなります。
本来排出すべき尿が出ていかないので、危険な症状になるかもしれないのです。
一般的に日本のミネラルウォーターは、まろやかな軟水が多いのですが、海外産のミネラルウォーターは癖がある硬水もあるので、犬に与えるときには注意が必要です。
◆味噌汁
今は犬用の食事としてペットフードが普及していますが、かつては白米に味噌汁をかけた食事を犬に与えていた時代があったと言われています。
いわゆる「残飯」でした。
このような時代の犬達は短命でしたが、それは塩分が多く含まれる人間の食事の残りものだったからです。
塩分の摂り過ぎは人間にとってもリスクが大きいですが、ワンちゃんにも悪影響です。
今では、そのような食事を与える人も少ないかと思いますが、高血圧を引き起こすので味噌汁など塩分の多い飲み物を与えるのは止めましょう。
これは大丈夫!犬が飲んでもOKな飲み物
人間の飲み物は犬にとって影響があるものが多いですが、犬の体に優しい飲み物があります。
ワンちゃんの水分補給には、以下のような飲み物をおすすめします。
◆水道水
世界中でみても、日本の水道水の品質はかなり水準が高い安心の水と言われています。
人間にとっても、犬にとっても安心の飲み物です。
水分補給は大事ですが、「危険なものを飲ませたくない」と考えているなら、水道水を日常的に飲ませるといいでしょう。
ただ、なかには「消毒のために入っている塩素のカルキ臭が気になる」「そのまま飲ませるのは不安」と考えている飼い主さんもいるかもしれません。
そこで、一度沸騰させたお湯を冷まして与えるのも安心の方法です。
カルキが減ってイヤな感じがしなくなって飲みやすくなりますよ。
また、蛇口に浄水器を取り付けるのも水の簡単な浄化方法です。
愛犬の飲み水ために、ひと手間加えてみてはいかがでしょうか。
また、軟水になるカートリッジのついた犬用の給水器もあります。
下部尿路の健康が気になる飼い主さんにはおすすめの商品です。
◆麦茶
緑茶や紅茶は、犬にとって危険な成分が入っていますが、麦茶には心配な成分が入っていません。
そのため、飲ませても中毒症状が起こるなどの不安はないと言えるでしょう。
ただ、大量に飲ませたり、日常的に飲ませたりすることは控えるべき。
麦茶に入っている「ミネラル」が、下痢あるいは尿路結石を引き起こすこともあるのです。
与えるときには、麦茶の成分表示をよく確認して、少量に留めるようにしましょう。
◆犬用の飲み物
犬用として販売されているミネラルウォーターや牛乳、ジュースはどれも安心です。
オレンジジュースやリンゴジュースなど、犬たちも喜びそうな種類がたくさん販売されているかと思います。
犬の体に危険なものを排除した原材料で作られているジュースなので安心です。
ただ、パッケージに記載されている一日に与えていい量をきちんと守ってくださいね。
また、体質によっては合わないワンちゃんもいると思うので、飲ませるときには「少しずつ・様子を見ながら」と配慮しつつ与えてくださいね。
まとめ
季節を問わず、犬にとっては「水分」はとても大事なものです。
だからと言って、人間用のジュースや飲み物を安易に与えるのはリスクがあります。
欲しそうな表情をしていてもグッとこらえましょう。
「少量だけ」と与えると、それが原因で命の危険に繋がるケースもあるのです。
ジュースを飲みたそうなら、犬用のものを購入してから与えてみてくださいね。
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