1.何日くらいうんちが出なければ便秘?
1-1.2日以上うんちが出ていなければ便秘
2.便秘が考えられる症状
2-1.水分が少ないうんち
2-2.お腹が膨れている
2-3.「しぶり」がみられる
2-4.食欲の低下
2-5.奇異性下痢(きいせいげり)
3.なぜ便秘になってしまうの?対策方法は?
3-1.犬の便秘の原因①水分不足
3-2.犬の便秘の原因②食事による便秘
3-3.犬の便秘の原因③ストレス
3-4.犬の便秘の原因④運動不足
4.うんちが出ないのは便秘じゃなくて、トイレの環境が悪いだけ?
4-1.トイレに嫌な記憶がある
4-2.トイレが汚れている
4-3.外でしかしない
5.便秘対策になる食べ物は?
5-1.便秘対策になる食べ物①ヨーグルト
5-2.便秘対策になる食べ物②オリゴ糖
5-3.便秘対策になる食べ物③キャベツ
5-4.便秘対策になる食べ物④サツマイモ
5-5.便秘対策になる食べ物⑤オリーブオイル
【掲載:2019.10.09 更新:2020.05.15/2022.05.19】
何日くらいうんちが出なければ便秘?
便秘とは、うんちが長時間腸内に停滞しており、水分が少ないことで排便が難しい状態のことを指します。
◆2日以上出ていなければ便秘
人間と同様に犬にも個体差はあるものの、成犬は1日で平均1~3回程うんちをします。
子犬は消化器官が未熟なため成犬より多くうんちをしますが、子犬・成犬であっても2日以上出ていなければ便秘となります。また、出ているとしても硬い、量が少なくコロコロしているなども便秘の前兆です。
便秘が考えられる症状
うんちだけでなく、犬の体や行動にも変化がみられます。
◆水分が少ないうんち
通常犬のうんちは掴んでも形が崩れない程度の柔らかさですが、便秘になるとコロコロで小さく、掴むと硬いうんちになります。色も通常は黄土色や茶色ですが、黒に近く、真っ黒なうんちをする場合もあります。
◆お腹が膨れている
排便されずうんちがお腹に溜まることで、お腹が不自然に膨れてしまいます。
また、違和感や痛みからお腹を触られることを嫌がり、触ると鳴く・怒るなどの行動がみられます。特に左下腹部を触ってゴツゴツしているとうんちが溜まっている証拠です。
◆「しぶり」がみられる
「しぶり」とは、何回もトイレへ行き排便体勢にはなるものの排便せずに終わる、少量のうんちしかしないなどの行動のことです。水分が少ないうんちが出ることで痛みを伴い、鳴きながらうんちをする場合もあります。
◆食欲の低下
うんちが溜まると、食欲が低下する可能性もあります。稀に嘔吐もみられることもありますが、この場合他の病気も考えられますので、病院での検査を勧められます。
◆奇異性下痢(きいせいげり)
腸内に溜まった硬いうんちの隙間を通り、腸の水分・粘液が排出される便秘の症状です。トイレに粘液のような500円程の大きさのものがみられる場合は要注意です。
なぜ便秘になってしまうの?対策方法は?
犬が便秘になってしまう原因は様々ありますが、原因が判明すれば家庭で対策することが可能です。
◆犬の便秘の原因①水分不足
元々水分補給をしない犬や、冬などであまり水を飲まなくなったら、便秘の対策が必要です。
水分不足によって便秘になってしまった場合、フードをぬるま湯でふやかして与える、野菜や果物を少量与える、ヤギミルクをおやつとして飲ませるなどの対策があります。
しかし、野菜や果物の与え過ぎは軟便や下痢の原因となるため注意が必要です。
また、牛乳を犬に与えると「乳糖不耐症」という下痢や嘔吐を起こす症状があらわれることがあります。ヤギミルクは牛乳よりも乳糖が少ないため「乳糖不耐症」になりにくく、アレルギーも起こしにくいと言われていますが、飲ませた後30分以内に愛犬に異常が見られたら、すぐに病院で受診することをお勧めします。
◆犬の便秘の原因②食事による便秘
フードに使用されているものや愛犬に合わないフードによっても、便秘になる可能はあります。
犬はトウモロコシや小麦などの穀物に含まれる動物性タンパク質が苦手であり、消化不良を起こすことでも便秘になります。人工添加物や品質が悪いフードも要注意ですので、成分表示を確認して愛犬に合ったフードへ切り替えたり、栄養価が高くバランスの良いフードや乳酸菌・酵素を含んだサプリメントを使用して腸内環境を整えるのも有効な対策になります。
また、カルシウムの過剰摂取も便秘になりやすく、特におやつの骨や成分が多く含まれているものは注意が必要です。
◆犬の便秘の原因③ストレス
犬は環境の変化よっても便秘やトイレをしなくなることがあります。例えば、引越しや模様替えなど家の中の変化にも犬はよく気付きます。
また、お留守番も犬には大きなストレスを感じる原因です。飼い主や家族が仕事や学校で忙しく、長時間お留守番させていると、犬はストレスを感じ便秘だけでなくイタズラなどの問題行動を起こす可能性も高くなります。
家の中の変化であれば愛犬が落ち着いて眠れる場所を確保すると徐々に慣れていきますが、お留守番はなるべく寂しい思いをさせないことが重要です。
お留守番中は落ち着く音楽を流し、おもちゃで気を紛らわせるなどの工夫をし、帰宅したら愛犬とコミュニケーションを取りつつ遊んであげることをお勧めします。
その際にトイレを確認して、便秘になっていないか様子を見てあげることも大切です。
◆犬の便秘の原因④運動不足
犬は小型犬、大型犬に限らず運動は重要です。適度な運動をしなければ、便秘だけでなく、肥満の原因にもなります。
毎日約1時間の散歩を2回行うと運動不足が解消され、休日にはドッグランや公園で遊ばせてあげるとストレス解消にもなります。
しかし、激しい運動は関節炎や骨折の原因ともなるため、愛犬の様子を見ながら行うことが大切です。
うんちが出ないのは便秘じゃなくて、トイレの環境が悪いだけ?
犬はトイレトレーニングにきちんと行えば指定の場所に排泄することができますが、トイレの環境やトイレを嫌がっている場合は、うんちを我慢してしないことがあります。
◆トイレに嫌な記憶がある
子犬の頃にトイレトレーニングで怒られた記憶や、正しいトイレトレーニングが行われなかった場合、トイレが嫌でうんちをしない可能性も考えられます。
トイレは嫌なものではないと教える為に、匂いが付いたシートや新聞をトイレに設置し、うんちをしやすくします。成功したらよく褒め、おやつなどを与え、トイレですると褒めてもらえることを覚えさせると成功しやすくなります。
◆トイレが汚れている
1度汚れたトイレではうんちをしない綺麗好きな犬もいます。
日中はお留守番させているとトイレの掃除は難しいですが、なるべくトイレは常に清潔に保ち我慢させないようにしてあげることが大切です。
◆外でしかしない
神経質で外でしかうんちをしない犬や、散歩中にするクセがついたために家の中でする習慣がない犬も、便秘になりやすいと言われています。
家の中やゲージの中にトイレを置いても反応しない時は、トイレの位置を変えてみるのも1つです。ベッドやお気に入りの場所の近くにはトイレを置かず、少し離れた場所や廊下・玄関などの静かな場所に置きます。
散歩中でないとしない犬は普段は問題ありませんが、天候によって散歩に行けない日や飼い主が忙しい日、体調が悪いなどの理由で散歩に数日行けなくなると我慢してしまい、便秘になってしまいます。
散歩中だけでなく、シーツやトイレで排泄ができるようにトイレトレーニングをしておくことをお勧めします。
便秘対策になる食べ物は?
ドッグフードを変えても便秘となる場合、フードに少量の野菜や果物をトッピングすると、便秘の解消を手助けしてくれるものもあります。
◆便秘対策になる食べ物①ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が腸内環境を整えます。
犬に与える場合は加糖ではなく、無糖のものをフードにかけてあげると喜んで食べてくれる可能性が高くなります。下痢や軟便など体調不良の時は与えず、体調が良い時も少量にして与えます。
◆便秘対策になる食べ物②オリゴ糖
オリゴ糖は善玉菌を増やすことで腸内環境を整え、便秘を改善してくれます。
オリゴ糖には様々な種類がありますが、オリゴ糖の純度が100%のものを選ぶことをお勧めします。純度50%のオリゴ糖は砂糖や人工添加物も含まれている可能性があるため、成分表示を確認してからの購入が安心です。
また、シロップタイプや顆粒のものがありますが、粉末タイプを選ぶとフードと一緒に使用しやすくお勧めです。
◆便秘対策になる食べ物③キャベツ
キャベツには食物繊維が多く含まれているため、便秘の予防になります。
キャベツを好む犬は多く、おやつとしても良い野菜ですが、吐き戻しさせない為にも生ではなく、さっと茹でてから与えることが大切です。
◆便秘対策になる食べ物④サツマイモ
サツマイモもキャベツと同様食物繊維が多く、甘いため好む犬が多いと言われています。
焼き芋や蒸してから与え、子犬や高齢犬にはペースト状にすれば食べやすくなります。サツマイモはカロリーや糖分も高いため、肥満気味の犬やダイエット中であれば控えめに与えます。
◆便秘対策になる食べ物⑤オリーブオイル
オリーブオイルには「オレイン酸」と呼ばれる腸内を刺激する成分が含まれており、「オレイン酸」によって油分を吸収したうんちが排便しやすくなる効果があります。
小さじ1杯から大さじ1杯が目安とされていますが、愛犬の体重によっても変わるため、不安な場合は獣医師に相談することをお勧めします。オリーブオイルの過剰摂取は下痢を引き起こす可能性もあり、愛犬の様子を見て与えることが重要です。
犬の便秘についてのまとめ
便秘は内臓の病気とは違い、普段愛犬と過ごしていると早期発見しやすい症状です。見過ごしてしまいがちな症状ですが、便秘を長時間放置しておくと「巨大結腸症」を発症する可能性があり、便秘が他の病気の症状であることも考えられます。
家庭で解決できる原因もありますが、体質で再発を繰り返す場合は獣医師と相談し、愛犬に合った便秘対策をするようにしましょう。
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