猫みたいな振る舞いが可愛い!「猫化」している犬の行動
猫化が表れている犬の行動のなかには、ついつい「犬だよね?猫じゃないよね?」と聞きたくなるようなものもあります。
完全に猫になることはもちろんありませんが、時折「猫」が表れるのがなんだか微笑ましくて可愛いですよね。
それでは、猫化した犬の振る舞いについていくつか紹介していきたいと思います。
◆パターン1.キャットタワーで遊ぶ犬
猫は犬のように散歩に行かない分、猫専用のアイテムやオモチャを使って家のなかでたくさん運動します。
そんな猫に欠かせない運動グッズと言えば、キャットタワーです。
高さがあるアイテムなので、ジャンプ力が高い猫ならではの遊び道具と言えるでしょう。
犬が登ろうとしても難しいかもしれませんね。
でも、家にキャットタワーがある状況なら犬が興味津々になるのは当然のことかもしれません。
タワーのてっぺんは難しいかと思いますが、登りやすい下段を利用して「遊ぶ」「くつろぐ」と猫化した犬も結構多いです。
ツワモノのワンちゃんになると中段以上と難易度が高い高さまで登り、驚きの猫化具合を見せてくるかもしれません。
◆パターン2.箱のなかにスッポリ納まる犬
「単独行動をする」という本能が刷り込まれている猫にとって落ち着かない環境は苦手です。
「敵から襲われない」「一人の時間を邪魔されない」というような狭くて暗い段ボールや箱の空間は大好きで、猫にとっては「入りたい!」という衝動にかられるものなのだとか。
猫にとってはよく見かける行動ですが、箱のなかにすっぽりと納まる猫化した犬も出現しているようです。
箱からひょっこりと出す顔がまるで猫のよう。
とても可愛らしく感じる行動かと思います。
おそらく、冒険心から一度「箱のなか」を体験し、「入ってみたら案外落ち着くね~」という感じなのかもしれませんね。
◆パターン3.座り方が猫っぽい!?猫独特の座り方をマスターする犬
体がとても柔らかい猫は、いろいろな座り方ができる動物です。
特に、猫の飼い主さんならよく見かけるのが「香箱(こうばこ)座り」という座り方。
前足を胸の前に折りたたみ、香箱のような雰囲気にも見えることから「香箱座り」と言われています。
まるで置き物のように座る姿がとても可愛らしいと評判です。
こんな座り方をするときには気持ちが安定していてリラックスしていると考えられています。
この「香箱座り」ができる犬も最近よく見かけます。
猫の香箱座りのときの心情と同じなのかは定かではありませんが、ていねいに折りたたんだ前足で器用に座る猫っぽい仕草をする犬は、とても可愛らしく癒されます。
また、人間のおじさんのように、お尻を地面につけながら足を大股開きで座る「スコ座り」「おじさん座り」も猫がする座り方ですが、これもマスターしている猫化した犬も増えてきています。
猫と人間をミックスさせたような特徴のある座り方に、思わずクスッと微笑んでしまいそうですね。
◆パターン4.キッチンカウンターで寝そべる犬
キッチンのカウンターにヒョイッと飛び乗り、空いているスペースに寝そべる姿は「猫」ならではの光景。
ジャンプ力のある猫だからこそ可能な行動パターンでしょう。
でも、猫化した犬が登っていることもあるようです。
キッチンは結構高さがあるので小型犬や超小型犬では難しいかもしれませんが、少し体の大きな犬なら頑張れば飛び乗ることができるのかもしれませんね。
料理をしようとキッチンに行ったとき、犬が寝そべっているとビックリすることでしょう。
◆パターン5.ソファーの頂上!背もたれでお昼寝する犬
ソファーくらいの高さなら、小さな犬たちもヒョイヒョイと昇り降りができるもの。
ソファーに寝そべっている犬の姿は、ほとんどの犬の飼い主さんが見かけたことがあるでしょう。
しかし、猫化が進んだ犬ともなると、ソファーの頂上とも言える背もたれ部分でくつろぐこともあります。
ソファーの背もたれ部分は、丸みを帯びていて柔らかいので犬もきっと過ごしやすいのでしょう。
それに、窓から入り込む日差しを受けやすく、リビングのなかでも絶好の昼寝スポット。
上手くバランスを取りながら背もたれで休んでいる後姿は、キュンとするほどの可愛さですね。
◆パターン6.出窓のスペースで日向ぼっこをする犬
猫と言えば日向ぼっこのイメージ。
出窓の前の日当たりの良いスペースを陣取って、お日様の光を堪能している猫の姿をよく見かけるものです。
室内だけで暮らす猫にとって、家の外が見える空間で過ごすのは暇つぶしとなっているのでしょう。
そんな風に猫化して、窓の近くで日向ぼっこをする犬もいます。
出窓手前のスペースの日当たりの良さを知ると、ついつい登りたくなるのかもしれません。
窓の外の風景を見つつ、日光浴できる…という一石二鳥の空間は犬にとっても一度味わったらリピーターになっちゃうようです。
◆パターン7.塀の上でくつろぐ犬
住まいの周囲を取り囲むように設置されているブロック塀。
人間の胸以上の高さもありますが、跳躍力に長けている猫なら飛び乗ることはそれほど難しくありません。
でも、さすがにワンちゃんがその高さをのぼるのは難しいでしょう…、と思いきや、難易度が高い塀でくつろぐレベルの高い「猫化」犬もいるようです。
天気のよい日には、ブロック塀の上は日当たり良好でかなり気分が良いのかもしれませんね!
◆パターン8.テーブルの上によじ登る犬
床からイス、イスからテーブル、テーブルから本…と自分の背丈以上のところへの移動もできる運動神経抜群の猫。
そんな身軽な猫と比較すると、家のなかの床に近い部分だけでしか動けない犬は、行動範囲が狭いと言えるのかもしれません。
でも、ジャンプ能力に長けている猫化した犬なら話は別。
「まずはイスに登る、そしてテーブルによじ登る」など、まるで猫のように身軽に部屋の上部空間にも移動ができます。
「愛犬を探して床ばかり見ていたらテーブルの上にいた!」なんていう状況は、猫化が進んだ犬にはあり得ることかもしれませんね。
犬が猫化するのはどうしてなのか?
猫化した犬たちの行動パターンを見ていると、「高いところに登る」というのが多かったですよね。
通常であれば、犬は高いところへの登り降りはしないはず…。
いったいどうして猫化が起きるのでしょうか。
◆犬と猫…「習性」「身体能力」はどう違う?
犬と猫は「4本脚で動く」という体の外見は似ているものの、身体能力は違います。
犬は地上に足をつけて動くのが得意。
犬種にもよりますが、走るスピードの速い犬も多いです。
一方の猫は、木の上などの高いところで移動するのが得意。
ジャンプ能力が高いのにプラスして、バランス感覚に優れている特徴があります。
◆猫と一緒に暮らしていると「猫」を真似たくなる?!
犬はとても頭の良い動物なので、一緒に暮らす家族の行動をよく観察しています。
家族のなかに「猫」が一緒にいると、その行動パターンを真似ることもあるようです。
同じ屋根の下に暮らす「仲間」と意識している猫がキャットタワーやテーブルに昇り降りする姿を見ると、自然と真似たくなるのかもしれませんね。
それに、猫を飼っている家にはキャットタワーもあって、犬が高いところを体験できるシチュエーションとなっています。
「自分もできるのでは?」「ちょっとやってみようかな」なんて感じるのが猫化のきっかけとなりそうです。
逆に、猫が犬の影響を受けることも多いです。
犬と猫は、本来の性質はまるで正反対ですが、「人間の家のなか」という環境によって単独が好きな猫が犬のようにフレンドリーになったりするケースもあるでしょう。
同じ空間で過ごすことで、お互いに影響を受け合って、犬と猫の行動パターンはかなり近づいてくるのです。
犬の猫化、あるいは猫の犬化と「猫と犬」のボーダーラインも曖昧となり、同じ空間内でまるで「相棒」のように過ごしていきます。
飼い主さんとしては、仲良く過ごしてくれるのは何より嬉しいことでしょう。
室内飼いが影響している?
ひと昔まえだと、家の前の犬用の小屋に繋がれている犬の姿も見られましたが、犬の飼い方は、近年「室内飼い」が主流になってきています。
鎖に繋がれている時間が長い外飼いの犬なら動きが制限されますが、室内で暮らせば散歩以外の時間でもアクティブに動けるようになっています。
家のなかのあらゆるものに興味を持ち冒険心が強まるでしょう。
それが、たまたま猫のような行動に繋がってしまうこともあるのかもしれませんね。
また、「猫化している」と言っても、100%猫になりきることはありません。
やはり「犬」としての本質はゼロにはならないので、家のなかでは猫のような振る舞いを見せても、散歩に連れ出せばしっぽを振り振り駆け回る姿が見られるかと思います。
犬と猫の習性や性格はどう違う?
そもそものルーツが違うので、犬と猫の性格はだいぶ違います。
◆仲間で動く「犬」、単独で動く「猫」
犬は「仲間意識が強い」、猫は「単独行動が得意」という点が大きく違っています。
野生で暮らしていた犬は、グループで行動していたこともあり、周囲の空気を読んで行動する性格を持っています。
飼い主さんはリーダーとなり、一緒に暮らす他の動物がいると「仲間」と意識する気持ちが芽生えるでしょう。
それに対し猫は、飼い主さんといえ「適度な距離感」を保つ傾向にあります。
性格をひとことで言うと「マイペース」。
「飼い主さんのご機嫌を取ろう」ということもないので、気が向かないときには甘えることもないでしょう。
しかし、気分が変わればさっきまでのクールさとは真逆に「撫でて」「抱っこして」と近寄ってくることも多々あります。
そんな「ツンデレ」なところが、猫の大きな魅力でもありますよね。
そのため、犬と猫が同じ家庭で暮らしていると、犬の方が猫に興味を持って歩み寄るパターンが多く、猫化が起きるのも犬のそんな性格からなのかもしれませんね。
そもそも猫っぽい犬もいる
「猫のような行動をする」というよりも、もともと猫のような性格を持っているワンちゃんもいます。
まずは、世界で最も小さいと言われている極小犬の「チワワ」。
大きい瞳が可愛く、幅広い世代から愛されている人気犬種です。
実は、チワワは「あまり犬らしくない」と言われている犬で、小さい体の割に気が強いです。
マイペースなところがあり、自分の気分次第で行動することも多々あります。
猫が持つ「ツンデレ」を持っている犬で、飼い主さんがスキンシップを取ろうとしても「気が乗らないから後でね」と跳ねつけられることもあり、まさに猫っぽい性格なのです。
また、柴犬も猫っぽいと言われることがあります。
自立心が高いため、必要以上にスキンシップを求められるのを嫌う傾向にあります。
だからと言って甘えるのが嫌いなのではなく、「甘えたくなったとき」に飼い主さん限定で近寄ってきます。
そもそも「猫のような性格」のチワワや柴犬なら、猫と一緒に暮らせば一層「猫化」が早まるかもしれません。
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