1.土用の丑の日ってなに?
1-1.四季ごとにある土用の丑の日
1-2.土用の丑の日に食べるものとは?
1-3.うなぎ屋を繁盛させるアドバイスがきっかけ
2.犬はうなぎを食べてもいいの?
2-1.うなぎを食べる効果
3.犬にうなぎをあげるにはどうすれば良いの?
3-1.生魚の状態で食べさせない
3-2.少量を与える
3-3.蒲焼のタレは洗い流す
3-4.骨に注意する
4.犬にとって安全?危険?夏が旬の食材とは?
4-1.トマト
4-2.スイカ
4-3.きゅうり
4-4.レタス
4-5.しそ(大葉)
4-6.にんにく、ニラ
【掲載:2018.07.04 更新:2022.07.21/2023.07.25】
土用の丑の日ってなに?
◆四季ごとにある土用の丑の日
土用とは、一年にある四立(立春、立夏、立秋、立冬)の直前約18日間のことを指します。その土用の期間で十二支が丑の時が「丑の日」にあたります。
四季ごとに土用の期間があり、そのうち丑の日にあたる日は年間に平均して6.09日あります。一般的には「土用の丑の日」というと「夏の土用の丑の日」を指すことが多いです。
2023年の夏の土用の丑の日は、7月30日(日)になります。
◆土用の丑の日に食べるものとは?
日本の夏は高温多湿で厳しい時期のため、それを乗り切るために栄養価の高いうなぎを食べる習慣があります。
万葉集で大伴家持が「夏痩せにはうなぎが良い、夏バテの時にうなぎを取りに行って川に流されない様に」という夏とうなぎの関連する二首を詠んでいることからも、古くからの風習であったことが伺えます。
◆うなぎ屋を繁盛させるアドバイスがきっかけ
夏のうなぎを、「土用の丑の日」に食べる習慣がついたのは、安永(1772年)~天明(1788年)頃だといわれています。
土用の丑の日が一般的に広まったのは、平賀源内がうなぎ屋に対して夏に売れないうなぎを売るには「本日土用の日」と書いて貼れば良いとすすめて繁盛させたから、という説が有力です。
犬はうなぎを食べてもいいの?
うなぎは高価な魚のため、あまり意識的に犬に食べることを薦める人はいません。ただし、うなぎは犬も食べても良い食材の一つです。
◆うなぎを食べる効果
うなぎはビタミンA・B群が豊富で栄養価が高く、特にうなぎに含まれるレチノールは白内障予防にもなります。
うなぎに含まれるビタミンは皮膚・被毛を健康に保つ、肥満防止、骨や関節の強化、抗酸化効果による皮膚病やガンの予防など、様々な健康に繋がる栄養素が豊富です。
また、うなぎの脂質は多価不飽和脂肪酸(高度不飽和脂肪酸)であるため、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす効果があるため、中性脂肪を減らし、血液をサラサラにします。
脳の働きを活性化するDHAや、血管や血液に良い効果を与えるEPAも豊富です。
うなぎは、犬の健康に効果のある良い食材だと言えます。
犬にうなぎをあげるにはどうすれば良いの?
うなぎは犬に与えてもいい食材ですが、毒を持つ部位もあるため、実は食べるためには注意が必要です。
犬にうなぎを与える時の注意点について確認してみましょう。
◆生魚の状態で食べさせない
うなぎの血液には、イクシオトキシンと呼ばれる毒性物質が入っています。このイクシオトキシンは加熱すると無毒化することで知られています。
そのため、犬にうなぎを食べさせる時には必ず十分に加熱した状態で与える様にしましょう。
◆少量を与える
うなぎに含まれる豊富な脂肪は、犬によって下痢をおこす原因になる可能性があります。
犬にうなぎを与える際には必ず少量を与える様にしましょう。
下痢を起こしにくい犬や、少量与えても問題のない犬は徐々に量を増やしていくと良いです。
◆蒲焼のタレは洗い流す
犬がうなぎを食べる際にベストな形は、生魚をボイル、もしくは素焼きしたものです。ですが、手に入るうなぎは蒲焼で販売されているものが多いですね。
人間はタレがたっぷりかかったうなぎの方が美味しく感じますが、犬には塩分や糖分が高すぎて心臓や腎臓に悪影響を及ぼします。
蒲焼を犬に与える際には、必ずタレを流水で洗い流してから加熱したものを与える様にしましょう。タレには油分が含まれているため、お湯でボイルしても良いでしょう。
◆骨に注意する
うなぎは小骨が多い魚です。健康な若い犬や、人間が食べる際には全く問題ありませんが、丸飲みしてしまうがちな犬やシニア犬などの場合には注意が必要です。
大きな骨が無いかどうか、しっかり確認し、小さくカットしてから与える、などの配慮をするようにしましょう。
犬にとって安全?危険?夏が旬の食材とは?
夏が旬の食材には、愛犬の水分補給に良い食材がたくさんあります。ただし、与え方によっては注意が必要なものも。
犬に与える夏が旬の食材についてご紹介します。
◆トマト
トマトは抗酸化作用を持つリコピンが豊富なため、活性酸素を減らし、体を健康に保つ野菜です。カロチンやビタミンC、Eなども多く含まれているため、抗がん作用にも効果があります。生でも加熱しても、トマトは犬の食べても良い食材の一つです。
ただし、青いトマトにはアルカロイドという中毒成分が多く含まれています。そのため、完熟した赤いトマトを与えることがおすすめです。
また、トマトは94%が水分の野菜なので、大量に食べさせると下痢になってしまう可能性があります。犬にトマトを与える際には適量を与える様にしましょう。
◆スイカ
スイカは、ビタミンAやC、カリウム、マグネシウム、モリブデンなどが含まれているため、食べると抗酸化作用や脱水解消、疲労回復の効果を得られるなど夏にぴったりの食材といえます。
スイカもトマト同様に、犬に食べさせても良い食材の一つですが、水分が多いため食べさせすぎには注意が必要です。
◆きゅうり
きゅうりは95%が水分で、夏の野菜の代表格です。ポリポリとした歯ごたえと、生で食べる事ができる手軽さから、夏場のおやつに利用する方も少なくありません。
ただし、水分が多いため多量摂取には注意が必要です。
また、一本まるごとを犬に渡すと、丸飲みしてしまい喉に詰まらせてしまうこともあります。丸飲みしがちな犬や、噛む力の弱いシニア犬などは適度な大きさにカットしてあげてから与えることをおすすめします。
塩分や糖分の過剰摂取にならないためにも、きゅうりを与える時には、塩やマヨネーズなどはつけずに素材の味のまま与える様にしましょう。
◆レタス
レタスは95%以上が水分で出来ているため、お散歩の後に一枚を生のまま与える、などの方法で気軽に水分摂取し、体を冷やすことができます。
反面、水分が多いため食べ過ぎには注意が必要です。
また、レタスを食べることが出来るからといって人間のサラダをおすそ分けしてしまうことがありますが、ドレッシングやマヨネーズは犬にとって塩分や油分が多いため与えない方が良いといえます。
レタスを与える際には、適量を、味付け無しの状態で与える様にしましょう。
◆しそ(大葉)
基本的に、犬はしそ(大葉)は食べることのできる食材のひとつです。しそ(大葉)は、カルシウムやマグネシウム、亜鉛が多く含まれていて、夏場の疲労回復に最適な食べ物です。
また、しそ(大葉)に含まれるαリノレン酸は体内では作る事の出来ない必須脂肪酸で、DHAやEPAになり悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす効果があります。
とても体に良いしそ(大葉)ですが、欠点は犬にとって匂いが強い点です。
犬の嗅覚は人間の100万倍とも言われるほど、嗅覚に優れた生き物です。そのため匂いの強い食べ物を嫌う犬が多いため、そういう犬にはしそ(大葉)は無理に与える必要はありません。
◆にんにく、ニラ
にんにくやニラには硫化アリルという成分が含まれています。この成分は、赤血球にあるヘモグロビンを壊す(溶血)作用があり、犬の溶血性貧血や下痢、嘔吐、痙攣などを引き起こします。
硫化アリルは生でも、加熱しても消えることのない有害成分です。硫化アリルはタマネギ中毒の原因成分と全く同じもののため、にんにくやニラは絶対に犬に与えない様にしましょう。
アレルギーの原因になる野菜
アレルギーの原因になる野菜にも、食べる際には注意が必要です。
犬のアレルギー症状は、咳やくしゃみ、鼻水、目や鼻の痒みなど、人間の花粉症に似たものから、下痢、呼吸困難、吐き気などの重いものまであります。
犬のアレルギー原因になる夏の野菜の代表的なものはこちらです。
・トマト
・きゅうり
・ピーマン
・メロン
・スイカ
アレルギーの原因になる野菜を与える際には、少量を与えて異常がないか慎重に与えることをおすすめします。
まとめ
夏のうなぎは「土用の丑の日」と銘打って、大々的に販売される食材です。犬はうなぎを食べることは出来ますが、必ず加熱して与える、味付けはしない、骨に注意してほぐして食べさせる、などの注意が必要です。
また、夏場は汗をかき、体力を消耗するため水分補給と、疲労回復などに効果的な夏野菜を食べることがおすすめです。
水分の多い野菜は下痢予防のため大量摂取を避ける、アレルギーの原因になる野菜は少量ずつ与えるなどしながら、犬にとって厳しい季節である夏を乗り越えましょう!
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