1.犬に氷を与えても大丈夫!
2.犬に氷を与える際の注意点とは
2-1.犬に氷を与えるリスク①お腹を壊すかもしれない
2-2.犬に氷を与えるリスク②喉に詰まらせる恐れがある
2-3.犬に氷を与えるリスク③口内を傷つけるかもしれない
3.氷を与えると熱中症対策になる?
3-1.犬に氷を与える方法①飲み水に入れる
3-2.犬に氷を与える方法②かき氷のように砕いて与える
3-3.氷の活用法①暑さ対策に使用する
【掲載:2018.07.10 更新:2023.08.03】
犬に氷を与えても大丈夫!
氷は水を凍らせているだけで、犬にとって害となる成分が含まれているわけではありませんので、基本的には犬は氷を食べても大丈夫です。
既におうちで暑い季節になると愛犬には氷を与えていて『うちのこは氷をかじったり、ぺろぺろと舐めたりすることが好き!』という方も多いのではないでしょうか。
氷を食べれば、蒸し暑い中でも口内からひんやりとしてきますし、ガリガリと氷を噛む子であればストレスの発散にも繋がっていると言えます。
犬は体温調節が苦手な動物で、体温が上がってきても人間のように汗をかいてうまく体温を下げることが出来ません。
ご存知の方が多いと思いますが、犬は『パンティング』といって舌を口から出してハァハァと息をするような行動で体温調節を行います。
この行為は愛犬が暑さを感じて体温を下げようとしている時にみられるので、水分補給やひんやりと涼んでもらうことを目的に、氷を与えてみるのもよいでしょう。
そんな氷ですが、犬に与えるにあたって注意点もあります。
適切な与え方を知って、愛犬に安全に氷を楽しんでもらいましょう。
犬に氷を与える際の注意点とは
◆犬に氷を与えるリスク①お腹を壊すかもしれない
冷たい氷を食べすぎてしまうと、お腹が冷えてしまい下痢や嘔吐の症状がみられる場合があります。
子犬や老犬は氷を食べてはいけないということはありませんが、胃腸が未発達であったり弱っていたりということがありますので、与える際には特に注意が必要です。
氷は適切な水分補給ができていれば積極的に摂り入れる必要のないものですので、夏バテで水はあまり飲まないけど氷なら…というワンちゃんや、氷をガジガジとするのが好き!というワンちゃんに与えてあげると良いでしょう。
愛犬に氷を与える際には、与える量や頻度・タイミングを十分考慮してあげてください。
犬にも個体差がありますので、いずれも愛犬の様子を見ながら与えることを忘れないでくださいね。
◆犬に氷を与えるリスク②喉に詰まらせる恐れがある
犬が氷を食べること自体に問題はありませんが、与える氷の大きさには注意が必要です。
氷はツルツルと滑るので、口内で舐めたり遊んでいる内に喉に詰まらせてしまう可能性があります。
特に子犬は好奇心が旺盛で、初めて見たものは一度口に含んで確認してみるといった習性がありますが、胃腸同様、嚥下機能もまだ未発達なため、喉に詰まらせてしまう危険性があります。
氷を与える場合は、丸飲みが出来ない大きさか、愛犬が飲み込んでもつまらないくらいの大きさ、かき氷のように削ったりして大きさと量を調節してあげてください。
また、愛犬が氷を食べきるまで飼い主さんがしっかりと愛犬を観察しておくことを徹底してください。
◆犬に氷を与えるリスク③口内を傷つけるかもしれない
みなさんは冷凍庫から氷を取り出そうとした際に、指に氷がくっついてしまったことはありませんか?
冷凍庫から出したばかりの氷を触ると、氷の表面が体温で少し溶けて水になりますが、その触れている部分以外の氷はとても冷たいので、溶けた水がまた瞬時に凍ってしまいます。
このとき凍った水が指と氷の接着剤の働きをして、氷に指がくっついてしまうというわけです。
それと同じように、冷凍庫から出してそのまま犬に氷を与えてしまうと、加えたり口に入れた時に舌や口に張り付いてしまうことがあります。
口の中を傷つけてしまわないように、与える前に一度水にくぐらせたほうが安心です。
また、安全に食べられる大きさにする為に割ったりすることもあるかもしれませんが、氷に角が出来ている場合も要注意です。
口内や食道を傷つけないように、氷の状態にも気を遣ってあげてくださいね。
犬に氷を与えるのは熱中症対策になるのか
熱中症を予防するために大切なことは、『暑い環境にいないこと』『こまめに水分をとること』です。
水を凍らせただけの氷は、舐めたり食べたりすることで水分補給になりますし、氷を与えることは熱中症対策にもなると言えます。
また、食べる為に与える以外にも、ひんやりグッズとしても氷は使えますので、熱中症対策に向いていると言えます。
前項では氷を与える際のリスクや注意点を紹介しましたので、ここではおすすめの氷の与え方や活用方法をご紹介します。
◆犬に氷を与える方法①飲み水に入れる
普段与えている飲み水に氷を入れて、氷を犬に与える方法です。
氷が程よく溶けて食べやすくなりますし、暑い季節は飲み水もすぐにぬるくなってしまいますので、氷を入れることで水の温度を長時間保つこともできます
外出などで飲み水を放置する時間が長い場合などに、氷を入れてあげるのもいいですね。
また、床に直接氷を置くとどうしても濡れてしまいますので、飼い主さん的にもお水の中にいれて遊んだり食べてくれた方が嬉しいかもしれませんね。
◆犬に氷を与える方法②かき氷のように砕いて与える
お子さんのいる家庭であれば、夏にかき氷を自宅で作る機会も多いのではないでしょうか。
この時、シロップさえかけなければ愛犬も一緒に楽しむことができます。
愛犬が氷嫌いの子であっても、かき氷くらい小さく砕くことで食べる場合もあります。
ただし、元々氷好きの子であれば、食べやすい為に大量に食べることも予想されるので、飼い主さんが適切量をしっかりと把握することが大切です。
愛犬の様子に注意が必要ではありますが、夏の思い出の一つに、家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。
ちなみに、同じく夏に食べたくなる『アイスクリーム』については犬用の物であれば問題ありませんが、人間用アイスは与えてはいけません。
詳しくはこちらの記事から確認してみて下さいね。
◆氷の活用法①暑さ対策に使用する
氷を使って冷却グッズを作ることで、愛犬の暑さ対策にも活用できます。
例えば、ペットボトルに水を入れて凍らせ、タオルなどで包んだものをベッドのそばにおいてあげたり、ジップロックに水と氷を入れてタオルを巻いたものなどで、氷枕が簡単に作れます。
扇風機を使用している家庭であれば、扇風機の前に氷を入れた器を置くことで、冷気を室内に循環させることもできます。
氷を食べると熱中症を治せるの?
前述の通り、熱中症対策として氷を与えることに問題はありません。
むしろ、熱中症を予防するためには水分補給はとても大切ですので、氷を与えることで熱中症や脱水症状を予防するのに効果はあるでしょう。
しかし、熱中症の症状がみられる場合は氷を直接与えてはいけません。
熱中症の疑いがみられるのであれば、与えるのは常温の水にしましょう。
氷や氷水を与えると胃が冷えてしまい、血液が正常体温に戻そうと胃の周辺に集まり、他の部分の血液量が少なくなります。
すると結果として、脱水症状を起こすこととなりますので、愛犬に熱中症の症状がみられる場合は、氷ではなく必ず常温の水を与えてください。
特に、体温が通常よりも明らかに高く、愛犬がぐったりして元気がないなど熱中症が疑われる症状が見られたら、体全体を常温の水で濡らし、日陰で風を当ててあげるなど体温を下げるための処置をした上で、速やかに動物病院を受診するようにしてください。
この時、早く冷やしてあげようと愛犬に冷たい氷水をかけてしまうと、体表の末梢血管が収縮してしまい冷却の効率がさがってしまうため、飲ませるのも濡らすのも常温のお水という事を覚えておくとよいでしょうう。
まとめ
皆さんも、暑い時期限定で愛犬に与えられるおやつ探しをしてみてください。沢山の種類があるので、選ぶのも楽しいと思います。
犬に氷を与える場合は注意点を忘れずに、安全に食べさせてあげてください。
暑い夏の期間も愛犬の健康維持に努めていきましょうね。
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