【獣医師監修】犬は汗をかくの?犬の体温調節のポイントは?

2022.06.27

【獣医師監修】犬は汗をかくの?犬の体温調節のポイントは?

暑い季節になってくると、気になるのが熱中症です。 特に犬は全身を豊かな被毛でおおわれているため、熱がこもりやすく熱中症には特に注意がひつようになります。 人は汗をかくことにより、体温を下げて体温調節をしますが犬は汗をかくのでしょうか? 犬の汗についてと体温調節の関係について紹介します。

【掲載:2021.07.19  更新:2022.06.27】

犬は汗をかくのか

犬

結論から言えば犬も汗をかきます。
しかし、人がかいているほど犬はたくさん汗をかいて体温を下げるような昨日はありません。

人に比べると、犬がかく汗の量はごく少量であり少なからず体温調節の役割もありますが、主に緊張した時などにあせをかくことが多いのです。

体表に汗をかかない犬は汗をかいている姿を見たことがないという飼い主さんも多いのではないでしょうか?
犬の汗腺について、次項目で紹介いたします。


犬と人の汗腺の違い

全身に感染がある人に対して犬は、足の裏(パッド裏)にしか汗腺がありません。
動物病院での診察などを終えたあと、診察台の上が湿っぽくなっていたなどという経験はありませんか?
緊張しても汗をかく犬は足裏の汗腺から汗を出しており、湿っぽくなったというわけです。

人の汗腺はエクリン汗腺というものが全身にあり、発達しているため身体の中の体温が上昇するとすぐに汗をかいて体温調節を行います。
しかし、犬はこのエクリン汗腺が発達していないので汗をかくだけで体温調節することが難しいのです。

足裏にしかエクリン汗腺がない犬の汗腺はアポクリ腺が多く、この臭腺はフェロモンなどの臭いを司る汗腺になります。
犬の独特の獣くささはこのアポクリ腺から出されています。


犬の体温調節の仕方

暑い犬

汗をかいて体温調節することが難しい犬はどのようにして体温調節をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか?

犬の体温調節の仕方と愛犬がスムーズに体温調節するためのポイントを紹介します。
 

◆呼吸で調節(パンティング)

犬は日常生活で良く舌をだして、はっはっはっと短く呼吸をしていますよね?
パンティングと呼ばれるこの行動により、呼気を使い体温調節をしています。

しかし、全身を豊かな被毛でおおわれている犬にとってこの呼吸で体温調節する方法はあまり効率的とは言えません。
人よりも身体に熱がこもりやすい犬は体温調節が苦手とも言えるでしょう

パンティングすることにより、唾液をじょうはつさせてその気加熱で体温調節するのが犬のおもな体温調節の方法になります。
犬がパンティングするのは、自然なことですので特に気にする必要はありませんが、中には異常が潜んでる場合もあり、注意が必要です。

以下のような症状があるときには、場合によっては獣医師の診察を受けるようにしましょう。

    ・ずっとパンティングしている
    ・苦しそうな呼吸をしている
    ・歩行異常や立っていられない
    ・下痢や嘔吐
    ・意識がハッキリしない
    ・震えがある

パンティングと一緒にこのような症状がある場合には、熱中症などになっている可能性もあるため早めに動物病院を受診しましょう。
特に体温調節が苦手な犬は夏でなくても熱中症になる可能性があります。

シニア犬や子犬は特に免疫力が弱く、熱中症などのトラブルにかかりやすいため注意しましょう。
室内であっても熱中症のリスクはあります。
具体的な熱中症の症状と予防方法について紹介します。

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犬の熱中症には注意をする

犬は熱中症になりやすいと上記で紹介しましたが、熱中症は早めに対処しないと内臓にダメージが残ったり最悪死に至ることもある危険な症状です。
犬を飼っている方は症状などをあらかじめ知っておくことにより、素早く対処できますので参考にしてみてくださいね。

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◆症状

熱中症の主な症状は荒い呼吸、よだれが出る、ぐったりしている、嘔吐、じっとして動かないなどがあげられます。
また、体温測定をした場合には39.5℃〜40℃以上あるときには熱中症の可能性があります。

犬は人よりも平均体温が高いため、38℃前後は平熱です。
しかし、39℃後半から40℃近くあるときには発熱している状態になります。

特に40℃以上熱があるときには、早急に対処が必要になります。
熱中症は早期に対処することが大切であり、時間が経つほど悪化してしまい、内臓や筋肉にダメージが残ってしまいます。

特に意識障害がおきたり、排泄物に血が混じったりする時には症状が重篤化しているサインです。
最悪の場合死に至るケースもあるため、身体を冷やす応急処置を行いながら早めに動物病院を受診しましょう。

◆対策と予防法

身体の熱を汗をかくことでコントロールすることが苦手な犬は、飼い主さんが熱中症にならないように対策をして予防してあげることが重要です。

シニア犬や子犬の場合には、抵抗力も弱く熱中症になりやすくなるため特に注意が必要です。
さらには、夏以外の季節や室内でも熱中症のリスクはあります。

普段から愛犬の様子をよく観察して、少しでも異常を感じた場合は診察をうけるようにしましょう。

熱中症のためにしたい対策と予防法を紹介します。

愛犬のための熱中症対策は?

第一に愛犬が過ごしやすいように被毛の量をブラッシングにより、コントロールしてあげるのが良いでしょう。
一年中豊かな毛で覆われている犬は熱がウチにこもりやすくなります。

ブラッシングをして余分な毛を取り除いてあげることで、毛が密集することを防いで換気をしてあげるのがおすすめです。
毛がきちんと生え替わらないと、湿気がたまってしまい皮膚炎などの原因にもなるため定期的なブラッシングで毛の量をコントロールしてあげましょう。

また、飼育スペースは日当たりの良い場所を選ぶことも良いですが直射日光の当たる場所は避けて、風通しの良い適度に日陰になる場所に設置しましょう。
基本的にはエアコンのある部屋に飼育スペースを作るようにして、愛犬が一年中快適な温度で過ごすことができるように配慮しましょう。

散歩の時間も気温が高くなり、アスファルトが高温になる日中は避けて朝や夕方の比較的涼しい時間帯に行くことがポイントです。

熱中症の予防法はある?

上記であげたような対策をしながら、日々愛犬の身体を観察して健康チェックするようにしましょう。
長毛の犬はトリミングサロンなどで毛を短く刈り上げるサマーカットにすることもおすすめです。

サマーカットの注意点としては、毛を短くすることにより涼しく感じやすくはなりますが皮膚に直に直射日光があたってしまうので愛犬によっては、皮膚へのダメージを受ける可能性があります。
冷感の犬用の服や通気性の良いメッシュ素材の洋服を着せるなどして散歩に行くなど、愛犬の様子に合わせて工夫して下さいね。

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熱中症の応急処置の方法は?

熱中症は早く対処したい状態であり、見つけ次第すぐに応急処置をして動物病院に行くのが重要です。
家庭でできる応急を紹介します。

    ・犬を日陰の風通しの良い場所に移動させる
    ・犬の身体を濡らして体温を下げる
    ・濡らした体に風を送りながら水を飲む場合には、少しずつ水を飲ませます。
    ・保冷剤や氷で氷嚢を作り、脇の下や首、鼠蹊部などの太い血管がある場所に当てて体温を下げます。

注意点としては身体を濡らすときに少しでも冷たい方が良いと思って、氷水などをかけてしまうと身体がびっくりしてしまい心臓に負担がかかってしまう可能性があります。
水は水道水など常温の水を使用するようにしましょう。
もう一点は、水は少しずつ飼い主さんの方で調節しながら与えます。
ペット用の経口補水液やスポーツ飲料を飲ませることも効果的です。

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がぶ飲みしてしまうと、ただでさえ内臓が弱っている状態のため負担がかかり胃捻転などを併発する危険もあります。内臓に負担をかけないように少量ずつ与えて下さいね。


まとめ

犬の汗についてと熱中症の予防や対策について紹介しました。

汗腺が足の裏にしかない犬は汗をかくことにより、体温調節することが苦手です。
犬は熱中症になってしまうと、命の危険があり早急に対処する必要があります。

愛犬がずっとパンティングしていたり、苦しそうにしているときには要注意です。
熱中症は直射日光の強い時間帯の散歩を避ける、ブラッシングにて被毛の換気を定期的にしてあげるなど飼い主さんが普段から予防と対策をすることで避けることができます。

愛犬との散歩はコミュニケーションの時間でもあり、大切ですが夏場は熱中症のリスクがグンとあがります。
保冷グッズの使用や散歩の時間帯をズラすなどして愛犬が夏場でも快適に過ごせるように工夫してあげましょう。

本記事が、愛犬との快適な生活のために飼い主さんの参考になれば幸いです。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に16医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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のえコアラ

のえコアラ

犬の専門学校を卒業後、犬のテーマパークにて飼育員を5年間しておりました。 様々な犬種の飼育経験があります。 その後ホームセンターでペット用品の販売をしておりました。 現在はペット系の記事を中心にライター活動しております。 資格 愛玩動物飼養管理士1級 小動物看護士

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