巻き毛がチャームポイント「トイプードル」
トイプードルは、「プードル」という犬種のなかで大きく4つに分けた種類のうち、最も小さいサイズを指します。
“くるくる”“フワフワ”という表現がぴったりなトイプードルの巻き毛が大きな特徴で、抱っこされている姿は、まるでぬいぐるみのようにさえ見える可愛らしさです。
また、数ある犬種のなかでも「賢さ」はトップクラス。
飼い主さんに従順性が高いのはもちろん、他の人間や動物達に対しても攻撃的になることはあまりありません。
「新米オーナーさんにもおすすめ」「多頭飼いもOK」という飼いやすいワンちゃんと言えるでしょう。
だからと言って注意する点がまったくないわけではありません。
トイプードルのオーナーさんになるなら、飼い方ポイントをおさえておくようにしましょう。
◆飼い方ポイント①:しつけは子犬のうちから
見た目が可愛らしいので、ついつい甘やかしたくなりますが、しつけをしっかりしなければ「ワガママ犬」になってしまいます。
お伝えしたように、トイプードルは頭が良いワンちゃん。
自分が得をする状況を瞬時に理解して、望みを叶えるための要求吠えが頻繁になるケースもあります。
「この飼い主さんは自分の欲求を満たしてくれる」と思われると、今後のしつけが難航するでしょう。
四六時中可愛がるのではなく、無駄吠えや要求吠えなど「ワガママを通そうとしている」状況を見極めて上手く接してあげましょう。
◆飼い方ポイント②:被毛のケアは頻繁にしよう
モコモコと可愛らしい被毛で「抜け毛が多いのでは…?」と思えるかもしれません。
しかし、トイプードルは抜け毛が少ないと言われているシングルコート。
それほど、抜け毛に神経質にならなくてもOKの犬種です。
ただ、抜け毛が少ないからと言って、お手入れが不要なわけではありません。
自慢の被毛をキープするには、伸びた毛がくるくる巻き毛に埋もれないようにするのがコツ。
伸びっぱなしにすると、毛が絡まって毛玉へと変化します。
モコモコしているため、毛玉に気づきにくい傾向ですが、そのままにするとブラッシング時に絡まりが取れなくて痛い思いをさせてしまうかもしれません。
また、毛玉のなかにホコリや皮脂が詰まると炎症のもと。
せっかくのツヤツヤした自慢の被毛が、パサついた印象になることもあります。
トイプードルを飼うなら、毎日のようにブラッシングで被毛ケアするのが理想的。
迎え入れた子犬の頃からブラッシングを日課にして、可愛らしい見た目をキープしましょう。
ブラッシングでは、スリッカーブラシやコーム、獣毛ブラシなど、部分に応じたアイテムが必要ですが、迎えたばかりの子犬は環境に慣れるのに必死で、ブラッシングを嫌がることもあります。
初めは、スキンシップのつもりで優しく慣らしていきましょう。
◆飼い方ポイント③:運動とコミュニケーションで心を健やかにしよう
プードルのなかでも、小さなトイプードルですが、エネルギッシュなパワーがあるワンちゃんです。
見た目が小さいので、散歩が必要なさそうに感じるかもしれません。
でも、そもそもの歴史をたどると「水猟犬」とアクティブな犬種。
愛玩犬に改良されて今のスタイルになったとはいえ、「動きたい」という本能が備わっています。
家のなかでも動いて活発ですが、適度な距離の散歩は欠かせません。
運動不足になるとストレスを抱えるほどの運動好きなワンちゃんなので、運動で心を満たしてあげましょう。
また、子犬の頃から外に連れ出すと、フレンドリーなトイプードルに育ち、心も健やかになります。
散歩はもちろんですが、家のなかでできる遊びやコミュニケーションを考えてストレスを作らないように工夫してあげてくださいね。
超小型犬!可愛らしい魅力たっぷり「チワワ」
常に人気犬種のトップ入りを果たしている“チワワ”。
誰もが知っているほど、知名度の高いワンちゃんですよね。
チワワの特徴としてあげられるのは、その体の小ささ。
個体差はあるものの、平均的に育っても他の犬種よりもだいぶ小さいです。
その小ぶりな感じから、「おとなしそう」に見えますが、実際にはたくましく勇敢な面も持っています。
家族に対しては忠誠心が強く、しつけがしやすいお利口なワンちゃん。
その甘えん坊ぶりにデレデレになってしまう飼い主さんも多いかもしれませんが、しっかりしつけをしないと「威張りん坊」なチワワに成長してしまうことも…。
チワワの性格を熟知して、飼っていくことが理想です。
◆飼い方ポイント①:チワワを踏まないように気をつけて
チワワはとても体が小さいです。
成犬になっても1.5~3キロと超小ぶり体型ですが、子犬の頃にはもっと小さいです。
両手にふわっと乗るくらいの手のひらサイズの小さなチワワの子犬が、人間の足元でウロウロしていると見えずに踏んでしまいそうになることも…!
チワワ的には、飼い主さんが大好きで後ろをチョコチョコついていっているつもりなのですが、人間の足付近ではかなりの危険です。
踏まないまでも蹴ってしまうことも少なくありません。
ちょっとぶつかっただけでも、チワワにとってはかなりの衝撃です。
ケガをしたり、体を傷めたりと可哀相ですよね。
超小型犬のチワワを迎えたら、足元には特に注意してあげてくださいね。
◆飼い方ポイント②:環境を整えて安全な暮らしをさせよう
小さい体のチワワは、いろいろなものに興味津々、やんちゃっぷりを発揮することも多いです。
自分の体高を超えるソファーでも、ひょいっとジャンプで飛び乗ろうとすることも…!
でも、もともと骨が細い犬種なので無理をすると脱臼や骨折する可能性があり、注意しなければなりません。
高いところに昇り降りするサポート用品で、犬用階段を置いてあげるといいかもしれませんね。
また、床が滑ると足腰への負担が強くなるので、「滑りにくい床材」「カーペット」などを敷いてあげるのもチワワのケガ対策になります。
◆飼い方ポイント③:肥満に気をつけて
平均的に見ても体はかなり小さい犬種です。
それにも関わらず、ほかの犬種に負けないくらいの食欲を見せるケースも少なくありません。
そもそも天使のような大きな瞳で見つめられると、ついついオヤツをたくさん与えてしまう飼い主さんもいるのではないでしょうか。
体が小さいからこそ、食べ過ぎると肥満のリスクは高いです。
チワワの体重にふさわしい一日の食事量を守り、しつけのシーン以外でオヤツをあげるのは控える飼い方をしましょう。
日本犬を飼いたいなら賢さ溢れる「柴犬」
日本のみならず、世界中で人気上昇中の柴犬。
凛々しく賢そうな見た目、飼い主に対する忠誠心、笑ったような優しい表情…。
どの特徴を見ても、多く人から愛されるのが分かりますよね。
柴犬は、日本犬のなかで一番小さいので「日本犬を飼いたいけれど小さい方がいい」と思っている人によく選ばれています。
日本国内の犬種ランキングでも常連さんです。
家族にはかなり忠実で、「飼い主さんを守ろう」という思いが強いため、見知らぬ人に簡単にしっぽを振ることはあまりありません。
頭の回転が速く洞察力に優れていて、番犬的な活躍を見せることも多々あります。
小さいながらにも頼れるワンちゃんですね。
◆飼い方ポイント①:室内飼いが理想的
日本では、外で犬を飼うスタイルは珍しくありませんでした。
家の庭の犬小屋でたたずんでいる柴犬を見かけることもありますよね。
確かに、古くから日本で愛されていた柴犬は、日本の気候にマッチした体質のため、外で飼う適応力を持っているもの。
しかし、近年、犬に対する考え方も変わってきていて「目の届かない外での飼育は不安」「脱走したら大変」「熱中症や厳しい寒さのなかではかわいそう」と室内飼育も増えています。
ただ、室内で飼うならいくつかの注意点が必要です。
まずは、柴犬がスムーズに動けるような飼育環境を整えましょう。
家具や荷物が多いと、動きが制限されて、運動好きな柴犬のストレスになってしまいます。
小さなものが散乱しているのは子犬時代には誤飲の原因にもなるので気をつけたいところです。
また、トイレトレーニングを子犬の頃からしっかりしつけましょう。
「散歩のときに排泄させる」と室内では排泄をさせない考え方もありますが、雨や嵐、台風のときが困ります。
悪天候で外に出るのは、飼い主さんにとっても柴犬にとっても負担です。
それに、留守番中の排泄を「散歩まで我慢…」と泌尿器科系の病気を誘発するケースもあります。
散歩のとき以外でも、室内でもトイレができるようにすれば、天気の悪い日に無理な外出せずに済み安心です。
室内飼いをしたら、早くからトイレトレーニングをしてあげましょう。
◆飼い方ポイント②:早めのしつけが肝心
柴犬と飼い主さんの信頼関係がしっかりしていると、しつけがしやすい犬と言われています。
子犬のときには、あどけない表情の柴犬を見ると、「しつけは成長してからでもいいかな」なんて気分になることも。
でも、しつけは早めが肝心です。
社会のルールを知らないまま育つと、「散歩のときに自分本位に走る」「ドッグランでは他の犬に吠え続ける」「病院に行ったら獣医師さんの手をガブリ」など、問題行動を起こしてしまうケースも考えられます。
飼い主さんの「マテ」「イケナイ」「スワレ」といった制止の命令を聞かせるように子犬の頃からきちんとしつけていきましょう。
また、室内で飼っているときに注意したいのが、家族が多い家庭です。
家族のしつけの仕方がバラバラだと、柴犬のしつけが上手くいなかいことも。
「ダメなものはダメ」「お利口さんのときは褒める」と毅然とした態度で接することが必要です。
ただ、叱り過ぎると柴犬は学習意欲を失いがちです。
褒められると「嬉しいからまたやろう」という気分でグングン覚えてくれることが増えるでしょう。
厳しすぎないように、家族みんなとの信頼関係を築いていくのが、上手なしつけのコツです。
◆飼い方ポイント③:ベタベタし過ぎない
柴犬は、大好きな飼い主さんには心からの愛情を見せてくれます。
しかし、洋犬に多い小さなワンちゃんと違い、「抱っこされる」「ベタベタと構われる」など、過度なスキンシップを苦手とする傾向があります。
その特徴をしっかり理解しておかなければ、触られるたびに興奮して攻撃的になるリスクも考えられるでしょう。
だからといって、人に触れられることを知らずに育つと「触られるのはNG」と扱いにくいワンちゃんになります。
動物病院に行ったり、ペットホテルに行ったりなど、飼い主さん以外の人と関わることも多いです。
「ベタベタし過ぎる」のはだめですが、子犬の頃から適度なスキンシップをして慣れさせてあげましょう。
まとめ
日本で人気の高い、「トイプードル」「チワワ」「柴犬」の3種のワンちゃんの飼い方を紹介しました。
三者三様で、魅力ポイントが満載の犬種です。
どのワンちゃんも可愛らしい見た目なので、大事に育ててあげたいところですが、「大事にする」と「甘やかす」をダブらせてしまうとしつけに失敗することも少なくありません。
しつけは初めが肝心です。
犬種ごとの性格や特徴に合せた飼い方をマスターし、子犬時期に上手に育てていきましょう。
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