トイプードルの寿命は何年?健康に暮らしていくために知っておきたいこと

2022.04.27

トイプードルの寿命は何年?健康に暮らしていくために知っておきたいこと

身体が小さく、毛がボリューミーで可愛らしさ満点のトイプードル。ただ、可愛がってばかりで健康に気を遣わないと、小さいことからケガや病気をしてしまう可能性があります。いつまでも健康で元気に暮らしていくためにも、トイプードルの寿命や病気、日常ケアを知っておきましょう。

【掲載:2019.09.02  更新:2022.04.27】

トイプードルの基本情報と寿命

トイプードル 寿命

可愛らしいフォルムや仕草で人気のトイプードルですが、寿命はどのくらいかご存知でしょうか?家族の一員として迎える前に、まずはトイプードルの基本情報を確認しておきましょう。

◆トイプードルの基本情報

トイプードルは体高が26~28cm、体重が3~4kgと小型犬の中でも小さい犬種です。小型犬の平均寿命は約10~13年と言われていますが、トイプードルは15~16歳と寿命は長めです。

動物全体で見ると身体の大きい動物の方が寿命は長い傾向にありますが、犬に限ってみると逆に身体の小さな犬種ほど寿命が長いことがわかっています。その中でもトイプードルの寿命はかなり長い方ですので、家族として一緒にいられる時間が比較的長いと言えます。

◆トイプードルの性格

犬は身体が大きいほど穏やかで、小さいほど神経質な性格になる傾向があります。トイプードルは超小型犬ですので、神経質な性格をしています。

神経質な性格から、一人でお留守番をすることが多いなどストレスを感じやすいと言われています。ただ、社交的で賢い犬種ではあるので、主従関係を築いてしつけを行えば人に嚙みつく、物を壊すなどのトラブルは防ぐことができます。


トイプードルがかかりやすい病気

寿命が長いトイプードルですが、かかりやすい病気がない訳ではありません。気を配りながら生活することで回避できる病気もありますので、寿命をまっとうしてもらうためにもあらかじめチェックしておきましょう。

◆遺伝によるもの

– 糖尿病 –

人間だけではなく犬も糖尿病を発症します。犬の中でもトイプードルは糖尿病になりやすく、一度なってしまうと完治が難しいため、一生治療をしていかなければならない怖い病気です。

糖尿病の予防に効果的なのは、バランスの取れた食事と適度な運動です。それでもいつもよりたくさん水を飲んでよくおしっこをする、たくさん食べているのに体重が減るなどの異変を感じた時は、早めに獣医に見てもらうようにしましょう。

糖尿病にかかっても適切な治療をすれば極端に寿命が短くなることはありません。ただ、発症する合併症によっては寿命をまっとうできないこともあります。おやつを与えすぎない、カロリー摂取量をコントロールするなど食事に気を使ってあげましょう。

◆身体の特徴によるもの

– 外耳炎 –

トイプードルはたれ耳であることに加え、耳の中にも毛が生えるため蒸れて菌が繁殖しやすく、外耳炎にかかりやすい犬種として知られています。外耳炎になるとかゆみを感じる、赤くなる、耳アカが多くなるといった症状が出ます。

予防として耳の中の毛を抜く、または切ることでトイプードルでも耳中の通気性が良くなります。ただ、飼い主自身で処理するとケガをしてしまうこともありますので、トリマーにお願いするようにしましょう。

日頃からできる予防策として1週間に1回、人肌のお湯や常温の水で湿らせたコットンで耳掃除をしてあげると良いでしょう。耳掃除用の洗浄液を使うこともオススメです。綿棒を使う方もいらっしゃいますが、トイプードルが動いて耳の奥に綿棒が刺さると危ないので、できるだけコットンやガーゼを使うようにしましょう。

外耳炎はひどくなると痛みを感じるようになり、飼い主が耳を触ろうとすると噛みつくなど攻撃的になるケースもあります。トイプードルの寿命がいくら長くても、辛い想いをさせては本末転倒です。健康に生活できるよう、愛情をこめて日頃のお手入れをしてあげてくださいね。

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– 歯周病 –

トイプードルのような小型犬は口が小さいために、歯がまっすぐに生えづらいという特徴があります。歯並びが悪いと歯磨きをしてみ磨き残しが残り、歯垢が蓄積されて歯周病の原因となります。

トイプードルの歯周病予防は、もちろん歯磨きです。3日に1度、最低でも1週間に1度は歯磨きしましょう。最初から歯ブラシを使うと嫌がることもありますので、ガーゼを指に巻いて優しく前歯から綺麗にしていくことで慣れさせると良いです。口に物を入れても嫌がらなければ褒めてあげるとなお良しです。

歯周病は重症化すると、歯だけではなく内蔵にまで菌が広がることがあります。トイプードルの寿命にも関わりますので、子犬の頃から歯磨きを習慣づけておきましょう。

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◆運動によるもの

– 骨折、関節症 –

トイプードルは運動能力が高く好奇心も強いため、公園で遊ぶ人も多いです。ただ、トイプードルは身体がガッシリしている割に足が細く、少し高い所からジャンプしただけで体重が足にかかり骨折することがあります。骨折以外にも、負荷が度々かかるような環境下にいると関節症になってしまう場合もあります。

滑って骨折することを予防するためには、足裏の毛をカットが有効です。トリミングする際に一緒にカットしてくれるサロンも多いですが、念のため一言お願いをしておくと安心です。また、高いところから飛び降りないようしつけをしておくことも重要です。万が一に備えて滑り止めマットを引いてあげるとさらに安全ですね。

足の骨折だけであれば不幸中の幸いで収まりますが、これが首や頭になると生命に関わります。15年もあった寿命がここで途絶えてしまう、なんてことにならないよう注意しましょう。

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– 膝蓋骨脱臼(しがいこつだっきゅう) –

後ろ足の膝のお皿がずれる脱臼で、パテラとも呼ばれています。足を引きずったり、散歩を嫌がったりすることから気づく飼い主さんが多いです。

パテラは関節の可動域以上に足が動いてしまうと起こる症状ですので、骨折、関節症と同じく「床を滑らないよう工夫する」ことで予防できます。また、運動不足により筋肉が弱まると関節の負担が大きくなります。元気なうちは定期的に散歩に出かけたり芝生で遊んだりしてあげると良いでしょう。

パテラはいくつか段階があり、軽度だと脱臼に気づかない場合があります。放置すると軽い脱臼のはずが悪化して関節症に発展してしまうことがあります。小さい違和感でも放置せず、獣医に相談する習慣をつけておくと良いですね。


トイプードルが健康に暮らしていくために

トイプードル 健康寿命

トイプードルの寿命を延ばすためには、体重管理が重要となってきます。トイプードルは肥満だと糖尿病になりやすく、痩せすぎだと骨折や栄養失調に繋がります。ここではトイプードルの適正体重や、オススメの運動・食事をご紹介します。

◆トイプードルの適正体重

成犬のトイプードルの適正体重は、生後1年時の体重です。トイプードルと一言でまとめることはできますが、個体差があるため一概に3~4kgが必ずしもベストという訳ではありません。生後1年時の体重がわからない場合は、肋骨あたりを触ってみて「少し骨を感じる」程度がちょうどいい体重となります。

トイプードルは痩せすぎになりがちな犬種でもありますので、触れ合う時に身体を触って日頃からチェックすると良いでしょう。

◆トイプードルにオススメの運動

子犬期はまだ散歩に出れないため、室内で遊べるおもちゃを使うと良いです。口の小さいトイプードルに合わせた小さめのボールや柔らかめのゴム、歯磨き効果もあるデンタルトイなど、気に入るものを探してあげるのも楽しいでしょう。

成犬になるころ、トイプードルは歯が入れ替わります。かゆくて硬いものを噛む時期でもあります。机や椅子の脚が犠牲にならないよう、硬めのゴムや木製のおもちゃがあると良いでしょう。

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成犬になると、お散歩がベストです。しかし、身体が小さいため1日最低20~30分、理想だと1時間運動できれば問題ありません。たまにドッグランへ公園で遊んであげるときは休憩をはさむ、高いところから飛び降りない、床が滑りにくいところを選ぶなど工夫をすればケガ予防にもなります。

注意として、トイプードルが泳げると思っていきなり水に入れる方がいますが、トイプードルが全員泳げるわけではありません。初めて泳ぐ時は、手でおなかを支えた状態で浅いところから挑戦しましょう。

◆トイプードルにオススメの食事

 
トイプードルに必要な栄養素は「炭水化物・たんぱく質・ミネラル・ビタミン・脂肪・水」の6つです。どれかが欠けていても、どれかが多すぎてもダメなので、バランスのいいドッグフードを選びましょう。

子犬期はまだ消化器官が未発達のため、食事を4~5回に分けてあげると良いでしょう。また、大型犬のようにごはんを出されたとたん完食することはあまりありません。しつけと思って時間がきたら片付けてしまうと、ごはんの量が足りず低血糖で倒れてしまうこともあります。トイプードルであれば約5か月程度してからごはんのしつけに入るようにしましょう。

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ロイヤルカナン ブリード ヘルス ニュートリション プードル 成犬用

独特なカーリーヘアーを持つプードルのためのフードです。
生後10ヶ月齢以上用。

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ベストバランス カリカリ仕立て トイ・プードル用10歳以上用

10歳以上のトイ・プードルに合わせた専用設計。ひざ・関節の健康維持のために、グルコサミン・コンドロイチンを配合。お腹の健康維持のために、オリゴ糖配合。消化性に配慮した原材料を配合。骨・歯の健康維持のために、カルシウム・リンをバランスよく調整。輝く毛艶・皮膚の健康維持のために、オメガ6&3脂肪酸をバランスよく調整。ビタミンE配合で、健康維持により免疫力維持をサポート。

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トイプードルのデイリーケア

トイプードルのデイリーケアをご紹介します。病気やケガを予防するだけでなく、愛犬とのコミュニケーションにもなります。小さな異変に気づけるよう、日頃からケアを行っていきましょう。

◆ブラッシング:毎日

トイプードルの毛は量が多くても抜けづらいというメリットもありますが、その反面頻繁にブラッシングしないと毛玉になってしまうというデメリットもあります。毛の間にゴミやほこりも入り込んでしまうため、毎日のブラッシングは欠かせません。

ブラッシングをすると毛玉がなくなるだけではなく血行が良くなる、皮膚病が防げる、トリミングで作ったカットスタイルをキープできるといった嬉しいポイントもありますので、コミュニケーションの一環として習慣づけておきましょう。

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◆デンタルケア:1日~5日に1回、毎日がベスト

トイプードルは歯周病になりやすいため、デンタルケアも定期的に行いましょう。デンタルケアができる商品は、歯磨きトイ、歯磨き用ガーゼ、歯ブラシ等がありますが、歯周ポケットを掃除するにはやはり歯ブラシが一番です。

どうしても歯磨きが苦手、というトイプードルにはデンタルケアスプレーを使うと良いです。歯と歯茎の間にスプレーすることで、口内の殺菌を行ってくれます。磨ききれない部分も殺菌できるのでぜひ取り入れてみてください。

◆耳の掃除:1週間に1回

トイプードルの耳掃除は1週間に1回がベストです。頻度が多すぎると必要な皮脂まで取ってしまったり、皮膚を傷つけてしまう原因となります。耳掃除ができる商品は、シートタイプ、液体タイプ、パウダータイプがあります。一番手軽なのはシートタイプですが、耳アカが多い場合は液体タイプ、蒸れている場合はパウダータイプと使い分けると良いでしょう。

どのタイプを使うにせよ、アルコールフリーや「舐めても大丈夫」といった商品を選ぶようにしましょう。また耳掃除が嫌いになるとケア用品を出しただけで察するトイプードルもいます。短時間でササっと終わらせる、ご褒美をあげるなどして慣れさせておくとスムーズに耳掃除ができます。

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汚れをふき取ってお耳さわやかに清潔に!さわやかなシトラスの香り!
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◆爪切り:2週間に1回

トイプードルの爪を切らずに放置しておくと、伸びて肉球を傷つけたり、歩きづらくなることから関節症の原因になったりします。また、爪の中に血管と神経も通っているため、伸びすぎると爪切りの際にトイプードルに痛い思いをさせてしまうこともあります。

そうなる前に2週間に1回程度、爪切りをしてあげましょう。コツは先端から少しずつ切って断面を確認することです。白い部分が断面に見えてきたら爪切りをやめてヤスリをかけて完了です。

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切れ味が長持ち!ドライバー1つで刃の切れ味の調節が可能です。

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さいごに

トイプードルの基本情報、かかりやすい病気・ケガ、日常ケアについてご紹介しました。愛犬がいつまでも健康に生活できるよう、また与えられた寿命をまっとうできるよう、日頃からケアやチェックを行っていきましょう。また、不安に感じた時には1人で抱え込まずにトリマーや獣医などプロに相談して、チーム体制で見守ることが大切です。ぜひ、愛犬と楽しいドッグライフを送ってくださいね!



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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