犬の口臭の原因は?
◆歯石からの口臭が多い
まず、あなたの愛犬の口の中を観察してみてください。歯石は溜まっていませんか?
犬の口臭の原因として一番多く上げられるのが、口内環境由来のもの、その中でも歯石が溜まっているというケースは非常に多くあります。
犬も人間と同様に食べ物を食べれば歯垢が溜まり、それを放置することで歯石となってしまいます。そして歯石は、放置しておくとその箇所から雑菌が繁殖し、歯周病となってしまいます。
歯周病になると口臭はさらにきつくなり、進行していき酷くなると歯茎が下がり、歯がグラグラして抜け落ちてしまうといったケースもあります。
◆なぜ歯石が溜まるのか?
野生の犬やオオカミは、歯石が溜まっているのでしょうか?答えはNOです。
歯石が溜まってしまう原因の一つとして言われているのは、ドッグフードなどの現代食。人間でのスナック菓子などと一緒で、調理され食べやすく噛みやすく加工されているので、その細かい食べクズなどが歯の隙間に残ってしまう事が原因の一つです。
野生の犬やオオカミは、獲物を狩って生のまま食べますが、当然肉を歯で引きちぎり、内臓や骨まで食べます。そういった食生活によって歯を刺激し、歯石が溜まらないようになっているのです。
歯石から歯周病、放置すると様々な病気の原因に…
歯周病になり症状が悪化していくと、当然その幹部に大量の細菌が住み着きます。最後は歯を落とすほどの細菌ですが、怖いのはその部分にとどまらず、溶けた歯茎から毛細血管へ最近が侵入し、それが体中をめぐることで様々な疾患を引き起こす恐れがあります。
主に内蔵系の疾患に繋がるケースが報告されていますが、心臓や脳にまで影響を及ぼしてしまうケースもあるようです。
人間でも虫歯を放置して亡くなった方もおられるようですが、歯の病気はそれほどまでに恐ろしいという事です。
犬の口臭の予防法は?
◆まずは毎日の歯みがきでお手入れを
愛犬に歯石が溜まってしまう前に、まずは毎日の歯みがきから始めましょう。
幼犬であれば、できるだけ早くから始め、歯を磨かれることに抵抗の無いようにしてあげると、今後も歯みがきが楽になると思います。
それでもどうしても口を開かせてくれない子もなかにはいます。そういった子には、噛むおもちゃであそばせてあげましょう。中には噛んで遊ぶだけで歯磨き効果もあるおもちゃも販売されていますので、それを与えてください。
とにかく歯茎を刺激してあげることが大切なのです。
◆ひどい場合は歯石取りを
歯石がかなりこびりついてしまうと、歯みがきやおもちゃだけでは落とすことができません。そうなってしまったら一度歯石取りを行いましょう。
動物病院に行けば歯石取りを行ってもらえるかと思います。病院によっては麻酔が行われたり、様々な方法があるようなので、麻酔に抵抗がある場合などはしっかり調べたり話を聞いてから行ってください。
◆骨や角が実はオススメ
意外かと思われますが、骨や鹿の角なども歯石対策にかなりおすすめです。
上で述べたように、骨は野生本来の食事に近く、それを砕いて食べることで歯茎が刺激され歯石の付きにくい口内環境になります。
中々骨は手に入りませんので、ペットショップの通販で取り扱っているショップを探すといいでしょう。
ただし、火を通した鳥の骨などは鋭く裂けてしまい、口やのどを傷つけてしまう恐れがあるので注意してください。
歯周病以外で考える口臭の原因は?
◆内臓疾患からの口臭の可能性も
犬の口臭の原因で一番多いのが歯周病ですが、実は内臓の病気などから由来している口臭もあります。
獣医さんに見せる前にまずは自身で確かめてみましょう。一度愛犬の口臭を嗅いでみて、どのような匂いがするのか確認してください。
◆酸っぱい匂いは胃腸が原因?
口臭が少しすっぱいような臭いを感じる場合、胃腸に原因がある場合があります。
様々な原因がありますが、軽度なものでは空腹時間が長いことで起こる胃酸過多、ひどい場合は感染症や免疫の疾患、胆汁の逆流やその他疾患の可能性もあります
◆ウンチのような便臭がする場合は腸が原因?
口臭からウンチのような匂いがする場合は、便秘など腸内が原因のことがあります。
愛犬が便秘がちでしたらまずそれが原因として考えられますが、最悪のケースだと腸閉塞や腸捻転などの可能性もありますので、長期的に続いているようでしたら一度獣医さんに見せてください。
その他、異物を飲むなど様々な原因でも腸の問題は起こりえますので注意してみてあげてください。
また便秘だけでなく、下痢にも注意してください。下痢が続いているような状況も犬の体に異常をきたしている証拠なので、悩んだらまずは獣医さんに見せるようにしてください。
◆ツンとするアンモニアのような匂いは腎臓や肝臓が原因?
腎臓や肝臓は体内の毒素を濾過したりする重要な臓器です。この部分に疾患など原因のある場合は、排出する毒素が体内に溜まりそれが匂いとなって表れるケースもあります。
◆内臓からの口臭は、胃腸の原因のケースが多数!
様々な内臓からの原因を書きましたが、一番多いのは胃腸など消化器官からの不調で起こる口臭が一番多いです。
胃腸のトラブルの改善については、次に詳しく書きますが食事での改善を目指しましょう。
内臓からの口臭は、食事の改善を試してみましょう
◆消化に良いフードを与える
犬のフードは、多くが加熱処理をされており、決して消化が良くありません。これは犬の消化器官が加熱された食物をうまく消化吸収する作りになっていないからです。
加熱処理されたドライフードが出現したのは近年の事なので、とても浅く、犬の体がまだ加熱された食品に適応していないと考えられています。
特に、おやつなどは非常に消化の悪いものも多いといわれており、あげすぎには注意が必要です。
◆消化に良いドライフード
ドライフードの中でも、消化に良いといわれているフードがあります。そういったフードは、加熱処理をできるだけ抑えたり、酵素を加えたりと犬の消化を助けるような内容のフードになっているため、胃腸に負担をかけないのです。
◆乳酸菌が腸に良い!
人間でもよく言われていますが、犬にも乳酸菌はおすすめです。
消化に悪い食べ物が腸内に溜まると、腸内環境を悪化させます。それを助けるためにも乳酸菌を摂取し、腸内環境を改善するのです。
また、その腸内環境は口臭にも影響しますので、乳酸菌を摂ったことで口臭が減ったというケースも多数あるようです。
人も犬も、腸内の環境が改善されると体もとても軽くなり気持ちよくなります。愛犬に一度乳酸菌の含まれたフードやサプリなどを与えるのもおすすめです。
◆実は最高な「生の食事」
上で生骨を与えると良いといいましたが、さらに「生の食事」を与えてみてはどうでしょうか?生の食事はそれこそ犬の最も自然な食事です。
生である事で、肉には乳酸菌など生きた栄養素がたくさん入っています、さらに消化吸収にもとても優れ、胃腸の悩みが劇的に改善されたケースも多くあります。
生食はペットフードとして販売されているのもありますが、いずれもかなり高価なので、手軽なものとしてはスーパーなどで売っている新鮮なお肉(鶏ささみなどが人気です)をまずは少量から上げてみてはいかがでしょうか。
生肉にどうしても抵抗があるのであれば、まずは表面だけさっと炙って上げてください。ただし芯まで火を通してしまうと栄養素が壊れてしまいますので、あくまで表面だけで中は生にしてあげてください。
さいごに
犬の口臭といっても口内、内臓と様々な原因が考えられます。愛犬と長く楽しく暮らすためには、まずは日々のお口のチェックから、そして何か気になることがあればこの記事を実践してみてください。
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