1.犬が誤飲してしまう原因や起こりやすいタイミングは?
1-1.空腹感や退屈による誤飲
1-2.誤飲を防ぐフードの量はどれくらい与えるべき?
2.犬が誤飲しやすいものランキングをご紹介!
2-1.第8位:殺虫剤・洗剤
2-2.第7位:プラスチック片・ペットボトルなど
2-3.第6位:輪ゴム
2-4.第5位:つまようじ
2-5.第4位:チョコレート・ネギ・玉ねぎ
2-6.第3位:電池や磁石
2-8.第2位:薬
2-9.第1位:たばこ
4.もしも犬が誤飲してしまったら…飼い主が行う適切な対処法をご紹介!
4.対処法①気道確保
4.対処法②動物病院へ行く
4.対処法③落ち着いて対応すること
【掲載:2019.12.11 更新:2021.12.29】
犬が誤飲してしまう原因や起こりやすいタイミングは?
犬が誤飲してしまうのには、何らかの原因が考えられます。また、誤飲が起こりやすいタイミングも考えてみなければいけません。
ここからは、飼い主として注意したい、犬が誤飲してしまう原因やタイミングについてみていきましょう。
◆空腹感や退屈による誤飲
犬の誤飲で考えられる原因やタイミングとしては、以下の3点があげられます。
- 空腹感で誤飲してしまう
- 退屈して誤飲してしまう
- 「噛む」「くわえる」はずみでおもちゃなどを誤飲してしまう
犬も人間と同じ哺乳類なので、1年を通じて食べ物を食べる量は変動します。特に冬の寒い季節になると、体温を保持しようとたくさんのエネルギーを蓄えなければならず、11月~2月は食べる量も増えます。
人間もちょうどその頃は秋も深まり、食べ物が美味しく感じられる時期ですね。そのため、犬がたくさんフードを欲しがる理由が分かります。
しかし、飼い主によっては、何があってもパッケージに記載されている通りの餌の与え方しかしてはいけないと頑なに守ろうとする方もいるでしょう。
犬は季節によってはお腹が空いてしまい、その時は何か食べ物を得ようと野生の感が働きます。そして、空腹を満たそうと石や砂などを口にして食べてしまうこともあるのです。
また、小さい子犬で3歳くらいまでの犬は成長過程にあるため、たくさん食べたいという欲求と空腹が理由で誤飲が起こると言えるでしょう。
◆誤飲を防ぐフードの量はどれくらい与えるべき?
犬の空腹感を満たすためにも、適切な量のフードを与えるようにしましょう。
フードの与え方のポイントは、以下の3点になります。
- 犬の身体にどれくらい脂肪がついているか
- 排便は正常になされているか
- フードを食べ終わる時間がどれくらいかかるか
これらのポイントに注意してフードを与えてみましょう。
わずか2~3分の短時間ですべてのフードを平らげてしまうようなスピードで食べ尽くしてしまう場合は、一度与えるフードの量を調節し、少し多めに与えてあげるようにしましょう。
このように、飼い主が季節によって与えるフードの量を調節するだけで、空腹感を強く感じずに生活することができるため、犬の誤飲を防ぐこともできます。
ただし、与えすぎは犬の肥満を招いてしまいます。
後に肥満による病気のリスクも高くなるため、肥満に気付いた時は、再度、与えるフードの種類や量を調節してあげてくださいね。
犬が誤飲しやすいものランキングをご紹介!
犬の誤飲は、空腹感や退屈によるものであることが分かりました。
では、もしも空腹や退屈に耐えることができず、犬が誤飲してしまうとすれば、いったいどのようなものが誤飲の対象物となるのでしょうか?
ここからは、犬が誤飲しやすいもの8選をランキング形式でご紹介します。
◆第8位:殺虫剤・洗剤
私たちは害虫を駆除する際、家の中でも殺虫剤を使用することがあります。使用後にきれいに雑巾で拭き取っておけば良いものを、そのままとしていたりしませんか?
また、洗面台の下や引き出しなど、洗濯洗剤や柔軟剤などを片付けていることでしょう。液体洗剤のキャップはしっかりと閉じていますか?
殺虫剤や洗剤を誤って舐めてしまうと、犬の身体に中毒症状が起こる可能性があります。
そのため、殺虫剤を使用した後や洗剤の保管場所なども、しっかりと安全に配慮する必要があると言えます。
散歩中は、芝生などに撒かれている殺虫剤を誤って舐めてしまわないように注意してください。
◆第7位:プラスチック片・ペットボトルなど
プラスチックは簡単に割れるため、小さな破片でも簡単に誤飲してしまう可能性があります。
ペットボトルはくわえることでポコポコと音が鳴ることが楽しくて噛みちぎってしまうこともあります。また、しっかりとキャップを閉めているつもりでも、遊んでいるうちに弛んでしまい、キャップを誤飲してしまうことも考えられます。
もしもプラスチック片やペットボトルのキャップなどを誤飲してしまった場合は、腸で異物が詰まる恐れがあるため、すぐに病院を受診するようにしましょう。
◆第6位:輪ゴム
輪ゴムは家の中に落ちていることも多く、犬が誤飲するもののひとつとして考えられます。
当然、輪ゴムは消化されることはありません。そのため、胃の中でずっと溜まってしまうのです。
それが繰り返されると犬の健康被害が及ぶ可能性もあるため、誤飲が分かった場合はすぐに病院へ連れて行くようにしてください。
◆第5位:つまようじ
つまようじや竹串などは、犬が誤飲しやすいもののひとつとなっています。特に竹くしには食べ物の匂いが付着しているため、美味しい食べ物だと思い、誤飲する可能性があります。
つまようじや竹くしを誤飲した場合は、無理矢理飼い主の力が取り除くことはできないため、すぐに病院で対処してもらうようにしましょう。
◆第4位:チョコレート・ネギ・玉ねぎ
チョコレートには毒性のある「テオブロミン」が、また、ネギ、玉ねぎなどのネギ類にはヘモグロビンを酸化させる「有機チオ硫酸化合物」が含まれており、摂取することで酸欠になり、重度の貧血が起こってしまうのです。
そのため、犬が誤飲してしまわないよう、毎日の生活には十分注意してください。
◆第3位:電池や磁石
乾電池や磁石はどの家庭にもひとつは必ず常備しているものではないでしょうか?
この乾電池を犬が誤飲してしまうと、胃の中で乾電池の中から化学物質が漏れ出すことが考えられます。
また、同時に磁石を誤飲してしまった場合など、腸壁によってくっつこうと引き合うことで臓器に穴が開いてしまうなど、命の危険を招いてしまいます。
そのため、万一乾電池や磁石を誤飲してしまった場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。
◆第2位:薬
人間の薬の保管がきちんとなされていなかったために、犬が誤飲してしまうケースは多々あります。そのため、もしも人間の薬を犬が誤飲してしまった場合は、すぐに病院に連れて行きましょう。
その際、どんな薬を誤飲してしまったか、薬の名前や量など分かる範囲で情報を書き留めておいてください。そしてその情報を獣医師に伝え、適切な処置を受けるようにしてください。
◆第1位:たばこ
犬の誤飲で圧倒的に多いのが「たばこ」の吸い殻です。
これだけ喫煙場所も少なくなっている時代だと言っても、悲しいことに、たばこのポイ捨ては一向になくなる気配はありません。
そのため、散歩中の犬がたばこの吸い殻を誤飲するケースは圧倒的に多いと言われています。
たばこには有害物質が含まれているため、誤飲することで中毒症状を起こす可能性があります。
もしも5時間ほど経過しても何の症状も出ない場合はそのまま様子をみましょう。
しかし、明らかに犬の症状が悪化していると判断される場合は、中毒を起こしている危険性があります。その際は、すぐに病院を受診するようにしてください
犬が誤飲してしまった時の症状とは?
犬が誤飲したものがどんなものであれ、様々な症状が起こります。
以下に犬が誤飲した場合に起こり得る症状を挙げていきます。
- 気道閉塞
- 食道閉塞
- 胃内異物
- 腸閉塞
これらの症状は誤飲してすぐに起こるとは言い切れません。
数時間経過後に症状が見られる恐れもあるため、普段の様子とおかしいと感じる場合はすぐに病院を受診しましょう。
もしも犬が誤飲してしまったら…飼い主が行う適切な対処法をご紹介!
あなたの飼い犬がもしも誤飲による何らかの症状が見られた場合に、すぐにあなたが行う適切な対処法をご紹介します。
◆対処法①気道確保
異物が喉に詰まった場合は、呼吸困難を起こしてしまいます。誤飲している場面にすぐに気づき、異物を取り除くことができそうであれば、気道を確保しすぐに詰まったものを取り出しましょう。
ただし、尖ったものや硬さのあるものの場合、異物が奥までいってしまった場合などは、無理に取り出そうとすることで気道や食道を傷つける恐れもあります。
そのような場合は無理に取り出そうとせず、動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
◆対処法②動物病院へ行く
犬が誤飲してしまった場合、素人の手ではどうすることもできないと判断した場合は、迅速に次の対応として動物病院へ行きましょう。そして、医療による適切な処置を受けることが大切です。
◆対処法③落ち着いて対応すること
犬の誤飲は、飼い主のあなたがどれだけ気を付けていても起こる時は起こってしまうことがあります。しかし、もしもそのような事態になってしまっても、焦って何の応急処置も施すことができなかったというようなことにならないよう、犬の命を最優先しましょう。
まずはできることとして気道確保を行い、すぐに病院へ行きましょう。そして、誤飲してしまったものがどんなものだったのか、正しい情報を獣医師に伝えるようにしましょう。
犬の誤飲を予防する方法は?
毎日可愛がっている犬の誤飲は、故意に起こることではありません。しかし、飼い主が普段から少し気を付けていれば防ぐことができることばかりです。
そのため、毎日可愛がっている犬が誤って誤飲してしまい、命を落としてしまうようなことのないよう、きちんと家の中を片付けておくようにしましょう。
具体的には、以下のような対策で誤飲を予防することができます。
- 誤飲してしまいそうなものはすべて犬が届かない場所に片付ける<
- ゴミ箱は簡単に蓋が開かないものを使用する
- 小さなゴミを床に落としたままにしない
このように、普段からきちんと片付けなどを行っておけば、犬の誤飲を簡単に防ぐことができると言えるでしょう。
飼い主が「これくらいなら…」と過信したことが、重大な過ちとなり、犬が命を落としてしまう可能性もあるため、気を許してしまわないよう、十分注意してください。
まとめ
犬に誤飲が起こる原因や起こるタイミング、また、実際に犬が誤飲しやすいものにはどんなものがあるか、そして、誤飲を防ぐ方法を解説しました。
犬に誤飲が起こることは、決して故意で起こることではありません。しかし、まだ子犬の頃は成犬よりもより一層好奇心が強いため、特に注意が必要です。
家の中で犬が誤飲してしまいそうなものは、届かないところに片付けるなど、事前に危険回避を行うようにしましょう。
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