犬用マイフリーガードαとは?
犬用マイフリーガードαとは、フィプロニルや(S)-メトプレンを主成分とした犬用のジェネリック製剤です。
犬用マイフリーガードαは、体格に合わせて容量が異なる犬用ノミ成虫・マダニ・シラミ・ハジラミの駆虫薬です。また、(S)-メトプレンの成分によりノミの卵の孵化を阻害し、ノミの幼虫の変態・成長を阻害する効果もあります。
◆ジェネリック製剤って?
ジェネリック(Generic)製剤とは、特許の切れた先発製剤の有効成分を流用し、開発・製造された製剤のことです。
有効成分が同じで添加物が異なるもの、有効成分も添加物も同じものなど、ジェネリック製剤にも様々な種類のものが存在します。
ジェネリック製剤は、研究開発にかかる費用が先発品に比べ圧倒的に抑えられているため、薬価が安いというメリットがあります。
そのため、定期的に内服、塗布する製剤を使用している飼い主の方には、メリットが高く評価されています。
犬用マイフリーガードαの効果は?
犬用マイフリーガードαには、どのような効果があるのでしょうか。確認してみましょう。
◆フィプロニルによる犬用ノミ成虫・マダニ・シラミ・ハジラミの駆虫薬効果
フェニルピラゾール系殺虫薬であるフィプロニル成分により、犬用ノミ成虫・マダニ・シラミ・ハジラミの駆虫薬効果があります。
フィプロニルは他にもゴキブリやアリなどの害虫駆虫薬としても使われており、高い殺虫効果を持ちます。
マイフリーガードαの先発品であるフロントラインプラスにもフィプロニルは使用されています。
◆(S)-メトプレンによるノミの卵孵化阻害効果、ノミ幼虫の発育阻害効果
(S)-メトプレンにより、ノミの卵の孵化を阻害する効果と、ノミ幼虫の発育を阻害する効果があります。
(S)-メトプレンには、IGR( Insect Growth Regulator)と呼ばれる昆虫成長抑制効果があります。そのため、ノミの成虫だけではなく、ノミの成長サイクルそのものを破壊する駆虫薬といえます。
定期的に犬用マイフリーガードαを使用することで、卵やさなぎを含めたノミの寄生をストップすることが出来ます。
犬用マイフリーガードαの種類、投与方法、投与期間は?
犬用マイフリーガードαの種類や投与方法、投与期間など使用するにあたり気になることをご紹介します。
◆犬用マイフリーガードαの種類
犬用マイフリーガードαは数社から販売されていますが、体重(体格)あたりの用法容量はほぼ同じです。
マイフリーガードαは、犬用と猫用の2つがあり、犬用は体重(体格)に合わせて5つほどに分かれています。
・5キロ~10キロ未満(Sサイズ犬種用:シーズー、柴犬など)
・10キロ~20キロ未満(Mサイズ犬種用)
・20~40キロ未満(Lサイズ犬種用:ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバーなど)
・40~60キロ未満(XLサイズ犬種用:セントバーナード、グレートピレニーズなど)
サイズにより内容量が異なり、1ピペットにつき0.5ミリから4.02ミリまで幅広い商品展開をしています。
◆犬用マイフリーガードαの投与方法
マイフリーガードαは、一回使いきりのピペット式容器になっています。ピペットの先端をパキッと一度折ることで、容器が割れ、中の薬剤を滴下できる仕組みになっています。
犬の肩甲骨の間あたりの毛をかきわけ、皮膚にピペットを当て、ピペットを数回押して薬剤を滴下します。必ず全量を使いきってください。
肩甲骨の間に垂らしたマイフリーガードαは、体表の脂分を利用して全身に行き渡ります。
誰でも簡単に行う事のできる投与方法ですが、不安な方は動物病院に持って行くと滴下処置をしてもらうことも可能です。
◆犬用マイフリーガードαの投与期間
マイフリーガードαは、ノミ成虫に約1.5ヶ月、マダニには約3週間駆虫薬としての効果があります。
マダニに対しての駆虫薬効果を考えて、約1ヶ月おきの滴下が効果的と推奨している動物病院が多いです。
ノミの成虫は18から27度の気温、78から95%の湿度で活発に繁殖するとされているため、ピークは初夏の頃です。
しかし、年間をかけて生息する寄生虫のため、最近では一年間毎月の駆虫が良いとされています。
犬用マイフリーガードαの購入方法、値段は?
犬用マイフリーガードαの購入方法や値段についてご紹介します。
◆犬用マイフリーガードαの購入方法
犬用マイフリーガードαは、動物病院、もしくは動物用医薬品の販売許可を得ている業者から購入する方法の2種類があります。
前者は、診察の際に動物病院で処方してもらう方法です。後者は主にペットショップや、ネットショップで購入する方法です。
特に手軽で安価に買えるネットショップでの購入が近年人気となっています。
ネットショップで購入する際には、必ず動物用医薬品店舗販売業許可証の許可番号の掲示などを行っている業者を選ぶ様心がけましょう。
・絶対ダメ!なオークションサイト購入
動物用医薬品がオークションサイトや、フリマサイトに出品されることがあります。
動物用医薬品の販売には動物用医薬品販売業の許可が必要ですが、オークションサイトの場合その証明が難しいことから、農林水産省ではオークションサイトへの動物医薬品出品があった際には出品削除をするよう通達をしています。
そのため、購入する側もオークションサイトなどで購入しようとしない様にしましょう。
◆犬用マイフリーガードαの値段
犬用マイフリーガードαは、体格に合わせたサイズ展開販売をしており、その規格により値段が異なります。特にネットショップなどでは独自の仕入れルートにより、動物病院処方よりも安価なことが一般的です。
1箱(3本入り)の平均的な価格は以下の通りです。
・マイフリーガードα-XSサイズ(5キロまで):1900円前後
・マイフリーガードα-Sサイズ(5キロから10キロ未満):2000円前後
・マイフリーガードα-Mサイズ(10キロから20キロ未満):2200円前後
・マイフリーガードα-Lサイズ(20キロから40キロ未満):2500円前後
・マイフリーガードα-XLサイズ(40キロから60キロ未満):2600円前後
・本剤は獣医師の指導の下で使用すること。
・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。
・犬以外の動物には使用しないこと。特にウサギには使用しないこと。
犬用マイフリーガードαの注意点は?
犬用マイフリーガードαの注意点には、どんなものがあるのでしょうか。確認してみましょう。
◆獣医師の指導の下で使用する
マイフリーガードの添付文書には、獣医師の指導の下で使用すること、という一文が書かれています。
ネットで購入することのできるものですが、あくまでも動物用医薬品のため注意が必要です。
◆犬用は犬以外には使用しない
犬用マイフリーガードαを他の動物に使ってはいけません。
特に、うさぎはマイフリーガードαに使われているフィプロニルに対して死亡や呼吸困難といった重篤な症状を起こす事があるため、絶対に避けるようにしてください。
◆用法・容量を守る
動物用医薬品のため、用法容量を守ることが大切です。体重に合わせた容量を使わないと、効果が薄れることなどがあります。
◆滴下後一日は水浴、シャンプーを控える
マイフリーガードαは、滴下後一日(24時間)かけて身体全体に薬剤が浸透します。
そのため、全身に広がるまでにシャンプーなどをしてしまうと、薬剤を洗い流してしまうことになりますので避けましょう。
滴下後24時間以降経過後であれば、シャンプーしても効果が無くなる事はありません。
逆に、投与前にシャンプーをしたい場合には、被毛や皮膚が完全に乾燥したことが確認できれば滴下可能です。滴下の前後でシャンプーをしたいという場合には、シャンプー後に滴下することをおすすめします。
◆舐めさせない
滴下した薬剤を犬が舐めた場合、一過性の流涎(よだれ)が出ることがあります。
肩甲骨の間に滴下が推奨されていますので、基本的に口が届く場所ではないですが、多頭飼いなどで滴下後の犬に近づく際には気を付ける様にしましょう。
◆衰弱、高齢、妊娠中、授乳中の犬には慎重に投与する
衰弱、高齢、妊娠中、授乳中の犬には慎重に投与するようにしましょう。
稀に痒み、発赤、脱毛などの皮膚炎が起こることもありますので、獣医師の判断の下で投与することが望ましいです。
犬用マイフリーガードαで健康に過ごしましょう!
この記事では、犬用ジェネリック製剤であるマイフリーガードαについてご紹介しました。
ジェネリック製剤の一番大きなメリットは安価である、ということです。一ヶ月おきの滴下を12ヶ月繰り返すと、ノミ駆虫の総額は嵩んでしまいます。
そのため、安価で負担無く一年間投与が行える、というメリットは最高の利点だといえるでしょう。
ぜひマイフリーガードαについて知って、生活に取り入れてみてくださいね。
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