1.犬を多頭飼いするとこんな良いことが…!
1-1.賑やかで楽しい生活が期待できる
1-2.犬が寂しい思いをしなくて済む
1-3.犬の協調性が身に付きやすい
2.柴犬の性格と個体差について
2-1.柴犬の一般的な性格って?
2-2.柴犬の性格は個体差がある
3.柴犬を多頭飼いするならいろいろなことに配慮しよう
3-1.相性◎」なら楽しい共同生活…「相性×」なら不安が増える
3-2.先住犬の気持ちを見逃さない
3-3.犬たちに主導権を握られないようにする
3-4.ささいなケンカは長い目で見守ろう
3-5.それぞれの犬たちが「ホッ」と安心できるスペースを用意
4.まとめ
犬を多頭飼いするとこんな良いことが…!
犬の多頭飼いは、飼い主さんにとっても、犬たちにとってもプラス点がいくつかあります。
◆賑やかで楽しい生活が期待できる
多頭飼いのメリットは、なんといっても楽しい生活ですよね。
飼い主さん目線で言うと、大好きな犬たちと一緒に暮らせることは「日々の活力源」「癒し」となるでしょう。
「犬たちが待っていてくれる」と思えば、寄り道しないで帰ってきたくなりそうです。
それに、「散歩に行かなければ♪」「今日はドッグランに行ってみようか!」など、スケジュールを考えるのさえ楽しくなります。
毎日の生活にハリが出てきそうですね。
◆犬が寂しい思いをしなくて済む
ワンちゃんを飼っている飼い主さんが気になることに「お留守番」があります。
近所に行く程度の外出なら短時間なので、あまり気にならないかもしれません。
でも、仕事を持っていれば、お留守番が長時間になることも多いでしょう。
後ろ髪を引かれる思いで出かけるかもしれませんね。
「寂しくないかな」「大丈夫かな」と外出中も心配する飼い主さんも多いはず。
飼い主さんが気になるように、犬側も孤独を不安に感じているようです。
それが続くと愛犬のストレスとなり吠え癖や噛み癖などの問題行動へとつながるケースもあります。
多頭飼いなら、犬たちが寂しい気持ちになりにくいかと思います。
◆犬の協調性が身に付きやすい
「ひとりっ子」状態の単独飼いは、飼い主さんからの愛情を独り占めできます。
犬にとっては、この上ない幸せを感じることでしょう。
それと同時に、お互いに依存度が高まってしまう可能性があります。
特に、「飼い主さん1人&犬」といったケースでは、その感覚が強まるでしょう。
一般的に、柴犬は人間との間に適度な距離感を持つと言いますが、家族構成が少ない結果、ワガママに育ってしまうことも考えられます。
複数の犬と一緒に暮らすことで、飼い主さんの愛情も分散するので、犬の自立心が身に付きやすくなるメリットがあります。
また、犬が「自分以外の犬」を認識しやすくなります。
同じ立場である犬がいることで、仲間意識が芽生えるでしょう。
お互いの行動をまねたり、先輩犬が後輩犬に指導したりと、協調が身に付きやすいです。
多頭飼いにより、普段から「犬」を見慣れるので、外出時に他の犬と出会っても「人間ではない生き物なんだ」と認識し、極端に反応しにくくなります。
多頭飼いにより協調性が身につけば、攻撃性が緩和されるかもしれません。
柴犬の性格と個体差について
柴犬が多頭飼いに向いているかどうかは、性格も関係してきます。
まずは、一般的な柴犬の性格について見てみましょう。
◆柴犬の一般的な性格って?
柴犬の代表的な性格は、「飼い主への忠誠心」「我慢強い」「頭が良い」「警戒心が強い」などです。
特に、多くの人が魅力と感じているのが「飼い主さんへの忠実な気持ち」と言われています。
単に忠誠心を持っているだけでなく、「自我」もあります。
「この人なら信頼できるな」と自分で判断することができれば、その相手にだけ心を開くようです。
「愛情を注いでくれる」「自分を守ってくれる」という飼い主さんからの気持ちを感じてこそ、柴犬にとってのリーダーとなれます。
愛情を持つだけでなく、犬のためと思えるしつけをしていくことが大事です。
◆柴犬の性格は個体差がある
人間にも個人差があるように、犬の性格も性別や環境によって「個体差」があります。
まず、オスとメスでは、性格の傾向が違っています。
基本的に、オスの方がワイルド系の性格と言えるでしょう。
メスよりも狩猟本能が強めに出るので、「荒々しい」「攻撃的」となるケースが多いかと思います。
特に、ドッグランや公園など、他の犬を見かけると警戒心を見せてくることもあります。
それに対し、メスの柴犬はおとなしめの傾向にあります。
本能的に争いもあまり好まないため、他の犬とのケンカには発展しにくいでしょう。
総合的に見ると「オスはやんちゃ」「メスはおとなしい」ことが多いようです。
また、飼育される環境によっても性格は異なってくるでしょう。
大人数の家族に飼われている柴犬の場合、しつけやお世話に関わる人が増えて、聞き分けのよいお利口さんタイプに育ちやすいでしょう。
家族とのコミュニケーションも増えるため、愛情を感じやすく、あまりストレスを溜めることのない生活ができます。
家族人数に比例して来客が多ければ、その分、家族以外の人との触れ合いも増え、社交性が高まるケースもあるようです。
留守番が多い環境下で育つと、孤独を感じやすくなります。
在宅のときに、柴犬とのコミュニケーションを増やせば、ストレスになりにくいでしょう。
でも、飼い主さんのケアが少ないことから、反抗的な性格になるケースも考えられます。
柴犬を多頭飼いするならいろいろなことに配慮しよう
「楽しい生活になりそう」というメリットだけに惹かれて多頭飼いをスタートすると、大事な部分を見逃してしまうこともあります。
犬同士の相性や飼育環境など、事前に知っておくべきポイントをおさえておきましょう。
◆「相性◎」なら楽しい共同生活…「相性×」なら不安が増える
ひとくちに多頭飼いと言っても、犬同士の組み合わせはさまざまです。
犬同士の相性が良ければ、多頭飼いがスムーズになり、楽しく生活ができるかと思います。
ただ、相性が悪かった場合、柴犬たちの心理的負担も増えるのはもちろん、飼い主さん的にもストレスを抱える原因となってしまいます。
・「オス&オス」はやめるべき?
柴犬のオスは、メスと比べると警戒心が強く自信に満ち溢れています。
他の犬に対して、「自分は強いんだ!」というアピールをガンガンしていくタイプです。
そのため、すでに柴犬のオスを飼っている場合、犬種問わず、新たにオスを迎えるのは相性的には不安があります。
気に入らないことがあると、お互いが「自我」を主張するので、ケンカになりやすいでしょう。
手が付けられないケースもあるかもしれません。
特に、どちらも柴犬のオスだと、性格が似ている傾向にあるため、大変さは覚悟しなければならないでしょう。
一方、メス同士の場合は、「同じ柴犬同士」でも比較的うまくいきやすいようです。
・違う性別は大丈夫?
柴犬同士であれば、同じ性別は仲良くできるケースが多いと言われています。
ただ、注意したいのが妊娠についてです。
手術が済んでいなければ、いつの間にか増えます。
いずれ、「多頭飼い」の域を超えるほどの頭数になってしまうと大変ですよね。
子供を作らせる気がないのであれば、違った性別で多頭飼いするときには、去勢および避妊手術についてしっかり計画しておきましょう。
・年齢差があるのはNG?
多頭飼いのときに、先住犬と新たな犬との年齢差もじっくり考えたいところです。
例えば、「シニア犬&子犬」の組み合わせ。
介護期に突入するほど年齢が高いシニアの先住犬の場合、しつけがされていないヤンチャな子犬が同じ空間にいると、かなり大きな心理的負担になる可能性が高いです。
ストレスから病気を引き起こすかもしれないため、注意が必要でしょう。
当然、飼い主さんの負担も増えます。
ただ、年齢だけでは判断しがたい部分も。
面倒見の良いタイプの柴犬なら、たとえシニアの年齢であっても新しい後輩犬のお世話をするケースもあると言われています。
◆先住犬の気持ちを見逃さない
多頭飼いでは、先に暮らしている犬と飼い主さんの絆、後から来る犬との飼い主さんとの絆のどちらも成立していることが大事です。
飼い主さんは、お世話のために新しい犬につきっきりになるかもしれません。
今まで飼い主さんの愛情を100%受け入れてきた先住犬にとって、新たな犬の登場が孤独な気持ちを生むケースもあります。
ちなみに、食事や散歩の順番は先に暮らしている犬の方を優先すべきでしょう。
その方が新しい犬にとっても「自分は位置的には下」と理解しやすくなります。
犬同士が上手くやっていくためには、やはり長く一緒に暮らしてきた先住犬が先輩犬としてリードすることが理想です。
飼い主さんが先住犬の気持ちに寄り添い、三者の関係性を誘導してあげましょう。
ただ、犬同士の関係は「犬たちが決める」というケースだってあります。
先住犬が穏やか系の性格の場合、新しい犬が頼れる存在ならば、「自分が下でも構わない」とも思えるようです。
犬たちが決めた関係性が分かったら、飼い主さん的にはあまり口出ししなくても上手くやってくれることでしょう。
◆犬たちに主導権を握られないようにする
犬同士の上下関係に関わらず、「飼い主がこの家のリーダーである」と認識させるのは、かなり重要なポイントです。
そもそも犬は群れで暮らしていた生き物なので、集団になると「誰が一番上の立場か?」を確認したくなります。
飼い主さんがあいまいな態度を取っていると、「あなたにリーダーは任せられない!自分がリーダーだ!」という態度を見せてくるかもしれません。
犬たちが「吠える」「噛む」など、反抗的な態度があるならその兆候が出ていると言えるでしょう。
多頭飼いでは、飼い主さんとしての態度を明確にし、頼れる存在になるようにしましょう。
◆ささいなケンカは長い目で見守ろう
犬同士の世界があるので、飼い主さんが介入し過ぎるのはあまりよくありません。
先ほども触れましたが、犬同士で関係性を決めようとケンカをする状況もあるでしょう。
ささいなケンカであれば、「兄弟ケンカ」程度に優しく見守っていく姿勢をとった方がよさそうです。
ただ、あまりにも激しいときにはケガ防止のために仲裁に入るのも必要かもしれません。
「オモチャがひとつしかない」「オヤツの皿が一緒」など、バトルを引き起こす要因も作らないようにしましょう。
取り除けるケンカの原因があれば、対処してみてくださいね。
◆それぞれの犬たちが「ホッ」と安心できるスペースを用意
私たち人間がそうであるように、犬たちも日々の生活でなんらかのストレスを抱えるものです。
人間のように「テレビを見てストレス解消」「友達とおしゃべりしてスッキリ」という気分転換は、犬たちにはできません。
それぞれの犬が「自分だけの空間」として安心できるスペースを作ってあげましょう。
犬たちがケンカしたときに、ヒートアップした気持ちを静めるためにも個々の空間があるとストレスの緩和に役立ちます。
一緒のケージでは息が詰まるかもしれないので、別々の場所に設けるのがおすすめです。
また、食事のお皿、トイレ、ベッド、寝具なども頭数分を準備しましょう。
まとめ
柴犬の多頭飼いについてお伝えしました。
そもそも柴犬は友好的な性格ではないので、「ようこそ我が家へ♪」と先住犬がスムーズに迎え入れるケースは少ないでしょう。
自立心や警戒心から、相手をライバル視する傾向があるため、柴犬の多頭飼いは難しい部分が多いかもしれません。
ただ、性格には個体差があるので、「新しい仲間ができて嬉しい」と感じてくれるケースもあるでしょう。
ケースバイケースなので、「犬同士で上手くやってくれるだろう」という安易な考えでは、多頭飼いをしてからトラブルになりやすいです。
犬同士の相性や性別、理解しておくべきポイントを予習しておき、多頭飼いについての知識を踏まえたうえで考えてみてはいかがでしょうか。
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