1.犬のベッドの汚れは普通の洗剤では落ちにくい?
1-1.犬の毛
1-2.犬特有の臭い
1-3.犬特有の菌
2.犬のベッドはどうやって洗濯する?
2-1.取扱絵表示の確認
2-2.洗う前にベッドについた毛を除去する
2-3.ペット用の洗剤を使用する
2-4.日頃の愛犬のブラッシングも忘れずに
【掲載:2019.08.24 更新:2024.05.28】
犬のベッドの汚れは普通の洗剤では落ちにくい?
普段、愛犬用のベッドはどのようにお手入れしていますか?
「洗濯しても、なかなかニオイや抜け毛が取れない…」
「新しく買ったばかりなのに、もうニオイが染み付いている…」
「犬用ベッドはどれくらいの頻度で洗えばいいの?」
などなど、犬を飼っているとニオイや汚れのお悩みは付き物。普段から使用している洗剤で、愛犬用のベッドやタオルなどを洗っても、完全にはニオイが落ちないですよね。
実は、犬の皮脂は人とは違う成分なんです。ですから、人用の洗剤を使用しても、なかなかニオイが取れないんですね。
では、犬の毛やニオイについて、説明していきたいと思います。ぜひ今後のお手入れの参考にしてくださいね。
◆犬の毛
犬は、被毛が一重の「シングルコート」、二重の「ダブルコート」に分類されます。
オーバーコート(上毛)は皮膚を保護するため、アンダーコート(下毛)は保温するためのものです。
ダブルコートの犬種は換毛期があり、アンダーコートが抜け落ちます。これがいわゆる、”季節の変わり目の抜け毛”です。
シングルコート
シングルコートだからと言って、全く毛が抜けないわけではありません。ダブルコートに比べると、かなり抜け毛は少ないですが、その分伸びるのでトリミングなどのお手入れが必須です。
一番分かりやす犬種は、トイプードルですね。くるくるした被毛が特徴的ですが、絡まりやすいので毎日のブラッシングに加え、月1回のカットも必要になります。
プードルの他には、シーズー、マルチーズ、ヨークシャーテリアなどの犬種がシングルコートになります。
小さいお子さんがいるご家庭や、アレルギーが気になる方は、抜け毛の少ないシングルコートの犬種がおすすめです。
ダブルコート
春はアンダーコートが抜け落ちて、秋は寒さに備えるため、新しい毛が生え揃いふわふわになります。人と同じで、衣替えをしているんですね。
ダブルコートの場合、この換毛期だけでなく、通年ブラッシングが必要になります。また、毛が密集していて蒸れやすいため、ニオイが発生しやすいです。
毎日のこまめなブラッシングに加え、場合によっては月2回シャンプーするとよいでしょう。
ただし、それ以上の頻繁なシャンプーは、赤みや痒みなどの皮膚トラブルに繋がる可能性もあります。どうしても気になるときは、ぬるま湯で体を洗い流したり、濡れタオルで拭いてあげるだけでも全然違いますよ!
夏は思いきってサマーカットするのも◯!ペットショップやトリミングサロンでは、プロが可愛くカットしてくれます。バリカンをかけて、キレイさっぱりした姿がとってもキュートです♪
自宅でのお手入れやシャンプーの時間短縮にもなりますね。
◆犬特有の臭い
室内で犬を飼っていると、外から帰って来たときにふわっと犬特有のニオイがしませんか?
そのニオイとは、主に体臭が原因で、他にも原因となるものが様々あります。
体臭
犬にも人と同様に、2つの汗腺があります。
1つ目は、「エクリン腺」です。サラッとした汗が出るのが特徴で、犬はパッド(肉球)に存在しています。
主に体温調節のために汗を出す汗腺で、興奮した時や緊張している時にパッドが湿っているのは、このエクリン腺から汗が出ているからです。
2つ目は、「アポクリン腺」です。皮脂腺とつながっており、白く濁ったベタベタした汗が出るのが特徴です。脂質やたんぱく質などのにおいのもとになる成分を含んでいます。
人の場合、限られた場所(主にわきの下)にしかアポクリン腺が存在しないのに対して、犬は全身に備えています。
このにおいのあるベタベタした汗が酸化すると菌が繁殖し、犬特有のにおいとして体臭が発生するのです。
口臭
缶詰めなどのウェットフードや人の食べ物をよく食べている犬は、歯石が付きやすいです。ひどくなると歯槽膿漏になり、口臭が悪化してしまいます。
ひどくなる前に普段からしっかりお手入れしましょう。歯ブラシが苦手な犬には、歯ブラシの代わりに濡らしたガーゼを指に巻いて磨いてあげましょう。
排泄臭
「他の犬よりうんちが臭い」と飼い主さんから相談を受けることもありますが、普段食べているフードでニオイは変わります。質の悪いフードや動物性たんぱく質を多く摂ると、うんちは臭くなりやすいです。
排泄臭は、食事に気を付けてあげることで予防・改善出来ます。気になっている方は、獣医師に相談してみるといいですよ。
肛門腺
肛門の脇に肛門腺という袋があります。うんちをスムーズに出すための分泌液が出る場所なのですが、この分泌液がまったく溜まらない犬もいれば、1か月に何回も絞らなくてはならないほど早いスピードで溜まる犬もいて、個体差があります。
おしりを嗅ぐという行為は、この肛門腺のにおいを嗅いで相手の情報を得ようとしています。犬にとっては相手を知るための大事なものですが、肛門腺から分泌される液体はとっても臭いんです。生臭くて、手や服に付くと、なかなかニオイは取れません。
肛門腺が溜まってくると、おしり周りがにおいます。絞るにはコツが要りますので、慣れるまでは病院で絞ってもらうといいでしょう。
目やに・涙
目の病気やケガが原因でニオイのもととなる場合もあります。
涙や目やにで目の周りが濡れてベタベタした状態が続くと、皮膚病になってにおいが発生することがあります。その場合は治療が必要になるので、診察を受けてください。
耳
犬の耳の中は、L字型になっています。そのため、中で空気がこもりやすく蒸れやすいのです。
また、立ち耳の犬に比べて、垂れ耳の犬は外耳炎などの耳の病気になりやすいです。
耳の病気で多いのが、マラセチアによる外耳炎です。ベタベタして、嫌なニオイが発生します。
マラセチアは常在菌で、普段は悪さをしません。ですが、何かのきっかけで急激に数が増えて、皮膚病や外耳炎を引き起こします。
耳だけではなく、爪と爪の間や脇など、湿度があってじめじめしている場所を好みます。
完治するまで時間がかかりますので、根気強く治療していきましょう。
◆犬特有の菌
上記の通り、犬には特有の常在菌がいます。口の中などにいて、犬から人にうつることがあります。その場合は重症化することが多く、特に高齢者や子どもは危険です。
とはいえ、過度に敏感になったり、触れるのを避けたりする必要はありません。
犬と同じ食器を使う、おやつを口移しであげる、キスをする、同じベッドで寝るなど、親密すぎる行動をなくすことで予防出来ます。
犬のベッドはどうやって洗濯する?
ガンコな犬のニオイ汚れ、キレイサッパリ落とすにはどのように洗濯するのがいいのでしょうか。
◆取扱絵表示の確認
まず、犬用ベッドの中には、水洗いや洗濯機NGのものもあります。
清潔に保つためには、ジャブジャブ手軽に洗えるものがベストです。必ず洗濯表示を確認してから購入しましょう。
◆洗う前にベッドについた毛を除去する
例えば、お散歩中に雨や雪で毛が濡れて乾かさずそのままでいると、愛犬の身体から独特なニオイがしてきませんか?
犬の毛には酵母菌や細菌が住み着いていて排泄もします。この排泄物が水に濡れると空気中に放出され、嫌なニオイが発生してしまうのです。
ですから、せっかく洗っても濡れた毛が付着したままでは、ニオイを落としきることは出来ません。
また、表面にはあまり付いていないように見えて、犬の毛は中まで入り込んでいます。
洗濯機のつまりや故障の原因にもなりますので、コロコロやガムテープなどでしっかり毛を除去してから洗いましょう。
◆ペット用の洗剤を使用する
はじめにお伝えしたとおり、犬の皮脂は人と成分が異なります。したがって、愛犬グッズのお手入れ・洗濯には犬用の洗剤が必要です。
では、筆者オススメの商品をご紹介します♪
ライオン商事 ペットの布製品専用 洗たく洗剤 400g
犬猫などのペット用品専用の洗濯洗剤です。ニオイのもとの皮脂汚れをスッキリ落としてくれます。
また、洗うたびに離毛効果が高まるのも◯!お手入れがどんどんラクになりますね。
植物由来の除菌成分配合で、洗濯物を舐めても安心です。グリーンフローラルのマイルドな香り(微香性)。
ライオン商事 ペットの布製品専用 抗菌仕上げ柔軟剤 360g
抗菌作用のある柔軟剤で、菌の発生を防ぎます。また、ダニなどのアレルゲン物質や毛の付着を防ぐ静電気防止効果があります。
洗剤とセットで使用すれば、より○
グリーンフローラルのマイルドな香り(微香性)。
◆日頃の愛犬のブラッシングも忘れずに
毎日のお手入れとしておこなっていただきたいのは、愛犬のブラッシングとベッドの毛を除去することです。
どちらかだけではあまり効果が期待出来ないので、出来るだけ両方やるように心がけましょう。
ブラッシングが苦手な犬もいると思います。ブラシの種類を変えてみたり、ゴム手袋や滑り止めのついた軍手で撫でたりと、色々とお手入れの仕方を試してみてください。
また、大好きなオヤツをベッド内に隠して大事に取っておくこともあります。
毛や食べカスは、ダニの大好物です。ダニの繁殖を防ぐために、隠したり食べカスが落ちていないかなど、度々チェックしましょう。
犬のベッドはどのくらいの頻度でお手入れ・洗濯する?
ベッドのカバーや敷いているバスタオルなどは週に1回、ベッド本体は月に1回を目安に洗濯をしましょう。
愛犬用のグッズを洗うと、しきりに体を擦りつけてにおい付けする犬もいます。自分のにおいがしないと不安になる犬もいますので、あまりに頻繁な洗濯は控えましょう。
では、より効果的なお手入れ・洗濯の手順です。
② 洗剤を入れた熱湯に浸けおきし、触れる温度になったら押し洗いする
③ 洗濯機に洗剤、柔軟剤を入れて洗う
④ 中綿までしっかりとよく乾かす
洗濯機を使わない場合は、洗剤が残らないようによくすすぎましょう。
また、長時間湿った状態が続くと菌が繁殖しやすくなり、嫌なニオイの原因になります。
天気がいい日は天日干しをして風に当てるといいですよ。出来るだけ早く乾くように工夫しましょう。
まとめ
今回は、犬のニオイの原因や犬用ベッドのお手入れ方法について紹介させていただきました。
「ベッドはお手入れや洗濯が大変そう…」と使用するのを遠慮がちになっていたり、「すっきりニオイ汚れを落とす洗濯方法がわからない」などと悩んでいた飼い主さんに、ぜひ参考にしていただければと思います。
愛犬含めた家族全員が気持ちよく快適に過ごせるように、グッズのお洗濯はペット用品専用の洗剤で洗うことをオススメします。
今は、おうち型のものや、まるで人のベッド型のようなものなど、おしゃれで可愛いものが揃っています。お気に入りのベッドを見つけてみてはいかがでしょうか?
– おすすめ記事 –
・犬に換毛期があるのはなぜ?抜け毛対策、掃除方法は? |
・【2019】素材別!夏にぴったりのおすすめ犬用ベッド10選 |
・犬がおもちゃをブンブン振り回す理由は?ストレス解消におすすめのおもちゃをご紹介! |
・犬種によって抜け毛の差はあるの?抜け毛の少ない犬、多い犬ランキングを発表! |