1.トイプードルはいつまで子犬?
1-1.身体の大きさからみた場合
1-2.精神年齢からみた場合
2.トイプードルの性格
2-1.賢く社交的
2-2.飼い主に従順
2-3.人懐こい、温厚
2-4.好奇心旺盛、活発
3.しつけの前に、信頼関係と主従関係を築く
3-1.身体に触れる
3-2.名前をたくさん呼ぶ
3-3.アイコンタクトを取る
3-4.マズルコントロールをする
4.しつけの「成功の秘訣」
4-1.家族でしつけの言葉を決めておく
4-2.できたら褒める
4-3.叱り方のコツ
5.トイプードルの子犬のしつけ(基礎編)
5-1.お座り
5-2.待て、良し
5-3.伏せ
トイプードルはいつまで子犬?
トイプードルに限らず、子犬の頃に基本的なしつけをマスターします。犬によっても子犬である期間が違いますので、まずは、トイプードルはいつまでが子犬なのか把握しましょう。
◆身体の大きさからみた場合
トイプードルは生後8か月で身体の大きさは成犬レベルになります。生後すぐで200gしかなかったトイプードルの子犬は、生後2か月で1.5~2kg、生後8か月には3kgとどんどん大きくなります。
◆精神年齢からみた場合
身体は生後8か月で成犬レベルですが、精神年齢からみると1歳半~2歳ほどで大人と言えるようになります。2歳は人間に置き換えると24歳で、ちょうどこの時期から落ち着きが出始めます。
落ち着きが出てからしつけ、と思いがちですがそれでは手遅れになります。人間でも幼稚園から小学生時代にしつけを行うのと同じです。
トイプードルは生後半年で、人間に換算して小学1年生ほどになります。しつけは生後半年を目安に始めると良いでしょう。
トイプードルの性格
トイプードルは賢いので比較的しつけやすいとされています。性格を把握しておけば、それを利用してしつけをすることができるため、さらに楽になります。トイプードルの基本的な性格をチェックしておきましょう。
◆賢く社交的
トイプードルは基本的に賢く社交的です。知らない人に吠えたり噛んだりする、ということはめったにありません。他の犬に対しても、自ら好んで寄っていきます。
ただし、子犬のころから外に出ることがなく他人や知らない動物と触れ合う機会がないと、神経質になってしまうこともあります。散歩できる年齢になったら、社会勉強も兼ねて公園やドッグランに連れていってあげましょう。
◆飼い主に従順
トイプードルは、基本的に飼い主に従順な性格をしています。そのため、厳しくしつけを行わなくても、少しメリハリを付ければ問題ありません。
ただし、これはトイプードルとの主従関係ができている場合に限ります。下に見られていると言う事を聞かないため、子犬の頃から飼い主がリーダーであることを示すようにしましょう。
◆人懐こい、温厚
トイプードルは人懐こく、家族以外の人や動物とも上手にコミュニケーションを取ります。温厚な性格で噛みつくことも少ないため、小さなお子さんがいる家庭でも飼いやすい犬種です。
人懐こいが故に甘やかしてしまうこともありますが、ダメなことはダメと教えることが重要です。一度覚えてしまえば繰り返すことはあまりないので「今後のため」と割り切って叱ることも飼い主の務めと思いましょう。
◆好奇心旺盛、活発
トイプードルは好奇心旺盛で活発な性格をしています。これは得に子犬期に顕著に出ます。目に入ったものを噛んでみたり引っ張ってみたりと、悪気なく遊びに変えてしまいます。
してほしくないことをしている時は叱り、主導権を握られそうになった時は反応せずに無視しましょう。飼い主のことをよく見ているため、好奇心旺盛でもちゃんと止めてくれます。
この他にも、トイプードルは毛の色によっても性格に特徴があります。例えば、明るめの茶色は落ち着きがなく人懐こい、濃いめの茶色は自立心が強くマイペース、黒色は賢くおとなしいといった傾向があります。
ただし、上記はあくまでもトイプードルとしての特徴です。トイプードルそれぞれに性格は違いますし、飲み込みが早くすぐに覚えてしまう子もいれば、なかなか覚えられず時間がかかる子もいます。初めてのしつけで上手くいかないこともあるかと思いますが、あまり悩まず根気強く教えていくことが大切です。
しつけの前に、信頼関係と主従関係を築く
しつけは信頼関係の上に成り立ちます。信頼関係ができていないと、いくらしつけようと思っても指示を聞いてくれません。飼い主がリーダーであることをわかってもらう、ちょっとしたコツをご紹介するので、ぜひトライしてみてくださいね。
◆身体に触れる
トイプードルだけでなく、動物は心を許していない人には身体を触れさせません。そのため、子犬の頃から身体を触っておくことで主従関係を築くことができます。
コツは、いきなり頭・口・耳・しっぽ・足を触らないことです。まずは胴の部分から触って慣れさせましょう。子犬期は甘えん坊な子が多いので、ふれあいの機会をたくさん作ると無理せずできるようになります。
身体に触れるコミュニケーションは、全部位を触れるようになっておけば爪切りや耳掃除などのデイリーケアも楽にできるという嬉しいメリットもあります。できれば家族全員ができるようになっておきましょう。
◆名前をたくさん呼ぶ
トイプードルに自分の名前を覚えてもらうとコミュニケーションが取りやすくなります。また、名前を呼ばれると呼ばれた人に集中するため、しつけもしやすくなります。
名前を覚えてもらうには、名前を呼んだ後におやつを上げる方法が一般的です。コツは、飼い主に集中できる環境下で行うことです。他のものが気になる状態で名前を呼ばれても、飼い主がなんでその言葉を発しているのか理解できません。広い部屋やおもちゃがある場所ではなく、サークルの中やリードを付けた状態で行いましょう。
名前を呼んでおやつに反応できたら、次はアイコンタクトも取り入れてみましょう。「名前を呼ぶ→おやつを使ってアイコンタクトを取る→おやつをあげる」を繰り替えします。そうすることで徐々に自分のことだと理解してくれます。
◆アイコンタクトを取る
主従関係が築けているトイプードルは、迷いがあると飼い主とアイコンタクトを取って指示を求めます。「待て」や「良し」といった指示出しをする際もアイコンタクトが基本となります。
アイコンタクトをコミュニケーションの基本にする方法は、名前を呼んだり手を叩いたりして目が合ったら褒めることです。コツは、身体ごと飛びついて来たときは褒めないことです。子犬のトイプードルが笑顔で寄ってくると可愛がりたくなるのはわかりますが、あくまでアイコンタクトが良いことなのだと思わせましょう。
◆マズルコントロールをする
トイプードルを含む犬にとって、口は最大の武器です。子犬であってもそれは変わりありません。その武器が封じられても良い相手は、つまり信頼している相手ということになります。
マズルコントロールは、トイプードルが飼い主といてリラックスしている時に、軽く下あごに触れるところから始めます。コツは、日頃からトイプードルの身体に触れた状態で怒らないことです。「触れられる=嫌なこと」と思ってしまうと、拒否反応が出ることがあります。様子を見ながら徐々に慣れさせ、最終的には下あごを持って上下左右動かせるようになればマスター完了です。
しつけの「成功の秘訣」
主従関係が築けたら、基本的なしつけをしていきます。その前に、しつけを成功させる秘訣を3つご紹介します。
◆家族でしつけの言葉を決めておく
しつけの言葉のことを「コマンド」と言います。日本では英語と日本語の両方が使われています。そのため、お父さんは英語でコマンドを出すのにお母さんは日本語、とバラバラになるとトイプードルも戸惑ってしまいます。
家族全員が同じ言葉を使えるよう、あらかじめ話し合う事が1つ目の成功の秘訣です。
◆できたら褒める
想像に容易いかと思いますが、できたらおおげさに褒めてあげましょう。褒める際のコツはできたら「すぐに」褒めることです。昨日できたことを翌朝になって褒めても、トイプードルはなんで褒められているのか理解することができません。
褒めるときは「すぐ」「オーバーリアクション」にすることが2つ目の成功の秘訣です。
◆叱り方のコツ
叱り方にも正しい方法があります。叱る際には、無視する方法か「ダメ」などの特定ワードを使う方法を使うようにしましょう。逆に間違った方法は怒って手をあげることと、名前を呼ぶことです。
人間の子どもでも同じですが、恐怖心が強くなると何がダメだったか考えられなくなります。手をあげられる恐怖で一時的に悪さをやめることはありますが、理解していないので何度も繰り返してしまう原因となります。また名前を呼んで叱ると、名前が呼ばれると嫌なことがあると思ってしまいます。
叱るときも愛情を持って「無視する」「特定キーワードを使う」こと、「手をあげない」「名前を呼ばない」ことが3つ目の成功の秘訣です。
トイプードルの子犬のしつけ(基礎編)
しつけの基本中の基本である「お座り」「待て」「伏せ」のしつけ方法をご紹介します。この3つは比較的簡単で、トイプードルの子犬にとっても良いトレーニングです。
◆お座り
おやつを持った手を見せたあと、トイプードルの頭上に手をゆっくりと移動させます。手を目で追うので、自然と座る形がとれます。そのタイミングを狙って「お座り」と1回コマンドを出し、上手くできればおやつをあげて褒めます。
コツは、座らないといは手でおしりを軽く押さえてあげることです。これで、「お座り」がこのポーズなのだと理解できます。
◆待て、良し
「お座り」ができたら、おやつを見せて「待て」とコマンドを出します。ここで動かなければ「良し」と言ってから、おやつをあげて褒めてあげます。逆に、動くとおやつも褒めもお預けにします。
コツは、動きそうになった時にもう1度「待て」と言うこと、動いてしまったら元の位置に戻して「待て」と言うことです。これを繰り替えすことで、動かずに座っていれば良いことがあると気づくことができます。
◆伏せ
伏せもお座りの状態から始めます。おやつを持った手を鼻先に持って行って注意を引き、そのまま頭を床に誘導します。伏せのポーズが取れたら、「伏せ」とコマンドを出しておやつをあげます。
コツは、微妙なポーズになってしまった場合はおやつと褒めをお預けにすることです。基準をあいまいにすると、何をすることが正解なのかわからなくなってしまうためです。
トイプードルの子犬のしつけ(生活編)
子犬のうちに覚えておくと役立つ、生活に関わるしつけをご紹介します。
◆トイレ
トイレシートの上で用を足すしつけです。子犬はごはんを食べた後や水を飲んだ後などは、比較的すぐにもよおします。この特徴を使ってトイレトレーニングをします。
まずは、ケージの床全面にシートを敷いてどこでしても良い体制を整えておきます。後はごはんを食べた後、または水を飲んだ後にケージ内の荷物を取り出して待つだけで、ほぼ100%成功します。
コツはトイレシートの上でできたら、思いっきり褒めてあげることです。褒められることによって、トイレシートの上でする習慣がついていきます。
あとは、ケージ内のトイレシートの大きさを少しずつ小さくしていきます。問題なくトイレシートの上でできているということは「トイレがここ」と認識できているということです。ケージを広くしたり、ケージ外に出してみるなど範囲を広くしてみましょう。
◆夜鳴き
新しい環境になった時や、兄弟や親と離れたばかりのトイプードルの子犬はさみしさから夜鳴きをすることがあります。
夜鳴きを止めさせるには、無視をすることが1番です。鳴いてもかまってもらえないとわかれば鳴きやむためです。何かしてあげたいという場合は、ゲージを毛布で覆ってあげたり、小さく音楽を流したり、または「カチ、カチ」と音の出る時計を置いてあげたりと、安心できる環境を作ってあげましょう。
ただし、かわいそうだからと言って一緒に寝てはいけません。犬社会では立場が上である者が高い場所で寝る習性があるため、主従関係が崩れる原因となってしまいます。
◆散歩
いきなり外に出ると危ないので、まずは部屋の中でリードを着けて散歩の練習をしましょう。次に、玄関や庭先まで出て「草の匂い」や「車の音」など外の世界に少しずつ慣れていきます。ここまで出来て初めて、外に出る準備が整います。
散歩のコツは、焦らないことです。トイプードルは子犬によって好奇心や警戒心の感度が違います。どのような反応をするか観察しながら、トイプードルのペースで慣れていきましょう。
さいごに
トイプードルの性格としつけの方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?しつけは安全なドッグライフに欠かせないものですが、神経質になりすぎる必要はありません。愛犬であるトイプードルと楽しみながら1つずつクリアしていけば大丈夫です。どうしても上手くいかない場合は、トイプードルを飼っている知人友人を話を聞いたり、時には教室に通ったりと周りを頼っても良いのです。ぜひ、しつけを通してトイプードルと良い関係が築いていってくださいね!
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