飼う前に知っておこう。チワワの子犬のしつけポイント

2019.10.16

飼う前に知っておこう。チワワの子犬のしつけポイント

おねだりされると何でも許しちゃいそうな可愛い小さなチワワ。 でも、しつけをしないまま成犬になると困った行動に悩まされるケースもあります。 チワワの子犬のしつけのポイントを詳しくお伝えしていきます。

【目次】
1.チワワってどんな風に年を重ねるの?
 1-1.ペットとして迎えられる3か月頃はかなり小さい
 1-2.生後6~8か月ほどで体重が成犬に近づく
 1-3.成長が落ち着く10か月頃

2.しつけを始める時期はいつがおすすめ?
 2-1.社会化期って何?
 2-2.家に迎えたら「しつけ」を開始しよう

3.子犬のしつけは「褒める」が大事
 3-1.無理なしつけは逆効果
 3-2.タイミングを合わせて褒める
 3-3.大げさなくらいがちょうど良い!褒め方のコツ

4.迎えた初日からでもOK!基本中の基本「トイレのしつけ」

5.覚えておきたい「オスワリ」

6.チワワにおこりがちな「困った」ポイントへのしつけ
 6-1.ガジガジ噛んでしまう「噛み癖」
 6-2.おねだりアピールからの「吠え癖」

7.いくつかのコマンドを組み合わせたしつけ

8.まとめ

チワワってどんな風に年を重ねるの?

座っている白いチワワ

いつまでも子供のような可愛さがあるチワワですが、子犬期を過ぎれば、成犬期、シニア期と段階的に年齢を重ねていきます。
とは言っても、シニア期になるのはまだまだ先のこと。
ここでは、迎えたばかりの子犬期から成犬になる期間の成長の変化についてみてみましょう。

◆ペットとして迎えられる3か月頃はかなり小さい

生まれて3か月くらいのチワワを愛犬として迎える人が多いかと思いますが、この頃の体重はわずか1キロ程度。
体もかなり小さいので、飼育環境や育て方にじゅうぶんに気をつけるべき時期でしょう。

また、迎えたばかりの頃のチワワは「初めてのオウチにドキドキ…」というように、環境に少しナーバスかと思います。
慣れてくると持ち前の好奇心で表情豊かに家のなかをヨチヨチと動きだすでしょう。

◆生後6~8か月ほどで体重が成犬に近づく

生後6か月くらいになると体重が2キロほどとだいぶ大きくなり、成犬の体重に近づくでしょう。
とは言え、ほかの犬種と比べるとかなりコンパクトです。

家にもだいぶ慣れ、足腰の骨も発達、筋肉もつき始める時期で、これまでヨチヨチした動きだったのが、ぴょこぴょこと軽快に動く様子が日々見られるかと思います。
小さい体であちこち動くので飼い主さんの視界に入りづらく、注意が必要になってきます。

◆成長が落ち着く10か月頃

8か月を過ぎ、10か月頃までには成長が落ち着いてくるチワワ。
一般的に小型犬は、この頃に成犬と言えるでしょう。
個体差はありますが、この時期からあまり極端に体重が増えることはありません。

ただ、チワワのなかにもちょっと大きめの個体のコもいるので、その場合には8か月を過ぎても緩やかに成長を続けます。

また、体の成長が落ち着いた後に、見た目の変化が出てくるチワワもいます。
「これまで白かった耳が茶色になってきた」というように、被毛カラーが少しずつ変わるケースもあります。
成犬になっても、チワワは小さな犬種。
まだまだ「子犬のような雰囲気」は続きます。


しつけを始める時期はいつがおすすめ?

手を合わせる老人とチワワ

どこにでも抱っこして連れていけるほどのコンパクトなサイズのチワワ。
可愛らしいので、何をされてもつい許してしまいがち。

しかし、一歩家を出ると、散歩や動物病院、お出かけなどで、飼い主さん家族以外とも接触するシーンが多々あります。
いつも飼い主さんに守られてばかりでは、社会と上手く関われないワンちゃんになってしまうことも。

そのため、早い時期からの「しつけ」が重要です。

◆社会化期って何?

犬の性格は、「親からの遺伝によるもの」や「犬種自体の性質」にプラスし、「これから過ごしていく環境」によって変わっていきます。
生まれて数週間すれば「目で見る」「耳で聴く」ができるようになり、それに伴い、さまざまなものへの興味が出る頃です。
好奇心旺盛な気持ちが芽生えるのも、しっかり成長している証で嬉しいですよね。

生後4週から3か月くらいの期間を新しい刺激を受け入れる「社会化期」と呼んでいます。
実は、社会化期にどう過ごすか…によって、ワンちゃんのメンタル的な部分に影響します。
社会化期に多くのものに触れ合い、経験値が豊かであるほど、家族以外の人間や動物たちとの交流がしやすい性格になります。

逆に、外の世界と触れ合わず、「家のなかだけ」という狭い空間で暮らすと、成犬になったときに出会う人間や動物などに敏感になり、怖がりな性格となってしまいます。

このように、社会化期の過ごし方は、これから生きるうえで重要な意味を持つものと言えるでしょう。

◆家に迎えたら「しつけ」を開始しよう

生後3か月頃に家族にお迎えするケースが多いので、そのタイミングからしつけをスタートするといいでしょう。

チワワは小さいので「しつけをするのは可哀そう」にも思えるかもしれません。
「子犬だから物覚えが悪いのでは?」というイメージもありますよね。
でも、吸収力のある子犬の頃から始めると、しつけもスムーズです。

ただ、迎えた初日から数日間は「環境に慣れていない」「飼い主さんとの絆もできていない」という状態。
いきなり、しつけようとしても難しいものです。
しつけよりも「環境に慣れてもらう」を優先項目にしましょう。

また、可愛いからと、必要以上に触れ合おうとするのはよくありません。
初めの数日から1週間ほどは、基本的にケージ内で過ごさせるといいでしょう。
広い空間よりも狭い空間の方が落ち着くと言われているので、「疲れたときにリラックスできる自分だけの場所」として覚えさせるといいかもしれませんね。

慣れてきたらケージから出す時間を伸ばし、少しずつ部屋にも慣らしていきます。
いつでもケージに自分から入っていけるようにしましょう。


子犬のしつけは「褒める」が大事

「この人は自分にとって大事な存在だ」と、愛犬が分かってくれるように、コミュニケーションを密にすることも重要です。
チワワが自分から歩み寄ってくれる様子が見られたら、絆もだいぶ深まっているかと思います。
「そろそろ我が家に慣れてきたかな」と感じたら、しつけに本格的に取り組んでいくといいでしょう。

◆無理なしつけは逆効果

チワワが家に慣れた様子が見られても、性格が形成されているこの頃には、まだまだ飼い主さんに対して警戒心がゼロになっているわけではないでしょう。

いきなり大声を出したり、困った行動を止めさせようと体を押さえつけたりなど、無理強いすると関係性が壊れ、逆効果のこともあります。

それによって、チワワ自身が「怖い!!」という気持ちになると、噛んだり、吠えたりという抵抗に繋がり、噛み癖や吠え癖になるケースも考えられます。

なかなか覚えてくれないチワワにやきもきするかもしれませんが、「焦らず・じっくりと」取り組むことが大事です。

◆タイミングを合わせて褒める

子犬の頃のしつけでは、「できたことを褒める」というスタンスが良いでしょう。
ただ、意味なく褒めてもしつけに効果はありません。

子犬は「何かをやった⇒飼い主さんが褒めてくれた」を結び付けて理解していきます。
自分の行動で飼い主さんが喜ぶから…という気持ちで学習意欲が高まるので、絶妙なタイミングで褒めることが重要です。

◆大げさなくらいがちょうど良い!褒め方のコツ

飼い主さんが褒めているつもりでも、犬には伝わっていないこともあるので、褒め方は大げさなくらいがいいでしょう。

無表情で静かな声で「おりこうさんだね」と言っても、残念ながらチワワにはピンときません…。
褒めるときには、少し甲高い声で「おりこうさんだったね♪」と明るく褒めると、伝わりやすくなります。

また、しつけの際に、ワンちゃんが喜ぶ「オヤツ」も効果があります。
ただ、与えすぎると太ります。
オヤツ以外にも、「テンションの高い声で褒める・撫でる」など、スキンシップも組み合わせて褒めてしつけていきましょう。


迎えた初日からでもOK!基本中の基本「トイレのしつけ」

トイレの上で伏せるチワワ

ほかのしつけは、慣れてからでも構いませんが、子犬を迎えてすぐに取り組みたいのがトイレのしつけです。
毎日の健康と切り離せない排泄のことは、迎えたその日からしつけをスタートさせましょう。

トイレの大きさや配置は、飼育環境によって異なるものですよね。
飼い主さんの「ここでトイレをして欲しい」という最終目標を完全にマスターできるまでは、結構時間がかかるかと思います。
比較的早く覚えてくれるコもいれば、何度も失敗して部屋のなかがシーツだらけ…というケースもあるでしょう。

しかし、飼い主さんが思う場所以外に失敗したからと、叱るのはやめましょう。
「違う場所に粗相をしたから叱っている」という飼い主さんの気持ちは子犬には通じません。
それよりも、「おしっこをしたから怒られた」「ウンチをするのはダメなことなんだ」と関連付けてしまいます。

そんな気持ちから、ウンチを隠れて食べる「食糞」という問題行動も起こり得るので注意しなければなりません。


覚えておきたい「オスワリ」

チワワの子犬のしつけで覚えておきたいのが「オスワリ」です。

社会に慣れていない子犬は、お外に出たときにさまざまな危険と隣り合わせ。
お散歩のときに役立つのが、子犬の行動にブレーキ効果がある「オスワリ」なのです。
ワクチン接種が終われば、楽しいお散歩ができますよね。
チワワは体が小さいためか、サイズに合っていない首輪やハーネスがスルリと抜けてしまうケースがあります。
小さなチワワは自動車からも見えにくく、また自転車や人間からもかなり低い位置。

首輪が抜けて急にダッシュされると事故の危険が高まります。
飼い主さんの声を聞いてピタッと止まれるように、「オスワリ」のしつけは大事です。


チワワにおこりがちな「困った」ポイントへのしつけ

不機嫌な顔のチワワ

体が小さいチワワは、人間やほかの動物が大きく見えます。
そのため、周囲に対する警戒心から、噛んだり吠えたりなど困った行動が見られることも。
子犬の頃に、なるべく早くしつけていきましょう。

◆ガジガジ噛んでしまう「噛み癖」

歯の生え変わりの頃には、「かゆい~」と何かをガジガジ噛むものです。
ただ、飼い主さんとのじゃれ合いのなか、甘える様子で飼い主さんの手を噛むことも。
飼い主さんの手を噛ませることを許しているうちに、「噛んでいいもの」と認識してしまいます。
成犬になると、いくら小さなチワワでも本気で噛むとケガの恐れがあります。
「痛い」というアピールをし、噛んではいけないことをしつけていきましょう。

◆おねだりアピールからの「吠え癖」

「ご飯をちょうだい♪」「抱っこして♪」「オヤツが食べたい♪」と、可愛いチワワに見つめられると何でもしてあげたくなるかもしれません。
でも、要求を飲んでいくうちに、おねだりするときに吠える「吠え癖」に発展するケースもあります。
要求吠えは、心を鬼にして聞こえないふりで「吠えても要求が通らない」としつけましょう。


いくつかのコマンドを組み合わせたしつけ

「オスワリ」「マテ」「フセ」「ヨシ」「ハウス」などは、犬とのコミュニケーションをスムーズにするコマンドと言われる指示語です。

これらの言葉を発したときに、「飼い主さんの指示に従わなければ」と思えれば、愛犬の危険な行動にブレーキをかけることに繋がります。
しつけでは覚えておきたいところです。

ただ、犬が混乱しないように家族間で同じ指示語を使うことが大事です。
「オスワリ」はよく知られている指示語ですが、「スワレ」や「シット」とも言われるケースがあります。
統一したワードで混乱させないように、しつけを成功させていきましょう。


まとめ

チワワの横顔

頭の良いチワワなので、飼い主さんが愛情を持ってしつければ、それに応えるように覚えてくれることも多いです。
ただ、子犬期のチワワへのしつけは、一進一退です。
「覚えてくれたんだね♪」と喜んだのもつかの間、翌日には「あれ?覚えたはずなのに…」とできないこともあるでしょう。

なかなか覚えてくれないからとイライラせず、一歩一歩ずつ成長していく愛犬をゆっくりとした気持ちで見守っていきたいものですね。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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