犬に最適な湿度はどれくらい?湿度管理の必要性

2022.06.06

犬に最適な湿度はどれくらい?湿度管理の必要性

愛犬の生活空間の湿度管理をしっかりと行っていますか?犬に適した湿度は、一般的には40~60%であるといわれており、湿度が低すぎても高すぎても犬のQOL低下を引き起こす原因になります。また、最悪の場合は病気に発展することもあるので、しっかりと湿度計などを利用して正確な湿度管理を行いましょう。

【目次】
1.犬に最適な湿度はどれくらい?
 1-1.快適な部屋作りには湿度も重要
 1-2.湿度が高すぎる場合
 1-3.湿度が低すぎる場合

2.犬のいる部屋の湿度を調節する方法
 2-1.エアコンを使う
 2-2.除湿器を使う
 2-3.加湿器を使う
 2-4.洗濯物を室内に干す

3.湿度が高い時期にかかりやすい犬の病気
 3-1.熱中症
 3-2.皮膚の病気
 3-3.耳の病気
 3-4.食中毒

4.湿度が低い時期にかかりやすい犬の病気
 4-1.ウイルス感染症
 4-2.皮膚の病気
 4-3.吸器系の病気

5.犬の快適な生活空間作りに役立つ商品
 5-1.湿度をしっかり管理しよう!「コードレスデジタル温湿度計」
 5-2.湿度が高い時期は水分摂取量に注意

6.まとめ

【掲載:2020.03.14  更新:2022.06.06】

犬に最適な湿度はどれくらい?

犬と人

湿度とは、空気中に含まれている水分量割合を示し、湿度によって暑さや寒さの感じ方も変わります。

湿度が高いと部屋の温度より暖かく感じ、逆に湿度が低いと涼しく感じるので、温度管理をする際は湿度管理も一緒に行う必要があります。

◆快適な部屋作りには湿度も重要

犬によって個体差があるものの、最適な湿度は40~60%前後だと考えられており、犬の快適な部屋作りのためには湿度管理が重要です。

◆湿度が高すぎる場合

湿度が高いと菌やカビが繁殖しやすいので、カビやダニをはじめとした皮膚病に注意が必要です。

また、熱中症は一般的には夏に起こるイメージがありますが、実は温度だけでなく湿度も関係してきます。60%以上の湿度になった際は、部屋の温度がそれほど高くなくても熱中症の危険性があるので、十分気を付けましょう。

◆湿度が低すぎる場合

湿度が低すぎる場合は、ウイルス感染リスクや皮膚病リスクが高まり、さらには呼吸器官への負担も生じやすくなります。

犬の水分摂取量も低下しやすいので、快適な湿度管理に合わせて適度な水分補給を行っているかも確認しましょう。


犬のいる部屋の湿度を調節する方法

エアコン

◆エアコンを使う

エアコンは、四季のある日本で暮らす犬にとっては大切なアイテムです。

エアコンに関しては、室内温度や室内湿度を一定に保つために適しており、除湿器や加湿器などと比較するとより正確に安定した湿度管理を行えるというメリットがあります。

エアコンは継続的な電気代負担が大きくなりやすいのが特徴ですが、電気代節約のために室温が高くない日はドライ機能のみ利用することもできます。

◆除湿器を使う

エアコンの場合は部屋全体の湿度管理をするので、どうしても電気代費用が高額になりがちですが、商品によって異なるものの、一般的には除湿器のほうが経済的です。

◆加湿器を使う

湿度が低い季節は、加湿器で湿度調整するとよいでしょう。犬の生活空間に合ったサイズの加湿器を選び、定期的に湿度計で湿度の状態を確認することをおすすめします。

◆洗濯物を室内に干す

洗濯物を部屋に干すと一時的に部屋の湿度が上がりますが、干す量によって湿度は変わるので注意が必要です。

一般的には、洗濯したばかりのバスタオルの例で考えると1m程度離れていても湿度が60%以上になるそうです。

部屋が広い場合はこの方法は効果的ではありませんが、短時間のお留守番の際にケージのそばに洗濯物を置いておくと良いですね。

洗濯物を置く場合は、湿度が極端に上がりすぎないよう注意しましょう。


湿度が高い時期にかかりやすい犬の病気

傘

◆熱中症

熱中症は夏の炎天下に発症するイメージがありますが、実は温度だけでなく湿度が高すぎると熱中症のリスクが高まります。

犬は、汗をたかいたりパッティングすることによって体内の余計な熱を放出しますが、湿度が高すぎると空気中の水分量が多いためパッティングをしても体温が下がりにくくなります。

また、湿気によって空気中の水分量が増えると被毛内部にも熱がこもりやすくなるので、湿度管理が重要です。

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◆皮膚の病気

犬は人間とは異なりほぼ全身が被毛で覆われているため、湿気によって被毛内部や皮膚上に水分量が増え、菌が繁殖しやすい環境になります。

湿気が多い時期に発症しやすい皮膚病は、マラセチア菌増殖による「マラセチア皮膚炎」、ブドウ球菌の異常繁殖による「膿皮症」などですが、すでに何かしら皮膚病を発症している犬の場合、症状が悪化しやすいので湿度管理に注意しましょう。

◆耳の病気

耳に関しても皮膚病同様の考え方ですが、耳の内部に細菌が繁殖しやすい環境になるので、外耳炎を中心とした耳の病気にも注意しましょう。

たれ耳の犬で、普段から耳の内部に空気が通りにくい場合はさらに注意が必要です。

◆食中毒

湿度が高い時期にドッグフードを常温管理している場合、パッケージ内部に水分が溜まることがあります。

余計な水分によってドッグフードが変質すると、食中毒を引き起こす危険性があるので、冷蔵庫で小分けに保存したり密封性の高いパッケージのものを選ぶとよいでしょう。

湿気が多い時期は、普段より小さなサイズのドッグフードを購入して、できるだけ早く使い切るなどの工夫も効果的です。


湿度が低い時期にかかりやすい犬の病気

◆ウイルス感染症

人のインフルエンザなどの感染症も湿度が低い季節に流行しますが、犬のウイルス性感染症も同じで、湿度が低くなると犬の気道粘膜機能が弱くなり粘膜の免疫力も低下します。

それに伴い、気道から体内にウイルスが侵入しやすくなることから感染症にかかりやすくなるので注意しましょう。

気道の免疫力低下だけでなく、湿度が低いと空気中の水分量が減って重量が軽くなることで、ウイルスが空気中に浮いているような状態になるので、感染する確率も上がってしまいます。

◆皮膚の病気

犬も人間同様、湿度の低い環境にいると皮膚が乾燥してフケも出やすくなり、重度の場合は痒みを伴うことがあります。

皮膚病の犬の場合は痒みが重症化しやすく、掻いてしまうことで傷ができたり炎症が起こるので、湿度管理に気を付けてあげましょう。

◆吸器系の病気

湿度が低すぎると、喉や鼻を中心とした呼吸器にの粘膜機能が低下するため、咳やくしゃみの原因になります。

すでに呼吸器系の病気を発症している犬の場合は、症状が悪化しやすいので注意が必要です。


犬の快適な生活空間作りに役立つ商品

◆湿度をしっかり管理しよう!「コードレスデジタル温湿度計」

コードレスデジタル温湿度計
購入



人間と犬の湿度や温度の感じ方は大きくことなるので、湿度や温度管理は体感温度を目安にするのでなく、正確に測ってあげることをおすすめします。犬の生活空間に少なくとも一つは置いておきたいアイテムです。

◆湿度が高い時期は水分摂取量に注意

湿度が低く気温も低いときは、犬の水分摂取量が減りやすいのでウェットフードなどを活用すると、効率よく水分補給を行うことができます。

老犬や病気で普段から水分摂取量が低下傾向にある場合は、一層注意しましょう。

●おすすめ商品
ちゅ~る犬用 水分補給

ワンちゃんの体液に近いミネラルバランスをに調整することにより、水分と電解質の効率的な補給をサポートします。

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まとめ

犬によって個体差がありますが、一般的に犬にとって最適な湿度は40~60%です。

湿度が低すぎても高すぎても犬の体には負荷がかかり、最悪の場合は病気を発症する原因にもなってしまいます。

また、何かしらの病気を発症している犬の場合、湿度によって症状を悪化させてしまうこともあり、子犬や老犬の場合は命に直結する危険性もあるので注意が必要です。

愛犬が快適に過ごせるよう、温度管理だけでなく湿度管理もしっかりと行ってあげましょう。



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動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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