【掲載:2020.05.27 更新:2021.08.27】
柴犬の猫っぽい性格の理由
柴犬の猫っぽい性格の例をご紹介する前に、どうして柴犬が自由気ままな性格になったのかご説明いたします。柴犬のルーツは古く、縄文時代の遺跡から見つかった縄文犬がご先祖様と言われています。
昔から猟犬や番犬として活躍してきた日本犬の多くは、ニホンオオカミと交配されることが多く、日本犬の中でも柴犬は最後まで交配が続いた犬種と言われています。そのため、柴犬はオオカミと非常に近しいDNAを持っています。
なぜ交配のことについて触れるのかというと、ニホンオオカミは大陸オオカミと違って群れを作る習慣がないという特徴を持つからです。柴犬はその習性を引き継いでいて、柴犬同士の家族単位でずっと過ごす、群れを作るといったことがないのです。どちらかというと、自然の中でもライオンなどのネコ科と似た群れを作るとされています。そのため、柴犬は独立心と忠誠心が強く、飼い主と1対1の関係を築くケースが多く見られます。
柴犬は1匹でいることが苦にならずむしろ好むくらいで、たまに頑固な側面を見せることが、猫っぽいと言われる理由になっています。
柴犬が見せる、猫っぽい可愛らしい性格
柴犬は基本的に過度なボディタッチは好みません。ずっとそばにいて撫でられていたい!愛を注ぎ続けてほしい!という洋犬のような性格は持ち合わせていないのです。どちらかというと、窓際でカーテンのかげに隠れながら風や日光を気持ちよさそうに楽しむことを好みます。その後ろ姿やぽてんとしたおしりはとっても可愛らしいですよね!
この背中やおしりを見せる行為ですが、実は柴犬が背中やおしりを見せるのは飼い主を信頼している証でもあるんです。
そう思うと、あのふわふわのおしりがさらに可愛らしく見えてきませんか?
また、柴犬はずっと1匹でいることを好むわけではなく、構ってほしい時は飼い主に身体をスリスリこすりつけたり、膝の間に顔を出したりと、アピールします。
この普段は放っておいてほしいのに構ってほしい時が可愛すぎるというメリハリ・ツンデレが猫らしく、さらに凛々しさを持つ柴犬がするからこそ心をガッチリ掴まれる人多いのです。
窓際にのほほんと座っているだけで猫らしいですが、そこでまた、寝そべって顔をこすっている柴犬はさらに猫っぽく見えます!
飼い主がカメラを持って近づいても、ちらりと視線を向けるだけで知らんぷりをします。犬らしく飼い主に飛びつくわけではなく、マイペースな態度をとるところも猫そっくりじゃないですか?
さらには、顔をこすっていた前足をペロペロと舐めだして、もう本当に中身が柴犬なんだか猫なんだかわからくなりそうですね。
もう1例ご紹介しましょう。SNSを覗いてみるとよくあるのですが、柴犬に向かって名前を呼んでも来ず、その場でひっくりかえってお腹を見せてウネウネする姿を見せたりします。いつもは他の人の前ではツーンとなんの感情も抱かないクールな性格に見せかけて、飼い主だけにこの姿を見せたります。
でも実はこれ、飼い主に向かって「遊びたいなら飼い主が来てよ!」という柴犬の気持ちが表れているのです。普通なら飼い主が遊びに誘うと、犬の方から喜んで応じるところなのですが、柴犬は気分がならないとしょうがないなあといった様子を見せたりします。
ツンデレ好きな人がこの柴犬の姿を見たらハートをガッチリ掴まれて、喜んで柴犬の元に向けってしまいそうですね。
柴犬と猫が一緒に暮らしたら
柴犬の猫っぽい性格や行動をご紹介しましたが、それでは犬と猫を一緒に飼っている場合の柴犬はどんな性格になるのでしょうか?
一般的に、飼っている犬の数が増えるだけで、性格の不一致からケンカをして怪我をするなどトラブルに繋がる可能性が高いので、違う種別の動物を飼うのはもってのほか!と多頭飼いをしている人なら言います。
ただ、柴犬に猫と接する際の力加減を教えたり、猫のように高いところから飛び下りたりしないようしつけることでトラブルを防ぐことは可能です。しかしこれも動物を飼いなれた方が、ペット同士傷つけあわないように気を使いながら、辛抱強く仲良くなる時を待った結果という前提があります。
<もし仲良くなれなかったとしても、一定の距離を置いて接することができれば、それはそれで良しとするしかないのです。
一部では実際に、柴犬と猫を両方同じ空間で上手く飼っている方がいらっしゃいます。それでは、柴犬と猫が一緒に暮らせるようになったまでの過程と、仲つつましい様子をご紹介しましょう。
これは、飼い主の努力によってとても仲良くなった柴犬・猫ペアのお話です。
猫の方が先に家で飼われており、あとから柴犬の子犬が迎え入れられました。子犬と言っても柴犬はもともと猟犬ですから、犬の中でも身体能力が高く力も強いです。そのため、力加減をすることなく猫にぶつかったり噛みついたり
する遊びをすると猫に怪我をさせてしまいます。
このペアも同様に、力加減なしに興奮したままの勢いで猫と遊ぼうとした場面が幾度とみられたようです。そのたびに飼い主が柴犬に対して、猫を傷つけない程度の力加減を教えたそうです。そして、最悪のケースは避けられたのです。これも、柴犬が3~4か月のしつけをしやすいうちから、飼い主が柴犬とコミュニケーションを取って信頼関係を築き、しつけで主従関係をつくったうえで、柴犬に猫との付き合い方を教えたおかげです。
飼い主の柴犬と猫への愛情をうかがい知ることができます。そこからは、柴犬は猫に適した力加減を覚え、お互い仲良く過ごすようになったと言います。
◆性格や習性
柴犬と猫は一緒に過ごすうちに少しずつ相手と同じ行動を取り入れていったというのですから可愛らしいですね。
例えば、猫が普段から高いところにいるので、柴犬は高い場所でも怖がらず、あたかも自分もそうするのが当たり前といった様子でキャットタワーに上ったり高い塀に飛び乗ったりするそうです。
逆に普通は柴犬側しかしつけられない「オテ」や「オカワリ」も、いつの間にか練習に参加していて、猫なのに「オテ」も「オカワリ」もできるようになったというのです。どちらも可愛すぎますね!
また、犬だけではなく猫もリードをつないで散歩をしたり、洋服を着せても嫌がらなかったりと、まるで猫の方が犬っぽい行動を見せたりもしています。飼い主がこぐ自転車のカゴの中に、柴犬と猫が一緒に入っている姿はなんともほほえましいです。
他の飼い主が投稿している写真や動画でも、猫が柴犬に寄り添って寝ていたり、柴犬が猫をなめて怒られたりと夫婦漫才を見ているようでかなり癒されると評判です。
もともと犬より猫らしい性格を持つ柴犬が、より猫らしい一面を見せている様子はいかがだったでしょうか?
柴犬との付き合い方
このように、非常に可愛らしい姿を見せる柴犬ですが、なんでも受け入れて甘やかすとそのまま甘えて大丈夫なのだと、柴犬に勘違いさせてしまいます。
もともと柴犬はかなり賢く、従順に飼い主に従う洋犬と違って、自分で判断して行動することが多いのです。ですので、「わかる・わからない」と「やる・やらない」は別物と考えた方が無難です。
柴犬はしたくないときはしないでいいように聞こえないふりをしたり、可愛い子ぶってみたりとどうしたらしなくていいか考えて行動もしますし、それが飼い主に通用するかひっそりテストをしていることもあります。
そこで飼い主が柴犬の思い通りの行動を取ってしまうと、柴犬は味を占めて同じ行動を繰り返すようになります。こうなってしまうと、癖や習慣になってしまいなかなか直らないので、これはダメだ!ちゃんという事を聞いてほしい!という場合は初めから無視をして、それは通用しないと態度で伝えるようにしましょう。
また、普段からコミュニケーションを取って信頼関係を築く、リーダーウォークや基礎的なしつけをすることで主従関係をハッキリさせておくなど、甘やかしすぎないことで困った柴犬にならないよう飼い主自身が気を付けていくべきとも言えます。
まとめ
柴犬の従来の性格は、一代一主と言われており飼い主には忠実ですが、他の犬や人間には無関心な傾向があります。
ですから、好奇心旺盛な子犬の頃は近所の他の犬たちと遊んでいたのに、成犬になってからは挨拶はしても遊ぶことはない、ということも多々見られます。
ただ、普段は構ってくれない柴犬も、猫のように気ままではありますが、飼い主にかまってほしい時に身体をスリスリとこすりつけてきたり可愛らしい態度を見せることもあります。
甘やかしすぎないようにしつつも、可愛らしい柴犬を堪能しつつ、良好な関係を築いていて楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか。
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