ミニチュアピンシャーってどんな犬?性格・特徴・子犬の選び方は?

2020.07.23

ミニチュアピンシャーってどんな犬?性格・特徴・子犬の選び方は?

ミニチュアピンシャーはドーベルマンを小さくしたような見た目のワンちゃんです。小さいながらも気迫があり風格のあるボディ、そしてパワフルでスタイリッシュ。明るく遊び好きで小鹿のように跳ねまわるミニチュアピンシャーは見ている私たちも楽しくなってしまう大人気のワンちゃんです。 そんなミニチュアピンシャーですが、いったいどんなワンちゃんなのでしょうか?性格や特徴、子犬の選び方などをご紹介していきます。

ミニチュアピンシャーの歴史

ミニチュアピンシャーの原産はドイツで、17世紀~18世紀頃に発見されました。犬種の起源は、大きな体を持って牛小屋に現れるげっ歯類を駆除していたジャーマンピンシャーだと言われています。

数百年前に、北欧の国々で害獣駆除を目的に飼育されていたジャーマンピンシャーを基礎犬とし、ダックスフンド、イタリアン・グレーハウンドなどを掛け合わせた後に、トイ・マンチェスターテリアやミニチュアシュナウザーなどの掛け合わせをした結果、ミニチュアピンシャーが誕生しました。

ミニチュアピンシャーは今も昔も人気で、アメリカでは「トイグループの王者」と言われております。

◆ミニチュアピンシャーの名前の由来

ミニチュアピンシャーの「ピンシャー」は、ドイツ語で「テリア」または「噛むもの」を意味しており、そこに「小さな」という意味の「ミニチュア」を付けて「ミニチュアピンシャー」となったのが名前の由来です。

日本では「ミニピン」と略されて呼ばれますが、海外の愛好家たちにも「ミニピン」と呼ばれ、親しまれています。

◆ミニチュアピンシャー大きさ

ミニチュアピンシャーの大きさは、一般的な小型犬に該当します。外見的には小さくて可愛らしい印象がありますが、その外見からは似ても似つかない体力があり、大型犬とあまり差がないと言われています。

ミニチュアピンシャーは体高と体長がほぼ同じスクエアな体格で、体高25cm程度から高くても30cm程度、体重は4kgから6kg程度で、このサイズは男の子と女の子どちらも同様です。

◆特徴

筋肉がしっかりと付き脂肪に無駄がないため、手足や胸部が深く引き締まり、とてもスリムな印象です。つぶらな瞳と凛としたたたずまいは小鹿のような可愛らしさなので、当初は「レー(鹿)・ピンシャー」と呼ばれていました。

全身を覆っている毛の質感はドーベルマンを感じさせる光沢のある短毛種ですが、実際は交配の過程で枝分かれをしてできた犬種ではなく、むしろミニチュアピンシャーの方が長い歴史があります。

ハックニー歩様」と呼ばれる前足を高く上げて歩く非常に特徴的な歩き方は、小さい体で威勢よく振舞っているように見えて魅力的です。


ミニチュアピンシャーの性格

ミニチュアピンシャーはとても遊びが大好きで、とにかく活気があります。外だけでなく、家の中でも活発に動き回るぐらい、運動量も多くてやんちゃなワンちゃんです。

活発過ぎるがゆえに、遊んでいる最中に興奮してコントロールが効かなくなることもあるので注意が必要です。

ただ注意をしすぎがあまり運動が不足してしまうと、ミニチュアピンシャーにとっては大きなストレスとなります。我慢をさせ過ぎてストレスが爆発すると、問題行動を起こす原因にもなります。

元気いっぱいに動き回り、遊ぶことは、ミニチュアピンシャーにとって非常に大切なことなので、ストレスが溜まらないように、たくさん遊ばせてあげることが大切です。

ミニチュアピンシャーは非常に好奇心旺盛で、常に周囲を見渡してイタズラや遊びを考えています。散歩に連れて行けば、色々な物に興味を持ち目を配ります。このように外向的な性格ではありますが、社交的ではないため、初めて会った人などにはあまり懐きにくいです。

ミニチュアピンシャーは好奇心旺盛過ぎてブリーダーの方々の間で「脱走の芸術家」などとも呼ばれています。

好奇心の強さから、ほんのわずかな隙があればドアや窓から出て行ってしまうことがあるので注意が必要です。

ドアの開けっ放しに気を付けて、危険性のある場所には柵を付けるなどして、脱走できないようにしましょう。「待て」「おすわり」「伏せ」など覚えさせることでも脱走防止になります。

かといって室内飼いをしているとストレスが溜まっていってしまいます。毎日散歩に連れて行ってあげることで好奇心を満たしてあげたり、十分な運動を欠かさず行うようにしましょう。

ミニチュアピンシャーの性格は育った環境などでそれぞれに変わりますが、男の子と女の子で異なる傾向があります。

ミニチュアピンシャーの男の子の場合は女の子よりも活発でやんちゃな傾向があり、やや攻撃的で、縄張り意識などが高く、マーキングする子が多いです。

一方、女の子は男の子よりも穏やかで独立心があります。ただ発情期には情緒不安定になることがあるので要注意です。

ミニチュアピンシャーはとても賢く利口です。ただ賢くて利口だからこそ、しつけが難しいケースがあります。ミニチュアピンシャーは、飼い主さんのいうことをきちんと理解できますし、飼い主さんがどんな人かも見抜くことができます。

しつけに一貫性がなかったり、主従関係が良好でなかったりすると、自分の意志を強く主張し、気が強くなってしまう場合があります。

ミニチュアピンシャーのペースに持っていかれないように、飼い主さんの生活リズムやペースを主軸にして生活していきましょう。

ミニチュアピンシャーは経質で敏感なところがあり、飼い主さん以外の人や、他のワンちゃんとの交流が少ないと、攻撃的な面が強くなってしまう可能性があります。

厳しくしつけようとすると、次第に信頼関係が崩れてしまい、勝気な性格の子に育つようになり、言うことを聞かなくなってしまいます。

基本は褒めて伸ばす事を大切にしましょう。

飼い主はミニチュアピンシャーにリーダーとして認めてもらい、信頼関係を高めることができれば、とても厚い忠誠心を示してくれます。信頼した相手には思い切り甘えることもあります。

ミニチュアピンシャーが全然甘えてくれなかったり、言う事を聞いてくれない、自由奔放でやんちゃすぎる、など立ち居振る舞いに不満を覚えたときは、信頼関係が上手く築けていないのかもしれません。

自分を強く持ち、堂々とした振る舞いが印象的なミニチュアピンシャーですが、本当は心を開けばたっぷりと甘えてくる可愛いワンちゃんです。


ミニチュアピンシャーの子犬

ミニチュアピンシャーの子犬を迎え入れたいと思っても、価格が高いのではないか?ともしかしたら思う人もいるかもしれませんが、実際の相場はどれくらいなのかご紹介します。

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◆ミニチュアピンシャーの値段

ミニチュアピンシャーの一般的な値段の相場は、10~15万円程度です。一般的に女の子の値段が高く、さらに「タン」と呼ばれる黄褐色の毛色の入り方が美しいミニチュアピンシャーは相場よりも値段が高く設定されている傾向があります。

親犬がドッグショーで入賞したミニチュアピンシャーの場合は、相場より5~10万円ほど高くなることもあります。

極端に安い価格で販売されているミニチュアピンシャーは繁殖業者から仕入れている可能性あります。ミニチュアピンシャーのしつけが疎かになっているかもしれませんので、価格が安い理由をきちんと確認をしましょう。

◆耳と断尾

ミニチュアピンシャーはネズミを捕る使役犬であった歴史から、現在もしっぽを切り落とす「断尾」をおこなうのが一般的だと言われています。

断尾は子犬が産まれて間もない時期におこないますが、ブリーダーさんの方針によってあらかじめ断尾をされている子がほとんどです。

同じ目的で、耳をカットする「断耳」もおこなわれます。しかし現在の家庭犬においては断尾や断耳をしない場合も多く、垂れ耳でしっぽつきのミニチュアピンシャーが増えています。

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ワンちゃんの断尾・断耳って痛―いって知っていますか?

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◆健康なミニチュアピンシャーの子犬の選び方

健康的なミニチュアピンシャーの子犬を選ぶ際に気をつけたいポイントがいくつかあります。

①. ミニチュアピンシャーの耳の付け根は高く、立ち耳垂れ耳の子がいます。断耳する場合もあるので、こだわりがある人は店員さんやブリーダーさんに相談しましょう。
②. 目は卵型をしており、瞳は暗色が良いです。
③. 尻尾は断尾する場合があります。こだわりがある人は店員さんかブリーダーさんに相談するようにしましょう。
④. 肛門がしっかりと締まっているか、汚れていないか確信しましょう。(おなかを壊している可能性があるため)
⑤. 足はネコのような外貌で、しっかりと肉球が付いており、爪は硬く短く、暗色。前足を高く上げて歩く非常に特徴的な歩き方「ハックニー歩様」ができている子を選びましょう。
⑥. 口臭がなく、歯茎が綺麗なピンク色か確認しましょう。
⑦. 鼻の色はブラックで、まっすぐな鼻筋をしていて、艶があり湿っているか確認をしましょう。
⑧. 艶があり、脱毛がなく、毛の薄い腹部など、皮膚に発疹やフケなど異常がないことも確認して選びましょう。
⑨. ワクチンや駆虫などはきちんと済ませているか。

ミニチュアピンシャーを家族として迎える際には、これら項目をチェックしながら選ぶと良いでしょう。

◆ミニチュアピンシャーの子犬の性格

ミニチュアピンシャーの性格を確認する際に、下記項目を試すことでどんなタイプの子が
おおよそわかります。

1. 体全体をやさしく撫でる
2. 体を持ち上げる
3. 仰向けにさせておなかを撫でてみる
4. 目と目を合わせる
5. 何か音を立てて反応を見る
6. 子犬が自分に興味を持ち、ついてくるか、少し歩いてみる。


ミニチュアピンシャーは1~4は基本すんなりと受け入れてくれることが多いでしょう。ただ、ずっと抵抗する・唸り声を上げるミニチュアピンシャーの場合は、気が少し強いタイプです。逆に、されるがまま過ぎる子犬は、神経質で臆病なタイプです。

5の音に対する反応は、最初に驚くだけなら問題はありませんが、驚いた後に体を震わせたり、逃げ出そうとするミニチュアピンシャーは、神経質で臆病なタイプです。

6の平均的なミニチュアピンシャーはすぐついてきて、じゃれついてきますが、まったく寄ってこないようなミニチュアピンシャーは、神経質で臆病なタイプです。

これらの項目を試してみて、どんな性格の子か把握しておきましょう。
もちろん最終的には自分の直感で決めることも大事です。子犬を購入してから長い年月をかけて愛情を注いで行くことになるので、一番大切なのは自分が気に入ったミニチュアピンシャーを選ぶことです。


まとめ

今回はミニチュアピンシャーの性格や特徴、子犬の選び方などを中心に紹介してきました。ミニチュアピンシャーはとても賢く利口なワンちゃんなので、しつけをすることが難しい一面もありますが、気を付けて育てていくことで飼い主さんにとても従順で甘えん坊な可愛い子になります。

家族に迎え入れるのであれば、しっかりとミニチュアピンシャーの事を知った上で迎え入れるようにしましょう。
ミニチュアピンシャーと幸せでいい日々を過ごしてください。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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