1.ミネラルウォーターと水道水の違いは?
2.犬にミネラルウォーターを与えてもいい?
2-1.硬水の場合
2-2.軟水の場合
3.犬に水道水をそのまま与えてもいい?
3-1.水道水の成分は大丈夫?
3-2.道水を与える時の注意点
3-3.地域によっては水道水の与え方に注意が必要
5.おいしく水が飲めるグッズ3選
5-1.ピュアクリスタル コパン 犬用
5-2.ヘルスウォーター ボウル
5-3.プレアクア ドッグウォーターファウンテン
5-3.ピュアクリスタル ボトルにPON 軟水 3ヶ月
ミネラルウォーターと水道水の違いは?
ミネラルウォーターと水道水の違いは、主に水に含まれているミネラル含有量の差であり、日本の場合は一部地域を除き一般的に水道水中のミネラル量が100mg/L以下であるのに対し、ミネラルウォーターの場合は、120mg/L以上(硬水)・120mg/L以下(軟水)です。
犬にミネラルウォーターを与えてもいい?
ミネラルウォーターは、一般的に尿路結石の原因になるという観点から犬に与えない方が良いといわれていますが、硬水か軟水かによっても犬に与えて良いかどうかは異なります。
◆硬水の場合
WHO(世界保健機関)の基準のもと硬水に関しては、硬度120mg/L以上(pH 7以上)の水を指し、軟水と比較するとカルシウムやマグネシウムが多く含まれているのが特徴です。
硬水に多く含まれているマグネシウムは、食物中に含まれているマグネシウム量と比べると少ないのですが、やはり長期継続摂取することで犬の尿路結石の原因になりやすいため、犬には与えないに越したことはありません。
また、硬水に多く含まれるカルシウムに関しても尿路結石の原因になります。
尿路結石は一度発症すると再発する危険性が高いため、すでに尿路結石症を発症したことのある犬の場合は、特に硬水は与えないようにしましょう。
◆軟水の場合
WHO(世界保健機関)の基準のもと軟水に関しては、硬度120mg/L以下(pH 7以下)の水を指し、硬水と比較するとカルシウムやマグネシウムが少ないのが特徴です。
尿路結石の原因になりにくいカルシウムやマグネシウムが少ないことから、犬の飲み水としては適しているため、ミネラルウォーターを与えるのであれば軟水を選ぶと良いでしょう。
ちなみに、一部地域を除いて日本の水道水は基本的に軟水です。
犬に水道水をそのまま与えてもいい?
犬に水道水をそのまま与える際は、地域によって水の質が異なるので注意が必要です。
日本の水道水は基本的に人が飲む上での一定基準を満たしていますが、水に含まれるシリカを中心に注意しなければいけない点がいくつかあります。
◆水道水の成分は大丈夫?
水道水に関しては、体に有害だと考えられている塩素やトリハロメタン(発がん性物質)が含まれていることから、犬の健康に害を及ぼす危険性があるという見解もありますが、塩素やトリハロメタンのいずれも、日本の水道水に関しては微量であり、WHO(世界保健機関)で公開されている「飲料水水質ガイドライン」の基準からすると、人間においては飲み続けても健康を害する危険性が極めて低いと考えられています。
ただし、犬の場合は地域によって浄水などの対応や犬用のミネラルウォーター、または軟水の人間用ミネラルウォーターの利用が好ましい場合があります。
◆水道水を与える時の注意点
水道管は住宅地によって水道局管理がされてない区間がある場合があり、敷地内の水道管が水道局管理でないことがあります。
マンションなどの集合住宅に多くみられますが、水道局が品質管理できない個別管理されている水道管に関しては、飲み水としての基準が劣る可能性があります。
そのような場合は、しっかりと愛犬に飲ませる前に水に異臭や色の変化、異物混入や濁りなどがないか都度確認してから与えましょう。
水道に取り付けるタイプの浄水器など、簡易的なものでも取り付けておくと安心でしょう。
◆地域によっては水道水の与え方に注意が必要
犬にはミネラルウォーターより水道水が適しているといわれていますが、実はお住まいの地域によってはそうともいいきれません。
犬においては少ないケースですが、水道水に「シリカ」という二酸化ケイ素(SiO2)が多く含まれている地域に関して、犬のシリカ結石が多くみられているため、そのような地域に関しては水道水を与えないに越したことはありません。
ちなみに、最近ではシリカを除去するために特殊な純水処理方式を採用している純水装置があるので、調べてみるのも良いですね。
鹿児島本線沿い(鹿児島の一部地域)・利根川流域(東京、茨城、埼玉、栃木、群馬などの一部地域)・内房地域(千葉県)・温泉地の周辺部(長野県)など
参考:鹿児島県で多発するイヌのシリカ結石に関する報告
その他、同じ国内であっても高度が高い地域もありますので、お住まいの地域のミネラル含有量が多くないかについても合わせて確認することをおすすめします。
犬の結石症の例
◆ストルバイト結石
尿中に過剰なマグネシウムやリン酸塩、アンモニアが生じることで発症することがある尿路結石です。
原因に応じて治療を行いますが、細菌感染が原因の場合は抗生物質が処方され、結石を溶解するための特別な療法食が必要になることがあります。結石が大きい場合は、摘出手術が必要になるケースがあります。
◆シュウ酸カルシウム結石
カルシウムを多く含んだ硬水や食べ物によって発症することがある尿路結石です。
療法食を中心とした食事療法では効果が見られないことが多く、犬の体の状況や結石の状態に合わせて摘出手術をするか結石を大きくしないための治療を行うかの判断をします。
◆シリカ結石
シリカ濃度の高い水の継続利用やケイ酸が多い食べ物・植物などの継続摂取で発症することがある尿路結石。
内科的治療で結石を溶解することが困難ですので、一般的には摘出手術によって結石を取り除きます。
おいしく水が飲めるグッズ3選
◆ピュアクリスタル コパン 犬用
飲みやすいお皿タイプのフィルター式給水器。流れる、溜まるの2つの飲み方+飛び散らない形状で安心設計。
被毛やホコリなどの防止はもちろん、水道水を軟水化するためのフィルターが本体に付属しており、別売りでも販売されています。
◆ヘルスウォーター ボウル
愛するパートナーに少しでもたくさんのお水を飲んでもらいたい。10年以上たくさんの動物達に愛されてきた器です
水垢や茶渋を中心に汚れが付着しにくい素材で、日本国内の人用の食器規格も通している安心のシンプルデザインボウルです。
◆プレアクア ドッグウォーターファウンテン
水道水中の有害物質のうち5物質を除去。
信頼の浄水ブランド「三菱レイヨン・クリンスイ(株)」製の浄水カートリッジを採用。
(約30分で浄水※ウォーターファウンテンSでの性能試験時)
取り換えカートリッジは「浄水タイプ」と「浄水+軟水化タイプ(別売)」の2種類。
12V低電圧の安全設計。ミネラルウォーターやウォーターサーバーと比べても経済的。
容量/1.6L(本体:1.3L+フタ:0.3L)
家庭用品表示法で定められている5つの有害物質を除去してくれる給水器で、家庭用浄水器メーカーが監修している性能が高い商品です。
◆ピュアクリスタル ボトルにPON 軟水 3ヶ月
給水器のボトルに入れるだけ!軟水ボールが水道水のマグネシウム、カルシウムを減少させて軟水にします。2種類の抗菌ボールが菌の繁殖を抑制し、水を清潔に保ちます。
ペット用ミネラルウォーターとは?
水道水に疑問を感じている飼い主さんにおすすめなのが、ペット用ミネラルウォーターです。
ペット用ミネラルウォーターは軟水で作られており、商品によって異なるもののミネラル量が少ないもの・ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムが全く含まれていないペット用ミネラルウォーターなどがあります。
犬にミネラルウォーターを与える際のまとめ
愛犬に水道水(軟水)でなくミネラルウォーターを与える場合は、結石の原因となるミネラルが過剰に含まれていない軟水や純粋を選びましょう。
硬水のミネラルウォーターに関しては、飲んだからといってすぐに結石ができるというものではなく、継続的に与えなければそれ程問題ありませんが、日ごろから結石のもとになる過剰なミネラルを体内に蓄積させないことが大切です。
ミネラルウォーターを与えるのであれば、軟水のミネラルウォーターを選んであげましょう。
その他、水分不足も尿路結石の原因になるため、予防・再発防止のために犬の体に合った新鮮な水を常に準備して、日ごろから適切な水分補給ができているか確認することも大切です。
– おすすめ記事 –
・夏に向けて犬の熱中症に備える!暑い時に見せるサインや対策まとめ |
・暑い夏に水分補給は必須!いなばのドッグウェットフードのご紹介 |
・暑い時や寒い時、犬の体温調節にも気を配りましょう! |
・糖尿病や腎臓病を患っているワンちゃんは要注意!症状が出にくいネフローゼ症候群の原因、治療法とは? |