1.犬にご飯を与えるのに適した時間はある?
2.犬のご飯の間隔は何時間あければいい?
2-1.外出時にはタイマー付き自動給餌機を使用するのもおすすめ
4.ご飯の間隔の調整が必要な場合は?
4-1.しつけのため時間をあえて少しずらす
4-2.食欲が低下している犬の場合
4-3.季節や愛犬の状況によって間隔を変える
4-4.朝方に限って吐く犬
【掲載:2020.08.01 更新:2022.01.12】
犬にご飯を与えるのに適した時間はある?
犬にご飯を与えるのに適した時間というのは特別ありませんが、基本的に成犬であれば朝と晩の2回を等間隔で分けて与えることができれば理想的です。
朝ごはんがお昼になってしまったり夜ご飯が夜中になってしまうような、不規則な与え方は絶対にやめましょう。
朝の7時に与えたのであれば夜は19時に与えるような感覚で、等間隔を意識して与えることをおすすめします。
ただし、これは一般的な考え方であり、犬によっては等間隔でない与え方の方が好ましい場合・ご飯の間隔の調整が必要な場合もあります。
犬のご飯の間隔は何時間あければいい?
ご飯の間隔に関しても与える時間同様に決まりはありませんが、先述の通り等間隔で与えるのが理想的ですので、1日2食であれば12時間、1日3食であれば8時間、1日4食であれば6時間間隔をあけて与えるのが理想的です。
ただし4食ご飯を与える場合、飼い主さんの睡眠時間の関係もありますので、ある程度は調整が必要です。
●1日2食(12時間間隔をあける)・・・1食目7時 2食目19時
●1日3食(8時間間隔をあける)・・・1食目7時 2食目15時 3食目23時
→2食目を14時、3食目22時に調整する、または全体的な食事間隔を7時間にするなどの調整が必要
●1日4食(6時間間隔をあける)・・・1食目7時 2食目13時 3食目19時 4食目1時
→2食目を12時、3食目18時、4食目23時に調整する、または全体的な食事間隔を5時間にするなどの調整が必要
「~食の場合は必ずこの間隔をあけなければいけない」という決まりはありませんので、毎日あまりに食事時間の間隔に差が生じることは避けなければいけませんが、ある程度は飼い主さんの都合で調整すると良いでしょう。
また、飼い主さんの就寝時や外出を中心にご飯の時間にいないような場合は、タイマー式の自動給餌器などを活用するのも良いでしょう。
◆外出時にはタイマー付き自動給餌機を使用するのもおすすめ
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犬のご飯の間隔は何故等間隔?
犬のご飯間隔を等間隔に保つのは、何より犬の身体に負担をかけないためです。
人間の場合であっても普段朝食を食べない人が、急に朝1食丸々ご飯を食べると胃に負担がかかります。
逆に毎日朝ごはんを食べているのに急に朝食を抜かされたら、昼食までお腹が減って仕方がなくなりますが、犬も同様に不規則なリズムでのご飯は身体に負担をかけます。
また、等間隔をある程度保つことで、空腹時間を過度に延ばさないようにすることができるので、肉体的・精神的ストレスも軽減できます。
犬も人間同様に、毎日ある程度は決まった時間に決まった間隔で、決まった量のご飯を食べるのが一番です。
近年、肥満などによって引き起こされる犬の生活習慣病も増えているので、規則正しい食生活を心がけたいですね。
ご飯の間隔の調整が必要な場合は?
基本的に犬のご飯時間は等間隔が理想ですが、犬によっては間隔を等間隔にしない方が良いこともあります。
◆しつけのため時間をあえて少しずらす
犬は時計を見て時間を把握することができませんが、腹時計というものはなかなか正確で毎日必ず決まった時間・決まった間隔でご飯を与えていると、食事催促のために吠えるようになる犬もいます。
このような吠え癖などの問題行動が生じた場合は、あえて数時間ご飯の間隔をずらして「ご飯の時間を決める主導権は飼い主にある」ということを教えた方が良い場合もあります。
過剰に催促する場合は犬が主導権を握っている(吠えればご飯がでてくると認識している)ので、犬が吠えても無視して吠え止んだタイミングでご飯を与えるようにしましょう。
長期間行って根気よく吠え癖を治すしつけをする必要がありますが、あまりに大幅な食事時間・時間間隔の変更は肉体的・身体的ストレスにつながるので、長くても数時間の変更にとどめましょう。
◆食欲が低下している犬の場合
病気や老衰など何かしらの事情で食欲が低下している犬の場合(食欲改善を一番に考える場合)は、ご飯の間隔をあまり決めない方が良いでしょう。
数日間食事を口にしないような場合は早急に動物病院で病気の有無について検査しなければいけませんが、すでに治療中の場合(原因が明確になって対処している場合)は獣医師に相談して食欲を改善することを第一に考えて犬がご飯を口にできるときに与えるようにしましょう。
長時間ご飯を放置しておくのは好ましくありませんが、数時間であれば置き餌にするのも良いでしょう。
ドッグフードは長時間空気に触れると、空気中に存在する酸素と結合。化学反応が起きて酸化します。置き餌にする場合は、ご飯の酸化の問題があるので定期的に新しいフードに変えてあげなければいけません。
下痢や嘔吐、食欲低下や腎泌尿器障害が引き起こされることもあり、長期間酸化したドッグフードを与え続けると、犬の体に過酸化物質が蓄積されることで悪性腫瘍(がん)を中心とした病気の原因になることがあります。
◆季節や愛犬の状況によって間隔を変える
ご飯の回数やご飯の量は、季節や愛犬の状況によって調整することも大切です。
季節で考えると、夏場は早朝から暑くなるため必然的に散歩時間が早くなったり夜の散歩が遅くなったりします。
このように、暑さ対策などで時間が変わる場合は季節によってご飯の時間や間隔を調整すると良いでしょう。
また、季節の変わり目など急激な温度変化が生じる時期は便が緩くなったり下痢を引き起こしたりすることがありますが、原因が病気でなく温度変化によるものでしたら、1日の食事量は変えずに食事回数を増やして食事間隔を短くするなどの工夫も必要です。
例) 夏場などの暑い時期(1日3食の場合)・・・1食目7時(散歩後1~2時間後) 2食目14時 3食目22時(散歩後1~2時間後)
◆朝方に限って吐く犬
夜の空腹時間が長すぎて、朝方に限って吐く犬もなかなか多くいますが、これも病気が原因でない場合は、1日の食事量を変えずに食事回数を増やして、夜ご飯と朝ごはんの間隔(空腹時の時間)を短くしてあげると良いでしょう。
食事回数や食事間隔を変更するとどうしても時間がかかるので、面倒な場合は就寝前に少しおやつを与えて様子を見ると良いでしょう。
ただし、夜食を含めおやつを与える量は1日の2割以内(本来1割以内が理想)にとどめるようにしましょう。
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散歩の後、すぐにご飯を与えていいの?
散歩後、時間を置かずにすぐご飯を与えてはいけません。
運動後のご飯は、胃拡張・胃捻転症候群の原因になり急死してしまうこともあります。
胃拡張・胃捻転症候群とは胃が膨張して捻じれてしまう病気です。胃が捻じれることで胃の内部で作られたガスが排出できなくなり、さらに膨張してしまいます。血管が圧迫されることで心臓内で流れている血流量が大きく減少することでショック状態となり、最悪の場合命を失ってしまいます。
特に胸部が深い構造をした大型犬や超大型は胃拡張・胃捻転症候群になりやすいので注意が必要ですが、この病気に関わらずとも運動後時間をおかずにご飯を与えるのは危険です。
散歩だけでなく運動後は、1~2時間程度時間間隔をあけてから食事を与えるようにしましょう。
ちなみに、散歩の前のご飯も胃拡張・胃捻転症候群の原因になるので、散歩前も散歩後同様犬にご飯を与えてはいけません。
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◆胃拡張・胃捻転予防にはスローフィーダーを利用しよう
胃拡張・胃捻転は運動前後のご飯だけでなく、早食いが原因になることもあります。
早食いが目立つ犬にはスローフィーダーを利用するなど、犬がゆっくり食べることができるよう工夫しましょう。
日本の犬のサイズに合わせたゆっくり食べれる食器は、内側の中央と側面に突起をつけ、健康的にゆっくり食事ができるように工夫されています。
犬のご飯の時間に関するまとめ
今回は、犬のご飯の時間や間隔を中心にご紹介致しました。
犬の体と人間の体は構造が大きく異なりますが、食事時間や間隔の理想に限定して考えるのであれば大差はありません。
犬も食事間隔が空きすぎれば空腹時間が増えますし、食事間隔がある程度等間隔に保たれれば体への負担が減り、普段ご飯を食べていない時間にたくさん食べれば消化器官に負担をかけてしまいます。
ご紹介させていただいた通り、犬によってはある程度ご飯の間隔を変えた方が良い場合がありますが、特に問題がない場合はできるだけご飯の間隔を均等に保ちましょう。
家族の一員である愛犬の長生き・健康維持のために、ご飯の質だけでなく時間や間隔についてもこれを機に見直して、愛犬に合ったご飯回数や食事間隔に設定してあげることをおすすめします。
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