犬のケージの最適な大きさは?

2020.08.18

犬のケージの最適な大きさは?

犬のケージを選ぶときに大切なのがサイズですが、そもそも愛犬にとってケージの適切な大きさとは具体的にどの程度のものなのでしょうか?今回は、犬のケージサイズや必要性を中心にケージ選びで役立つ情報をご紹介致します。

犬にとってケージは必要なのか

最近では犬の大きさに配慮して室内フリーで犬を飼う方も増えましたが、ケージの必要性は犬の性格や生活環境など様々な背景によって異なるため一概に必要・不必要とはいいきれません。
ただし、犬の安全性や質の高い睡眠時間確保など様々な理由でケージが役立ちます。

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犬にケージは必要なの?メリットや使い方の注意ポイントは?

犬をペットとして育てるときには必要なアイテムのひとつが「ケージ」ですが、「ケージの中に閉じ込めておくのはかわいそう」という否定的な気持ちを抱く人もいるようです。しかし、ケージは正しく使えばメリットが多く、犬を育てるときには是非準備しておきたいアイテムと言えるでしょう。今回の記事では、ケージのメリットや使い方の注意ポイントなどについて記事にしていきます。

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ケージが必要となる場合

◆子犬にはケージが必要

家に迎え入れたばかりの子犬の場合、小型犬や中型犬、大型犬など犬の大きさに関わらずケージが必要になります。
子犬の場合は新しい生活環境に慣れておらずストレスがかかりやすく、成犬と比較するとより多い睡眠時間も確保しなければいけませんので、子犬にはケージという安心できる自分だけの空間が必要です。
また、しつけの観点からもトイレトレーニングができていない子犬の場合は、ケージの活用が役立ちます。
その他、犬の誤飲や家具の破壊行為も生じやすいので注意が必要。
特に誤飲に関しては、飲み込んだものの大きさによって処置が異なりますが、吐かせることができず内視鏡でも取り出せない場合は開胸手術が必要となり大変危険です。

◆留守番のときに活用

自宅に犬を安心して留守番させることのできる独立した部屋がない場合は、普段フリーで過ごさせていても犬の大きさに関わらずケージを活用することをおすすめします。
飼い主さんが見ていることのできる時間帯は誤飲や破壊、脱走行為を防止することができますが、留守中は危険ですのでケージで留守番させるといいでしょう。
人が生活している部屋には犬にとって危険になるようなものが多くあるので、十分気を付けなければいけません。

◆脱走癖がある犬

柴犬を中心に犬に脱走癖がある場合(ドアを1つ開けたら室外に繋がるような家の場合は特に)には、ケージの活用をおすすめします。
個人的に保護活動をしている上で目立つのが、犬の脱走が原因で起こる保護で地域によって異なるものの、中でも柴犬などの日本犬に多くみられます。
犬全般の脱走における車の衝突事故で命を落とす犬も多いので、犬(または家の構造)によっては命を守るためにはケージが必須になるケースもあります。

◆犬の性格

犬は野生で過ごしていた時代から小さな穴を掘って安心できる環境(外敵から身を守る環境)をつくっていましたが、神経質な犬を中心にケージの使用が犬にとって好ましい場合も多くあります。
はじめはケージに入りたがらない犬もいますが、適切なしつけによって犬がケージで過ごすことに慣れると犬にとっての安心場所となるので、ケージの活用がおすすめです。
特に夜など飼い主が寝ている時間や留守中、お昼寝のときなどに良質な睡眠確保のため活用するといいでしょう。
私も多頭飼いですが、犬によって安心できる場所は様々です。
飼い主が常にいるような環境だからこそ安心して眠れる犬もいますし、飼い主がいればいるだけ構ってほしくて隔離しない限りしっかり眠らない犬もいます。
神経質がゆえに人が動くたびに敏感に反応してしまう犬など様々ですので、愛犬の性格に合わせてケージを活用しましょう。

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ケージは広ければ広いほどいいのか

◆ケージは少し狭めでOK

ケージは広ければ広いほどいいというわけではないので、選ぶときには大きさの配慮が大切です。
人の視点で考えると広い方が良いという結論になりますが、犬からするとケージの大きさは重要なポイントではなく、昔から狭い穴倉を安心できる場所として確保してきた犬にとっては少し狭いケージが理想的です。
ただし、狭すぎるものは犬の身体に負荷をかけるのでNG。

◆具体的なケージの適切な大きさ

犬が伏せた状態で四肢が外に出ない十分な広さがあり、犬が立ち上がった体勢で頭頂部とケージの天井部分に10cm以上の空間ができるような大きさのケージが理想的です。
冬場を中心に犬のベッドや毛布をケージに入れる場合は、それらのサイズや厚みも考慮してケージの大きさを検討しましょう。
また、ケージにトイレを設置する場合は、上記ポイントに加えて別途トイレスペースを考慮した大きさのケージを選ぶことが大切です。


犬のケージの大きさを選ぶポイント

◆方向転換できるくらい

ケージの適切なサイズに関しては前述でご説明しましたが、方向転換できるスペースに加えて仰向けになって寝たりする犬の場合は、少し余裕をもった大きさのケージを検討することをおすすめします。
あまりに狭いと寝ているときにケージを蹴る(肢があたる)ことがありますので、四肢が当たらない十分な大きさに配慮しましょう。
ケージは多少であれば広めのものを選んでしまっても、犬用ベッドや毛布などで不必要な空間を埋めることができます。

◆成犬になった時のことを考える

子犬の場合は、成犬時にも使用することを考えて大きさを変更できるタイプのケージを選ぶと買い替えずに済みます。
最近では、横にスライドしてケージサイズを変えることができる商品もあります。
また、犬種によってある程度は予測できるものの、成犬時の犬の大きさは明確に分かりません。
そのため、少し広いものを選んで犬に対してケージが大きすぎたらクッションを利用するなど工夫することをおすすめします。

◆飛び越えられない高さにする

サークルのような屋根がないタイプのケージの場合は、大きさへの配慮だけでなく、犬が飛び越えられないような高さにも注意しましょう。
留守中や夜間など、飼い主がいないときに活用するのであればケージから飛び出してしまうと、ケージを利用する意味がありません。
また、以前保護した犬(柴犬)に関しては、ケージの側面に肢をかけて脱走(室内)したケースがありますので、犬に脱走癖がある場合はサイド四方向の壁に肢をかけるような箇所がないかも確認しておくと安心です。


ケージの大きさ以外に配慮するべきこと

◆設置場所

ケージの設置場所の必須条件は、直射日光の当たらない犬が安心できる場所であることです。
一般的に人の気配を感じることのできるリビングがおすすめとされますが、終始音楽がかかっていたり子供が頻繁に大声をだしていたりするような環境NGです。
犬は人との睡眠の質が異なる(睡眠が浅い)ことから睡眠時間が長く必要ですので、体も心も快適に休めるケージ場所に配慮しましょう。
それに加えて、室内が適切な温度であることを条件にエアコンの風が直接当たらない場所にケージを設置することをおすすめします。

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◆ケージに入れる時間

ケージに入れる時間は犬によって様々です。
室内フリーにせずにケージを主な犬の生活スペースとする場合は、十分な運動や犬とのコミュニケーション時間などを確保することが大前提です。
基本的に室内フリーの場合は、留守番時と夜間の睡眠時にケージに入れると良いでしょう。

◆清潔を保つ

ケージは必ず犬に安全な除菌スプレーなどを使用して、清潔に保ちましょう。
散歩中に犬の被毛に着いた菌やダニ・ノミが皮膚をはじめとする病気の原因になります。
その他、ハウスダストや花粉などでアレルギーやアトピーが生じることもあるので、衛生管理には十分注意が必要です。

◆叱る時に入れない

当たり前のことではありますが、ケージは犬を閉じ込めるためのものではなく、犬が快適に(安心して)過ごすことができるようサポートするための商品です。
しつけの一環として叱るときなどにケージに閉じ込めてしまうと、安心できる場所としてのケージが犬にとって「嫌いな場所・怖い場所」になってしまいますので、叱ることを目的としてケージに犬を入れるのは絶対にやめましょう。

◆最初のしつけ

犬は大抵の場合はケージに入るのを最初は嫌がりますが、このときに無理にいれずに上手にしつけをすることが大切です。
愛犬の大好物のおやつやおもちゃを活用したり十分褒めたりしながら、長期間で犬がケージを好きになるしつけをゆっくり行いましょう。
言葉を理解できない犬にとっては、最初はケージという未知のものが怖くて仕方がありません。
また、ケージに入ると長時間飼い主さんと接触できないというネガティブな感情をひきおこさないよう、上手にしつけをすることが大切です。

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【ポイント1】仕切りドア:2つのスペースに分ける仕切りドアがあるので、トイレの場所を覚えやすい!
【ポイント2】セカンドドア:通常ドアとは別にセカンドドアからトイレを出し入れできるので、頻繁に行うシーツ交換もラクラク!大きなドアなので出入りもできる!

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まとめ

犬のケージについて適切な大きさや必要性を中心にご紹介致しましたが、ケージは個々の犬にとって必要性やその度合いは大きく異なります。
ケージの必要性だけでなくケージ選びにも同じことがいえますが、犬の性格に合わせて適切なサイズ・用途・方法でケージを選んで有効活用することが大切です。



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動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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