1.犬がおもちゃで遊ぶ理由
1-1.理由
1-2.おもちゃで遊ぶメリット
2.なぜおもちゃで遊ばない犬がいるのか
2-1.おもちゃでの遊び方がわからない
2-2.景色を眺めたりおもちゃ以外のものが好き
2-3.スキンシップをとる方が好き
2-4.遊ばせ方の工夫が足りない
3.犬は飼い主さんに褒めてほしくておもちゃで遊ぶ?
3-1.褒めて欲しいから遊んでいる?
4.おもちゃごとでの遊ばせる工夫と方法
4-1.ボール
4-2.ロープ
4-3.ぬいぐるみ
4-4.知育玩具
犬がおもちゃで遊ぶ理由
基本的に、犬はおもちゃで遊ぶのが大好きです。もちろん例外はありますが、ペットを飼う上で揃えたいアイテムの一つに、ペット用おもちゃは含まれますよね。
ペットショップで商品を眺めながら、愛犬へのプレゼントとしておもちゃを選ぶのも、飼い主さんにとっては楽しい時間となります。
その種類もとても豊富なので、どれを買おうか悩む飼い主さんも多いでしょう。通販をするにしても、犬用おもちゃの一覧にはネット上で様々なアイテムの情報が並びます。
しかし、せっかく買ったおもちゃを愛犬が気に入らなかったり、中々食いつきが悪い、といったケースも少なくありません。
まずは犬がおもちゃで遊ぶ理由やメリットを、知識として身に付けておきましょう。
◆理由
犬がおもちゃで遊ぶ理由には、元々もっている「狩猟本能」が深く関わっているといわれています。
本来、犬は狩りをして生活をする動物でした。このことから、おもちゃで遊ぶことで「捕食する欲求が満たされる」と考えられているのです。
犬のおもちゃには、ボールやぬいぐるみ、噛むと音が鳴るものなどがありますよね。これらを小動物(獲物)に見立てて追いかけたり、捕まえることで、狩りの欲求を満たすことに繋がるのでしょう。
また、ロープなどのおもちゃで遊ぶことに関しては、獲物を噛んで引き裂く行動に似ているともいわれます。ぬいぐるみを与えても、すぐに噛んだり引き裂いてボロボロにしてしまう、という愛犬も少なくないでしょう。
これはまさに、狩りの欲求を満たすための行動だと考えられるのかもしれませんね。
◆おもちゃで遊ぶメリット
犬にとってのおもちゃ遊びには、ただ単に時間を潰すためのものではなく、きちんとしたメリットがあります。
犬がおもちゃで遊ぶ理由の一つに、狩猟本能が関わっていると前述しました。これにより、捕食欲求・噛みたい欲求を満たすことができ、ストレスを発散することができるのです。
ストレスは人間同様、犬にとっても健康被害をもたらしたり、問題行動の原因ともなり得ます。
噛みたい欲求をおもちゃ遊びで満たすことができれば、ソファーやクッション、家具などを噛む行動も、改善される可能性があるでしょう。
さらに、散歩に行けない、散歩の時間が短い場合などには、室内でボール遊びなどをすることで運動不足の解消にも役立ちます。運動不足は筋肉量の低下や肥満の原因となります。健康的な身体づくりのためにも、おもちゃ遊びが一役買うでしょう。
そしてもう一つ、おもちゃ遊びは飼い主さんとの信頼関係を築くためにも欠かせないものだといえます。
ロープやぬいぐるみの引っ張りっこは、飼い主さんとの絆を深めることにも力を発揮するでしょう。毎日一緒に遊ぶ時間を作ることで、お互いの愛情は深まっていきますよ。
ボールなどのとってこい遊びも、一緒に遊びながらしつけのできるとても良い方法です。とってこいというコマンドを、楽しみながら教えることができるでしょう。
なぜおもちゃで遊ばない犬がいるのか
犬のおもちゃ遊びには、様々なメリットがあると紹介しました。愛犬のためにも、是非活用していきたいですよね。
しかし中には、おもちゃ遊びをしないわんちゃんも実際にいます。折角得られるたくさんのメリットを生活に取り入れられないのは、とても残念ですよね。
まずは、愛犬の様子をしっかり確認して、どうしておもちゃで遊ばないのか考えてみましょう。
主に考えられる原因を紹介していきますので、愛犬に当てはまる理由がないかチェックしてみてください。
◆おもちゃでの遊び方がわからない
愛犬に「おもちゃで遊ぶ」という概念、認識がないのかもしれません。
知能の遅れが関係しているわけではなく、おもちゃが遊ぶものだということを知らないケースが実際にあるのです。
例えば里親に引き取られた犬などは、子犬時代におもちゃで遊んだことがなく、それが原因でおもちゃで遊ぶという認識に欠けているケースがあります。
飼い主さんがおもちゃでの遊び方を、教えてあげる必要があるでしょう。
◆景色を眺めたりおもちゃ以外のものが好き
人間にも個性があるように、犬にもそれぞれ個性があります。元々、おもちゃ遊びよりも、景色を眺めたり、人や車の往来を窓から眺めるのが好き、という犬も中にはいるのです。
この場合は、おもちゃ遊びなどの物欲よりも、景色を眺めることを好んでいるため、おもちゃで遊ぶことを無理強いしてはいけません。
おもちゃ遊びよりも、景色を見たがる様子が見られる場合は、このタイプである可能性が考えられるでしょう。
◆スキンシップをとる方が好き
おもちゃ遊びよりも、飼い主さんとのスキンシップをとるのが好き、というタイプの犬もいます。
この場合、おもちゃに興味を示さない傾向にあり、それよりも飼い主さんに撫でてもらったり、抱っこしてもらうことが一番魅力的だと感じているのでしょう。甘えん坊な性格の犬に見られがちなケースです。
なによりも飼い主さんとの触れ合いを好んでおり、おもちゃ遊びにあまり興味をもたないので、おもちゃで遊ばないことが多いでしょう。
◆遊ばせ方の工夫が足りない
おもちゃで遊ばない理由にもよりますが、飼い主さんの工夫が足りないために、おもちゃで遊ばないケースも実際にあります。
そのおもちゃでの楽しい遊び方を教えることで、おもちゃ遊びに目覚める場合もあるのです。
しつけや日常的な活用のためにおもちゃ遊びをさせたい場合は、様々な工夫をしてみましょう。
おもちゃに愛犬の大好きなおやつを仕込んでみたり、ぬいぐるみを小動物の様に動かしてみるなど、愛犬が興味をもつようなアイデアを考えて実践してみてください。
犬は飼い主さんに褒めてほしくておもちゃで遊ぶ?
前述したように、狩猟本能がおもちゃで遊ぶ理由の一つだと考えられています。しかし、おもちゃで遊ぶ理由はそれに限りません。実は、飼い主さんのために遊んでいる、というケースも考えられるのです。
◆褒めて欲しいから遊んでいる?
犬がおもちゃで遊ぶ理由として、「飼い主さんに褒めて欲しい」という心理が関係しているとも考えられています。
犬がおもちゃで遊ぶのはおもちゃ遊びが好きなのではなく、愛犬がおもちゃで遊んでる姿を飼い主さんが楽しそうに見ているから、という説があるのです。
愛犬は飼い主さんが幸せそうに、おもちゃ遊びをする自分を見ているから、褒めて欲しくて遊んでいるという、考え方というわけです。
この場合、飼い主さんが褒めてくれなければ、おもちゃへの関心が無くなり、おもちゃで遊ばない様になるということになりますが、これはこれで愛犬からの愛情を感じられるので、正直嬉しいですよね。
我が家には小さな子供もいますが、その子が愛犬とボール遊びをしている様子をみていると、確かに、気付けば顔がほころんでいます。愛犬もチラチラとこちらを見ているので、もしかしたらこのような心理も働いているのかなと感じています。
おもちゃごとでの遊ばせる工夫と方法
◆ボール
ボールは初めから遠くに投げたり転がすのではなく、まずは愛犬がすぐに咥えたり、手で押さえられる位置に転がしてみましょう。
それに慣れてボールへの興味を持ち始めたら、徐々にその距離を伸ばしていきます。
愛犬がボールに反応を示したら「上手!」などと言葉をかけてたくさん褒めてあげましょう。そうして愛犬のテンションをあげるのが、重要なポイントの一つです。
◆ロープ
ロープのおもちゃにも多数の種類がありますが、中でもデンタルロープは遊びながら歯磨き効果を得られるおすすめのアイテムです。しかしボールなどに比べて中々遊ばない子も多く、個体によっては難易度高いかもしれません。
まずは、引っ張りっこから始めましょう。
飼い主さんが興味をひくようにロープを動かして、愛犬が咥えるように仕向けます。へびのようにくねくねさせたり、ボール遊びができるなら投げてみるなどして工夫しましょう。
反応を示したら、ここでもたくさん褒めて愛犬のテンションをあげてください。
愛犬がロープを咥えたら、引っ張りっこを始めます。初めの内は、ロープを噛ませて噛み心地の良さを覚えさせるのです。
興味を引くために、愛犬の好きなおやつやフードの匂いをつけておくのも効果的な手法の一つです。
◆ぬいぐるみ
音の鳴るタイプのぬいぐるみであれば、まずは飼い主さんが音を鳴らして、愛犬に興味を持たせましょう。
愛犬がぬいぐるみに反応したり、咥えるなどした場合は、たくさん褒めてあげてください。
ボール遊びのように投げてみたり、飼い主さんが動かしてみるのも効果的ですよ。
サイズは愛犬が咥えやすく、運びやすい大きさのものを選ぶとよいでしょう。これはボールにもいえることですが、愛犬にとって遊びやすい形状・素材であることも、おもちゃの選び方として重要なポイントです。
◆知育玩具
犬用の知育玩具も、多種多様に販売されています。この知育玩具も、タイプによっては遊ばない子が多いかもしれません。愛犬に向いているアイテムを探すためには、色々な種類を試す必要があるでしょう。
コングなど中におやつやドッグフードを入れるタイプのものであれば、まずは飼い主さんがコングを転がして、おやつなどが出てくるのを愛犬に見せてあげましょう。
食べるのが大好きな子であれば、このタイプのおもちゃには、夢中になって遊ぶ可能性も秘められています。ただし遊び方を覚えた後に、中々おやつを出すことができず飽きてしまうパターンもあるので、仕込むおやつを変えたりと、愛犬の性格に合わせて工夫しながら使用することも必要です。
おもちゃで遊ばせる際の注意点
メリットの多い犬のおもちゃ遊びですが、遊ばせる上での注意点もあります。しっかりと確認して、楽しく、安全に活用するようにしましょう。
◆簡単に遊べるおもちゃから始めよう!
愛犬がおもちゃで遊ぶことに興味をもたなければ、遊ばないまま過ごす時間が続くでしょう。
はじめのうちは、おもちゃで遊ぶことが楽しい、ということが分かるように、簡単に遊べるおもちゃを選ぶことが重要です。
音の鳴るぬいぐるみや、ボールなどは、初めてのおもちゃに適しているといわれています。まずはこれらに挑戦してみて、愛犬の様子をみてみましょう。
知育玩具で遊ばせたい場合は、最初は簡単におやつなどが出るように工夫してあげると良いですね。
◆おもちゃの管理をしっかりする!
愛犬のおもちゃは、飼い主さんがしっかり管理する必要があります。
おもちゃの出しっぱなしは、愛犬の「飽き」に繋がりやすいのです。しまう場所をしっかり確保し、飼い主さんがおもちゃを出してから遊ぶようにすると、愛犬の中でもおもちゃの価値観が上がります。
おもちゃは数種類用意しておき、飽きる前や毎日交換したり、留守番専用のおもちゃを決めておくなどすると、飽きにくく長持ちするようですよ。
そして、遊び終わったおもちゃのチェックも飼い主さんの重要な仕事の一つです。壊れていないか、汚れていないかをしっかり確認してください。
おもちゃによっては、壊れかけていた故に誤飲を招く可能性もあります。健康面においても、衛生面においても、定期的なチェックは欠かさずに行いましょう。
まとめ
犬のおもちゃ遊びは、意味のない行動ではありません。活用することで日常的にも役立つため、とても大切なことなのです。
ストレス・問題行動に対する予防策の一つにもなるので、たかが遊びと簡単に考えてはいけません。
愛犬がどんな理由からおもちゃ遊びをしているのか、その理由を探ってみるのも愛犬との生活を送る上での楽しみの一つとなるのかもしれませんよ。
遊ばない理由もそれぞれですが、飼い主さんの工夫次第で遊ぶようになる場合は、ぜひ一工夫してみましょう。おもちゃを操るテクニックを磨くことで、おもちゃで遊ばないワンちゃんに劇的な変化が見られる可能性もありますよ。
楽しく健康的に日々の生活を送るためにも、おもちゃ遊びを取り入れることをおすすめします。
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