1.犬におむつを履かせるシチュエーション
1-1.おでかけするとき
1-2.留守番するとき
1-3.オス犬のマーキング防止やメス犬の生理時
1-4.トイレに間に合わなくなったとき(介護)
2.犬におむつを履かせるときの注意点
2-1.こまめに取り換える
2-2.清潔を保つ
2-3.毛はなるべく短くする
犬におむつを履かせるシチュエーション
「おむつ」といえば、人間の赤ちゃんや自力でトイレに行けない方への解除目的として利用するイメージが強いかと思います。
しかし、犬にも犬用のおむつが販売されていて、自力でトイレに行けない場合以外にも活躍します。
では、犬のおむつは、どのようなシーンで活躍するのでしょう。
◆おでかけするとき
愛犬と一緒に外出をする際、なかなかトイレの時間や場所を確保できない場合があります。
公共の場所では、犬の排泄はマナー違反になってしまいます。
ほかの方に不快な思いをさせないためにも、おむつを着用することでマナー違反の排泄を回避することができます。
おでかけの場合には、おむつよりも手軽につけられるマナーベルトというグッズもおすすめです。
◆留守番するとき
トイレトレーニングができていない場合や、頻尿などで粗相をしてしまう場合にも、おむつは役立ちます。
飼い主さんが長時間家を開ける際、トイレ以外で排泄をされては家中が不衛生になってしまいます。
トイレの管理にはトイレトレーニングをして、ペットシーツ上で排泄を覚えさせることが理想ですが、何らかの原因でできない場合には、おむつを使用する方法もおすすめです。
◆オス犬のマーキング防止やメス犬の生理時
おむつが活躍するのは、介護時だけではありません。
避妊・去勢手術をしていない場合、オス犬は壁に尿をかけるマーキングをします。
また、メス犬には生理があり、血液で被毛や床、家具が汚れてしまうことがあります。
発情時のマーキングや生理の際におむつをはかせることで、屋内を汚れから守ることができます。
◆トイレに間に合わなくなったとき(介護)
高齢になると頻尿になる傾向があり、トイレが間に合わない場合があります。
また、足腰が弱くなることでトイレまで間に合わずに粗相をしてしまうことも珍しくありません。
認知症により、トイレで排泄ができなくなってしまうケースも報告されています。
そのような場合にも、おむつをはかせることで床に粗相をされることなく生活ができます。
犬におむつを履かせるときの注意点
愛犬におむつをはかせる場合、どのようなことに注意をすれば良いのでしょう。
ここでは、犬におむつをはかせるときの注意点を紹介します。
◆こまめに取り換える
同じおむつを1日中はかせていると、なかが蒸れて皮膚炎を起こしてしまう可能性があります。
また、おむつ内が不衛生になってしまうことで、雑菌の繁殖により膀胱炎などを起こしがちです。
皮膚炎を起こすと、赤みや痒み、ただれ、痛みなどが生じるため、おむつをつけることを嫌がるようになってしまいます。
大切な愛犬が皮膚炎や膀胱炎にならないためにも、おむつはこまめに新しいものに取り替えるようにしましょう。
◆清潔を保つ
おむつを交換する際は、ただおむつを交換するのではなく、汚れが付着した部分をキレイにしてあげることが大切です。
汚物が付着している場合は取り除き、蒸しタオルなどで優しく拭いて清潔に保ちましょう。
乾いたタオルでしっかり被毛を乾かしてから、新しいおむつを着用します。
不衛生にすると、皮膚炎や膀胱炎などの原因に繋がります。
◆毛はなるべく短くする
おむつを着用する場合、なかの蒸れが不快感や不衛生に繋がります。
蒸れをなるべく少なくするためにも、長毛種の場合はおむつに当たる部分の被毛を短くカットすることをおすすめします。
外出時などでたまにつける場合は良いのですが、寝たきりなど毎回おむつの着用を必要とする場合には、おむつが当たる部位の被毛は短くカットをして、衛生的に保つことをおすすめします。
おむつをつけるデメリットはある?
健康な犬であれば、トイレトレーニングをおこない、トイレで排泄をさせることが理想です。
おむつを長時間使用することは、皮膚炎や膀胱炎などのリスクが高まります。
また、おむつのほうがペットシーツより高価になるため、おむつの普段使いは経済的とはいえません。
また、おむつをつけることは少なからず犬にとってストレスになります。
おむつを着用しなければならない場合を除き、なるべく使わない方が犬にとってベストです。
犬のおむつずれ防止グッズ
犬がおむつを嫌がる、漏れてしまう場合は、おむつがずれている可能性があります。
おむつのずれは、便利なグッズを使って防ぐことができます。
ここでは、犬用のおむつずれ防止グッズを紹介します。
◆おむつカバー
おむつを嫌がり脱いでしまう、おむつがだんだんずれてしまうといった場合には、おむつカバーがおすすめです。
紙おむつの上から履かせるものが一般的で、脱げてしまう、ずれてしまうことを予防することができます。
また、デザインも可愛いものが多いため、おむつをしていてもおしゃれを楽しむことができます。
◆サスペンダー
オムツやマナーパンツのズレを防止できるペット用サスペンダー。
シンプルなデザインだから、お洋服にもあわせやすい。
サイズの調節も簡単です!
サスペンダータイプは、おむつカバーにサスペンダーがついているものです。
おむつカバーよりも、ずれや脱げてしまいにくくなっています。
サスペンダータイプの方がずれなどには効果的ですが、なかには嫌がる子がいることが欠点です。
サスペンダータイプには、おむつカバーとサスペンダーが一緒になっているものと、サスペンダー単体で販売されているものがあります。
状況や用途によって、サスペンダーの使用を分ける方法もおすすめです。
◆洋服タイプ
基本的にサスペンダータイプのような構造ですが、サスペンダー部分が洋服のようになっています。
細い紐を嫌がる子や、全体的におしゃれを楽しみたい場合におすすめです。
デザインもおしゃれなものが多いため、一見おむつカバーには見えないことも特徴です。
寝たきりの場合のおむつ交換は慎重に行う
犬も高齢になると足腰が弱り、寝たきり状態になってしまうことがあります。
そのような場合、トイレで排泄をすることが困難なため、おむつをはかせる機会は多くなるでしょう。
おむつはこまめに交換することが理想ですが、寝たきりの場合には慎重に行うことが大切です。
寝たきりの犬は痩せている場合が多く、体を動かすことで痛みを生じやすくなります。
特に小型犬の場合、力任せに動かしてしまいやすいのですが、愛犬の痛みを軽減させるためにも関節の向きや可動域を把握して、無理のないように行うことが大切です。
また、おむつを交換する際は、寝ている向きを替えてあげることで褥瘡(じょくそう・床ずれ)の予防に繋がります。
大型犬の場合は無理をせずに、二人でおむつ交換や体位変換を行うと、愛犬にかかる負担を軽くすることができます。
嫌がる場合は短時間から慣らす
おむつが必要な犬であっても、おむつをつけることを嫌がる場合があります。
おむつを嫌がる理由は、以下のような原因が挙げられます。
- そもそもおむつに慣れていない
- 肌触りが気に入らない
- サイズがあっていない
- しっぽの穴が空いていない
- ずれてしまっている
おむつにはサイズや素材が異なる商品が販売されています。
肌触りが気に入らなかったり、サイズがきつい・緩かったりする場合は、嫌がることが多いようです。
また、きちんと犬用のおむつを使用し、しっぽはおむつから出してあげることも大切です。
サイズや肌触りがあっていても、おむつをはくということ自体に慣れていない場合は、嫌がることがあります。
そのような場合は、おむつを着用して短時間置いて褒めて外すことを繰り返し、徐々におむつをはくことに慣れさせていきます。
また、排泄をするタイミングがある程度分かっている場合は、そのタイミング以外は外してあげる方法もおすすめです。
おむつをはくということは、少なからず犬にとって負担になります。
おむつを使用する場合は、なるべく負担にならないよう微調整が必要です。
犬のおむつに関するまとめ
犬にも犬用のおむつがあり、高齢犬の介護目的以外にも以下のような際に役立ちます。
・外出時
・長時間のお留守番
・マーキングや生理時に
健康な犬の場合は、おむつではなくトイレトレーニングを行い、ペットシーツ上で排泄をさせることをおすすめします。
しかし、上記のよう際には、おむつを着用することで問題を解決することができます。
また、自力でトイレに行けない高齢犬の場合は、1日中おむつをつけておくと中が蒸れて不衛生になりがちです。
こまめにおむつを取り替えるほか、交換の際には蒸しタオルなどでキレイに拭いてあげるなどのケアが必要です。
高齢犬の場合は痩せている場合が多く、おむつ交換の際に痛みを生じやすいため慎重に行いましょう。
犬がおむつを嫌がる場合には、サイズが合っていない、肌触りが悪いなどの原因が考えられます。
嫌がって脱いでしまう、ずれてしまうなどの場合には、おむつカバーを使用することで、おむつをずれにくくすることができます。
おむつをすることは、犬にとって少なからずストレスになります。
こまめに取り換え中を拭いてあげることや、おむつを外している時間を作る、嫌がる場合は無理をせず短時間ずつ慣らしていくことなどが大切です。
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