1.ドッグスポーツとは
3.ドッグスポーツの種類
3-1.フリスビー
3-2.アジリティー
3-3.フライボール
3-4.エクストリーム
3-5.ドッグダンス
3-6.ドッグダイビング
3-7.ドッグマラソン
3-8.オビディエンス
ドッグスポーツとは
ドッグスポーツとは、犬と人が一緒に楽しむことができる競技で、さまざまな種目があります。
飼い主さんなどが犬とペアになり、犬をコントロールするための指示を出す人(ハンドラー)として、愛犬と共に参加するスポーツなのです。
愛犬とのコミュニケーションや基本的なしつけ、競技のルールを教えることが必要となり、ペアと共にトレーニングを要します。
国内でもドッグスポーツの大会は実施されており、様々な種類の競技が行われていますが、欧米などの海外では、日本では中々見られない競技の大会なども開催されているようです。
今回は比較的有名な競技をピックアップして、その特徴などを紹介していきますので、興味のある方は是非チェックしてみてくださいね。
まずは、ドッグスポーツがもつ魅力とはなんなのか、その点をみていきましょう。
ドッグスポーツの魅力
ドッグスポーツの一番の魅力は、何といっても、人と犬との愛情や絆を身体を動かしながら深めることができるというところでしょう。身体的にはもちろん、精神面でのメリットも感じられます。
多くのドッグスポーツは、飼い主さんと愛犬が一緒に参加する競技が多いので、スポーツをするチームメイトとしてはもちろん、人生のパートナーとしての信頼関係をより強固なものとすることが可能です。
犬種や個々の性格、体質によって必要とする運動量には差がありますが、毎日の散歩だけでは体力が十分に消耗できない子にとっては、ドッグスポーツが運動不足を解消するための対策ともなり得るので、その点でも十分魅力的ですよね。
犬は賢い動物です。毎日同じような遊びばかりをしていては、すぐに飽きてしまうことも多いでしょう。ドッグスポーツを始めることで、明確な目標が掲げられるので、より充実したアクティビティーとしても楽しむことができますよ。普段の遊びからは得ることが中々難しい、愛犬と飼い主さんの士気をあげることにも繋がるでしょう。
ドッグスポーツの種類
ドッグスポーツにはたくさんの種類がありますが、いずれも愛犬と飼い主さん(ハンドラー)とのコミュニケーション・信頼関係が重要となるものばかりです。
主催団体によっても細かくルールが異なるので、大会に参加する際には事前にしっかり確認しておきましょう。
今回は有名な種目と特徴をいくつか紹介していきます。
◆フリスビー
フリスビー、またはディスクやフライングディスクとも呼ばれることがある、専用の円盤を使用する競技です。
フリスビーときくと、遠くに投げたディスクを犬が走って追いかけ、空中でキャッチする光景が思い浮かぶ方が多いでしょう。
しかし実際にはフリスビーの中にも様々な種目があり、
距離を競う「ディスタンス」と、技を競う「フリースタイル」の二つに大きく分けられます。
物理的に合計ポイントを競うもの、美しさを競うものなど種目によってルールが設定されていますが、全てに共通しているのは、ハンドラーの技術が重要だという点です。フリスビーを安定して投げることが、競技内容の質を高める要となるのです。
他のドッグスポーツは犬と一緒に練習することが多いのですが、フリスビーの場合はハンドラーの自主練が必要となるかもしれませんね。コツコツ練習をするのが好きな飼い主さん、一人で練習する時間をとれる飼い主さんに向いているスポーツだともいえるでしょう。
◆アジリティー
アジリティーは、簡単にいうと犬の障害物競走です。最も知名度の高い競技のひとつで、テレビや雑誌などで見たことのある方も少なくないでしょう。
ハンドラーと一緒に参加し、コース上に置かれたハードル・トンネル・シーソーなどを、定められた時間内で正しくクリアすることを目指します。そして、ゴールまでのタイムで順位が決められるのです。
ハンドラーも一緒に走らなければいけないので、体力や脚力を必要とします。
大会ではレベル別の他に、障害の種類・数が異なる部門別や、犬の体高別などに分かれています。
◆フライボール
名前から連想すると、高く飛んでいるボールをキャッチする光景が思い浮かびますが、実際の競技は少し複雑です。
ルートには、4つのハードル・ボールがセットされているフライボールボックスが用意されており、スタート地点から直線のルートを行って帰ってくるまでのタイムで競い合うのです。
まずはハードルを越えて、フライボールボックスをタッチするとボールが出てきます。そのボールをキャッチして咥えたまま、再び4つのハードルを越えてスタート地点に戻るのです。
走るスピード、ハードルを越える際のロスタイムのカットが、競技を行う上での大きなポイントとなります。
以上が基本的なルールとなりますが、個人戦の他に、4人で行うリレー形式タイプがありますので、団体競技を楽しみたい飼い主さんにおすすめの種目です。
◆エクストリーム
アジリティーとよく似ている競技ですが、エクストリームは飼い主と愛犬の絆をより深めることが目的となっています。
アジリティーの場合、ハンドラーとして飼い主さん以外の人間が参加することが可能なのですが、エクスとリームの場合はハンドラーが飼い主さんでなければいけません。
また、エクストリームに挑戦・参加することで、参加者たちのマナー向上を目指すこと、愛犬家へのマナー啓発にも繋げることがもう一つの目的としてあるのです。
ルールとしてタイムの競い合いはありますが、あくまでも飼い主さんと愛犬が一緒に楽しむことを第一条件とし、愛犬をコントロールすることへの重要度はアジリティーと比較すると低くなるでしょう。
クラスには、体高40cm以下の犬が参加できるミニチュアクラスと、それ以外のオープンクラスの2種類に区別されています。
◆ドッグダンス
音楽を用いる珍しいドッグスポーツが、ドッグダンスです。犬がトレーニングを楽しめるようにと考えられた競技だとされています。
ハンドラーと共に行うパフォーマンスで観客をも楽しませることができるということが、最大の特徴です。
決められた主要の動きを取り入れて組み合わせ、曲に合わせてダンスを作っていきます。基本的には、アイコンタクトのみで犬に指示をするため、とても華麗なスポーツだといえるでしょう。
ちなみに、犬種・犬の大きさによる制限やハンディキャップはありません。
愛犬のトレーニングに合わせて、選曲・音楽に合わせたダンス作りなどを楽しみたい飼い主さんにおすすめです。
◆ドッグダイビング
その名の通りダイビングするスポーツで、水の中に投げ入れられたものを取りに行く競技です。
人間は海でダイビングをするのが一般的ですが、ドッグダイビングはプールを用意して行うことが多いでしょう。国内ではまだメジャーな競技とはいえませんが、欧米などでは知名度が高くなってきているようですよ。
参加者が少ないこともあって、大会によるルールには異なりがみられます。
水に入るスポーツであることには変わりないので、気候が寒い地域よりは温かい地域の方がダイバー犬は多いようですね。
◆ドッグマラソン
フランスなどのヨーロッパで行われている、犬と飼い主さんが一緒に走ってタイムを競う競技です。
主催団体によって種目やルールが異なりますが、男女別・年齢別などに分けられているようです。
200~400mの距離を愛犬と一緒にひたすら走ります。海外では4~5kmなどの種目も行われているそうですよ。
リードを持ち、10頭くらいが一斉に走りますが、カニクロスでは選手は腰にウエストベルト(サポートベルト)を付けて、犬はハーネスを装着し、ショックセイバーラインと伸縮リードでチームが繋がれている必要があるそうです。
どんな犬、どんなオーナーでも気軽に参加できるというのが良い所ですね。
◆オビディエンス
オビディエンスとは英語で、従順などの意味を持ちます。その名の通り、ドッグスポーツにおけるオビディエンスとは、服従訓練の中で行われるアクティビティーです。
他のドッグスポーツには躍動的でスポーティな内容のものが多いですが、オビディエンスは対照的で、いわゆるしつけのイメージに近いでしょう。
競技内容は「ふせ」や「まて」、呼び戻しなどの基本的な動作がほとんどなので、犬のサイズなどで区別されることはありません。ただし、経験値や犬種によって、出場できる種目が変わります。
細かいルールも定められており、手本通りの型の再現に限らず、指示状態をキープする時間なども評価の基準となります。
ドッグスポーツに向いている犬種
ドッグスポーツには犬種やサイズなどの縛りはなく、基本的にはどんな犬でも参加することが可能です。
しかし、犬種によっては向き不向きがあります。
例えば、ジャンプを要する競技では腰に負担がかかりますよね。腰に不安を抱える犬種にとっては、フリスビーやフライボールなどの縦の動きが多いスポーツはあまりおすすめできないのです。
参加する競技については、愛犬の体型や性格を考えたうえで選択することが重要となります。
やはり向き不向きがあるという点からも、競技ごとに結果を残している犬種には偏りがあるようです。
アジリティーではボーダー・コリー、オビディエンスではジャーマン・シェパード、ドッグダイビングでは水かきの大きな犬種やレトリーバー系が、得意競技としている傾向があります。
また、ドッグスポーツでは飼い主さん(ハンドラー)の指示をしっかり聞ける、速く走れるなどといった能力の高さがやはり良い結果を生むために必要となるので、運動量が多いテリア系や物覚え良くて訓練しやすいプードルなどが、ドッグスポーツ向きの犬種ともいわれています。
性格としては、何事にも動じず、堂々とした性格がドッグスポーツで活躍できる特性をもっていると考えられるでしょう。
参考までに、ドッグスポーツで活躍するとされている主な犬種をサイズごとに紹介しておきましょう。
◎小型犬…トイプードル、ミニチュアシュナウザー、ジャックラッセルテリアなど。
◎中型犬…ミニチュアプードル、ボーダーコリー、シェルティ、ウィペットなど。
◎大型犬…スタンダードプードル、レトリバー系全般、ボルゾイなど。
基本的にドッグスポーツは、どのような犬もドッグスポーツに参加することは可能です。ただし、中には血統書を必要とする大会もあるようなので、大会の応募資格は事前にしっかり確認してくださいね。
JKC(ジャパンケネルクラブ)が主催の大会の一部では、同クラブの登録犬でなければ受験資格がない競技種目があるので注意しましょう。
まとめ
ドッグスポーツは、愛犬との絆を深めることができる競技です。優秀な成績を目指して互いに高め合うことも良いことですし、日常を刺激あるものにするために挑戦するだけでもメリットを感じられるでしょう。
愛犬の特徴や得意なことを見つけて、その子にあった競技にチャレンジしてみるのがおすすめです。
本格的に取り組みたい方は、ドッグスポーツ競技に特化したドッグスクールを利用するのも良いですね。人気のスクールもあるようなので情報収集をしてみてください。
気軽に始めたいという方は競技内容を応用して、まずは遊びに取り入れてみてはいかがでしょうか?
興味のある飼い主さんは、是非、愛犬と一緒に挑戦してみてくださいね!
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