人気のミックス犬、マルシーズーってどんな犬?特徴や飼い方は?

2021.05.23

人気のミックス犬、マルシーズーってどんな犬?特徴や飼い方は?

元々は「雑種」と呼ばれていた種類の犬が、現代ではミックス犬として人気を博しています。今回はそんなミックス犬の中から、フワフワの毛並みと賢さが魅力的な「マルシーズー」に注目していきましょう。純血犬種それぞれの特徴と容姿の可愛らしさを組み合わせた、まさに『いいとこどり』のマルシーズー!性格や特徴、飼い方や気を付けたい病気などを紹介していきますので、是非チェックしてみてくださいね。

マルシーズーとは

その名の通り、「マルチーズ」と「シー・ズー」の交配によって生まれた子が『マルシーズー』と呼ばれています。
両親犬種共に血統ある正式な犬種で第9グループの愛玩犬に属していますが、マルシーズーは正式な犬種ではないので、分類すると「雑種」にあたります。
しかし現代では、ミックス犬という呼称がメジャーとなり、ハーフ犬と呼ばれることもあります。
ちなみに純血種同士の掛けあわせのため、遺伝・生物学的には「F1雑種」「クロスブリード」「雑種第一代」などともいわれています。
外見的・性格的にも、マルチーズとシー・ズーの特徴を持ったとても魅力的なマルシーズー。その性格や特徴、そして寿命や注意すべき病気などをまずは紹介していきましょう。

◆性格・特徴

マルチーズは真っ白な被毛が特徴的で可愛らしい容姿を、シー・ズーは優雅な雰囲気を醸し出す容姿を、それぞれ外見的特徴としてもっています。
個体差はありますがマルシーズーは、短頭種のシー・ズーの顔の雰囲気を引き継ぐ場合が多いといわれています。しかし、パーツ毎に半々となるケースもあるようです。
体型はやせ型のマルチーズ、コロッとしたスタイルのシー・ズーのどちらに似るかで変わってきますが、傾向としてはシー・ズー寄りの子が多いそうですよ。
成犬で約3kg弱のマルチーズと、約5kg前後のシー・ズーの子犬であることから、マルシーズーの体重は約3~4.5kg程の体重で、体高は約25cm強のサイズであることが、大体の標準だといわれています。もちろん親犬の大きさにも左右されるので、あくまでも目安として考えてくださいね。

被毛は両親が柔らかいシルクのような毛質であることから、マルシーズーもフワフワの被毛となることがほとんどです。抜け毛は、どちらに似たとしても比較的少ない方だといえるでしょう。
被毛のカラーは、マルチーズが真っ白なのに対して、シー・ズーはホワイトからブラックまでの単色に加えて様々な柄まで、多種多様な毛色が公認されています。
マルシーズーの被毛のカラーはシー・ズー次第、といえるかもしれませんね。

性格は、両親犬種ともに大人しく穏やかでマイペースです。しつけも比較的容易だといえるでしょう。ただし両犬ともに、頑固な一面も持ち合わせていますよ。
古くから愛玩犬として愛されてきた犬同士なので、どちらの親の性格を受け継いだとしても家族みんなに愛される一員となってくれるでしょう。

◆寿命・気を付けたい病気

マルチーズもシー・ズーも、互いに平均寿命は15歳前後だといわれています。
ミックス犬も親の寿命を引き継ぐ傾向にあるので、マルシーズーも同様の平均寿命をもつと考えられるでしょう。
大病をせず、健康的な毎日を送ることができていれば、15歳を超えて生きていくことができるかもしれません。
ただし、両親犬種ともに、先天的・後天的にかかりやすい病気があったり、犬種によって偏った病気があるのです。
それぞれの犬種が注意すべき病気を紹介しますので、しっかりチェックしてください。

●マルチーズがかかりやすい病気

循環器系疾患 僧帽弁閉鎖不全症(心臓疾患)

造血器系疾患 免疫介在性溶血性貧血、血小板減少症

感覚系疾患 流涙症(涙やけ)

内分泌系疾患 甲状腺腫瘍

●シー・ズーがかかりやすい病気

造血器系疾患 免疫介在性溶血性貧血、血小板減少症

呼吸器系疾患 軟口蓋過長症、短頭種気道閉塞症候群

泌尿器系疾患 腎異形成、家族性腎疾患、シュウ酸カルシウム結石

感覚系疾患 流涙症(涙やけ)、色素性角膜炎、緑内障

皮膚疾患 表皮膿腫

これらの病気に加え、特にシー・ズーは短頭種であることから、高温多湿の暑さに弱いということも頭に入れておかなくてはいけません。日本の気候で蒸れやすい体質のため、皮膚病を発症しやすいので覚えておきましょう。
また、両犬種ともに垂れ耳タイプのため、外耳炎もかかりやすい病気の一つだといえます。特に梅雨時期など湿度の高い季節には注意してくださいね。


マルシーズーの飼い方

性格や特徴、サイズ感からも比較的飼育しやすい犬種に分類できるマルシーズーですが、飼育する上ではしっかりとポイントを押さえておくことが大切です。
散歩・食事・しつけ・お手入れ、これらの項目ごとにそれぞれみていきましょう。

◆散歩

小型犬に散歩は必要ないという話を聞いたことのある方もいるでしょう。様々な考え方があるのは確かですが、小型犬にも適度な運動は必要なのです。
室内運動で適切な運動量をまかなえる場合もありますが、散歩で外に出ることは、ストレス解消や心身のリフレッシュに繋がります。日課にすることで、愛犬が精神的に落ち着いて過ごせるようになるのです。
さらに散歩には、社会性が育まれる、飼い主さんとの信頼関係を深められる、などのメリットもありますよ。

小型犬に適した散歩距離は1回あたり1~2km程で、愛玩犬として改良された犬種は20~30分程度が適正時間だといわれています。毎日1~2回、行うのが理想的です。
しかしもちろん個体差はあります。愛犬の様子や体調をみながら、適切な散歩距離・時間を判断しましょう。

◆食事

毎日与える食事の栄養バランスを整えることが、健康寿命を延ばすためにはやはり大切です。子犬期・成犬期・シニア期と、年齢に合わせたフードを選んでくださいね。
総合栄養食であるドッグフードを日常の食事として与えていれば、基本的な必要栄養素を摂り入れることができます。それに加えて、愛犬に必要だと思われる栄養成分を、サプリメントやトッピングなどで加えると尚良いでしょう。
また、ドライフードであれば粒のサイズにも注意が必要です。必ず、小型犬に適したサイズを選んでください。
与える量は、ドッグフードのパッケージに記載されている適切量を参考とし、愛犬の様子に合わせて調整しましょう。

◆しつけ

マルシーズーは温厚で、誰に対してもフレンドリーです。このような性格とその賢さから、初心者でも飼いやすい性格だといわれているので、しつけも入りやすいでしょう。
子犬の頃からしっかりとしつけを施せば、賢くて良い子に育ってくれるはずです。
ただし前述したように、頑固な一面があるのも事実。頑固な部分が強くなってしまうと、中々言う事を聞いてくれない子に成長してしまう可能性もあります。
迎え入れた時から、信頼関係をしっかり築くこと、主従関係を理解させることで、これを予防してくださいね。

◆お手入れ

マルシーズーには、フワフワな被毛でとても抱き心地がよい!という魅力的なポイントがあります。抜け毛も少ないので、お手入れもしやすいです。しかし、被毛のケアのためにも定期的なブラッシングを行うことがすすめられます。
細く柔らかな被毛は、抜け毛は少なくとも絡まりやすいのです。フワフワの毛並みをキープするためにも、忘れないようにしてくださいね。
また、毛が伸び続けていくタイプのためトリミングも必要です。トリミング費用はかかりますが、様々なデザインカットを楽しんだり、長く伸ばして被毛を編んだりと、可愛いアレンジなどを愛犬と一緒に楽しんでみてください。

注意してケアをしたいのは、耳の中や目の周りです。
かかりやすい病気としても紹介しましたが、垂れ耳は蒸れやすいので細菌が繁殖しやすかったり、目元は涙やけによって変色してしまう可能性が高いです。
日頃から耳の状態や匂いをチェックすること、目の周りには目元専用の洗浄液などを利用してホームケアを行うことがすすめられます。

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マルシーズーの値段

近年ではミックス犬も人気犬種の仲間入りをしているため、ペットショップで見かけることもあるでしょう。里親として迎え入れることができる可能性もあります。しかし、やはり確実なのはブリーダーからの購入です。
小さいマルチーズに似た個体が人気の傾向にあるようですが、その販売価格は10~30万円と相場にバラつきがあるのが現状です。
マルシーズーはミックス犬ではありますが、その中でも人気の高い犬種だといえます。このため、他のミックス犬と比べて値段が高めになるという特徴があるのです。
ブリーダー紹介サイトを定期的にチェックしたり、問い合わせて確認するなどして、購入を考えるタイミングで価格の調査をした方が良いでしょう。
もちろん、生体の値段は、親犬や個体の月齢・状態、毛色や流行によっても左右されます。事前にしっかり確認してくださいね。


まとめ

大人しくて穏やかな性格であり、とても飼いやすいマルシーズー。
家族として迎え入れれば、必ず良き人生のパートナーとして家族全体を癒す存在となってくれるでしょう。
食事や運動に気を配り、健康的な毎日を送れるよう配慮し、被毛などのケアも定期的に行って、フワフワのぬいぐるみのような状態を維持してくださいね。
初心者さんにも比較的飼いやすい犬種です。気になっている方は、是非、マルシーズーを愛犬として迎え入れることを検討してみてください。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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