愛犬がどんぐりを食べてしまった!どんぐりを食べた時の対処法

2022.10.11

愛犬がどんぐりを食べてしまった!どんぐりを食べた時の対処法

愛犬とお散歩をしていたら、少し目を離した隙にどんぐりを食べてしまって困った方はいませんか? 野山や公園といった身近に落ちているどんぐりは、犬が拾い食いしやすいものです。 今回は犬がどんぐりを食べた場合に起こる身体への影響から拾い食いさせない対策までを紹介していきます。

【目次】
1.犬はどんぐりを食べても大丈夫なのか?
 1-1.もともと人間はどんぐりを食用としていた!?
 1-2.犬がどんぐりを食べることでの危険性

2.犬がどんぐりを食べた際の対処法
 2-1.摂取したどんぐりの量や種類を確認する
 2-2.無理に吐かせない
 2-3.中毒症状がないか確認する
 2-4.どんぐりの硬い皮による症状がないか確認する
 2-5.カビや除草剤がついていた場合
 2-6.うんちとして排泄されるか確認する

3.犬に拾い食いさせないために
 3-1.犬に拾い食いさせない環境づくり
 3-2.犬が口に物を入れた時の飼い主のリアクション
 3-3.口にくわえたものを離させるしつけ
 3-4.リーダーウォーク

4.拾い食いが習慣となっている場合には
 4-1.室内での対策
 4-2.散歩や外出時の対策

5.まとめ


【掲載:2021.09.26  更新:2022.10.11】

犬はどんぐりを食べても大丈夫なのか?

どんぐりと犬

飼い主の方は愛犬がどんぐりを食べてしまった場合、どのような影響があるのか心配だと思います。
結論からいうと、少量食べてしまっただけならば問題ありません。

◆もともと人間はどんぐりを食用としていた!?

一般的にどんぐりは、リスが食用としているイメージが強いかと思います。
しかし、かつて人間も縄文時代まで遡ると、どんぐりを貴重な食料としていました。
ただし、人間はリスのようにそのままでは食べてはいませんでした。
どんぐりに含まれる「タンニン」と呼ばれる渋み成分(アク)を除去できるよう、加熱調理して食べていたといわれています。

◆犬がどんぐりを食べることでの危険性

どんぐりの成分は半分がたんぱく質、1割が脂質でその他タンニンやサポニンで構成されています。
この中で、犬がどんぐりを大量摂取した場合には「タンニン」という有害物質による健康面での影響があります。
実はタンニンは、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用がある物質です。
一般的にはお茶類やコーヒー、ワインなどにも含まれる「渋み成分」のため、少量摂取なら問題ありません。
しかし、人間と違って小さな身体である犬の体内へ大量に吸収されると、中毒を起こす可能性があります。


犬がどんぐりを食べた際の対処法

もし愛犬がどんぐりを口にくわえている状態なら、素早く口から取り出しましょう。
だだし、飲み込んでしまった場合には以下の対処をしてください。

◆摂取したどんぐりの量や種類を確認する

愛犬がどんぐりを食べてしまった場合には、摂取量と種類の確認が必要です。
どんぐりは少量摂取であれば、問題ないですが、種類によってはタンニンが多く含まれているものもあります。
まずは愛犬の体調を確認しつつ、周囲の状況から摂取量や種類を確認しましょう。

◆無理に吐かせない

愛犬がどんぐりを大量に摂取してしまった場合、ついつい無理に吐かせて、取り出そうとしやすいと思います。
しかし無理に吐かせることにより、どんぐりを喉に詰まらせてしまうことや気管へ入ることで肺炎の原因となることも考えられます。さらには無理に吐かそうとしたことで、愛犬に咬みつかれる可能性も伴います。
絶対に無理に吐かせることはやめましょう。

◆中毒症状がないか確認する

少量摂取なら問題ないどんぐりも、一度に大量に摂取することで中毒を起こす可能性があります。
以下のような中毒症状がある場合には注意が必要です。
・嘔吐
・下痢や便秘
・貧血や肝障害による疲れやすい、元気がない、食欲不振
・粘膜の荒れ

中毒症状を起こしている場合やこれ以外にも体調不良がみられる場合には、速やかに動物病院を受診してください。

◆どんぐりの硬い皮による症状がないか確認する

どんぐりは皮が硬く、しずくのような形で先端は尖っていることが多いです。
そのため、どんぐりを誤飲した場合には喉や消化管といった臓器を傷つける可能性があります。
喉を詰まらせていないか苦しがっていないか、血便はないかといった症状の有無を確認しましょう。

◆カビや除草剤がついていた場合

どんぐりは、野山や公園に落ちていることが多く、カビや除草剤が付着している可能性があります。
誤って愛犬がカビや除草剤が付着したどんぐりを食べてしまった場合には、体調不良や命に関わります。
まずは、周囲に落ちている他のどんぐりにカビや除草剤が付着しているか確認します。
そして、多くのどんぐりに付着している場合には、かかりつけの獣医師へ相談しましょう。

◆うんちとして排泄されるか確認する

木の実であるどんぐりは消化しにくいです。
そのため、誤飲した場合には未消化のまま便として排泄されます。
こまめに、便の中にどんぐりが含まれていないかを確認しましょう。


犬に拾い食いさせないために

秋

犬はオオカミであった頃の名残から落ちているものを口にいれて、そのまま食べることはよくあることです。
また飼い犬の場合には、偶然室内に落ちていた食べ物を食べた経験により、拾い食いの習慣が身についてしまったことも考えられます。
しかし、拾い食いしたものが危険なものであった場合には命に関わります。
愛犬がそうならないためにも、拾い食いさせない対策が必要です。

◆犬に拾い食いさせない環境づくり

犬は子犬の頃に様々な物を口に入れ、物の形や感触を口内で確かめる行動をとります。
そのため、口に物が入らない環境づくりが必要です。
特に、口に入る大きさの物や壊れやすいもの、犬が食べてはいけないものを犬の届く場所に置かないことが大切です。

◆犬が口に物を入れた時の飼い主のリアクション

愛犬に拾い食いさせないためには、犬が口に物を入れた時の自分のリアクションにも注意が必要です。

大声を出すことや慌ててしまう

犬が口に物をくわえていると、「早く取り上げなくては」という意識が働き、大声を出してしまうことや慌ててしまうことがあると思います。
しかし、このリアクションは犬にとって逆効果です。
口にくわえたものを取られてしまうと感じて、飲み込んでしまうことがあります。
もしくは、口に物をくわえた行動が飼い主を喜ばせていると勘違いさせて助長させてしまいます。
「早く取り上げなくては」と焦る気持ちを落ち着かせて、大声をださず、慌てずに口をあけて取り出すようにしましょう。

おやつを見せて、取り上げない

おやつで釣って、くわえている物を取り上げようとする方法は手っ取り早いためやりがちだと思います。
しかし、この方法はオススメできません。
なぜなら、愛犬が物をくわえたら、おやつがもらえると学習してしまう可能性があるからです。
絶対にくわえた物を取り上げるために、おやつは与えないようにしましょう。

◆口にくわえたものを離させるしつけ

犬が何かを口にくわえている時に呼びかけにより、口から離すようにしつけておくことが有効です。
そのため、幼い頃より遊びの中で以下のようなしつけをしておきましょう。

①口にくわえたおもちゃを「ちょうだい」などの呼びかけにより口から離させる。
②この行動ができたら褒めて、おやつを与える

しっかり指示を出して、できたら必ず褒め、ご褒美のおやつを与えることで身につけやすくなります。

◆リーダーウォーク

お散歩中の拾い食い防止には、リーダーウォークが有効です。
リーダーウォークとは、犬がリードを引っ張らずに飼い主の横を歩くことをいいます。
リーダーウォークを身に着けると、愛犬が飼い主の動きに気を配りながら動くようになり、拾い食いしそうなものへ近づかずに済みます。
リーダーウォークのポイントとしては、以下になります。

愛犬にあったリードを使う

愛犬のサイズに合わないリードだと、首が締まってしまうことや首が引っ張られることで身体を傷めてしまいます。必ず愛犬にあったリードを用意しましょう。

飼い主の横を歩くように誘導する

リードにある程度ゆとりをもたせつつ、飼い主の横をあるけるように誘導します。
また誘導する際には、おやつなどを与えて、飼い主の横を歩くと良いことがあると理解させることが大切です。
ぜひ、愛犬にあったリードを使って飼い主の横を歩けるよう訓練を始めてみて下さい。

あわせて読みたい:【ドッグトレーナー監修】愛犬の拾い食いをやめさせるしつけ方法。拾い食いを回避して安全なお散歩を
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拾い食いが習慣となっている場合には

拾い食いが習慣となっている愛犬であれば、以下のような対策を取りましょう。

◆室内での対策

犬の届くところに食べ物や物をおかない

犬の届くところに食べ物や物があると、拾い食いだけでなくいたずらされてしまう可能性もあります。
必ず、犬の届くところに食べ物や物をおかないようにしましょう。

おやつは、床に落としてあげない。

おやつを床に落としてあげることで、拾い食いのきっかけになる可能性があります。
必ずおやつは、手や器に入れてあげるようにしましょう。

◆散歩や外出時の対策

散歩ではリードを短く保つ

伸びるタイプのリードや長いリードでは、愛犬の様子が分からず、飼い主が気づく前に拾い食いをしてしまう可能性が高まります。お散歩でのリードは短く保てるものを使用しましょう。

拾い食いしそうになったら、声をかける

お散歩や外出時に拾い食いをしそうになったら、愛犬の名前を呼ぶなどの声かけが有効です。
名前を呼ぶことにより、拾い食いしようとしていた物から離すことができます。


まとめ

今回は愛犬がどんぐりを食べてしまった場合の身体への影響から拾い食いさせない対策までをご紹介しました。
愛犬がどんぐりを食べてしまった場合、少量であれば問題ありません。
どんぐりは、かつて人間が食料としていた木の実ですが、大量摂取により「タンニン」が原因で中毒を起こす危険性があります。
まずは飼い主が慌てず、落ち着いて愛犬の状況を確認しましょう。
また愛犬が中毒症状を起こしている場合には、速やかに動物病院を受診してください。
愛犬の命や健康を守ることは、飼い主にとって重要な責務です。
どんぐり以外でも、拾い食いをしてしまうと、危険なものは沢山あります。
せひ、愛犬が拾い食いしないよう対策をとるようにしてください。



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