1.犬が病院に行くのに気付くのはなぜか
1-1.飼い主さんの準備が長い
1-2.クレートやキャリーバッグに入れられる
1-3.いつもと違う道を歩く
2.病院に行くと気付いた時の犬の反応
2-1.攻撃的になる
2-2.しっぽを丸めて固まる
2-3.粗相をする
3.なぜ犬は病院に行くのを嫌がるのか
3-1.嫌なことをされる
3-2.病院の雰囲気が苦手
4.病院を嫌がる際の対処法
4-1.安心できるものを一緒に持っていく
4-2.定期的にいく
4-3.ご褒美を用意する
4-4.日頃からクレートやキャリーバックを使う
4-5.病院をお散歩ルートにする
犬が病院に行くのに気付くのはなぜか
病院嫌いな犬の最大の特徴は「病院に行くのに気付く」ということです。
嫌いが故に病院へ向かう雰囲気を敏感に感じ取っていることは確かですが、気付くのには以下の3つの理由があります。
◆飼い主さんの準備が長い
病院に行く時には、散歩に行くだけなら必要のないものの準備をする必要があります。
お金や受診カードといった必需品から、もしもに備えてペットシーツやおやつなどを用意する場合もあるでしょう。
犬は普段とは違う飼い主さんの準備の様子に不信感を覚え、病院に行くのに気付いてしまいます。
◆クレートやキャリーバッグに入れられる
一緒に遠出したことのない犬からすると、クレートやキャリーバッグは病院に行くときだけ出てくるものです。
「ここに入れられる時は病院に行く」とインプットされています。
クレートやキャリバッグを犬に見せただけで気付かれてしまうのも頷けます。
◆いつもと違う道を歩く
病院が徒歩圏内にある場合は、お散歩に行くと見せかけて連れて行くこともあるでしょう。
しかし、お散歩のコースは大体決まっているので、そこから少しでも違う道に行くと違和感を感じるはずです。
そこで飼い主さんがいつもと変わらない様子なら、犬も新しい匂いや景色にワクワクして楽しくお散歩するでしょうが、病院に行く場合は、飼い主さんの様子が違うことがほとんどです。
そこでピンと気付いてしまう犬もいるのです。
病院に行くと気付いた時の犬の反応
病院嫌いの犬が病院に行くと気付いたとき、一体どんな反応をするのでしょうか。
ここでは代表的なものを3つご紹介します。
◆攻撃的になる
普段は滅多に吠えたり噛みついたりしない犬が、病院に行くと気付いたときには攻撃的になることがあります。
リードをつけるのさえも躊躇われるくらいに凶暴化してしまうこともあるのです。
こういうときは無理矢理近づいて怪我をしないように注意しましょう。
◆しっぽを丸めて固まる
病院に行くと気付くと、ドッグハウスの中やベッドなど、自分の落ち着く場所でしっぽを丸めて固まってしまう犬もいます。
攻撃的な場合と比較すると、こちらは飼い主さんが無理矢理にでも抱き抱えて連れて行くことができるため、あまり苦労しないかもしれません。
しかし、病院についてからも診察台で動けなるなどといった緊張状態が続き、見ていて心苦しくなるでしょう。
◆粗相をする
犬は強いストレスや恐怖を感じた時におしっこを漏らすなどの粗相をすることがあります。
普段はお散歩に行った時や庭などの外でしか用を足さない犬でも、病院に行くと気付いたら家の中で粗相をする可能性があるのです。
愛犬に普段と違う様子があれば、病院に行くのを嫌がっているのだと理解してあげましょう。
愛犬のためを思って病院に行こうとしているのに…と複雑な気持ちになるでしょうが、飼い主さんがストレスに寄り添ってあげることで、犬は緊張や恐怖に打ち勝つことができます。
上記の行動が見られたら、できるだけ優しい雰囲気で笑顔を見せて「大丈夫だよ」という気持ちを伝えてあげましょう。
なぜ犬は病院に行くのを嫌がるのか
病院にいくと体の不調を治してもらえますが、その治療には注射などの痛みを感じるものや、レントゲンなど普段と異なるストレスを感じるものなど、必ず多少の不快感が伴います。
行くたびに不快なことをされる場所として認識していると、犬だけでなく人間でも病院嫌いになってしまうでしょう。
病院嫌いの犬の対処法を探るにはまず、どんなところが嫌なのかを知る必要があります。
愛犬は以下のどれに当てはまるのか考えながら読んでみてください。
◆嫌なことをされる
先にも述べたように、病院嫌いになる理由で最も多いのは「病院=嫌なことをされる場所」として認識していることです。
非常に難しいのが、過去に受けた実際の治療が痛かったというケースもあれば、爪切りを不快に思っているケースや、毎回行くたびに乗せられる高い診察台が怖いというケースまで、嫌なことの幅は犬によって様々だということです。
愛犬がどんなところを嫌がっているのか、病院にいるときの様子をよく観察して分析してください。
◆病院の雰囲気が苦手
なにか嫌なことをされた訳ではないけれど、病院の雰囲気がそもそも苦手という犬もいます。
犬が非常に優れた嗅覚を持っていることはよく知られていますよね。
普段嗅ぎ慣れない薬品の匂いや、いろいろな種類の動物の匂いが入り混じった待合室など、病院ならではの雰囲気に圧倒されて不安を感じてしまう場合があります。
愛犬が病院でソワソワした様子をしていたら、雰囲気が苦手なタイプかもしれません。
病院を嫌がる際の対処法
対処法としては「病院のストレスを軽減させる」という犬向けのものと、「病院に連れて行くのを簡単にする」という飼い主さん向けのものの2種類があります。
まずは犬向けの対処法をみていきましょう。
病院のストレスを和らげるには以下の3つが効果的です。
◆安心できるものを一緒に持っていく
飼い主さんの匂いが染み付いたタオルやお気に入りのおもちゃなど、犬が安心するのに使えそうなものは病院に一緒に持っていきましょう。
待合室でのストレスを和らげることができる可能性があります。
病院に行く予定がわかっている時には、タオルなど一緒に持っていくものをあえて洗濯しないようにすると効果的です。
◆定期的にいく
少々荒療治な部分はありますが、犬が病院を嫌がるのは慣れない場所であることによります。
病院は治療をうけるだけでなく、爪切りをしてくれたり良質なドッグフードを購入できたりするので、犬が元気な時でも定期的に通うことができます。
何度も通っているうちに独特な雰囲気にも慣れ、先生や看護師さんと会えて嬉しそうにする姿も見せてくれるかもしれません。
◆ご褒美を用意する
病院に行った日の夜は豪華なお肉のごはんにしたり、好物のおやつを病院に持っていっておいて少しずつ与えたりするなど、ご褒美を用意するのも効果的でしょう。
犬はとても素直なので「病院に来ればご褒美がある!」と覚えれば、いつの間にか病院嫌いを克服しているかもしれません。
不安な状況下で犬が頼りにできるのは飼い主さんだけです。
待合室だけでなく診察中も声をかけたり撫でてあげたり、犬が安心できるように工夫してください。
次に、飼い主さん向けの対処法をみていきましょう。
病院に連れていくのを簡単にするには以下の2つが効果的です。
◆日頃からクレートやキャリーバックを使う
家の中で犬にクレートやキャリーバックの中に入ってもらうトレーニングをすることで、特別感をなくすことができます。
お散歩の前に毎回入ってもらうようにしたり、家を出て数分は犬をクレートに入れたままお散歩したりしているうちに、病院に向かう時にもすんなり入ってくれるようになるでしょう。
◆病院をお散歩ルートにする
病院が徒歩圏内にある場合は、お散歩コースを病院前を通るものに変えてしまうのもおすすめです。
お散歩は日課なので、初めはルート変更に違和感があっても、徐々に慣れていきます。
病院に行く時にも気付かれずに済むでしょう。
飼い主さん向けの対処法は愛犬を騙しているようで罪悪感がある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、愛犬が病院嫌いのままでは病院に行こうとするたびに犬も飼い主さんもストレスを感じ、少しずつ病院から遠ざかってしまう可能性があります。
犬に不調の兆しがあっても「気のせいかもしれない。連れていく方がお互い負担になる」と病院を避けてしまうようになりかねません。
そんな事態を避けるためにも、少々の罪悪感は胸にしまって、ぜひ対処法を試してみてくださいね!
まとめ
いかがでしたか。この記事では、準備中に病院に行くと気付いてしまうほど病院嫌いな犬の対処法について解説しました。
「病院が好き!」という状態まで持っていくのは難しいかもしれませんが、犬も飼い主さんも楽になる方法は必ずあります。
まずはこの記事を参考にして、いくつかの対処法をぜひ試してみてください。
愛犬が健やかに暮らしていくためにも、飼い主として、病院嫌いを克服するお手伝いをしていきましょう!
– おすすめ記事 –
・【獣医師監修】犬の鼻血に気づいたら即、動物病院へ!原因となる病気と対処法 |
・動物病院に行く前に!事前に知っておきたい・準備したいこと12個 |
・ペットの病院嫌いを克服するには? |
・カッパを嫌がるワンちゃんでもこれなら平気!犬用の傘をご存じですか? |