1.引退犬とはどのような犬なのか
4.引退犬を引き取る条件
4-1.室内飼育ができる
4-2.あまり留守にしない
4-3.飼育費用を負担できる
4-4.定期的な健康管理を行える
4-5.愛情と責任をもって飼育できる
引退犬とはどのような犬なのか
引退犬という言葉を聞いたことがあるでしょうか?簡単に言えば引退犬とは、警察犬や盲導犬、繁殖犬などなんらかの作業犬として従事していた犬が現役を引退して、家庭犬として里親さんなどに迎えられて新たな生活をすることを指します。
多くの引退犬は、活躍している内容にもよりますが、シニア期などの年齢を理由に引退することが多いです。
引退犬として有名なものは、盲導犬や繁殖犬です。
盲導犬は視覚障がい者の目の代わりとして寄り添い、一緒に生活しますが、10歳になると現役を引退します。
引退後の譲渡に関しては各盲導犬協会により詳細が異なります。
また、繁殖犬として活躍していた親犬たちは多くの場合、6歳前後には引退犬として里親の元に譲渡されるケースが多いようです。
譲渡の歳に料金がかかるのかなどはブリーターや自治体により異なります。
キャリアチェンジ犬との違い
引退犬について調べていると、キャリアチェンジ犬というワードを見かけることがあります。
特に盲導犬はキャリアチェンジ犬の譲渡先を募集しているケースが多いです。
では、キャリアチェンジ犬と引退犬の違いはなんなのでしょうか?
キャリアチェンジ犬とは、盲導犬などの訓練段階で適さないと判断され、家庭犬としてキャリアチェンジのために譲渡される犬を指します。
盲導犬はどんな犬でもなれるというわけではなく、さまざまな状況に対応する賢さや従順に従う忠誠心、冷静な判断力が必要になります。
そのような厳しい訓練において、盲導犬に適していないと判断された子はキャリアチェンジ犬として、里親さんに譲渡されることがあります。
引退犬との具体的な違いは年齢です。
キャリアチェンジ犬は1歳〜3歳前後と比較的若いうちに譲渡されます。
反対に引退犬はこれからの時間を穏やかに過ごしてほしいという思いから募集することが多く、7歳以降のシニア期になってから譲渡されます。
引退犬を引き取り、家族の一員としてお迎えしたいと考えている方は、引退犬の年齢のことも考慮する必要があります。
また、キャリアチェンジ犬についてもさまざまな条件がついていることがあるため、よく調べてからお迎えするのが、大切です。
引退犬をお迎えするまでのながれ
引退犬をお迎えするまでの流れは募集している団体によって変わります。
ネットなどで探す時には、自分たちが希望する引退犬の条件とマッチする引退犬の情報をリサーチして、募集団体に問い合わせする形になるでしょう。
問い合わせ後は譲渡前に募集団体や自治体に出向いて、実際の引退犬と面会する流れになります。
また団体の方と面談を行い、家庭環境や譲渡するにあたっての流れや条件の説明があります。
面会の日にそのまま譲渡されるということは滅多になく、後日引き渡しの準備が整ってからお迎えとなります。
譲渡先のお家に引退犬を連れてきてくれる募集団体もありますが、ほとんどの場合は里親さんが迎えに行き引渡しとなるようです。
さらには、譲渡後も譲渡先を募集していた団体に定期的に引退犬が元気に暮らしているかどうかを定期連絡することが、条件になっていることもあります。
連絡の方法や写真やメールなど様々なですが、定期的に連絡をする必要がある際には、お互い気持ちよくお付き合いできるようにあらかじめ連絡方法などを明確にしておくことが重要です。
引退犬の情報を調べるのは、ネット検索が主な手段になりますが、盲導犬協会から引退犬を引き取りたいなどある程度希望がはっきりしている場合には、直接団体に問い合わせしてみるのも、良いでしょう。
引退犬を引き取る条件
引退犬を引き取る際に必要な主な条件を紹介します。
引退犬のお迎えを検討している方は参考にしてください。
上記で少し触れたように、引退犬を引き取る条件は自治体により違いがあります。
定期的な連絡が必要な場合や譲渡の先に生体代として料金がかかることもあります。
全体的に言えることは、引退犬はシニアのある程度年齢のいった成犬であることがほとんどです。
若くても2歳前後と性格が出来上がってから、里親さんに譲渡されます。
そのため、里親さんとのマッチングはとても大切であり、普通に子犬をお迎えするよりも飼育環境は引退犬に沿っているか、病気や怪我をしたときに迅速に治療できるようにかかりつけの動物病院があるか、経済的な余裕など条件をしっかりと満たす必要があります。
特に引退犬の譲渡先を探している自治体は、今まで活躍してくれた引退犬に穏やかな余生を送ってほしいと里親さんを募集しています。
しあわせな第二の犬生を過ごしてもらうためにも、厳しい条件を化している団体もあります。
以下で主に上げられる条件について紹介します。
◆室内飼育ができる
基本的には、引退犬はシニアのであることが多く、家族のだんらんの中で穏やかに過ごしてもらうために室内飼育できることが基本になります。
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーのような大型犬でも室内飼育が基本になりますので、室内で飼うことができる家庭に限定されます。
また、賃貸で飼育する場合にはペット可の物件か、大型犬が十分に生活できるスペースがあるか証明する必要があります。
さらに注意したいのは、すでに犬を飼っており引退犬はと多頭飼育になる場合には、先住犬との相性の問題がクリアできなければなりません。
自治体によっては、すでに犬を飼っている家庭は遠慮しますという条件をあげていることもありますよ。
◆あまり留守にしない
仕事等で忙しく、愛犬を留守番させることが多い、家を空けがちな家庭ですと引退犬に寂しい思いをさせてしまうことがあるため、譲渡先はあまり留守にしない家庭が推奨されます。
シニアの引退犬を引き取る際には、急病で体調が悪化する可能性もあります。
そのような時でもすぐに対応できるように家を開ける時間が少なく、誰か家にいるような家庭でお迎えしてもらうのが、理想的になります。
そのため、単身者の家庭に譲渡することはNGという団体もあります。
引退犬に穏やかに過ごしてもらうために家族が複数人いる家庭でのお迎えを希望しているケースが多いです。
◆飼育費用を負担できる
ペットショップなどから犬を迎えた際にも同じことが言えますか、終生飼育を責任が持って行える経済力のある、飼育費用が負担できる家庭への譲渡が前提になります。
ですので、自治体によっては年収や家族の勤務先などを申込書に記入する必要がある場合もあります。
自治体によっては、保証人などが必要なこともあるため、事前に確認しましょう。
特に引退犬がシニアである場合、持病などにより定期的な通院や治療費がかかることがあります。
ご飯やケージなどの生活に必要な費用に加えて、薬代などが月かかることもあります。
◆定期的な健康管理を行える
狂犬病、ワクチン、フィラリアなどかかりつけの動物病院を決めて、定期的に健康管理を行える家庭であることが、条件になります。
日頃から引退犬とはコミュニケーションをとり、少しでも変化を感じたら動物病院にて健康診断できる環境であることが望ましいです。
また、狂犬病は飼い主さんの義務であり、愛犬が健康的に長生きするためにはワクチンやファラリア、ノミダニ予防が大切になります。
そのような健康に関する管理をきちんと行えるようにすることが、大切です。
◆愛情と責任をもって飼育できる
引退犬をお迎えするのは、難しいのでは?と考えてしまう方もいるかもしれません。
大切なことは、責任と愛情を持って終生飼育することになりますので、まずは自分の家庭環境で引退犬をお迎えすることは可能か家族間でよく話し合って決定するのが、良いですね。
引退犬の里親を募集している自治体は、引退犬がその後幸せに家族の愛情に触れながら生活することを望んでいます。
生き物を飼うということは、責任が伴います。
生涯を通して、幸せに快適に生活してもらうために、飼育環境を整えてあげることが大切です。
まとめ
引退犬とは?と引退犬をお迎えするためのポイントについて紹介しました。
引退犬はシニアであることが多いです。
穏やかに余生を過ごしてもらうために、丁寧にマッチングを行い、経済的にも飼育環境をよりしっかりと整えてあげる必要があります。
引退犬との暮らしに興味のある方は参考にしてくださいね。
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