1.そもそも犬にとって「身体を洗う」ことの大切さとは?
3.ドライシャンプーのメリット・デメリットについて知ろう
3-1.ドライシャンプーを使うメリット
3-2.ドライシャンプーを使うデメリット
4.ドライシャンプーの種類別の使用方法
4-1.「泡タイプ」の場合
4-2.「スプレータイプ」の場合
4-3.パウダータイプの特徴と使用方法
4-4.シートタイプの特徴と使用方法
そもそも犬にとって「身体を洗う」ことの大切さとは?
散歩で外に出る機会も多いわんちゃん。
汚れがついたまま放置すると被毛や皮膚トラブルを起こすため、定期的な間隔で洗うことが必要です。
しかし、人間のように毎日洗う必要はありません。
シャンプー頻度の目安としては1か月に1~2回です。
あまり頻繁に洗うと、犬の身体にとってはリスクもあります。
主に、
●自分のニオイが消え、ストレスになる
●洗い過ぎて「必要な皮脂」がなくなる
など、犬の心身ともに負担となるでしょう。
犬にとって、皮脂は「毛にツヤを出す」「皮膚に潤いをとじこめる」などの役割があります。
適度に皮脂を残しておくことで、わんちゃんの被毛と皮膚が守られるため、“シャンプーのし過ぎ”は避けなければいけません。
しかし、逆に“シャンプー頻度が少な過ぎる”のもNGです。
洗わない期間が長すぎると皮脂が過剰となり、何らかの皮膚トラブルを起こす可能性があるので気をつけましょう。
水を使わずに身体を洗える犬用ドライシャンプー
人間よりも頻度は低いとは言え、犬の体を清潔に保つためには、シャンプーは欠かせないお手入れです。
犬のサイズや性格などにもよりますが「毎回ペットサロンで洗ってもらう」という飼い主さんもいれば、自宅で愛犬をシャンプーさせている人もいるのではないでしょうか。
カットの必要がない小型犬なら、お家のお風呂や洗面ボウルなどでも、飼い主さんが洗ってあげられますよね。
しかし、わんちゃんの中には「シャンプーが苦手…!」という子もいて、お湯や水を使って洗うのはなかなか大変な作業になりますよね。
だからと言って、洗わないわけにもいきません。
ドライシャンプーは、そんな悩みを抱える飼い主さんも知っておいてほしいアイテム。
水を使わずに、犬の身体を綺麗にできるシャンプーのことです。
ドライシャンプーのメリット・デメリットについて知ろう
一般的なシャンプーとは違って、ドライシャンプーも愛犬のお手入れに役立ちます。
メリット・デメリットの両方を見てみましょう。
◆ドライシャンプーを使うメリット
まず、ドライシャンプーを使うメリットについてです。
・その1:いつでもシャンプーできる“お手軽感”、いつも清潔!
前述しましたが、自宅でわんちゃんのシャンプーをするのは、飼い主さんとしては一苦労です。
・シャンプーをつけずに体を濡らす
・シャンプーを泡立ててしっかり洗う
・泡が残らないように丁寧にすすぐ
・洗い終わったら十分に乾かす
など、結構な時間がかかってしまいます。
ドライシャンプーの場合、水を使わずに綺麗にできるのでちょっとした隙間時間でもシャンプーが可能です。
わんちゃんの生活スタイルにもよりますが、次のシャンプーまでの間に少し臭ってしまうこともありますよね。
あまり頻繁に身体を洗うと犬にとっても負担が増えるものの、「洗わなければニオイがする」という状態のときもあるでしょう。
ドライシャンプーがあれば、汚れやニオイが気になったときに“いつでも”清潔をキープできますね。
・その2:部分的に洗いたいときに助かる
愛犬の身体を部分的に洗いたくなるシチュエーションは多いものですよね。
・粗相をしたら体がちょっと臭う…
・お腹が不調で下痢をしてしまった
・お庭で遊ばせたらお腹周りに泥汚れ
というように、「足だけ洗いたい」「お尻だけ洗いたい」などにも対応ができます。
トイレトレーニングに失敗して身体が汚れた…、など部分的に綺麗にしたいときにかなり重宝します。
いちいちシャンプーに時間を割かれることもないため、わんちゃん自身もストレスなく体を綺麗にできますね。
・その3:体の弱い子、シニアの子…でも負担をかけずにお手入れ可能
病気でシャンプーが難しい…。
そんな場合でも、わんちゃんの身体は定期的にお手入れする必要がありますよね。
でも、嘔吐や下痢などで被毛が汚れても、水を使って逆に体調が悪化すると大変です。
そんなときでもドライシャンプーならお手入れがしやすくなります。
また、足腰が弱くなったり、寝たきりでほとんど動けないなどのシニアのわんちゃんは、そもそもお風呂場や洗面所に連れていって「洗う・すすぐ・乾かす」というシャンプーの全工程に耐えられるだけの体力や気力もないですよね。
無理に洗えば、精神的なストレスや、転倒によるケガのリスクも考えられます。
ペットサロンにももちろん連れていけません…。
そんなときでも、ドライシャンプーは大活躍。
被毛と皮膚を清潔に保ってあげることができるでしょう。
・その4:シャンプーに慣れていない子犬のケアにも
シャンプーに慣れていない子犬のお手入れに非常に役立ちます。
◆ドライシャンプーを使うデメリット
次は、ドライシャンプーのデメリットについてです。
・その1:洗浄力が弱く、ひどい汚れは落とせない
ドライシャンプーは、一般的なシャンプーと比べると洗浄成分は弱めです。
身体がひどく汚れた場合には、ドライシャンプーだけでは清潔さは復活できないでしょう。
・その2:間違った使い方で効果は激減…
水を使うシャンプーの場合、「身体を濡らす→泡立てて洗う→すすぐ→乾かす」といった感じで、身体を洗う手順はほとんど同じです。
しかし、ドライシャンプーは“種類”ごとに特徴が異なるため、使い方もそれに合わせなければなりません。
間違った使い方で洗浄しても、「汚れが落ちなかった」「まだニオイがする…」と効果への満足度が低いこともあるでしょう。
ドライシャンプーの種類別の使用方法
犬用ドライシャンプーは、いくつかの種類があります。
それぞれ特徴が異なるため、種類ごとの特徴や使い方、メリット・デメリットもおさえておきましょう。
◆「泡タイプ」の場合
ボトルから出てくるクリーム状の泡でわんちゃんの身体を洗うことができます。
濃密な泡が被毛に浸透して汚れやニオイも
すっきりします。
◎使用方法
ボトルから出てきた泡を「直接」、もしくは「タオルにとった泡」のどちらかを犬の身体につけていきます。
被毛の間にも浸透するようになじませましょう。
そして、洗浄成分を取り除くように拭き取ればOKです。
ひどい汚れの場合、濡らしたタオルで拭き取るのもいいでしょう。
最後は、ブラッシングで被毛を整えてくださいね。
●「泡タイプ」のメリット
クリーミーな泡が被毛に浸透して汚れを取ってくれます。
「粗相をしたからお尻周りだけ洗いたい」「散歩中に足だけ汚れてしまった」など部分的に汚れたら、そこを中心に泡をつけて洗うことができます。
●「泡タイプ」のデメリット
泡の拭き取り不足・ブラッシング不足により被毛が“ゴワゴワ”と固まってしまうことも…。
泡をつけて終わりではないため、その後しっかり拭き取る作業が必要です。
また、泡のつけすぎも注意しなければなりません。
◆「スプレータイプ」の場合
容器に入った液状の洗浄成分を愛犬にスプレーで吹きかけるタイプのドライシャンプーです。
◎使用方法
犬の身体に直接吹きかけたら、軽めにマッサージして液を浸透させて汚れを浮かします。
その後、拭き取って仕上げます。
●「スプレータイプ」のメリット
シュッと吹きかけると洗浄成分がダイレクトに犬の身体に作用します。
とても簡単に身体を洗うことができます。
●「スプレータイプ」のデメリット
吹きかける量が多いと乾燥するまで時間がかかり、わんちゃんが「寒い」「不快」と感じる原因となってしまいます。
◆パウダータイプの特徴と使用方法
泡やスプレーと違い、パウダータイプの特徴は“乾いた粉末”という点です。
◎使用方法
パウダーを気になる汚れにふりかけ、摺りこんでいきます。
粉が消えるまでブラッシングをしましょう。
場合によっては、濡れタオルで拭きとるのも可能です。
●「パウダータイプ」のメリット
パウダータイプのドライシャンプーは、泡や液状のスプレーと違い“水分”がありません。
わんちゃん的にも「濡れて冷たい」という不快感が少ないかもしれませんね。
●「パウダータイプ」のデメリット
粉を均一に振りかけるのが難しいでしょう。
一点に集中してしまうと、ブラッシングをしてもなかなか粉が消えないこともあります。
“丁寧さ”が求められるドライシャンプーと言えます。
◆シートタイプの特徴と使用方法
洗浄成分が含まれたシート状のドライシャンプーです。
サイズもいろいろあり、部分的に拭ける小さなものから、大判のものまであります。
◎使用方法
シートタイプの使い方は、拭くだけです。
汚れの状態によって「被毛の内側まで拭く」「複数枚使う」など使い分けましょう。
●シートタイプのメリット
シートタイプのドライシャンプーは、何と言っても「お手軽」という点。
1枚ずつ取り出して使える持ち運びタイプなら、散歩などの外出時にも助かります。
「汚れがついた!」というタイミングで、「1.シートを取り出す、2.拭く」という2ステップで汚れに対応できてスピーディーです。
●シートタイプのデメリット
洗浄能力がかなり弱いです。
どちらかと“表面だけ”の汚れには効果がありますが、被毛の内部まで到達した汚れにはあまり効果がありません。
また、ひどい汚れの場合、1枚では足りずに何枚も使わなければならないでしょう。
ドライシャンプーに注意ポイントはあるの?
次に、ドライシャンプーを使うときに覚えておきたい注意点を見ていきましょう。
◎わんちゃんの安全面を考えたドライシャンプー選びをする
犬は自分の体に何かニオイがつくと、気になってペロペロと舐めることがあります。
“舐めるかもしれない”という犬の特徴を考えて、犬の体内に入っても安全な原料で製造されたものを選びましょう。
「舐めても大丈夫」と記載されていれば安心ですが、念のため成分をしっかりとチェックしてくださいね。
◎商品ごとに注意点をしっかりと読む
種類ごとの使用方法を前述しましたが、正しい使い方や具体的な注意点は商品ごとに異なります。
パッケージ記載の注意点をしっかり確認して正しく使いましょう。
◎目や耳に直接入れないように
洗浄成分が目や耳に入らないように気をつけてくださいね。
◎使った後、異常がないかチェックをする
犬用ドライシャンプーは、犬の身体に合わせて作られています。
でも、わんちゃんの体質には個体差があるので、なかには使用後に何らかの異常が現れるケースもあるでしょう。
また、そもそも皮膚トラブルを抱えている犬の場合、ドライシャンプーの使用で悪化させる恐れもあるため注意です。
動物病院で相談してみましょう。
◎しっかりと拭き取り・仕上げにブラッシングを
泡タイプ、スプレータイプなど水分を含んだドライシャンプーの場合、しっかりと拭き取った後に仕上げにブラッシングをしましょう。
まとめ
犬の身体にとっても“不衛生”は大敵です。
でも、水を使って何度も洗うと身体には負担が大きいです。
水を使うシャンプーよりは洗浄力が弱まるものの、「汚れが付いたところだけ洗いたい」など部分的な洗浄にも便利なのがドライシャンプーです。
「シャンプーが苦手」「高齢でシャンプーが負担」という訳アリのわんちゃんへも使うことができます。
ただ、便利なドライシャンプーでも使い方を間違うと犬の皮膚にトラブルを起こす可能性も考えられます。
ドライシャンプーの種類に合わせて、正しい使い方でわんちゃんを守ってくださいね。
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