ワイマラナーの特徴
ワイマラナーはドイツ原産の大型犬で、体高60〜70㎝前後、体重30〜40kg程度になると言われています。
日本の街中ではなかなか見かけない犬種なので、まずは「ワイマラナー」という犬種の特徴について、じっくり見ていきましょう。
◆見た目
とても筋肉質でしなやかな体に光沢感のあるシルバーの皮毛が特徴的な見た目をしています。
首や足はスラリと長く、目はブルーや琥珀色といった色素の薄いカラーをしていることから、人間に置き換えると「外国人モデル」のような雰囲気があります。
被毛は短毛と長毛の2種類のタイプがありますが、カラーはどちらも共通しています。
子犬期にはスカイブルーのような明るいブルーヘアだったものが成犬になるにつれてシルバー、グレー、ノロジカ色、琥珀色などに変化していきます。
一般的なカラーはシルバーと言われていますが、犬の個性として多少の差があるということは知っておきましょう。
また、大きな垂れ耳や頭部の被毛は他の部分に比べて淡いカラーになっていることが多かったり、胸や足の指あたりに白くて小さなまだら模様が見られたりすることもあるようです。
◆寿命
ワイマラナーの平均寿命は11〜14歳です。
犬は体が大きくなればなるほど、あまり長生きができなくなるという特徴があります。
そのため、短命に感じた方もいらっしゃるかもしれませんが大型犬としては平均的な寿命と言えるでしょう。
◆性格
ワイマラナーは狩猟犬や番犬として活躍してくれるとして非常に評価の高い犬種です。
高い持久力や忍耐力を持っているのはもちろんのこと、飼い主さんに忠実で従順な性格をしているため、一緒に暮らしているとその賢さに驚かされることもあるでしょう。
小さなお子さんがいるご家庭では、子どもと一緒に遊ぶ子守犬としても活躍してくれそうな活発さと甘えん坊な一面も持っています。
ただし、家族以外には人見知りで神経質なところがあるので、幼い頃から他の人や犬と触れ合わせて社会性を育てる工夫は必要かもしれません。
長毛のワイマラナーはどんな見た目なのか
ワイマラナーといえば短毛のイメージがあるように、長毛タイプは珍しい存在です。
実際には見たことがないという方も多いかもしれませんね。
しかし、実際には長毛のワイマラナーは一般的な短毛タイプよりも全身の毛が少し長くなる程度でカラーなど他の特徴にほとんど違いはありません。
「少し長くなる程度」とは言ったものの、耳やしっぽ、首から胸元にかけてなど、部位によって特に皮毛が長いところはあります。
体の部分によって被毛の長さが変化しているなんて、なんだかお洒落ですよね。
長毛のワイマラナーは抜け毛が多いのか
長毛と聞くと気になるのが抜け毛の量ではないでしょうか。
実は、長毛のワイマラナーは抜け毛が比較的少ないと言われています。
◆毛の量がそこまで多くない
長毛のワイマラナーの抜け毛が少ない理由にはまず、そもそも毛の量が多くないということが挙げられます。
先にもご紹介したように、ワイマラナーの場合は長毛と言ってもそこまで厚い被毛ではなく、短毛が少し長くなった程度です。
そのためシベリアンハスキーなど厚い皮毛に覆われた長毛の犬種と比較すると、その抜け毛の量は段違いに少ないのです。
◆アンダーコートがない
また、ワイマラナーにはアンダーコートがないというのも抜け毛が少ない理由と言えます。
犬の被毛はダブルコートとシングルコートという2種類の構造によって区別されます。
ダブルコートは「紫外線などから皮膚を守るオーバーコート」と「体温を保持するのに役立つアンダーコート」と呼ばれる毛質の異なる毛が1つの毛穴から生えています。
アンダーコートは寒い季節には必要ですが、気温が上がる春〜夏にかけては不要な毛となるため抜け落ちます。
対してシングルコートは皮膚を守るオーバーコートのみが生えている被毛です。
人間と同じように年間を通して少しずつ毛が抜け落ちることはありますが、季節による生え変わりで大量の抜け毛が発生することはありません。
ワイマラナーは後者のシングルコートの犬種なので抜け毛が少ないのです。
ワイマラナーのお手入れ
光沢のある被毛が特徴のワイマラナーですから、その美しさを保つためにしっかりお手入れしてあげたいですよね。
長毛タイプと短毛タイプではお手入れに違いはあるのでしょうか。
最後に、それぞれのお手入れ方法について見ていきましょう!
◆長毛
美しい被毛を健やかに保つのに特別なケアや定期的なトリミングは必要ありません。
欠かせないお手入れとしてはシャンプーとブラッシングという非常に一般的なケアだけで十分です。
大切なのはその「頻度」ですよ!
シャンプー
犬は頻繁にシャンプーすると本来必要な皮脂まで奪われて皮膚が乾燥してしまいます。
乾燥した皮膚はトラブルの原因にもなってしまうので、被毛がベタついてきたり体臭が強くなったりするまではシャンプーする必要はありません。
目安としては「月に1〜2回程度」が望ましいでしょう。
もちろん、出かけた先で泥がついてしまったなど重度の汚れに関しては、たとえ前日にシャンプーしていたとしてもきちんと洗ってきれいにしてあげてくださいね。
その際、汚れた箇所だけ洗ったり、皮膚まで届かない毛の部分だけを洗ったりといった工夫をしてあげると良いかもしれません。
ブラッシング
先にも述べたように、ワイマラナーは長毛でも抜け毛が少ないため、他の長毛犬種のようにブラッシングを毎日する必要はありません。
目安としては「週に1〜3回」でシャンプーよりは頻度の高いお手入れです。
耳の周辺や脇の下、内股といった動いた時に擦れる部分は毛が絡まりやすいので、特に丁寧にブラッシングしてあげてください。
おすすめはラバーブラシをメインとして毛の流れを整えた後、獣毛ブラシで仕上げをするブラッシング方法です。
こうすることで被毛に艶が出て、ワイマラナーの美しさがより際立ちますよ。
◆短毛
短毛の場合も長毛同様、特別なケアは必要ありません。
主なお手入れはドライシャンプーとブラッシングの2つのみです。
ドライシャンプー
ドライシャンプーとはシャンプー液が染み込んだ専用のウェットタオルや、家にある普通の水気を絞ったタオルなどを使って体を拭き上げるお手入れ方法です。
長毛と同様に普通のシャンプー(月に1〜2回)を行っても問題はないですが、短毛の場合はこのドライシャンプーを毎日行っていれば長期間清潔な被毛を維持することができるため、あまり必要性がないのです。
大型犬のワイマラナーを家でシャンプーするのはなかなかの重労働なので、短毛タイプであればこまめなドライシャンプーをおすすめします。
ブラッシング
短毛タイプにも欠かせないお手入れがブラッシングです。
長毛タイプでもおすすめしましたが、短毛タイプでは特にラバータイプのブラシを使用するようにしてください。
短毛のブラッシングは皮膚に直接ブラシをかけているのと大差はありません。
そのため毛を整えるだけでなくマッサージ効果もあると言われていますが、ブラシの種類によっては皮膚を傷つけてしまうことがあります。
ラバータイプなら柔らかいゴムでできているため、安心してブラッシングできますよ。
目安の頻度としては、長毛と同様に「週に1〜3回程度」が望ましいでしょう。
また、長毛・短毛にかかわらずおすすめしたいのがトリミングサロンの利用です。
トリミングサロンにはヘアカットだけでなく、爪切りや耳掃除、肛門腺絞り、足裏の毛のカットなどの細かなケアがセットになった「シャンプーコース」があります。
ヘアカットをしないでシャンプー目的での利用もできるのです。
大型犬のワイマラナーをご家庭のみでケアするのはとても大変です。
ワイマラナーをお家にお迎えする際には負担を軽減するために、ぜひトリミングサロンの定期的な利用を検討してみてくださいね!
まとめ
いかがでしたか。この記事では、長毛のワイマラナーについて徹底解説しました。
とても珍しいタイプの犬種ですが、性格も良くお手入れはシンプルで非常に飼いやすいことが分かりましたね。
長毛のワイマラナーを飼ってみたいと考えていた方の背中を押すことができていたら幸いです。
この記事を参考にして、新しい家族をお迎えしてみてはいかがでしょうか?
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