愛犬に鯵を与えても大丈夫?犬と鯵について徹底解説します!

2022.06.04

愛犬に鯵を与えても大丈夫?犬と鯵について徹底解説します!

鯵は栄養素が豊富なだけでなく、刺身からフライまで幅広く調理できることからも私たちの食卓に身近な食材ですよね。 栄養価が高い鯵を愛犬にも与えてみたいと考えたことのある飼い主さんも少なくないはずです。 そこでこの記事では、鯵に含まれる主な栄養素や期待できる効果から犬に鯵を与える時のデメリット、鯵を与えた犬が体調を悪くした時の対処法までまとめてご紹介します!

犬に鯵を与えても良い?

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結論からお伝えすると、鯵は犬が食べても問題ありません。
問題ないといっても、与えることでなにかメリットがあるのでしょうか。
以下で詳しく見ていきましょう。

◆鯵に含まれる主な成分

鯵に含まれている健康効果の高い成分について、ここでは3つご紹介します。

カルシウム

鯵はカルシウムを多く含む食材です。
カルシウムは、人間と同じく犬の身体作りにも必要不可欠な栄養素で、骨や歯を形作るほか血液や筋肉の健康維持にも大きな役割を果たします。
一般的な鯵(真鯵)の場合、100gあたりおよそ25〜26gのカルシウムが含まれていると言われています。

セレン

セレンはミネラルの一種で、強い抗酸化作用を持つことで知られています。
この抗酸化作用により、身体の免疫力アップや老化防止、さらには癌やアレルギーの予防にも効果が期待できます。
セレンは鯵の皮部分に多く含まれており、皮を焼いて食べることで真鯵100gあたり78μgものセレンを摂取できます。

ω-3脂肪酸

鯵などの魚の脂肪には、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)といったω-3(オメガスリー)脂肪酸が含まれています。
このオメガスリー脂肪酸は、健康維持のために積極的にとるべき必須脂肪酸のひとつとされていて、犬の健康にも大きな効果をもたらします。
具体的には、癌や認知症の予防、目や網膜といった視神経の疲労回復、血流改善、学習脳略の向上などといった効果が期待されています。

◆期待できる効果

先述した、鯵に含まれる成分は犬の健康にどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。
ここではより具体的にご説明します。

◎骨や歯の強化
犬の食事に鯵を取り入れると、カルシウムを豊富に摂れるため骨や歯の強化につながります。
カルシウムが不足すると骨や歯が弱くなることはもちろん、脳の機能が弱まることでイライラしやすくなるといった恐れもあります。
犬の場合は噛んだり吠えたりといった行動が増え、攻撃的になる可能性があるでしょう。

◎認知症予防
人間と同じように、犬も歳を重ねるとともに認知症発症のリスクが高まります。
鯵に含まれているオメガスリー脂肪酸のうち、DHAは認知症予防に効果が期待できることが知られています。愛犬にいつまでも元気でいてもらうためにも、鯵は効果的な食材です。

◎皮膚炎や歯周病の緩和
DHAと同じオメガスリー脂肪酸のうち、EPAには抗炎症作用があることがわかっています。
そのため、アレルギー性皮膚炎およびアトピー性皮膚炎、歯周病などの症状緩和に効果があります。
さらに、EPAには癌予防の効果も期待されています。
これらの病気は人間だけでなく犬も発症する恐れのあるものです。
病気予防のためにも愛犬に鯵を与えることは効果が高いと言えます。

◆犬に与える時のデメリット

栄養価が高く健康に良いアジですが、犬に与える時にはいくつかの注意点があります。

●アニサキス
生のアジにはアニサキスが寄生しているおそれがあります。
アニサキスは加熱することで死滅することがわかっているので、犬に鯵を与えるときにはあらかじめ加熱調理してから与えるようにしましょう。

●チアミナーゼ
鯵をはじめとする生魚に含まれる酵素のチアミナーゼにも注意が必要です。
チアミナーゼは体内のビタミンB1(チアミン)を分解する働きをもち、摂り過ぎると心肥大や麻痺を起こし、最悪の場合は死に至る恐れもあります。
アニサキス同様、このチアミナーゼも加熱により不活性化させられるため、犬に鯵を与えるときは必ず事前に加熱調理しておきましょう。

●骨
鯵に限らず、魚を食べるときには小骨に気をつけなければなりません。
人間ですら手こずる魚の小骨は、犬の食道や胃に刺さる恐れがあり、治療のために外科手術が必要になるケースもあります。
犬に鯵を与えるときは、前もって小骨をキレイに取り除きましょう。

●アレルギー
ケースとしては稀ですが、鯵に対してアレルギーを持つ犬もいます。
犬に鯵を与えた後、下痢や嘔吐といった症状が出た場合はただちに動物病院を受診しましょう。
愛犬の様子を見ながら、鯵に興味を示しているのであれば少量から与えてみてください。

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●ヒスタミン食中毒
鯵をはじめとする青魚前半に含まれるヒスタミンにも気をつけましょう。
ヒスタミンはアミノ酸の一種で、とくに常温で長時間放置された魚に多く見られます。
このヒスタミンを摂取するとアレルギー反応に似た食中毒を引き起こす恐れがあるため、犬に鯵を与えるときは必ず新鮮なものか、直前まで冷凍保存されていたものを与えるようにしてください。


鯵の与え方

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犬が美味しく安全にアジを食べられるように気をつけておくべきポイントを、3つに絞ってご紹介します。

◆加熱する

先述の通り、アニサキスやチアミナーゼのリスクを考え、犬に鯵を与える際は火を通したアジを与える時には加熱調理が必須条件です。
加熱調理の方法としては、湯通し、焼く、煮るなどが考えられます。
なお、鯵は茹でると栄養価がお湯に逃げてしまうため、栄養摂取のためには焼いたものを与えるのがおすすめです。
犬が火傷しないよう、少し冷ましてから与えるようにしてくださいね。

◆骨を取る

加熱調理が完了したら、鯵の小骨をあらかじめ丁寧に取り除いておくことも忘れないようにしましょう。
犬はものを食べる時、人間のようによく噛んだりせず丸飲みするように食べるため、鯵に小骨が残っていると食道や胃を傷つけてしまう恐れがあります。
犬に鯵を与える際には必ず事前に身をほぐして、細かい小骨まで取り除いたうえで与えましょう。


犬に鯵を与える時の注意点

犬に鯵を与えるときには、あらかじめ火を通し、小骨をキレイに取り除くほかにも、いくつかの注意点があります。
愛犬が安全に鯵を食べられるように、責任ある飼い主として気をつけておくべきポイントを知っておきましょう。

◆与える量に気をつける

犬に鯵を与えるときには、あくまでおやつとして与えましょう。
犬にとって必要な栄養素は基本的に毎日のドッグフードで十分に摂れるからです。

犬は体重によって理想の食事量が異なり、それによって副食の量も決まります。
副食は1日の食事量全体の10%が目安です。

【体重4kg未満の超小型犬】

犬種:ポメラニアン、マルチーズ、マメシバ、ヨークシャーテリア、チワワ、トイプードルなど
食事量:1日あたり100〜200g
副食量:10〜20g

鯵1尾あたりの可食部はおよそ50gが相場なので、1日あたり可食部の1/5を目安に与えると丁度良いでしょう。

【体重4kg以上10kg未満の小型犬】

犬種:ミニチュアダックスフンド、ボストンテリア、柴犬、パグ、シーズーなど
食事量:1日あたり300〜500g
副食量:30〜50g

1日あたり鯵1尾の可食部のうち3/5からまるごと1尾が目安です。

【体重10kg以上25kg未満の中型犬】

犬種:テリア、ジャーマンピンシャー、バセンジー、ビーグル、ボーダーコリー、ブルドッグなど
食事量:1日あたり500〜1000g
副食量:50〜100g

鯵に換算すると1日あたり1〜2尾が目安です。

【体重25kgを超える大型犬】

犬種:ゴールデンレトリバー、ラブラドルレトリバー、秋田犬、ダルメシアン、ドーベルマン、ボクサーなど
食事量:1日あたり1000g以上
副食量:100g以上

単純換算では1日あたり鯵2尾以上となりますが、実際の愛犬の体重や運動量などによって鯵を与える量は調整する必要があるでしょう。

◆余分な味付けをしない

犬に鯵を与えるときは、人間用の調理はしないことが大切です。
塩焼きやフライ、煮付けといった味付けをすると、犬にとっては塩分の摂り過ぎとなり、かえって健康を損なってしまいます。
味をつけずに焼いたり、煮たりした鯵が犬にとっては好ましいです。
そのため、愛犬に鯵を与える際には人間用とは別に調理をする手間が必要になるでしょう。


体調を崩した時の対処法

もしも犬に鯵を与えた後に下痢や嘔吐といった体調不良が見られる場合は、すぐに鯵を与えるのを止めて様子を見ましょう。
鯵は比較的アレルギー報告が少ない食材ではあるものの、犬によってはアレルギー反応を引き起こす場合があります。
また、鯵そのものが傷んでいたなどの原因も考えられます。

数日経っても犬の体調が回復しない場合は、そのまま放置せずに動物病院へ連れて行き、専門家に診てもらうことが大切です。
特に下痢や嘔吐の症状が出ている場合は、早急に獣医師に相談する必要があります。
場合によっては命に関わることもあるため、「まだ病院に行かなくても大丈夫だろう」などと症状を軽く考えたりせず、専門的な知識を持つ獣医師から適切な対処法を教わることが重要です。


まとめ

いかがでしたか。
今回の記事では、犬に鯵を与えるメリットや注意点をまとめて紹介しました。
栄養豊富で私たち日本人の食卓にも馴染み深い鯵は、犬の健康を維持するうえでも大切な役割を果たします。
とはいえ、適切な下準備や調理方法を守らなければ、かえって犬の健康を害することになりかねないので注意が必要です。
この記事の内容を参考にして、ぜひ愛犬に鯵を食べさせてみてはいかがでしょうか?



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ゆうな

ゆうな

赤ちゃんの頃から犬、猫、フェレット、ハムスター、インコと一緒に暮らしてきました。 とにかく動物が大好きで、日課は動画の動画を観ることです。 私自身も更に知識を深めながら、動物の為になる記事をご提供します!


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