白い大きな犬といえば「グレートピレニーズ」
大きい犬といえば「グレートピレニーズ」を思い浮かべる方が多いのではないのでしょうか。
原産国はフランスで、体高は65~80cm、体重は45~60kgと超大型犬に分類されます。
◆グレートピレニーズの性格
性格は温厚で穏やかで、家族によくなれます。
ですが、もともとは番犬や牧羊犬として働いていた歴史がある犬ですので、テリトリーを守ろうとする防衛意識が高いです。
見知らぬ人には警戒心をよく持つ犬種ともいえますので、子犬の頃から家族以外の人や物に対しても耐性が付くようしつけをしましょう。
◆グレートピレニーズの特徴
グレートピレニーズは「名犬ジョリィ」や「スパイファミリー」など、アニメに登場することもある犬種で、白い大きな犬といえばこの姿を思い浮かべる方も多いのでは。
がっしりとした体つきでありながら、優雅さを感じさせるのが「グレートピレニーズ」の魅力と言えます。
グレートピレニーズの歴史は長く古いものですが、世間にその存在が広く伝わったのは、ルイ14世が「王家の犬」として飼育をはじめたことがきっかけであるとも言われています。
また、マリー・アントワネットもその見た目の美しさや警護犬としての能力を認め、グレートピレニーズを護衛犬として飼育していたと言われています。
そんな貴族にも愛されたフサフサとした豊富な被毛は、原産国であるフランスのピレネー山脈で働いていた時代に、山岳地の寒さに耐えられるように備わったものです。
被毛はダブルコート(毛の二重構造)になっている為、ブラッシングは欠かせません。
また、その他にもグレートピレニーズといえば、狼爪を持つ犬種であることも1つの大きな特徴です。
最強の獣猟犬「ドゴアルヘンティーノ」
フワフワなグレートピレニーズと対照的に、スマートな姿がかっこいい「ドコアルヘンティーノ」も白い大きな犬です。
原産国はアルゼンチンで、体高は60~70cm、体重は35~45kgと大型犬サイズです。
◆ドゴアルヘンティーノの性格
元々は闘犬やイノシシなどの狩りを行う猟犬として飼育されており、見た目からも伝わってくるようなワイルドな気質があります。
しかし、現在のドゴアルヘンティーノは、大人しい気性が備わるよう交配が重ねられたため、基本的な性格は陽気で素直。
ですが、かつて最強の獣猟犬と呼ばれたように、力強い犬種であるためしっかりとしたしつけが必須です。
現在も猟犬として活躍している犬種であり、飼い主さんや家族に忠実です。
◆ドゴアルヘンティーノの特徴
全身白い短毛が生えていますが、頭部には時折暗色の斑点があります。
JKCの基準では『頭部の10%以上を覆わなければ目の回りのブラック又はダークな斑は一つに限り認められる。』とスタンダードが定められています。
闘犬から猟犬へと変わっていったように、嗅覚が非情に鋭い犬種です。
ピューマやジャガーなどの大型獣向けの猟犬として活躍した過去があります。
現在は護衛犬、軍犬、警察犬として活躍しているので、ワイルドな白い大きな犬を見てどんな犬なんだろうと気になった人は、こちらのドゴアルヘンティーノだったかもしれませんね。
ハンガリー原産の白い大きな犬「クーバース」
日本ではあまり馴染みがありませんが、白い大きい犬の代表格として知っておきたい犬種「クーバース」です。
原産国はハンガリーで、体高は66~76cm、体重40~60kgと超大型犬の分類になります。
◆クーバースの性格
勇敢で恐れを知らず、防衛本能や縄張り意識が強く、信頼した飼い主さんやその家族を必死に守る性格です。
その反面、知らない人にはなかなか懐かず気を許しません。
家族以外の人と接する場合は、家族が目を話さないように注意が必要です。
賢くて好奇心が旺盛、独立心も強いので、しっかりとした基本のしつけと信頼関係が築ければよいでしょう。
◆クーバースの特徴
クーバースの被毛は、グレートピレニーズと同じくダブルコートです。
原産国ハンガリーは1年を通して乾燥していて、高温多湿である日本は生活に適した気候とは言えません。
その為、湿度の高い時期は注意が必要です。
一方寒さには強い特徴があります。護衛犬・番犬として活躍してきましたが、狩猟能力も高く猟犬としても働いてきました。
立ち耳の白い大きな犬「ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ」
真っ白で大きな耳と大きなしっぽが美しい、「ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ」。
原産国はスイスで、体高は55~66cm、体重は30~40キロと大型犬の分類になります。
シェパードと聞くと、警察犬などで有名な茶色や黒の毛色をしている「ジャーマンシェパード」を思い浮かべる方がほとんどかと思いますが、ホワイトシェパードも元をたどればジャーマンシェパードなのです。
むかし、ジャーマンシェパードは元々番犬として飼われていましたが、白色の被毛をもって生まれたジャーマンシェパードの白変種個体は番犬としては不敵格とされ犬種標準から排除されていました。
しかしその後愛好家が増え、白い被毛のジャーマンシェパードの繁殖をスイスのブリーダーがはじめたことが、ホワイトシェパードとして犬種が定着し始めたきっかけと言われています。
実は同様のルーツで、アメリカ原産の犬種として「アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパード」という犬種がいます。
どちらもジャーマンシェパードの白変種であった犬がルーツとなっていますので、見た目で見分けるのは困難とされています。
◆ホワイト・スイス・シェパード・ドッグの性格
ホワイト・スイス・シェパード・ドッグは、ジャーマンシェパードから派生した犬種ですが、シェパードに見られるような攻撃性はほとんどなく、穏やかで優しい性格です。
非常に賢く、飼い主さんに対して忠実。温厚で有効的な性格は飼い主さんやその家族以外にも見られ、フレンドリーです。他の犬やペットとも仲良くできます。
◆ホワイト・スイス・シェパード・ドッグの特徴
耳は大きな立ち耳で、体格はがっしりと筋肉質。被毛はダブルコートです。
ショートコートとロングコートの2種類がいます。
毛は密集しており、ふわふわとしてさわり心地が良いですが、抜け毛は多く、特に換毛期(春~夏・秋~冬)は抜け毛が増えますのでお手入れが欠かせません。
中型犬に分類される白い大きな犬
「白い大きな犬」のイメージがあっても、実は中型犬に分類されている犬種もあります。
ここでは、中型犬として扱われている白い大きな犬をいくつかご紹介します。
◆モフモフの白い犬「サモエド」
「サモエド」は、中型犬に分類される白い大きい犬です。ロシア産でそり犬や猟犬として活躍してきました。
大きさで言えば、前に紹介したグレートピレニーズの方がかなり大きいですが、サモエドも体高は54~60cm、体重は16~30kgと単体で見れば大きい犬と言えます。
グレートピレニーズは、日本ではなかなか見ることはないので、『白い大きな犬』といえばこちらのサモエドを思い浮かべる方もとても多いと思いのではないでしょうか。
サモエドはフレンドリーで他人にも他犬にも社交的。ボール遊びなども大好きで、番犬というよりは子供の良き遊び相手となります。
極寒のロシアが原産国ですので、寒さに耐え垂れるよう被毛はダブルコートです。
体格に似合わず少食なのも特徴と言えるでしょう。
◆従順で活発な白い犬「アメリカンエスキモードッグ」
「アメリカンエスキモードッグ」は、中型犬の白いモフモフな犬種です。
名前の通り原産国はアメリカで、体高は38~48cm、体重は10~16kgほど。
性格は友好的で活発なので、飼い主さんといっしょになって遊ぶことが大好きです。
祖先はジャーマンスピッツでドイツからの移民によって、200年ほど前にアメリカに持ち込まれました。
被毛はダブルコート。まっすぐにたった耳。
大きな声でよく吠えるので、しつけはしっかりとする必要があります。
日本ではあまり見かけることのない犬種ですが、アメリカでは「エスキモー」の愛称で大人気の犬種です。
◆好奇心旺盛な白い犬「日本スピッツ」
中型犬に分類される白い大きな犬、続いては「日本スピッツ」です。
名前に日本と入っている通り、原産国は日本で、体高は30~38cm、体重は8~10kgほどです。
性格は人懐っこく、活発で遊ぶのが大好きです。
好奇心は旺盛ですが、その一方で警戒心も強いところがありますので、見知らぬ人には神経質になることも多いようです。
一昔前には「スピッツは無駄吠えがひどい」と言われていた時もありましたが、近年は無駄吠えが少なく、温和な性格をした子が増えていると言われています。
名前の「スピッツ」はドイツ語で「尖った」という意味ですが、スッと伸びた尖ったマズルからその名が付いたと言われています。
他にも三角形の立ち耳や、ふさふさとした尾、こちらも純白の被毛を持っているところも特徴と言えます。
まとめ
今回は、「白い大きな犬」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
「白い大きな犬」と言っても、様々な種類がいることがおわかりいただけたと思います。
フワフワモフモフな白い犬と暮らしたい!かっこいい白い大きな犬と暮らしたい!と思った際には、是非こちらの記事を参考に、犬種ごとの性格や特徴をよく理解した上でお迎えを検討してみて下さい。
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