1.犬にグレープフルーツは少量なら与えても大丈夫!
2.犬にグレープフルーツを与える際の注意点
2-1.犬にグレープフルーツを与える際の注意点
2-2.外皮は「ソラレン」中毒を引き起こす
2-3.薬に作用してしまう可能性がある
4.犬がグレープフルーツで中毒を起こした時の症状
4-1.下痢
4-2.嘔吐
4-3.元気がない
4-4.湿疹や痒がる
4-5.目が赤くなる
5.万が一、犬がグレープフルーツを多量食べてしまった場合
5-1.症状が出たら、すぐに動物病院へ連れて行く
6.その他、果物で注意する点
6-1.グレープフルーツのルビーは与えても大丈夫?
6-2.グレープフルーツのアロマは大丈夫?
犬にグレープフルーツは少量なら与えても大丈夫!
犬にグレープフルーツを与えてもいいのでしょうか?答えは、少量なら問題なしです。
グレープフルーツはビタミンが豊富で、美容や健康に良いとされることから、よく食べる方もいると思います。そんな飼い主さんの様子を見て、自分も食べたいと欲しがる犬もいると思います。飼い主さんはからしても、そんな犬の姿を見てしまったら、グレープフルーツを上げたくなってしまいますよね。
ですが、ここで注意です。犬に与えるのは身(果肉)の部分だけにしてください。量もあくまでも少量です。美容や健康に良いグレープフルーツも、犬に対しては「害」となってしまうことがあるからです。では、犬にグレープフルーツを与える際の注意点をくわしく見ていきましょう。
犬にグレープフルーツを与える際の注意点
注意点の代表的なものは3つです。
◆皮や筋が消化不良を起こす危険がある
犬にグレープフルーツを与えるときに分厚い外皮を与える人はさすがにいないでしょうが、内皮や筋の部分も与えないようにしてください。内皮や白い筋の部分は、犬にとっては消化がしにくいものだからです。
犬に与えてしまうと、下痢や嘔吐などの症状を引き起こしてしまう可能性があります。犬にグレープフルーツを与える場合は、身の部分。果肉だけにしてください。
◆外皮は「ソラレン」中毒を引き起こす
特に注意すべきは外皮です。「ソラレン」はグレープフルーツをはじめみかんやオレンジなどの柑橘系の果物に含まれている成分。犬が過剰摂取すると「ソラレン中毒」を引き起こすと言われています。身以外の部分には比較的多く含まれていますので、犬が誤って食べてしまわないよう注意が必要です。
◆薬に作用してしまう可能性がある
犬が薬を飲んでいるのでしたらさらに問題があります。グレープフルーツは薬の作用に影響を与えます。これはグレープフルーツに含まれている成分「フラノクマリン」によるもの。「フラノクマリン」は、薬の分解を遅らせる作用があります。
人間が病院で薬をもらう場合でも、「グレープフルーツジュースで薬を飲まないでください」という注意を受けたことはありませんか?ここは、犬も人間も同じです。
薬の分解が遅れると、薬の効き目を強めてしまいます。薬の効果は適切に作用してこそ。効きすぎは危険な状態です。犬が薬を飲んでいる場合は、動物病院に相談することをおすすめします。
グレープフルーツの身(果肉)に多く含まれるビタミンC。これには抗酸化作用があり、人間にとっては欠かせない栄養素です。ですが実は犬をはじめとするほとんどの哺乳類は、ブドウ糖を元にして体内でつくることが可能。人間はつくることができないために、日々のビタミンCの摂取が必要なのです。この違いは、把握しておいてください。
犬に与えると危険なグレープフルーツの量
ではどれくらい犬にグレープフルーツを与えると危険なのか。具体的な摂取量は明らかではありません。犬に与える目安としては、摂取カロリーの20%以内とされています。それ以上は与えない方が良いでしょう。
与える場合は、ごく少量からにしてください。房ごと与えるのはやめて、身の部分・果肉だけを与えるようにしてください。潰してジュース状にするのもいいでしょう。その場合でも、食べた後の様子を伺いながら与えるようにしてください。
特に子犬は消化器官がまだ発達していません。少量でも消化不良や中毒を引き起こしてしまう可能性もあることは、わかっておいてください。
グレープフルーツの代表的な食べ方として砂糖をまぶして食べるものがありますが、犬には糖分が多すぎまず。砂糖を加えて与えるのはやめましょう。
またグレープフルーツを使用した加工食品(ゼリーやアイスなど)を、おやつとして犬に与えるのはやめましょう。人間用に作られた食品は犬にとっては塩分・糖分が多すぎます。
犬がグレープフルーツで中毒を起こした時の症状
飼っている犬が誤ってグレープフルーツを食べてしまった。注意して与えていたけれど、様子がおかしい。そのようなこともあると思います。ここで犬がグレープフルーツで中毒をお越した時の主な症状を4つご紹介します。
◆下痢
外の分厚い皮だけでなく、内皮や白い筋の部分は犬にとっては消化がしにくいものです。消化不良により、下痢を起こす場合があります。また中毒やアレルギーの可能性もあります。
◆嘔吐
同じ理由から、嘔吐してしまう症状も見られます。グレープフルーツは酸味が強いため消化器官系に悪影響を与えてしまうことがあります。
犬の場合は食べてからすぐに症状が出るわけではなく、数日後に症状が出ることも多いようです。
◆元気がない
特段症状として出ない場合でも、元気がないなどの様子を見せることもあります。中毒の可能性もありますので、犬にグレープフルーツを与えたあとは注意深く様子を伺うようにしてください。
◆湿疹や痒がる
犬がアレルギーを引き起こす場合もあります。その場合は湿疹が出ることもあります。出ていなくても痒がる仕草をすることなど。痒がるのは花粉症で目が痒くなるのと同じでアレルギーの可能性が考えられます。
◆目が赤くなる
犬の目が赤くなるのもアレルギー症状の一つです。犬にグレープフルーツを与えた後は、目が赤くなっていないかも注意して見ておきましょう。
万が一、犬がグレープフルーツを多量食べてしまった場合
いくら注意していても飼っている犬がグレープフルーツを多量に食べてしまうことがあるかもしれません。その場合は、ご自身で何とかしようとしないようにしてください。すぐに何とかしてあげたいお気持ちはわかりますが、むしろ危険な状況になることも考えられます。
◆症状が出たら、すぐに動物病院へ連れて行く
犬に症状が出たら、すぐにかかりつけの動物病院へ連れて行ってください。診察前に無理に食べたものを吐き出させることなどしてはいけない行為です。これは「催吐処置」という医師が行う行為で、正しい知識や訓練が必要となります。
飼い主さんがするべきは、すぐに犬を動物病院へ連れて行くこと。もう一つは、犬が「食べたものの量」「食べた時間」「その後の症状」を獣医師に正しく伝えることです。慌てることなく冷静になり、正しい情報を医師に伝えることで、その後の処置や治療も適切なものになります。
その他、果物で注意する点
◆グレープフルーツのルビーは与えても大丈夫?
グレープフルーツには果肉が白っぽいホワイト・マーシュ。赤みがあるルビー。真っ赤なスタールビーなどがあります。どの種類が犬に良くて、どの種類が犬に悪いということはありません。
これまでの記事で記載した通り、身の部分(果肉だけ)を少量です。様子を見ながら犬に与えるようにしてください。
◆グレープフルーツのアロマは大丈夫?
グレープフルーツに含まれる成分「リモネン」はリラックス効果やリフレッシュ効果があります。犬の関節の硬さをやわらげる効果も期待でき、犬のアロマテラピーに使用されて人気があります。
リモネンのアロマはグレープフルーツの皮から抽出した精油なのですが、皮膚への刺激が強い面もあります。太陽光に反応してシミの原因になるともいわれている成分。使用には注意が必要ですし、かかりつけの獣医師に相談してみるのも良いでしょう。
まとめ
今回は、犬にグレープフルーツを与えても良いのか?をテーマに様々な視点でご紹介しました。
結論としては、犬にグレープフルーツを与えても良いが、多量に与えるのはNGです。
グレープフルーツは「カリウム」「ビタミンC」「クエン酸」など必要な栄養素を豊富に含んだ果物です。疲労回復や肌の健康を保つなどの効果があり、よく食べる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、犬に対しても同じ効果があるわけではありません。犬のためになると思ってグレープフルーツを与えても、逆に体調を悪くしてしまっては元も子もありません。中毒やアレルギーを引き起こしてしまう可能性もありますの。犬の個体差もあり、ダメな子もいるので注意してください。
犬にグレープフルーツを与える場合は記事の中で紹介させていただいたように、「少量」を心がけてください。病院で相談するのも良いでしょう。犬に与えた場合もその後の体調の変化などを注意して見て上げてください。
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