柴犬の眉毛に注目!かもめ眉ってどんな眉毛?

2024.02.27

柴犬の眉毛に注目!かもめ眉ってどんな眉毛?

柴犬といえば「まろ眉」というイメージを持つ人は意外と多いのではないでしょうか。 実は、人がパッと見た時に眉毛だと認識している部分は「本当の眉毛」ではありません。 犬の眉毛とはどんなものなのか、柴犬の眉毛の種類などについて詳しく解説します。

柴犬の眉毛について

柴犬の眉毛

柴犬の眉毛とは、目の上からピョンと飛び出るように数本生えている長い毛のことを指します。
太さや触り心地は口元のヒゲに似ていて、全身を覆っている短い毛とは明らかに違うことがわかるでしょう。

人間のように密に生えている眉毛は、額から汗が流れ落ちてきたり、ほこりなどのゴミが侵入しないように目を守る役割がありますが、柴犬の眉毛にはそういった役割がありません。
どちらかと言えばヒゲと同じく、顔の周囲にある物体を検知したり、気温や湿度などの変化を感じ取る「触覚毛」としての役割を担っています。

この眉毛自体には神経や血管は走っていないため、お手入れ中にうっかりハサミで切ってしまったとしても柴犬に痛みは発生しません。
また、感覚器としての重要性も、飼い犬として暮らす柴犬にはさほどないと考えられているため、なくなっても日常生活や健康状態に影響はないでしょう。

ただし、眉毛の根元には感覚を伝える神経が走っているので、無理に引っ張って抜くのは避けてあげてください。

◆まろ眉やかもめ眉は毛の「模様」

白い柴犬の眉毛

本来の眉毛とは別に、柴犬では「まろ眉」や「かもめ眉(M字眉)」という眉毛も有名です。しかし、実はこのまろ眉とかもめ眉は人間のような眉毛ではなく、あくまで柴犬の毛の模様で、「眉毛のように見えるもの」にすぎないのです。

まろ眉とは、目の上にだ円形の模様が入り、かもめ眉は目の上の額部分に山が2つ並んだように見えるまさにM字の模様のことを指します。これらの眉毛のような模様は、はっきりと見える子もいれば、わかりにくい子もいてさまざまです。

いずれにしても、こういった眉毛模様がある柴犬の場合、表情を豊かに彩るサポートをしてくれていたり、愛嬌のある顔つきに見せてくれるアイテムにもなるため、愛犬のチャームポイントと言えるかもしれません。


柴犬のまろ眉

まろ眉柴犬の子供

柴犬に限らず、まろ眉と呼ばれる眉毛模様を持っている犬種は多くいます。毛色の遺伝に関わるのですが、いわゆる「タン・マーキング」と呼ばれるものが柴犬のまろ眉にあたります。

ダックスフンドやミニチュア・ピンシャー、キャバリアなどの日本で人気の犬たちの中に、「ブラック&タン」と呼ばれる黒地に白色や黄褐色が混じる3色で構成される毛色があります。こういった毛色の犬たちの黄褐色(タン)の差し色(マーキング)が、目の上に模様のように現れているものがまろ眉なのです。

犬にまろ眉が存在するはっきりとした理由はわかっていません。一説には、犬の目が4つあるように見せて、鳥などの外敵から目を守っているとも言われています。

◆まろ眉にもタイプがある!

柴犬でまろ眉がわかりやすい毛色と言えば、他の犬種で言う「ブラック&タン」の色味を持つ黒柴です。黒い毛色がベースとなって、白毛のほかに黄褐色の差し色がポイントとなって入ります。

色の濃淡はありますが、黒柴のまろ眉の多くが黄褐色です。まろ眉があることで、強そうな黒柴の印象をちょっぴり愛らしいものにも変えてくれていますね。

しかし、このまろ眉は黒柴だけが持っているものではありません。実は、一般的な柴犬のイメージである茶色を指す「赤」や、白・黒・茶の3色が複雑に入り混じる珍しい毛色である「胡麻」、非公認ながらも人気のある「白」の柴犬たちにも、よく見るとまろ眉はあります。

しかし、赤柴や胡麻柴のまろ眉は周囲の地毛と色が似ているため、黒柴ほどまろ眉がはっきりとはわからない状態であることが多いのです。

白柴は白地に白いまろ眉模様のため、なかなか確認することは難しいですが、赤柴や胡麻柴では目の上にだ円形の眉毛模様が見えることがあるので、探してみてはどうでしょうか。


柴犬のかもめ眉

かもめ眉の柴犬

柴犬のかもめ眉は、赤と胡麻の毛色にのみ見られる眉毛模様です。目の上の2つの山が繋がる眉毛模様がある柴犬は、思わずクスッと笑ってしまうような可愛らしい顔つきになることがよくあります。

いったいなぜ赤と胡麻の柴犬にはこういったかもめ眉が現れるのか、その原因や、眉毛模様は生涯残るものなのかを解説します。

◆かもめ眉・M字眉になる原因

かもめ眉(M字眉)と呼ばれる柴犬の眉毛模様は、子犬の成長や換毛期に伴う毛の生え替わりが原因で現れます。

そもそも、赤毛や胡麻毛の柴犬の毛は、1本1本が同じ色で構成されているわけではありません。毛先が茶色、真ん中が黒みがかった色、根元が白色~薄い灰色など、1本の毛だけでもグラデーションになっているのです。

上毛と下毛にわかれた二重構造の被毛を持つ柴犬は、暖かい季節になると保温性に富んだ下毛が抜け、夏毛に変化します。下毛がなくなる分、上毛の色がよりわかりやすくなるのですが、この時に真ん中の黒みがかった「中黒」という上毛の色が目の上で目立つようになり、かもめ眉として形成されます。

柴犬の目の上に2つの山が繋がった眉毛のような状態として現れやすいのは、この中黒と呼ばれるグラデーションを持つ毛が、ちょうど人間でいう眉毛があるポジションに密集しているためと言われています。

他にも、中黒の毛は背中やしっぽの裏側などにも残ることが多いと言われているため、ブラッシングの際に抜けた毛のグラデーション度合いを確認してみると面白いかもしれません。

◆かもめ眉・M字眉は消える?

子犬から成犬になる1歳前後の頃から現れることが多いかもめ眉ですが、中には特徴的な眉毛模様でとぼけたような顔つきとなり、「生涯にわたってこのままの見た目なのかな…」と気になってしまう飼い主さんもいるでしょう。

しかし、一般的にはある程度の期間が過ぎると、かもめ眉は消失すると言われています。そのタイミングや期間は、柴犬それぞれの換毛の仕方にもよるので個体差があります。

「もっと早くに消えてほしい」と思う飼い主さんもいるかもしれませんが、かもめ眉(M字眉)はあくまで期間限定のものです。換毛を繰り返していくうちに薄くなり、眉毛模様として見えにくくなったり、完全に消えてしまうことがほとんどなので、これも1つの愛犬の個性として愛してあげられると良いですね。

◆かもめ眉・M字眉は病気のサインではない?

一般的に、換毛に伴うかもめ眉の出現は、柴犬にとって健康面への悪影響を引き起こすものではありません。柴犬にとっては、目の上の眉毛模様は自分で見えるものではなく、日常生活にあって不都合なものでもないため、不思議な面白可愛い顔つきになったとしても、気にする子はいないでしょう。

もしもかもめ眉(M字眉)が問題ないものかどうかを確認したい場合は、まずは愛犬が眉毛模様になっている部分を地面に擦りつけたり、手で掻いたりして痒みがあることを伝えていないかチェックしてみてください。

また、脱毛や皮膚の赤み、かさぶたなど、正常な換毛に伴うものではない眉毛模様の出現は、何らかの異常が皮膚に現れていることも多いはずです。

気になる症状が柴犬の眉毛周辺に見られる場合は、遠慮なくかかりつけの動物病院で相談してみてください。必要があれば皮膚検査などを通じて、病気かどうかをきちんと診断してくれます。


柴犬の眉毛模様に関する注意点

柴犬を愛嬌のある顔つきにしてくれるまろ眉やかもめ眉(M字眉)ですが、ついそれに目を奪われて、柴犬たちの心の動きを見逃してしまうことも少なくありません。

愛犬が眉間にしわを寄せていても、眉毛模様があるせいで可愛いだけに見えることもあります。しかし、耳やしっぽ、毛の逆立ち具合などから、イライラしたり、怒っているかどうかといった本当の気持ちは理解してあげられるので、ぜひ注意して観察してあげましょう。

もちろん、柴犬がご機嫌な時には眉毛の部分がくっと持ち上がって、さらに楽しげな顔つきになってくれるはずです!愛くるしい表情が観察できたら、眉毛模様が変化してなくなってしまう前に、写真などに撮って思い出として残しておくのもおすすめです。


まとめ

柴犬の眉毛は、本来はまろ眉やかもめ眉(M字眉)とは別の毛を指します。しかし、実際のところ、柴犬の眉毛と呼ばれているのはこの可愛らしい模様であることが多いでしょう。

本来の眉毛も、まろ眉やかもめ眉に代表される模様も、柴犬にとってなくてはならない必要な部位というわけではありません。かもめ眉に至っては、換毛に伴って現れる偶然の産物です。

しかし、柴犬たちの眉毛模様は、「うちの犬らしさ」を象徴する大切なチャームポイント!成長したり、換毛が繰り返されるにつれて見られなくなったり、まろ眉も加齢によって白髪が増えると色の見え方が変化することもあります。

その時にしか見られない愛犬の表情として、ぜひ楽しみながら眉毛模様を見守ってあげてくださいね。



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