【獣医師監修】犬が鼻をなめる理由は?ストレス、病気?対策方法とは?

2024.10.06

【獣医師監修】犬が鼻をなめる理由は?ストレス、病気?対策方法とは?

犬が鼻をなめる理由は、多岐にわたります。 犬自身の鼻をなめる場合も、飼い主の顔や鼻をなめる場合もあると思います。 愛犬が頻繁に鼻をなめる理由、飼い主の顔や鼻をなめる理由、気になりますよね。 今回は、犬が鼻をなめる理由についてまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。

犬が鼻をなめる理由は?

鼻をなめるトイプードル

犬が鼻をなめる理由は沢山あります。
下記、3つなどが例としてあげられます。

この3つについて詳しく見てきましょう。

コミュニケーション

犬が鼻をなめる理由の一つ目は、コミュニケーションです。

仲の良い犬同士でも鼻をなめあうこともあるくらい、犬は好きな人の鼻をなめることで愛情を表現します。
もちろん、鼻をなめることだけが愛情表現というわけではありません。

あくまでも、愛情表現の一つである、ということです。

愛犬に鼻をなめられたら、愛情表現だと覚えておきましょう。

◆匂いを感じやすくする

犬が鼻をなめる理由2つ目は、匂いを感じやすくするためです。

乾燥している鼻より、濡れている鼻の方が匂いに敏感になり感覚を研ぎ澄ますことができます。

寝ている時や寝起きの愛犬をみて、鼻が乾燥していると思ったことはありませんか。
寝ている時は匂いに集中しなくてもいいため、なめることもなく乾燥している場合があります。

ごはんやおやつを食べる前は、鼻をなめていると思うのでぜひ愛犬を観察してみてくださいね。

◆おなかがすいている

犬が鼻をなめる理由3つ目は、おなかがすいている時です。

鼻や口のまわりをなめることで、気分を紛らわそうとしているそうです。

自分の鼻や口以外にも、飼い主の顔や口元をなめることがあります。
子犬は、母乳を催促するときに母犬の顔や口元をなめる習性があるため、子犬の頃の習性で飼い主をなめて催促しているのかもしれません。


犬が頻繁に鼻をなめるときは要注意?

犬が鼻をなめる行為はよく目にすると思いますが、注意しなければいけないこともあります。
下記、4つなどが例としてあげられます。

以下で詳しく紹介しますが、該当する場合は病院へ行くことをおすすめします。

◆アレルギー反応

一つ目は、アレルギー反応です。

以下2点が見られる場合は、要注意です。
・鼻水の色がいつもと異なる
・散歩中や遊んでいる時でもしきりに鼻をなめる

散歩中や遊んでいる時まで鼻をなめていたら、とても心配になりますよね。

犬が発症やすいアレルギー疾患は、以下の3つです。
・アトピー性皮膚炎
・食物アレルギー
・ノミアレルギー

人間と同様のアレルギー疾患のため、どれも聞きなじみがあると思います。
もしアレルギーと診断されれば、アレルギー用のペットフードに変更するなど対応策を見つけることができます。

実際に、私の愛犬もアレルギー持ちでアレルギー用のペットフードを食べています。
フードを変えたことでアレルギーも落ち着いており、病院で診断してもらえてよかったと思っています。

もちろんアレルギーにも個人差があると思いますので、病院の先生と相談しながら解決策を見つけていけるといいですよね。

◆乾燥

2つ目は、鼻の乾燥です。
常に濡れているわけではないので、乾燥している時間があっても問題はありません。

ですが、以下2点が見られる場合は、要注意です。

・常に乾燥している
・いつもはあまり舐めないのに、頻繁になめている

この場合、発熱や脱水症状で鼻が乾燥している可能性があります。
食欲なども確認しつつ、体調不良が疑われたら病院の受診をお勧めします。

◆異物感がある

3つ目は、異物感を感じているために鼻をなめている場合です。

私たち人間も食事や飲水の際にむせることがあると思いますが、犬も同様にむせてしまうことがあります。
その際、犬自身ではどうしようもできないこともあり鼻をしきりに舐め、異物感を取り除こうとします。

すこし時間をおけば、治ることがほとんどだと思いますが、ペットフードが鼻の奥に入ってしまった、など異物感が取り除けないケースもあります。

その場合は、病院を受診し治療をしてもらうことをおすすめします。

◆ストレスを感じている

4つ目は、ストレスを感じている場合です。
人も環境の変化でストレスを感じるように、犬も同じようにストレスを感じます。

ストレスになりえる要因は多くあり、犬によっても異なりますがいくつか例をあげます。
該当する場合は、注意が必要です。

・病院や犬の苦手な場所にいく
・留守番する時間がながく、一人で過ごす時間が多い
・引っ越しに伴う環境の変化
・家族構成の変化に伴環境の変化

ストレスから食欲がなくなってしまうワンちゃんや、体調をくずしてしまうワンちゃんもいますので環境の変化が伴う時は要注意です。


犬が鼻をなめる時の対処法

鼻をなめるダックスフンド

犬が鼻をなめる時の対処法は以下の3つです。

もちろん病院へいかないと解決しない場合もありますが、ストレスなどを取り除くことで鼻をなめる回数を減らすことができると思います。
それでは、詳しくご紹介します。

◆環境を改善する

まず一つ目は、環境改善です。
環境改善といっても、大きく変化を加えることは難しいと思います。

そのため、各家庭で出来ることから始めていきましょう。

・散歩や遊びの時間を少し増やしてみる
犬のストレス解消は、運動が効果的です。
普段の散歩より5分長く散歩をしてみる、遊ぶ時間を5分長くしてみる、など少しの変化でも運動と合わせて飼い主とのスキンシップが増えることでストレス解消に繋がります。

・犬用のガムを使用してみる
留守中や家にいるけど忙しくてワンちゃんの相手が出来ないときは、ガムを与えてみましょう。
犬は噛むことが好きなので、噛むことでストレス発散になります。
また、ガムに夢中になることで寂しさも紛れ、ストレスを感じることも減るでしょう。

留守中にあげるのが不安に思う方は、一度家にいるとき試してから留守中に与えるようにするといいかもしれませんね。

・家の温度を気にしてみる
犬は、人より体温が高く熱を逃がすのも苦手な生き物です。

人には快適な温度でもワンちゃんはストレスを感じているかもしれません。
口を開けてハァハァしていたら、体温を下げようとしているので少し温度変化を加えるといいでしょう。

また、ハウスの中やお水、トイレを清潔に保つことも大切です。
こまめに変えることは大変かもしれませんが、快適な環境は犬のストレス軽減に大きく影響を与えます。

犬は皮膚の皮が薄く、人の赤ちゃんの皮膚のようにデリケートと言われています。

家でシャンプーをしている場合は、やりすぎには注意が必要です。
お湯が熱すぎたり、ドライヤーの使い方によっても乾燥肌を悪化させてしまう可能性があります。

シャンプーの後は保湿をしっかりとしてあげましょう。

冬になると暖房器具を使用するため、家の中が乾燥してしまいます。
空気が乾燥していると、人間も乾燥を感じるように犬も乾燥してしまいます。

加湿器を使用し部屋の湿度を保つこともワンちゃんには大切になってくるでしょう。

◆ストレスを取り除く

2つ目は、ストレスを取り除くことです。
まずは、何がストレスになっているのかを考えることが大切です。

ストレスの大きな原因になりうるのは、留守番が長いことや飼い主とのスキンシップの少なさが挙げられます。
仕事等があるので、犬のお留守番が長くなってしますことはしょうがないと思います。

・いつもの遊びを5分でも増やしてみる
・お散歩の時間を5分でも長くしてみる
・犬用のガムを与えてみる

など、少しの変化でも犬のストレスを軽減させることができます。
皆様の無理のない程度に、愛犬のストレスを軽減させてあげましょう。

◆鼻のケアをする

鼻が乾燥している場合は、犬用の保湿クリームを使用して保湿をしてあげるといいと思います。
犬用のクリームは、舐めても安全なものですので安心して使用できます。
鼻だけでなく、肉球に使用するのもいいですね。


まとめ

今回は、犬が鼻をなめる理由についてご紹介しました。
注意が必要なものは、アレルギー、乾燥、異物感、ストレスなどがあげられます。

犬はよく鼻をなめますが、病気が隠れている場合もありますので注意深く見てみてください。
中には、お腹がすいているだけ、興奮しているだけなど心配しなくてもいい場合も多くあります。

いままで気にならなかったのに、今日は特に舐めている気がするなど違和感がある場合は、様子を見ながら病院を受診することも検討してみてくださいね。

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