犬と猫の共通祖先「ミアキス」
ミアキスの歴史は約6,500万年~4,800万年頃にヨーロッパから北米の森林に生息していた動物。細長い胴体や長い尻尾などからイタチに似た姿をしていたのではないかと言われています。
その頃は地上ではなく樹上で生活し、鳥類や爬虫類を捕食していたと考えられます。
犬や猫だけでなく、アシカやクマ科の祖先あるいは近縁と言われています。
森林から草原への進出
その後、ミアキスは森に残る者と、森林から草原地帯へ進出する者に分かれます。
森に残ることを選んだミアキスは、猫の祖先になりました。
草原地帯へ進出したミアキスは、獲物を獲得しやすいように持久力やスピード、筋肉など走るのに適した脚を持ち、集団で狩りをするようになります。
そして、集団行動から統率するリーダーが必要になり、主従関係が生まれます。
草原地帯で最も適応することが出来た者はイヌ科へ進化しましたが、一方で馴染むことが出来ない者もいました。
その者は森へ戻り雑食性となりクマ科へ進化したり、イタチ科と進化しました。
クマ科から海へ進出した者はアザラシ科、アシカ科となり、イタチ科から水に進出した物はカワウソから海まで行くとラッコと呼ばれるようになったと言われています。
イヌ科へ進化したミアキス
草原地帯へ進出したミアキスは生活するにつれ、キノディスムスという動物に進化します。
キノディスムスは約3,330万年~2,630万年前頃に生息していたといわれ、体長約1mあり、現在のコヨーテのような姿をしていたと言われています。
その後、イヌ属の祖先と言われるトマークトゥスへ進化を遂げたと考えられています。
トマークトゥスは現在の犬やオオカミと外見がよく似た姿をしています。
家畜化され人間と共に行動するように
犬の祖先と人間は元々は氷河期世代に同じ獲物を狙っていましたが、共同で狩りをすると仕留めやすさを感じ、そこから共に行動を始めたのではないかと考えられています。
その頃は狩猟や番犬として行動を共にするようになり、人間が食べた残り物を分けたりしていました。住む環境によって被毛や身体を変え、現在の犬のように変化し、人間と暮らすことで狩猟や番犬だけでなく、牧羊犬やペットになった考えられています。
獰猛なオオカミをどうやって手懐けたのか
様々な諸説はありますが、近寄ってくるオオカミの中でも人懐っこい個体や人間と共に生活しやすい個体を選んで繁殖したというものが有説であると言われています。そのため、祖先はオオカミと言われ、遺伝子も非常に似ています。
現在でもオオカミと犬の繁殖は可能であり、狼犬=ウルフドックとして人気が高く、生まれた子供にも繁殖能力があります。しかし、オオカミは人に主従関係は持たず、飼い慣らしは不可であるとされ、時には人間を襲うこともあります。現在の犬は長い歴史の中で人と暮らし、共に行動をするようになったからこそペットとして成立しているのです。
このように、オオカミの前よりも前にたくさんの進化を遂げ、現在私達が共に暮らす犬達がいます。その歴史は長く、生き延びる為に考えて出された生命の奇跡であると言えます。今の可愛い愛犬達と一緒にいることが出来るのは祖先が頑張ってくれたおかげなのですね。
ライター/naacha
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