犬に玉ねぎが厳禁な理由。致死量や誤食時の対処法とは?

2019.05.07

犬に玉ねぎが厳禁な理由。致死量や誤食時の対処法とは?

「犬にネギ類は厳禁!」愛犬家の皆様ならご存知の事かと思います。しかしどんなに気を付けていても犬の口に入ってしまうという事態に陥る事はありますよね。そんな時はどうしたら良いのでしょうか?そもそも、なぜ犬にネギ類は厳禁なのでしょうか? 今回は、ネギ類の中でも「玉ねぎ」に焦点を当て、なぜ犬に玉ねぎがダメなのか、理由や致死量、食べてしまった場合の対処法をご紹介していきたいと思います!万が一のために覚えておきましょう!

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犬に玉ねぎは厳禁!その理由とは?

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「犬に玉ねぎはダメ!」という事は知っているけれど、なぜダメなのかという理由を知っている方は少ないのではないでしょうか。

犬が玉ねぎを食べてはいけない理由は「玉ねぎ中毒」を引き起こすためと言われています。

◆犬には危険!玉ねぎ中毒とは?

玉ねぎには「有機チオ硫酸化合物」や「アリルプロピルジスルフィド」と呼ばれる成分が含まれています。この「有機チオ硫酸化合物」という物質がやっかいな成分で、犬にとっては有害となる成分なのです。

なぜ有害なのかと言いますと、犬はこの「有機チオ硫酸化合物」を消化するための酵素を持っていないため、中毒を引き起こしてしまうからです。

また、「アリルプロピルジスルフィド」の中には「有機硫黄化合物」という成分が含まれています。この「有機硫黄化合物」がネギや玉ねぎなどの特有の匂いの元となっています。

実はこの「アリルプロピルジスルフィド」ですが、「有機チオ硫酸化合物」の吸収を高めるという働きを持っています。そのため、玉ねぎなどのネギ類を食べてしまうと、犬は中毒症状を引き起こしやすくなってしまうのです。

◆玉ねぎ中毒になるとどんな症状が出るの?

犬が玉ねぎを誤って食べてしまった場合、先ほど説明したような中毒となる物質が体内に入ることによって赤血球の中にあるヘモグロビンを酸化させてしまいます。

それにより「溶血性貧血」という貧血を引き起こしてしまうのです。

●溶血性貧血の初期の症状

・下痢
・嘔吐
・発熱
・元気の消失

などが挙げられます。

●溶血性貧血の重度の症状

・体の震え
・痙攣
・貧血
・血尿
・吐血
・血便
・黄疸

 などの症状が現われ、最悪のケースですと死に至ることもあります。


どんな時に玉ねぎの誤食が起きる?

玉ねぎには犬にとって危険な成分が入っているという事は分かりました。しかし、一体どのような経路で犬の口に玉ねぎが入るのでしょうか?

◆落ちていた玉ねぎを食べた

一番多い誤食が、飼い主さんが調理している際にうっかりと落としてしまった玉ねぎを愛犬が拾い、食べてしまったというケースです。

食べ物に対する執着が強い犬や好奇心が強い犬の場合、飼い主さんが落とした物に興味を持ち食べてしまうという事が良くあります。

玉ねぎを調理する際には周りに愛犬がいないか、万が一玉ねぎを落としてしまっても愛犬が拾って食べてしまわないか、きちんと確認しておきましょう。

◆肉に合わさっている玉ねぎを食べてしまった

落ちてしまった玉ねぎを食べてしまうという事の次に多い誤食事故は、ハンバーグ・コロッケ・餃子などのように玉ねぎと肉が合わさっているような食材を食べてしまうパターンです。

この場合、目を離した隙に犬が食べてしまった!というだけでなく、飼い主さんが「このくらいなら」と与えてしまうというケースもあります。

しかし、「火が通っていれば大丈夫」と思ってはいけません!玉ねぎなどのネギ類は加熱調理されていても危険性は変わりません。そのため、ハンバーグ・コロッケ・シチュー・焼き肉・すき焼き・牛丼なども決して与えてはいけません。

特にすき焼き・焼き肉・牛丼などの物は一緒に入っている肉くらいなら大丈夫と思われがちですが、玉ねぎの成分が溶け出し他の食材に付着してしまっている可能性が高いのでやめましょう。

◆玉ねぎと同じ調理器具を使用してしまった

犬が玉ねぎ中毒を引き起こす成分の中でも「アリルプロピルジスルフィド」は汁状の成分のため、玉ねぎを切ったまな板や包丁に付着しています。

玉ねぎを切った包丁やまな板を洗わずに、そのまま犬のごはん作りに使用してしまうと、犬のごはんの食材に玉ねぎ中毒になってしまう成分が付着してしまい、玉ねぎ中毒を引き起こす可能性があります。

まな板や包丁に付いた微量のアリルプロピルジスルフィドでも玉ねぎ中毒になってしまう可能性は十分にありますので、玉ねぎを調理した後はきちんと洗浄してから犬用の調理に使用して下さいね。


犬が玉ねぎを食べた時の致死量は?

玉ねぎ

玉ねぎを食べてはいけない事は分かりましたよね。では、万が一犬が玉ねぎを食べてしまった場合、どのくらいの量が致死量となってしまうのでしょうか。

◆致死量は体の大きさにより異なる

犬の身体は個体差が大きいため、一概に「この量」とは断言できません。

一般的には「体重が1kgだった場合、玉ねぎ約20g以上を摂取してしまうと致死量に値する」と言われています。

しかし、犬の体の大きさに関係なく、玉ねぎを一欠片食べてしまっただけで玉ねぎ中毒を引き起こした犬の報告もありますし、玉ねぎを丸ごと1個食べてしまい玉ねぎ中毒を引き起こした犬の報告もあります。

そのため、万が一も起きないようなきちんとした対策が必要ですね。

◆玉ねぎ中毒になりやすい犬種がいる!?

実は玉ねぎ中毒を引き起こしやすい犬種というものが存在します。それは、「HK型イヌ赤血球」というタイプの犬になるのですが、犬種としては柴犬にこのタイプが多いとされて有名です。

「HK型イヌ赤血球」の犬が中毒症状を引き起こしてしまうと、赤血球の中のカリウムが血液中に流出してしまう「高カリウム血症」という症状により重症化しやすく、死亡してしまうケースが多いという報告がされています。

◆玉ねぎ中毒はどんな犬も陥る危険性がある

犬が玉ねぎを食べてしまったけれど、たまたま中毒症状を引き起こさなかったという場合、勘違いしないで頂きたいのですが、「うちの犬は玉ねぎを食べても大丈夫」という考え方をしないで下さい。
今回はたまたま大丈夫でしたが、次も大丈夫とは決して言えません。

さらに、玉ねぎを慢性的に摂取していると、将来的に貧血を引き起こしたり、腎機能を低下させてしまう可能性が極めて高い事が分かっています。

例え玉ねぎ自体を与えなくても、玉ねぎが浮かんでいた味噌汁の汁や玉ねぎと煮込まれていた肉を与えることはやめましょうね!


玉ねぎを食べてしまった時の対処法は?

玉ねぎの危険性についてもご理解頂けたかと思いますが、どんなに気を付けていても犬が玉ねぎを食べてしまう「万が一」という事態がありますよね。

そのような時にどうすれば良いのか、対処法も併せてご紹介していきたいと思います。

◆口の中に残った破片を取る

犬が玉ねぎを食べてしまった際、まず直ちにして欲しい事は「犬の口に残っている玉ねぎの破片を残さずきれいに取り除く」という事です。

出来るだけきれいに取り除く方が良いので、歯と歯の隙間などもガーゼや濡れたタオルなどで拭き取りましょう。

◆かかりつけの動物病院に電話

犬の口の中に残っていた玉ねぎをきれいに拭き取ったら、かかりつけの動物病院へ直ちに電話し、指示を仰ぎましょう。

その際に犬が玉ねぎをいつ、どのような状態で、どのくらいの量を食べてしまい、現在どのような症状が出ているかという事も説明出来ると判断の手助けとなるでしょう。

◆早急に動物病院に連れていく

実は、玉ねぎ中毒には特効薬という物がありません。

犬が玉ねぎ中毒を引き起こしてしまった際に動物病院で行なわれる治療は、点滴やビタミン剤の投与・強心剤・利尿剤などを投与し、玉ねぎの中毒性を緩和させるという事だけです。犬が重症の場合には輸血のために入院となるケースもあります。

特効薬がないため、一刻も早い治療が必要となります。しかし、ここがまた玉ねぎ中毒の怖いところで、玉ねぎ中毒はすぐに症状がでない事が多い厄介な病気です。

食べた直後はなんともなく元気だったのに、数時間後や翌日にぐったりし出した・血尿や血便をし出したなどというケースも多く報告されています。

犬が玉ねぎを食べてしまった場合には、犬に症状が出ている・出ていないに係わらず、直ちに動物病院に連絡をしましょうね。


まとめ

「犬は玉ねぎを食べてはいけない」という理由がお分かりいただけたでしょうか?

人間にとってはとても美味しく、健康にも良い玉ねぎですが、犬にとっては死に至る可能性の高い恐ろしい食べ物です。愛犬がどんなに欲しがっていても「ちょっとだけなら・・・」などと思わず、愛犬の健康の事を思うならば決して玉ねぎは与えないようにしましょうね。

愛犬が玉ねぎを誤って食べてしまわないように、今一度環境を見直してみて下さいね!



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ちょば

ちょば

わんちゃん大好き人間です。動物の専門学校にて様々な資格取得後トリマーやペットショップの店長を経験しました。たくさんの方に楽しいワンワンライフを送っていただくため、持てる知識と経験をフルパワーで提供していきたいと思います。

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