【獣医師監修】愛犬が朝吐くのが心配!犬の嘔吐の原因や予防法、掃除方法は?

2019.11.16

【獣医師監修】愛犬が朝吐くのが心配!犬の嘔吐の原因や予防法、掃除方法は?

犬は人間よりも嘔吐する機会の多い動物です。しかし、朝に限って愛犬が吐く、という悩みを抱えている飼い主さんも中にはいるでしょう。その原因は一体何なのか、とても気になりますよね。嘔吐する愛犬の姿は見ていて辛いですし、とても辛いでしょう。 今回は、犬が朝吐く原因と、その予防方法を紹介します。吐いてしまった後の掃除の仕方にも触れていきますので、是非チェックしてみてください。

犬が朝吐いてしまう原因

犬が朝吐いてしまう原因

犬は吐き戻しをしやすい動物ですが、嘔吐の症状だけでは実際に何が原因かは明確には分かりません。

ただ、なぜか朝に吐くことが多いという場合、それは「空腹」であることが原因として潜んでいる可能性があります。

◆嘔吐物が涎のようなものや液状のものの場合

まずは嘔吐物の色をチェックしてみましょう。愛犬が朝吐く嘔吐物が、白い泡状の涎のようなものや、黄色い液状のものであれば、ほとんどの場合、夜間の「空腹」が原因だと考えられます。

病名でいうと「逆流性胃炎(胆汁嘔吐症候群)」と呼ばれるものでしょう。

空腹の時間帯が長くなると、胃酸・胆汁などの消化液が多く分泌され、この消化液が胃を刺激することで胃液を吐いてしまうというわけです。胃液などが、嘔吐物の正体というわけですね。

愛犬の食事の時間は家庭によって違いがありますが、朝吐くケースが多い理由には、愛犬が最後の食事をした時間(晩御飯など)から、長い時間が経過しているからだと考えられます。

◆朝食を食べた後に吐く場合

愛犬が朝食を食べた直後に吐くケースもあるでしょう。この場合、嘔吐物は未消化のドッグフードなどだと思います。

これは、空腹で消化液が分泌されている時に現れた新たなフードを消化しようと、消化液が更に分泌されるためです。朝食前に吐くケースと同様に、胃酸の刺激によって嘔吐しているということになります。

ただし、犬の嘔吐の原因が全て空腹によるものだとは断言できません。病気による嘔吐ももちろんありえます。

見極めは中々困難かもしれませんが、嘔吐に関わる病気についても事前に知っておきましょう。


犬が吐く場合に注意したい症状

愛犬が朝に限らず、頻繁に吐く場合には、病気の可能性が考えられます。嘔吐だけでの症状の見極めは困難ですが、併せて以下の様子がみられる場合には、一度動物病院を受診することをおすすめします。

◎普段より元気がなく、食欲も低下している。
◎1日に何度も吐いたり、嘔吐の症状が何日も続く。
◎嘔吐物に血が混ざっている。
◎吐くだけでなく下痢もしている
◎涎を垂らしたり、苦しそうな様子がうかがえる。

朝に白い泡、黄色い液など胃液を吐いたとしても、その後元気にしていたり、食欲に問題がないようであれば、胃の保護やご飯の時間を変えるなどの対策をして様子をみてもほとんどの場合は問題ありません。

これらの予防法については詳しく後述しますが、それでも愛犬の嘔吐が続く場合には別の病気が考えられるでしょう。


犬が吐く場合に考えられる病気の一例

嘔吐が関わる病気として一例を挙げますので、念のため頭に入れておいてください。

◎胃腸炎・胃捻転・膵炎など、消化器に関わる病気。
◎腎不全・アレルギー・子宮蓄膿症など、他の臓器に関わる病気。
◎寄生虫感染・犬パルボウイルス感染症など、感染症による病気
◎腸閉塞・中毒など、異物の誤飲・誤食による病気や症状。

これらの病気の場合、自宅で様子をみるだけでは改善しないこともありますし、中には重篤な症状となる病気もあります。特に嘔吐物に血が混ざっている場合は注意が必要です。

愛犬が繰り返して吐く場合には、脱水症状も心配です。しかし水を飲むことで胃が刺激され、更に吐いてしまう場合もあるのです。

やはり、早めに病院を受診して、点滴などの処置をしてもらうのが一番安心でしょう。

病院に行く際は、嘔吐物を持っていくと原因特定やその後の処置に役立ちます。動物病院では、自宅での様子の聞き取り、血液検査、画像検査などを行って診断します。

手遅れになってはどうしようもありません。愛犬に心配な様子が見られる場合は、念のため、病院を受診するようにしてくださいね。

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犬が朝吐いてしまうときの予防方法

◆空腹となる時間を減らそう

愛犬が朝、空腹で吐く場合には、予防法として大きく二つの方法があります。その一つが、空腹になる時間を減らすという方法です。

原因は空腹によって胃が刺激されることです。この空腹となる時間を減らせば、朝吐く確率を減らせるというわけですね。

実際の対処法としては、まず餌の時間を変更することです。朝の食事を早める、夜の食事を遅くするなどして、空腹となる時間を少なくしましょう。

日中はおやつなどを与えれば空腹の時間を減らすことができますが、就寝中にそれは叶いませんよね。朝吐くのを予防するには、就寝中に空腹となる時間を減らすことが一番です。

1度の食事量を減らして、食事の回数を増やすのも効果的ですね。

家庭によって1日のスケジュールは様々なので、飼い主さんのライフスタイルと、愛犬の生活時間軸に合った食事の与え方を探してみください。

◆胃を保護しよう

胃の弱い人が牛乳などを飲むことで胃が荒れないように保護する、という話を聞いたことがありますか?これは犬にとっても有効なのです。

愛犬が朝吐くのを予防するもう一つの方法は、牛乳・ヨーグルトなどを利用して胃を保護するということです。これらを就寝前や、空腹時に少しだけ与えるのです。

この場合、利用する牛乳・ヨーグルトは必ずペット用のものを選ぶようにしてください。人間用の牛乳などを与えると肥満のリスクがあがります。どうしても人間用のものを与えたい場合は、せめて低脂肪のものを選択してください。

そしてもう一点、この予防法は乳製品にアレルギーのない子に限った方法であるということも忘れてはいけません。犬にも乳製品によるアレルギーを抱える個体はいます。愛犬に、乳製品によるアレルギーがないかどうかを確かめてから行ってくださいね。

また、牛乳などを使用するのではなく、動物病院から胃を保護する薬を処方してもらう方法もあります。消化液が、胃を刺激しないように保護する対処法です。

乳製品アレルギーがあったり、食事時間の変更でもうまくいかない場合は、一度獣医師に相談してみてはいかがでしょうか。

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犬が吐いてしまった時の掃除方法

犬が吐いてしまった時の掃除方法

◆嘔吐物への対処法は?

愛犬が嘔吐する姿をみるのも辛いですが、飼い主さんにはその嘔吐物の処理や掃除も待っています。

ほとんどの場合、嘔吐物は液体と固体が混ざっている状態で、それに加えて胃液も含まれています。尚、逆流性胃炎のケース限定でいうと、前述した通り嘔吐物は胃液・胆汁などの液体のみの場合が多いでしょう。

このように嘔吐物には胃液が含まれているので、長く放置してしまうと床材が酸化し、傷んでしまう可能性があります。

愛犬が比較的嘔吐する頻度が高い場合には、事前に床材などに耐水性・耐酸性に優れた素材を選びましょう。

また、交換が困難なタイプであれば、前もってシートなどを敷いておき、汚れが付着しないように対策をとっておくとよいでしょう。

◆嘔吐物の基本的な掃除方法

それでは、実際に嘔吐物の掃除はどのように行うとよいのでしょうか?

まずは汚れを最小限に抑えるために、下敷きのようなものを用意しておくと便利です。床と嘔吐物の間に下敷きなどを差し込むと、嘔吐した固形物や液体の多くを取り除くことができます。
床材がカーペットなどではなく、フローリングやタイル、ビニールレザーやサッシなどの素材であれば、ペットシーツなどを被せて、掴みとる方法でも大丈夫です。

次に、雑巾を水で濡らしてから固く絞り、水分を拭き取りましょう。その後、雑巾に中性洗剤、または弱アルカリ性洗剤をつけて再度拭きます。

雑巾に色が付かなくなったら、最後に再び水で濡らして固く絞った雑巾で拭き取ります。洗剤成分を残さないようにしっかり拭き取りましょう。

ニオイを取るためには分解型の消臭剤を吹き付けておくと良いです。

嘔吐物に限らず、マーキングなどに対応している犬用の消臭剤や掃除用スプレーも多数販売されています。愛犬の身体に害を及ぼさないためにも、掃除などにはペット用のアイテムを使用することが勧められます。

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◆カーペットなどの汚れには重曹水!

愛犬の嘔吐に限ったことではありませんが、カーペットやマット、絨毯などの嘔吐物の掃除にはニオイ対策ともなる重曹水を利用する方法があります。

重曹は子供や犬にとっても、安全なもの。洗剤を利用するのは嫌だな…と感じる方にはおすすめです。

重曹水は、水500mlに重曹小さじ1を混ぜて作りましょう。そしてスプレー式のボトルに入れるだけなのでとても簡単です。

この重曹水スプレーを、嘔吐した部分がしっかり濡れるようにかけます。スプレーしながら、キッチンペーパーなどで水分を吸い取っていきましょう。ニオイを感じなくなるまで繰り返して、そのまま乾かせば完了です。

ニオイが中々取れない場合は、重曹の粉をそのまま使う方法を試してみてください。

ニオイのする箇所へ、重曹の粉を満遍なくふりかけて、キッチンペーパーやタオルなどを上にのせて粉の飛散を防ぎます。そしてそのまま、半日から1日ほど放置しましょう。

ニオイが取れたら、掃除機をしっかりかけて重曹を吸い取ります。その後は濡らす必要はないので、しっかり乾かしてください。日光に当てて干しておくと尚良いでしょう。


犬の嘔吐に関するまとめ

どんなに犬の健康に気を付けて生活をしていたとしても、愛犬の嘔吐を経験する飼い主さんは少なくないでしょう。

愛犬が朝嘔吐した場合は、その後の食事は少なめに調整しましょう。食後はしばらく様子を観察してください。愛犬の様子にその後変化がなく、元気があり、吐く様子もみられなければ、残りのフードを与えてくださいね。

嘔吐物の掃除は即時に行いましょう。放置すると衛生面でもよくありませんし、ニオイも取れにくくなってしまいます。

愛犬が朝吐くことで悩んでいる飼い主さんは、是非対策方法を試してみてくださいね。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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