自分の生活のリズムを整えるために体内に持ち合わせているといわれる時計は、人間の場合にも同様な仕組みが考えられています。その精度がどのくらいなのか、という点では、人間でも個人差が大きいように、犬の場合でも、それぞれといえるでしょう。ですから、驚くほど的確な犬もいれば、まったくもってずれてしまっている犬もいるようです。
毎日の生活のスタイルが習慣になっている犬は、体内のリズムも自然と整えられているのです。ですから、飼い主にとっては、精度が上がっているように思えることでしょう。たとえば、いつもの食事の時間になると、そわそわし始めたり、それまで眠っていても、急に起きてきて食事の催促をしたり、というような具合です。飼い主が忘れていても、犬はしっかりと覚えていて、時間になるときっちり催促したりするので、驚いてしまう飼い主もいるようです。
中には、本当に時計の針を読んでいるのではないか、と思うほどに正確な体内時計を持つ犬がいます。あまりに正確すぎて、テレビのニュースの音などを判断材料にしているのかもしれない、と考えている飼い主もいるようです。体内時計に関しては、人間と同じように、犬にも個人差があるので、中には、そのような事柄で判断している犬もいるかもしれません。そのようなことが原因となっている場合でも、やはり、毎日、同じ時刻に同じ出来事が起こるために自然と体が覚えていることなのでしょう。
犬も人間も、体内の情報をリセットするためには、朝日を浴びることが大切といわれています。朝、散歩で外に出たりする習慣があるのなら、そのおかげで、体内のリズムが規則正しく刻まれているといえるのではないでしょうか。飼い主が朝、寝坊をしてしまったとしても、犬の体内リズムがしっかりとできている場合には、高い精度で同じような時刻に飼い主を起こすこともあるようです。犬のリズムが整うことにより、飼い主も規則正しい生活ができることにもなるでしょう。犬が飼い主を起こしにくるときは、人間の言葉を話すことができない分、必死に訴えてくることになるため、飼い主も気が付きやすいのかもしれません。
体内時計がくるってしまう原因は
人間が不規則な生活を続けていると体内のリズムがくるってきてしまうように、犬の場合でも同じことがいえます。動物は、本来であれば電気などのないところで暮らしても問題がないのです。なので、暗くなったら体を休め、朝日によって、目覚めるという習慣があったものです。しかし、近年では、人間と同じように暮らすことが多くなったために、夜遅くまで部屋の電気がついていたり、朝になっても厚手のカーテンで朝日が遮られた暗い室内にいることが増えてしまいました。それが原因で、体内のリズムもくるってきてしまうようです。
また、電磁波なども体内のリズムをくるわせてしまうので注意が必要です。人間の暮らしの中には、あらゆる電化製品や、電磁波を出しているものがたくさん存在しています。そのようなものに囲まれた生活をしている飼い主に飼われていると、人間同様に影響が出てきてしまうものです。
以前であれば、ペットは外で飼うことが主流でした。外で飼っているのであれば、自然と夜になったら暗くなり、朝になれば明るくなるので、体内のリズムも整えやすい環境といえます。また、電磁波の影響があったとしても限定的でしょう。しかし、室内では、昼夜の区別がつかないような環境で暮らすことも多いので、しだいに体内のリズムも乱れてしまう可能性も高くなってきます。ですから、室内で電化製品に囲まれた環境で飼育するのであれば、毎日、朝と夕方の散歩を日課にしたりして、めりはりのある生活を送るように気を付けることが大切でしょう。ペットは、自分の考えでは生活のスタイルを変えることができないので、飼い主が責任をもって、ペットがストレスを感じないような環境を作ることがとても重要です。ペットの体内のリズムを整えるためには、飼い主も規則正しい生活を送ることになりますから、お互いに健康的な生活ができるようになると考えれば、それほど困難なことではないはずです。
正確な体内時計で快適な暮らしを
犬を飼うことは、人間にとっても非常にメリットが大きいものです。たしかに、お世話などは大変ですし、ワクチン代など病院などでお金もかかってしまいます。
それに加え、最近は、ペットの高齢化も社会問題になっているほどなので、老後にも責任をもって、最後までしっかりとお世話する覚悟が必要といえます。
お金がかかりますし、覚悟も必要ですが、それでも、それ以上に犬との暮らしは楽しいものです。一人では散歩しにくいと思っていた人であっても、犬と一緒なら、楽しく散歩することができます。また、毎日、同じ時間に外出すると、いつも顔を合わせるお散歩中の犬と友達になることもできます。小学校の登下校中でしたら、子供たちとも自然に会話をするきっかけにもなるかもしれません。子供にとっても、知らない大人が黙々と歩いていると、不審に思ってしまうかもしれません。ですが、犬と一緒なら、気軽に話かけることができるので、地域のつながりにも一役かっているといえるでしょう。散歩が毎日の習慣となって、犬が催促するようになれば、自分が多少億劫に感じている時にも、続けることができます。なので、お互いの体内リズムも整って、健康的な生活を送ることができるようになるはずです。
ですから、飼い主にとって重要なのは、犬の体内のリズムを乱さないような生活を心がけるということです。その犬の体内リズムが正確かどうかは、飼い主の影響が大きいといえます。生活のリズムが乱れてしまうと、体内のリズムも乱れ、不眠になったり、ストレスが大きくなって、食欲が減退したり、病気にかかりやすくなってしまいます。ペットにいつまでも元気でいてほしいと願うのであれば、毎日の習慣に気を配ることが大切といえるでしょう。
また、忘れてならないのは、人間と犬とでは、寿命に大きな違いがあるということです。人間に比べると犬は驚くほどのスピードで老化していくものなので、これまで習慣にしていたことができなくなってきてしまうことがあります。しかし、それは老化が原因となってできなくなってしまっただけですので、温かく見守ってあげたいものです。
いかがでしたでしょうか。
犬も人間と同じように持っている体内時計には差があるようです。
正確な体内時計をつくるためには、飼い主である人間も規則正しい生活をしなければなりません。生活リズムを整えることは、飼い主にもっても、犬にとっても、健康に暮らす上で大切なことなのではないでしょうか。飼い主も犬も一緒に規則正しい生活ができるように、毎日の習慣に気を配ってみてはいかがですか。
ちょっとした習慣を見直すことにより、きっと健康的な生活を送ることができるでしょう。
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