ポメラニアンとスピッツの違いが知りたい!見分けるポイントとは

2024.05.12

ポメラニアンとスピッツの違いが知りたい!見分けるポイントとは

白いポメラニアンとスピッツは、似ている要素が多く、見分けるのが難しい方もいらっしゃるかもしれません。 白くてモフモフしていて、子犬の頃は特に見分けのつきにくい2犬種ですが、一体どのような違いがあるのでしょうか。 この記事では、ポメラニアン、スピッツ、それぞれのルーツや特徴についてご紹介しながら、2犬種を見分ける際のポイントをご紹介いたします。

ポメラニアンとスピッツの違いが知りたい!

どちらもフワフワの豊富な被毛を持っていて、可愛らしい顔立ちが魅力のポメラニアンと日本スピッツ。

子犬の頃は特にそっくりで見分けがつかない方も少なくないと思いますが、それもそのはず。
犬種をいくつかのグループに分ける際には、実はポメラニアンと日本スピッツは、どちらも「スピッツ系犬種」と呼ばれるグループに分けられます。

それでは、まずはそれぞれのルーツについて紹介していきましょう。

◆ポメラニアンってどんな犬種?

ポメラニアン

まず初めに、ポメラニアンは体高は約20cm、体重は1.8kg~2,3kg程度と小型犬に分類されています。

国内での飼育頭数も多く、2023年時点でも人気の犬種です。ペットショップでも頻繁に見掛けますよね。

このポメラニアンは、1800年代にドイツのポメラニア地方で最初に作りだされた犬種だといわれています。
イギリス女王のお気に入りとなったことから小型化・愛玩犬化に力が入れられ、まるでぬいぐるみのような愛らしい見た目で、室内でも飼育しやすい大きさの犬種となりました。

現代では、世界中で愛される犬種となっており、国内でも高い人気を誇っています。
ちなみにポメラニアンは、ジャーマン・スピッツの中で一番小さい体を持つ種類が、犬種として独立したものです。
ジャーマン・スピッツとは、スピッツ族の1種であるサモエドが祖先と考えられている、古くから存在するドイツ原産の犬種です。
中部ヨーロッパで最古の犬種だといわれており、体の大きさによって以下のようにタイプ分けされています。

  • ジャーマン・トイスピッツ…体高約21cm前後、体重約2kg
  • ジャーマン・クラインスピッツ…体高25cm前後、体重5kg前後
  • ジャーマン・ミッテルスピッツ…体高35cm前後、体重10kg前後
  • ジャーマン・グローサースピッツ…体高約40cm、体重約18kg
  • ジャーマン・ウルフスピッツ…体高43cm前後、体重30kg前後

この中で、ポメラニアンは下から二番目に小さい「ジャーマン・クラインスピッツ」に該当します。ちなみに、ジャーマン・ウルフスピッツは、オランダ原産のキースホンドだそうですよ。

◆スピッツってどんな犬種?

日本スピッツ

中型犬に分類されているスピッツは、雪の様な真っ白い被毛が特徴的な犬種です。
実は、「スピッツ」とは「尖っている」という意味のドイツ語に由来し、口元や立ち耳の先端が尖った北方系犬種の総称です。日本では、家庭犬である日本スピッツのことを指し、JKCでは「5G:原始的な犬・スピッツ」に分類されています。
日本原産の犬には、小型犬の柴犬から中型犬の紀州犬・甲斐犬・北海道犬・四国犬、大型犬の秋田犬といった6種がいますよね。
名前に「日本」と付く日本スピッツですが、ルーツは洋犬のジャーマン・スピッツであり、日本原産の犬ではありません。厳密にいうと、洋犬をルーツとする日本で改良された犬種なのです。
1920年頃、日本に渡来した白いジャーマン・スピッツがルーツで、その後さまざまな国から輸入された白いスピッツやサモエドなどとの交配が行われました。子孫によって改良繁殖が行われ、1948年に日本犬として確立され現在に至っているのです。
昭和30年代になると、日本スピッツの人気は急激に高まりましたが、無駄吠えが多かったこともあり次第にブームが収束してしまいます。現在は、愛好家の手によって長い時間を掛けて選択繁殖が行われ、無駄吠えや過度な警戒心が少なくなったのです。
「スピッツ系はよく吠える」と言われていた時代もありましたが、現代のスピッツは番犬向きではなく、人との生活に順応しやすい、陽気で遊び好きな性格をしている子が多いのです。


ポメラニアンと日本スピッツの見分け方!

ポメラニアン

同じルーツを持つだけに、共通点の多いポメラニアンとスピッツ。しかし違う犬種である以上、愛犬家としては間違えて判断したくはありませんよね。
ポメラニアンとスピッツをすぐに見分けられるように、見極めるポイントを紹介していきましょう。

◆顔や目の形

スピッツのマズルは尖っているのに対し、ポメラニアンは丸い形をしています。
ポメラニアンの中にも、細めのマズルを持つ「きつね顔」と呼ばれる個体もいますが、それはあくまでポメラニアン同士で比べた時に細いというだけです。スピッツと比べると、きつね顔のポメラニアンでも丸く見えるでしょう。
頭や顔が全体的に丸いと感じたら、それがポメラニアンだと判断できます。
次に目ですが、スピッツの目は少し小さめなアーモンド型であり、ポメラニアンは大きくてまんまるとした目をしています。ただ両犬種とも瞳の色は黒なので、この点は同じですね。

◆体のサイズ

ポメラニアンは体高約20cm、体重1.8~2.3kgの小型犬で、スピッツは体高30~38cm、体重5~11kgの中型犬です。スピッツの方が、ポメラニアンよりも一回り大きいということになりますね。
ポメラニアンは短足で全体的に丸く見えるのに対して、スピッツは四肢が長く、頭と体のバランスが取れています。
体の大きさや四肢の長さのバランスをチェックすると、見分けがつきやすいでしょう。

◆尻尾

ポメラニアンもスピッツも、フワフワの飾り毛がついた長い尻尾を持っています。しかしよく見ると、ポメラニアンの方は背中に向けてクルンと尻尾が巻かれています。そこが、どちらの犬種かを判断するポイントの一つとなるでしょう。

◆被毛の色

両犬種の被毛はダブルコートで毛量が多く、飾り毛も生えています。しかし、被毛カラーのバリエーションには大きな差があるのです。
スピッツの場合、公式の毛色として認められているのは純白の一色のみなのです。この混じり気のない純白でゴージャスな被毛が、スピッツの一番の特徴ともいえるでしょう。
対してポメラニアンは、被毛カラーのバリエーションが豊富です。オレンジ・レッド・ブラック・クリームなどが一般的な毛色となりますが、ブラウン・ブラック&タン・スポットなど、他にも様々な毛色が認められています。最も多様な毛色を持つ犬種、ともいわれているそうですよ。


ポメラニアンとスピッツのミックスはいる?

ポメラニアンとスピッツの子犬も、人気のあるミックス犬の一種です。
「ポメッツ」と呼ばれていることが多いでしょう。
ちなみにミックス犬とは異なる犬種の親をもつ犬のことで、スタンダードではないので血統書の発行はありません。
ミックス犬は、その親である犬種の特性を受け継ぐのですが、ポメラニアンとスピッツの子の場合、その特性はどちらの犬種の間でもバラエティに富んでいるといいます。
ポメラニアンは人懐こく、陽気で活発な性格をもっていますが、一方でスピッツは高い忠誠心をもち、勇敢で知能が高いためしつけがしやすいといわれています。
このため、飼い主さんに対する忠誠心が強く、家族思いの性格になる可能性があるでしょう。
とはいえ、どちらの親の特性を色濃く受け継ぐかは個体によって違います。どんな性格になるか分からない、というのもミックス犬の魅力の一つかもしれませんね。

また、体型については中型サイズの犬種になることが多いようです。スピッツの特性である直立した耳と華奢な足や、フワフワの巻尾も受け継がれることが多いといわれていますよ。
そして被毛ですが、これもバリエーションが豊富となることは間違いありません。スピッツは純白の一色ですが、前述したようにポメラニアンには様々な色が認められています。
白から黒まで、またそれらをまぶした鼠色など、沢山の色合いの子がいた存在するのです。個々の特徴が際立ち、オリジナリティ溢れる存在となるでしょう。


まとめ

ポメラニアンとスピッツは、それぞれに魅力溢れる人気の高い犬種です。姿かたちはそっくりですが、見極めるポイントを抑えて置けばすぐに見分けられるようになりますよ。
ペットショップで出会える可能性も高いですし、保護犬として迎え入れることができる場合もあるでしょう。
いずれにしろ、毎日の散歩や必要なケア、適切な食事を与えることなど、しっかりと最期までお世話ができるかどうかを考え、その子を幸せにする覚悟を決めてから愛犬との新しいドッグライフを始めてくださいね。
ポメラニアンとスピッツのミックス犬を迎え入れたい!と考えている方は、ブリーダーのHPを閲覧するなどして、まずは情報を集めてみてください。
運命の子に出会えたら、きっとお気に入りの家族の一員として過ごしていけるでしょう。
フワフワでぬいぐるみの様な、ポメラニアンやスピッツ、そしてポメッツ。比較的飼育のしやすい、おすすめの犬種だといえるでしょう。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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