悪性リンパ腫とは?
悪性リンパ腫とはどんな病気なのでしょうか?
そもそもリンパ腫とは、血液の中に存在する免疫機構のリンパ球が異常増殖する病気を指し、進行の段階でグレードには分かれているものの、リンパ腫は全般的に悪性とみなされています。
ただ、最近では低分化型と言われる増殖速度が比較的遅く悪性度が低いとされる型のリンパ腫も報告されているようです。
リンパ腫になると白血球の増殖やリンパ節の腫脹などが起こり、その細胞を検査し、顕微鏡で見てみると腫瘍性の細胞が多く見られればリンパ腫と診断されることになります。
症状は?
ではまずどんな症状がみられるようになるのでしょうか?
実はリンパ腫はできる場所が様々であり、その場所によって見られる症状が異なります。
体のリンパ節にしこりができる場合もありますし、消化器にできてしまった場合は嘔吐や下痢、皮膚に皮膚炎のように結節ができる場合もあります。
お胸の中にできるタイプの場合、呼吸困難や飲み込みづらいなどの症状も出ることもあり、他の原因かと思っていても、症状の原因を突き詰めていくとリンパ腫だったということもあります。
疑われる場合様々な検査が必要です。
原因は?
猫ちゃんの場合、猫白血病ウイルスと呼ばれるウイルス感染との密接な関連性が報告されていますが、ワンちゃんの場合の本質的な原因は不明とされています。
一説によると、除草剤の影響や強力な磁場、などは関連性があるとも言われていますがどうなのでしょうか。
ただしリンパ腫になりやすい犬種はあるようで、アメリカではゴールデンレトリバー、ボクサーなどの大型犬に多く報告例があるようですが日本は最近ではミニチュアダックスフントに報告例が増えてきているとされています。
治療方法は?
基本的には、抗がん剤やステロイドなどを使用した治療となります。
ただし、抗がん剤にもさまざまな種類があり、それぞれにメリットデメリットがあります。
また、種類や、単独で使うかいくつかの抗がん剤を併用する形で行なうかにより、効果がある可能性や、効果を示してくれる期間、そしてもちろんその後の寿命にも大きく関連してくるため、しっかりとかかりつけの先生と相談する必要があるでしょう。
腹腔内などリンパ節が腫脹したり、切除可能な場所かつ出来方によっては外科的に切除する場合ももちろんあります。
悪性リンパ腫と判明、その時どうする?
前述のようにリンパ腫の場合、いろいろな抗がん剤の併用療法や単独での療法など長期にわたっての治療かつ選択肢も複数ある中での治療になることが考えられます。
同時に、様々な症状も考えられ、リンパ腫と発覚後も、最終的には肝臓などへ転移する可能性もあるので定期的に進行の程度を見ていく必要があり、そのためには検査を行わねばなりません。
発覚したらそれで終わりでなく、その後の通院、検査の方が寿命や症状の軽減には大切になってきます。
しかし、それだけ費用もかかるということなのです。
治療方法は一つしか正解があるわけではないので、しっかりと費用との兼ね合いも考えながらかかりつけの先生と選んでいく必要があるでしょう。
まとめ
前述したように、ワンちゃんのリンパ腫は原因が不明と言われています。
ということは、どんな子でもなってしまう可能性はあるということなのです。
そして発見された時点での進行具合によって、出来る治療や寿命も変わってきます。
様々な症状が出る可能性があるとはいえ、早期発見のためには、お家で考えられるような症状が出ていないか、そしてかかりつけの先生のところで定期的な健康診断を行うことはとても大切です。
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