変形性骨関節症とは?
では変形性骨関節症とはどんな状態を示すのでしょうか。
まず関節とは骨と骨が節を作り、その骨と骨のぶつかりの衝撃を緩和するために、軟骨や関節液が存在します。
その後、運動性や構造の異常により、軟骨の消耗と割れや骨と骨の接する部分の肥厚や硬化そして関節周囲の骨の表面が正常であればなめらかなはずが、骨と骨がぶつかり合う等刺激を与えられることによりごつごつとしてしまいます。また、関節液の量も少なくなり運動の際に骨と骨がぶつかり痛みなどが生じる病気です。
症状は?
さきほどお話したように、関節に発生する異常により進行する病気なので運動や体重負荷により痛みが生じます。
そのため、まずは極度に負荷のかかるジャンプなどの動きをあまりしなくなります。次いで進行していくと、歩く際にも痛みが生じるようになり、おそるおそる歩くようになったり、運動すること自体を嫌がるようになります。
また、痛みや違和感によりその部分を過度に舐めたり噛んだりするために、その部分の脱毛や皮膚炎が起こる等の症状が併発することも発見のポイントになることもあり、特徴的と言えるでしょう。
原因は?
ではなぜそのようなことが起こるのでしょうか。
この変形性骨関節症はもともとの関節の構造の異常ということもありますが、先発する原因となる疾患があることが挙げられます。
例えば膝蓋骨亜脱臼やレッグペルテス(大腿骨頭壊死症)のように関節の構造に異常の出る疾患を持っていると、痛みの生じる際などにその部分をかばうように歩くなどしていくうちに前述したような変化が現れ始め、進行していくのです。
そして他にも考えられるのが、加齢により関節液が減少してくるなどして本来の関節の動きが出来にくくなってきたり、肥満などにより過度に関節に負担をかけすぎてしまうことも原因となるのです。
ただ、これらの原因とお話した先発になる疾患を持っている場合でも、同時にすぐに症状が現れ始めるのではなく、その疾患を持った状態で悪化させていくとその先発する疾患の進行とともに悪化した結果としてこの変形性骨関節症が現れることとなります。
必ずしもこの先発する疾患を持っていると、この変形性骨関節症を発症するわけではありません。
治療方法は?
基本的には一番は痛みが生じることが問題となるので非ステロイド性抗炎症剤で痛みの緩和をし、一番の関節への負荷となる肥満と運動を、肥満防止のための食事制限や運動に関しては運動制限で負荷の軽減をしていくことになります。
とくに食事に関しては、最近では関節疾患を持った子用の療法食も存在し、体重管理や疼痛を発生させるもととなる成分を作りにくくするような組成になっていて非常にこれらの関節疾患を持っている子達には有意義だと言えるでしょう。
他にも症状のひどいときは、関節液の注射を動物病院でしてもらったり、予防のためにグルコサミンやコンドロイチンと呼ばれる関節液を作るために必要な成分が含まれているサプリメントもありますので、定期的に摂取することも状態を速く緩和するには必要だと思います。
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予防するにはどうしたらいい?
まず、先発する関節疾患が見つかった場合、そのまま様子見でずるずると進行させてしまうと変形性骨関節症へと進行し、変形性骨関節症も悪化してしまう恐れがあります。
歩き方の異常や運動性の異常が日常で見られるようになったらすぐにかかりつけの先生を受診し、しかるべき治療を早い段階でしてもらうことをお勧めします。
他には日常生活に関してですが、とにかく肥満は百害あって一利なしで、とりわけ負担という意味では関節に大きな害を与えます。
先発疾患が無くても、関節の負荷を軽減するためにも肥満はしっかりと防止していくことが必要でしょう。
まとめ
このように一見難しそうな病気ですが、きちんと予防する手段も、悪化させずに早い段階でワンちゃんから出るサインさえキャッチできていれば治療もスムーズで負担もわずかで済むでしょう。
しっかりと飼い主さんサイドもそのサインをキャッチできるようアンテナをはたらかせていきたいですね。
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