犬と一緒に寝てはいけないの?犬と一緒に寝るメリット・デメリット

2020.10.19

犬と一緒に寝てはいけないの?犬と一緒に寝るメリット・デメリット

見ているだけでも可愛らしい存在の愛犬。スキンシップをすると癒し効果がますますあがります。 飼い主さんたちの中には、一緒に寝ることを習慣にしている方もいるのではないでしょうか。 犬の温もりが伝わってきて、とても幸せになる瞬間です。 ただ、そんな愛犬家の皆さんが「犬と一緒に寝てはいけない」という話を聞いて気になったこともあるかもしれません。 しつけの本を読むとNGとされることもありますが、犬と一緒に寝ることで幸せな気持ちになることは確かですよね。 そこで、メリットやデメリットも含めて犬と一緒に寝ることについて考えてみましょう。

【掲載:2017.04.12  更新:2020.10.19】

犬と一緒に寝るメリット・デメリット

犬と一緒に寝るメリット・デメリット

まるで我が子のように大事な存在なので、夜にはそばでぴったりとくっついて寝たいというのが飼い主さんたちの本音かもしれません。

ここではでは、ワンちゃんと一緒に寝るときのメリットやデメリットについて紹介していきます。

◆犬と一緒に寝るメリット

飼い主が癒される

寝ようとしたときに愛犬が「一緒に寝る~!」と布団にもぐりこんでくると、その姿が可愛らしくてキュンキュンしてしまいますよね。それに、スヤスヤと寝息を
たてて眠る愛犬の寝顔を見ていると心がほんわかと和んできます。このように飼い主さんは「癒し」を愛犬からもらい、幸せホルモンも高まっています。一日の終わりにそんな幸せを感じると、日々の生活のストレスも飛んでいきそう。
愛犬の温かさを感じて、穏やかな気持ちでグッスリ眠ることができるメリットがあります。

犬が安心する

飼い主が癒しを感じて安心感を得るのと同様、ワンちゃん側も安心できるようです。特に子犬のときには、日々の生活に「不安」を感じることが多いでしょう。慣れない環境でグッスリ寝ることができないかもしれません。
そんな「不安」が大きい犬の場合、添い寝で飼い主さんの温もりを感じることで安心してゆっくり眠ることができます。
飼い主さんのニオイをずっと嗅ぐことができるのも安心感に繋がっているようです。

お互いに温かい

犬にとっても飼い主さんにとっても、お互いに体の温かさを感じることができます。寒い時期には、「湯たんぽ代わり!?」にもなり、暖房効果もあるかもしれませんね。
寒いとワンちゃんもグッスリ眠れませんのでお互いにメリットとなることでしょう。

一晩中見守りができる

愛犬と別室で寝ている場合に心配なのが、愛犬に何らかの異変が起こっていないかということ。子犬の頃には、慣れない環境で部屋中にイタズラをしてしまうこともあるかもしれません。部屋が別だと気付くことは難しいものですよね。

また、老犬の場合には、夜中に突然具合が悪くなることはないかと、心配のタネとなってしまうことも。
一緒に寝ることで、愛犬の温もりや気配を感じ、微妙な変化も逃しません。一晩中の見守りをすることができます。

◆犬と一緒に寝るデメリット

衛生面で問題となる可能性もある

毎晩のように犬と一緒に寝ることについては、愛犬から思わぬ病気をうつされてしまう可能性もあります。
あくまでも「可能性」なので、一緒に寝ることで必ず病気になるわけではありません。
ただ、ペットから人間にうつる人獣共通感染症も結構多いので知識として覚えておくことも大切です。

犬に噛まれたり舐められたりして感染する「パスツレラ症」、皮膚病にかかっている犬から感染する「真菌症」などが、犬から人間にうつる可能性がある代表的な感染症です。「一緒に寝る=感染症になる」ではありませんが気をつける必要があります。

完全室内犬として飼っている犬でも、散歩をするときには外を歩きます。ワンちゃんは靴を履く訳ではないので、汚れた足で家に入りそのまま人間のベッドに入ると衛生環境はよくありません。しっかりと拭かなければなりません。
また、丁寧に足を拭いた後でもノミやダニが体に付着していることもあります。それが寝具につくため、頻繁に寝具を洗う必要もあります。
さらに抜け毛がひどい場合には、飼い主さんが就寝中に鼻から吸ってしまって苦しくて目が覚めてしまう…というケースもあるかもしれません。

潰してしまう可能性がある

睡眠中は人間も犬も体制を変えながら寝るものです。ずっと同じ体制で寝るわけではないので、寝返りをうったときに愛犬を潰してしまうと大変ですよね。
犬は眠りが浅いのが特徴なので潰されそうになれば、目覚めておきてくれるかもしれません。
ただ、小さい犬だとそれを回避しようとベッドから落ちてしまうリスクも…。
特に超小型犬や小型犬などは、人間の体重によってケガをしてしまうことにもなります。

ベッドの昇降でケガをする危険性がある

飼い主さんがベッドで寝る場合、当然愛犬もベッドに昇り降りすることになります。
実は、ベッドの昇り降りというのは愛犬にとってはケガの危険が大きい動作なのです。
犬は走ったりジャンプしたりする動物ですが、本能のまま動きます。「ケガをしたら大変…」といちいち気をつけて動かないので、飼い主さんと寝るときには喜んでベッドの上にジャンプするかもしれません。

しかし、小型犬など体の小さい犬にとっては、ベッドの上へのジャンプはかなり跳躍力がいること。
簡単そうに見えて結構負担はあります。登れずに落ちてしまったりすることもあるでしょう。
特に、部屋の床がフローリングだったりすると、ジャンプして降りるときに脱臼するリスクもあります。

愛犬が自由にベッドに昇り降りできる状況はこうしたリスクも背景にあるのです。

突然の留守のときに犬が不安になる

留守番をさせることも少なく、夜も人間と一緒に寝る…という場合には、飼い主さんへの依存度が高くなります。
すると、飼い主さんが何かで不在になるときには、ペットホテルに預けるのも一苦労。さらに、仮に預けることができても愛犬の緊張や不安が大きくて、夜に眠ることができなかったり、夜泣きをしてしまい眠ることができなくなってしまうことも…。


海外のワンちゃんの寝方

犬と一緒に寝る

このように愛犬と一緒に寝ることにはメリットもデメリットもあるようです。
では、ペット事情が異なる海外のペットたちはどうやって寝ているのでしょう。

◆アメリカ

アメリカでは半数以上の家庭でペットを飼っていて、日本よりも犬の飼育率が高めとなっています。
多くのワンちゃんが人間たちの良き家族として暮らしています。アメリカでは、基本的に犬を室内で飼うことが多いとか。

そもそも日本とは違ってアメリカは家の中で靴を脱ぎません。そのため、犬を室内に入れて一緒に生活することもアメリカの方々にとってはあまり意識する事項ではないようです。
また、ケージやサークルなどを特に設けず、同じベッドで一緒に寝るなど自由に過ごさせている家庭が多いようです。

◆イギリス

動物に対しての愛護精神が整っているイギリス。ペット先進国とも言える国ですよね。
イギリスでは、大小問わず犬を飼うときには家の中でというのが一般的です。
ある調査結果によると、半分ほどの愛犬家が夜には一緒に寝るとも言われています。


犬と一緒に寝るときの気をつけるべきポイントとは

犬の性格にもよりますが、一緒に寝たい…!とアピールされたら、一緒に寝てあげたいと思うもの。
デメリットもありますが、一緒に寝ることは必ずしもNGではないでしょう。
そこで、もし犬と一緒に寝るならば、どんなことに気をつけるべきかについてお話します。

◆主従関係をハッキリさせたうえでメリハリをつける

かつて野生の犬は群れで集団行動をする動物でした。集団の中には、親もいれば兄弟もいたでしょう。
ただ、集団の中には「リーダー」という一目置くべき存在がいたのも事実です。リーダーは別格ですから、母犬のように添い寝をすることはありません。

つまり、添い寝をすることで飼い主を「仲間」として考えてしまうかもしれないと言われています。
場合によっては自分より下に見るワンちゃんもいるかもしれません。こうなってしまうと、ベッドを占領したり、飼い主がベッドに登ろうとすると「自分のテリトリーに入るな」と怒ってしまったりと、ワガママ行動が出てしまうことも…。

ただ、添い寝をしたからとワガママな犬に育ってしまう訳ではありませんよね。主従関係のしつけについては、もっとも大事なのが普段の生活環境です。日常生活において、飼い主の命令に対して守ってくれるように主従関係ができている場合には、一緒に寝ても特に問題がないことが多いです。

◆必ず一緒に寝ると決めない

毎日の睡眠が飼い主と一緒でないといけない、と犬の方でもパターン化されてしまうのもあまりよくありません。
そのため、飼い主と一緒にベッドで寝るのもいいですが、自分のベッドで寝ることも可能にしておくなど、ケースバイケースにしておけば「添い寝」以外の睡眠もできるようになります。

昼寝のときだけ一緒に寝る、一緒の部屋には寝るけどベッドには上がらせないなど愛犬がリラックスした睡眠ができるように考えてみてはいかがでしょうか。

◆衛生面に気をつける

一緒にベッドで寝る場合には、飼い主さんの方で衛生管理をしっかりと考えてあげましょう。
寝具をこまめに洗って清潔を保つのはもちろん大事です。その他にも愛犬との楽しい散歩のあとには、身体や足を拭いてあげるなど愛犬自身を清潔にしてあげたいものです。

◆ベッドよりも布団がおすすめ

前述しましたが、ベッドの上に愛犬がジャンプするときには思わぬケガのリスクも高めます。
市販されているような犬用の階段を設置して、必ずそこから昇り降りさせるようにすることもいいかもしれませんね。

また、そもそもベッドから落ちたりすることがないように、布団にすることも考えてあげましょう。

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ワンちゃんがソファーやベッドから飛び降りる動作は、足腰の負担となり脱臼や骨折などにつながる可能性があります。膝を痛めやすい室内の小型犬のワンちゃんや、歳をとったワンちゃんに特におすすめです。

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◆愛犬用のベッドも準備しておく

寝るときに「添い寝」が習慣になれば、自分一人で寝ることができなくなる可能性もあります。
さきほども触れましたが、何かの事情でペットホテルに預けたり、病院に入院させたりこともあるでしょう。

そんなときに、落ち着かず吠え続けてしまうこともあるのです。ケージやサークル内で自分だけのベッドに寝る、そんなスタイルに慣れさせることも大事なことです。

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犬と一緒に寝ることは「OK」or「NG」?

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それでは、犬と一緒に寝ることはいいのでしょうか?悪いのでしょうか?犬を飼っている人に聞くと「毎晩一緒に寝ているよ」という人もいれば、「別々で寝る」という人もいてバラバラですよね。

デメリットのことを考えると「一緒に寝るのはダメなのかな…」と考えてしまいますが、それは一概にも言えないことのようです。

犬は頭がとても良い動物です。犬種によってある程度の性格の違いはあるものの、しつけや生活環境によって社会性が身に付けられます。
そのため、主従関係がしっかりとできているワンちゃんなら、一緒に寝ることもあまり問題ないことが多いです。

逆に、一緒に寝ることでワガママな面が出てきたと感じたら、メリハリをつけて「一緒に寝る」ということにつけて考えなおすのもいいかもしれませんね。

また、デメリット部分をカバーするために、なるべく毎日一緒に寝ない、どこでも寝ることができるようにしてあげるなどのしつけも大切です。
ワンちゃんはリーダーである飼い主さんのことが大好きです。「一緒寝よう」とおねだりすることもあるでしょうが、メリハリをつけて一緒に生活していくようにしたいものです。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!

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